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170話「シモーネの葛藤とリズの戦術」(視点・シモーネ→リズ)
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(『小鬼の森』自体の脅威はさほどでもなかったな)
クラン『薔薇の果実』メンバー十人での小手調べは順調に進み、ダンジョンへの道中半ば辺りで引き返すことにした。
「ダンジョン付近ではオーガーが出現するらしいですが……我々には問題ありません」
「せやな。ギルドからのダンジョン情報で厄介そうやったんはトロールと、第二階層のボスエリアの『オークの大群』ぐらいか。アレは対策考えんとアカンな」
サブリーダーのヘレーネが馬を並べて話しかけてきたので、ウチも適当に応える。まぁ本当に危惧しているのは第三階層のボス『グレーターデーモン』や。
クラン『輝く絆』の剣士ヒロヤが斃したらしいけど、次にどんなボスが配置されてるか判らんしな。
幸い、ウチらのクランメンバーの士気は高い。村に戻って温泉で英気を養ったら、次はダンジョンアタックや。
「リーダー! 先行する斥候からの報告です!」
前を行っていたもう一人のサブリーダー・フリーダがこちらに馬で駆けてきた。
「なんや! 敵か!」
「違います。この先で十数人の兵士が駐留しているらしいです」
「……軍か……何があったんや」
とにかく直接確かめたいから、他のメンバーをここに留めてヘレーネに留守を任せて、ウチはフリーダを伴って斥候に駐留場所まで案内させた。
◆
確かに巨木の辺りに十数人の兵士が周りを取り囲むように駐留している。
ウチは馬を進めて、兵士達のところまで行った。
「なんや、エライ物々しいけど……なんかあったんか?」
「……何者だ?」
「冒険者クラン『薔薇の果実』のリーダー、シモーネ・シュミットや。ランクはA」
そう言って、ウチは冒険者カードを提示した。
「……ランクA冒険者か。ちょっと待ってろ」
応対した兵士が巨木の方へと走っていった。
「……シモーネ、あそこ……ダンジョンの入り口っぽいですね」
「あぁ。木の洞みたいやけど、なかなかの大きさやな」
フリーダと小声でやり取りしてたら、その洞から紅いローブ姿の女性がこちらに向かってきた。
「城塞都市ムンド所属のクラン『薔薇の果実』ですね。……あなたがリーダー?」
「あぁ。ウチがリーダーのシモーネ・シュミットや。……で、アンタは?」
「ラツィア村の学校長をやらせてもらってます。ミリア・アルトナーです」
「……!」
「ミリア……アルトナー……『賢者』ミリア様!」
隣のフリーダが慌てて下馬する。
女性の名前を聞いて、驚きでしばらく動けなかったウチも、そのフリーダの声を聞いて弾かれたように馬を降りる。
「とんだ無礼を! ……『賢者』ミリア様と気づかへんかって……」
フリーダと二人、並んで膝をつく。後ろにいる斥候の娘も慌てて膝をついてるようだ。
「頭を上げて。そんなに畏まらなくていいから……」
『賢者』ミリア様がふふっと笑う。
「こ、こんな場所で兵士が集まってたから、何事かと思て……そんで聞いたんですわ……」
「『薔薇の果実』のリーダーなら別に言ってもいいかな?」
ウチは頭を上げてミリア様を仰ぎ見た。朗らかに微笑む彼女がしゃがみ込んでウチの耳元に囁きかけた。
「……新しいダンジョンが発見されたの。その規模は、おそらくは──」
耳元からミリア様の顔が離れ、ウチを正面から見据えて言った。
「──ウェルニア帝国の首都ウェルニアにある大迷宮クラスの規模と思われるわ」
「「!」」
ウチの全身に戦慄が走る。毛穴が拡がり、周りは雪景色だというのに大量の汗が噴き出す。
「ウェルニア大迷宮……!」
「まぁ、発見したリズちゃん達のクランが最初の突入権利を持ってるから、彼女達が戻ってその報告を聞いて──それから他の冒険者達に開放されるんだけどね」
(リズ……クラン『輝く絆』のリズ・ヴァイスマンの事やな)
「とにかく、ここが入り口になるから……周囲に柵を巡らせて、警備を常駐させる為の建物の建設とか──色々とやる事があってね。私は魔物除けの恒久魔術を周囲に施さなきゃならないのよ」
「そ、そうやったんですか……なんか邪魔してしもうて申し訳ないです……」
「気にしないで。ダンジョン開放されると冒険者が殺到するだろうから、それまでにここの守備を堅固なものにしておくからね」
ウチもフリーダも、もう一度頭を下げてから立ち上がり、馬に跨った。後ろに控えた斥候の娘もウチらに倣う。
「では、失礼します。……新ダンジョンの件、正式な発表あるまでは、口外しませんから」
「うん。よろしくね」
馬上からもう一度頭を下げて、巨木の駐留所を後にした。
◆
「まさか新ダンジョンとは……しかもウェルニア大迷宮クラスって……」
「流石にびっくりしたな……」
しかし、これはクラン『薔薇の果実』としては悩ましい問題だ。
もともと、ウチらの目的はその『ウェルニア大迷宮』やった。ただ、ウェルニア帝国といえば奴隷制度も根強く残り、余所者の女が乗り込もうもんなら力や罠、籠絡によってすぐに奴隷に堕とされるような国や。
そんな国やから、ウチらは女ばかりで身を寄せ合い、強いクランとなってウェルニア帝国に乗り込み、大迷宮に挑む事を目標としてた。それが……
(わざわざ、そんな危険な国に飛び込まんでも……このラツィア村に、同規模の大迷宮が……)
S級ダンジョンを攻略し、名を馳せてからウェルニア大迷宮に挑む。……そんな遠回りせんでええんかもしれん。
(帰ったらようよう考えんとあかんな……)
とにかく、ウチらはラツィア村への帰路を急いだ。
■□■□■□■□
「うん。なかなか筋は良いな」
朝食後、エルダが納品してくれたクロスボウを配り、ノリス、ロッタ、カリナ、ギーゼ、ゴージュ、アスカに操作方法を教えてから、その射撃を見てみた。
ギーゼはもともと騎士団員であったからか、クロスボウの扱いは慣れていたようだ。
「これほど小型のは扱ったことは無かったけど、サブウェポンとして携行するにはかさばらなくて良い」
と小型クロスボウの造りに感心していた。
アスカとゴージュは王都でのヒロヤみたいに「剣(刀)があるから必要ない」的な事を言っていたが、ヒロヤが説得していた。
『なるべく多数を相手に戦うな』
『敵の数は削れる時に削っておくんだ』
って、アタイがヒロヤに言った事をそのまんま言ってたよ。それを聞いてアスカもゴージュも真剣な目で納得していた。
(アタイの言葉、ちゃんと覚えててくれたんだね)
なんか嬉しくなっちまったよ。
「とにかく、アタイらにはマルティナっていう超優秀な斥候も居るし『探知』に長けたメンツが揃ってる。敵を先に発見できる事が多いんだ。奇襲であれなんであれ、相手と距離があるうちにとにかくダメージを与える。それがアタイらの戦術だよ」
みんなを前に、アタイらの戦い方を説く。
「それを実地で経験してもらう為の、今回の新ダンジョンアタックでもあるんだよ。ウルフちゃん達は留守番だけど、他は全員行くんだし良い経験になると思うよ」
アタイの言葉に、みんな頷いてくれた。
◆
「今日一日、冒険の準備に費やして……明日にでも新ダンジョン向けて出発してもいいかもしれないね──なんといっても、アタイらの気力が充実してるしな」
みんなの射撃練習を眺めながら、誰に言うでもなくボソリと呟いた。それが聞こえたのか、隣で顔を赤く染めるヒロヤ。
「昨夜は悪かったよ……精力剤のせいとはいえ、乱暴にしちゃったって反省してる……浩哉の力解放までしたしね……ごめん」
「なんも気にすることは無いぜ? アタイもドロシーもマルティナもカズミも……レナまで大満足したんだ。たまには全員で抱かれるのも悪くないね♡」
「いや、俺の罪悪感がね……」
「少々無茶されてもぶっ壊れる事はないさ。まぁ、レナは優しくしてやって欲しいけどな。まだバージンなんだからさ……あ、後はカズミな。『疑似淫紋』つけて和美になってりゃ問題ないけど」
「……エルフの秘薬……次はちゃんと用量・用法をきちんと守って服用するよ」
「次使うときは、アタイも『疑似淫紋』使ってみる♡」
もう……照れたヒロヤが可愛過ぎだよ♡
クラン『薔薇の果実』メンバー十人での小手調べは順調に進み、ダンジョンへの道中半ば辺りで引き返すことにした。
「ダンジョン付近ではオーガーが出現するらしいですが……我々には問題ありません」
「せやな。ギルドからのダンジョン情報で厄介そうやったんはトロールと、第二階層のボスエリアの『オークの大群』ぐらいか。アレは対策考えんとアカンな」
サブリーダーのヘレーネが馬を並べて話しかけてきたので、ウチも適当に応える。まぁ本当に危惧しているのは第三階層のボス『グレーターデーモン』や。
クラン『輝く絆』の剣士ヒロヤが斃したらしいけど、次にどんなボスが配置されてるか判らんしな。
幸い、ウチらのクランメンバーの士気は高い。村に戻って温泉で英気を養ったら、次はダンジョンアタックや。
「リーダー! 先行する斥候からの報告です!」
前を行っていたもう一人のサブリーダー・フリーダがこちらに馬で駆けてきた。
「なんや! 敵か!」
「違います。この先で十数人の兵士が駐留しているらしいです」
「……軍か……何があったんや」
とにかく直接確かめたいから、他のメンバーをここに留めてヘレーネに留守を任せて、ウチはフリーダを伴って斥候に駐留場所まで案内させた。
◆
確かに巨木の辺りに十数人の兵士が周りを取り囲むように駐留している。
ウチは馬を進めて、兵士達のところまで行った。
「なんや、エライ物々しいけど……なんかあったんか?」
「……何者だ?」
「冒険者クラン『薔薇の果実』のリーダー、シモーネ・シュミットや。ランクはA」
そう言って、ウチは冒険者カードを提示した。
「……ランクA冒険者か。ちょっと待ってろ」
応対した兵士が巨木の方へと走っていった。
「……シモーネ、あそこ……ダンジョンの入り口っぽいですね」
「あぁ。木の洞みたいやけど、なかなかの大きさやな」
フリーダと小声でやり取りしてたら、その洞から紅いローブ姿の女性がこちらに向かってきた。
「城塞都市ムンド所属のクラン『薔薇の果実』ですね。……あなたがリーダー?」
「あぁ。ウチがリーダーのシモーネ・シュミットや。……で、アンタは?」
「ラツィア村の学校長をやらせてもらってます。ミリア・アルトナーです」
「……!」
「ミリア……アルトナー……『賢者』ミリア様!」
隣のフリーダが慌てて下馬する。
女性の名前を聞いて、驚きでしばらく動けなかったウチも、そのフリーダの声を聞いて弾かれたように馬を降りる。
「とんだ無礼を! ……『賢者』ミリア様と気づかへんかって……」
フリーダと二人、並んで膝をつく。後ろにいる斥候の娘も慌てて膝をついてるようだ。
「頭を上げて。そんなに畏まらなくていいから……」
『賢者』ミリア様がふふっと笑う。
「こ、こんな場所で兵士が集まってたから、何事かと思て……そんで聞いたんですわ……」
「『薔薇の果実』のリーダーなら別に言ってもいいかな?」
ウチは頭を上げてミリア様を仰ぎ見た。朗らかに微笑む彼女がしゃがみ込んでウチの耳元に囁きかけた。
「……新しいダンジョンが発見されたの。その規模は、おそらくは──」
耳元からミリア様の顔が離れ、ウチを正面から見据えて言った。
「──ウェルニア帝国の首都ウェルニアにある大迷宮クラスの規模と思われるわ」
「「!」」
ウチの全身に戦慄が走る。毛穴が拡がり、周りは雪景色だというのに大量の汗が噴き出す。
「ウェルニア大迷宮……!」
「まぁ、発見したリズちゃん達のクランが最初の突入権利を持ってるから、彼女達が戻ってその報告を聞いて──それから他の冒険者達に開放されるんだけどね」
(リズ……クラン『輝く絆』のリズ・ヴァイスマンの事やな)
「とにかく、ここが入り口になるから……周囲に柵を巡らせて、警備を常駐させる為の建物の建設とか──色々とやる事があってね。私は魔物除けの恒久魔術を周囲に施さなきゃならないのよ」
「そ、そうやったんですか……なんか邪魔してしもうて申し訳ないです……」
「気にしないで。ダンジョン開放されると冒険者が殺到するだろうから、それまでにここの守備を堅固なものにしておくからね」
ウチもフリーダも、もう一度頭を下げてから立ち上がり、馬に跨った。後ろに控えた斥候の娘もウチらに倣う。
「では、失礼します。……新ダンジョンの件、正式な発表あるまでは、口外しませんから」
「うん。よろしくね」
馬上からもう一度頭を下げて、巨木の駐留所を後にした。
◆
「まさか新ダンジョンとは……しかもウェルニア大迷宮クラスって……」
「流石にびっくりしたな……」
しかし、これはクラン『薔薇の果実』としては悩ましい問題だ。
もともと、ウチらの目的はその『ウェルニア大迷宮』やった。ただ、ウェルニア帝国といえば奴隷制度も根強く残り、余所者の女が乗り込もうもんなら力や罠、籠絡によってすぐに奴隷に堕とされるような国や。
そんな国やから、ウチらは女ばかりで身を寄せ合い、強いクランとなってウェルニア帝国に乗り込み、大迷宮に挑む事を目標としてた。それが……
(わざわざ、そんな危険な国に飛び込まんでも……このラツィア村に、同規模の大迷宮が……)
S級ダンジョンを攻略し、名を馳せてからウェルニア大迷宮に挑む。……そんな遠回りせんでええんかもしれん。
(帰ったらようよう考えんとあかんな……)
とにかく、ウチらはラツィア村への帰路を急いだ。
■□■□■□■□
「うん。なかなか筋は良いな」
朝食後、エルダが納品してくれたクロスボウを配り、ノリス、ロッタ、カリナ、ギーゼ、ゴージュ、アスカに操作方法を教えてから、その射撃を見てみた。
ギーゼはもともと騎士団員であったからか、クロスボウの扱いは慣れていたようだ。
「これほど小型のは扱ったことは無かったけど、サブウェポンとして携行するにはかさばらなくて良い」
と小型クロスボウの造りに感心していた。
アスカとゴージュは王都でのヒロヤみたいに「剣(刀)があるから必要ない」的な事を言っていたが、ヒロヤが説得していた。
『なるべく多数を相手に戦うな』
『敵の数は削れる時に削っておくんだ』
って、アタイがヒロヤに言った事をそのまんま言ってたよ。それを聞いてアスカもゴージュも真剣な目で納得していた。
(アタイの言葉、ちゃんと覚えててくれたんだね)
なんか嬉しくなっちまったよ。
「とにかく、アタイらにはマルティナっていう超優秀な斥候も居るし『探知』に長けたメンツが揃ってる。敵を先に発見できる事が多いんだ。奇襲であれなんであれ、相手と距離があるうちにとにかくダメージを与える。それがアタイらの戦術だよ」
みんなを前に、アタイらの戦い方を説く。
「それを実地で経験してもらう為の、今回の新ダンジョンアタックでもあるんだよ。ウルフちゃん達は留守番だけど、他は全員行くんだし良い経験になると思うよ」
アタイの言葉に、みんな頷いてくれた。
◆
「今日一日、冒険の準備に費やして……明日にでも新ダンジョン向けて出発してもいいかもしれないね──なんといっても、アタイらの気力が充実してるしな」
みんなの射撃練習を眺めながら、誰に言うでもなくボソリと呟いた。それが聞こえたのか、隣で顔を赤く染めるヒロヤ。
「昨夜は悪かったよ……精力剤のせいとはいえ、乱暴にしちゃったって反省してる……浩哉の力解放までしたしね……ごめん」
「なんも気にすることは無いぜ? アタイもドロシーもマルティナもカズミも……レナまで大満足したんだ。たまには全員で抱かれるのも悪くないね♡」
「いや、俺の罪悪感がね……」
「少々無茶されてもぶっ壊れる事はないさ。まぁ、レナは優しくしてやって欲しいけどな。まだバージンなんだからさ……あ、後はカズミな。『疑似淫紋』つけて和美になってりゃ問題ないけど」
「……エルフの秘薬……次はちゃんと用量・用法をきちんと守って服用するよ」
「次使うときは、アタイも『疑似淫紋』使ってみる♡」
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