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124話「嫉妬」★(視点・ヒロヤ→リズ→ヒロヤ→ギーゼラ)

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(ん……寝ちゃってたか……)

 寝袋ではなく、毛布を被って寝ていたようだ。しかも裸のままで。
 同じく裸のリズに抱き締められ、起きようにも起き上がれない。

「リズ?もう朝かな?」

 ……起きない。
 顔をなんとか動かして、リズの乳房と相対する。

「れろ」

 その頂点にあるピンク色を舐める。

「んんっ♡」
「かりっ」
「ふうんんんっ♡」

 ……起きない。
 俺の頭を抱え込む腕をなんとかすり抜けて、ドームから外を覗く。

(まだ真っ暗だ……)

 リズの所に戻って、もう一度毛布に潜り込む。リズを見ると、ほんとに幸せそうな笑顔を浮かべて眠っている。

(ほんとに綺麗だなぁ……)

 思わず見入ってしまうリズの寝顔。こんな美人さんが俺みたいなガキんちょの恋人なんだよな……
 でも、今夜のリズの乱れようを見るに……かなり心配にはなる。
 性欲が結構強めの、ウチのおなご衆。そんな中でもリズは頭一つ抜きん出ている。いつも二人きりになると過度に甘えてくるのもリズだ。
 ただ、今夜の『レイプごっこ』での感じ方を思い出すと……

(これ、他の男に無理矢理犯られて快楽堕ちする可能性あるんじゃね?)

 という恐ろしい考えが頭を離れない。



 前世の俺は『女性への執着』はあまり無い方だった。
「大好き」「愛してる」「あなただけ」等、何度も囁かれたが、まぁ大体が俺の『家』目当てだったし。
 本命・俺 
 セフレ・多数
 な女が多かった。一時期は「俺の技量が稚拙」なのかと落ち込んだ事もあったが、どうもそうではなく、俺は「完璧すぎて疲れる」らしいのだ。
 そういう事ばかりだったので、近づいてくる女性は『性交やる』だけの関係に留めておいた。

 ただ、この世界に転生してからは……なんだろう『独占欲が強くなった』様に思う。
 リズやレナ、ドロシー、マルティナが他の男に走るような事があれば……暫くは立ち直れないだろうと思うし、ましてやカズミが──なんて、考えるだけで廃人になる自信がある。
 カズミ──いや前世の和美を好きになった辺りから、俺の女性に対する意識が大きく変わったんだと思う。
 多分、それまで「女性に惚れる」という事が無かったんだろう。
 その大好きなカズミにそそのかされた事がキッカケで惚れっぽくなった。というか、好意を寄せてくる女性を無下にできない。逆に俺の方が惚れてしまう。

(そりゃ四人も恋人が出来ちゃうわけだよ……)

 我ながら情けない男だと思う。
 ただ、この世界で一人前とされる12歳になったら、もちろん四人とも妻として迎える覚悟はある。

(あ……早くレナともそういう関係になりたいな)

 などと、女神様に対しても邪な気持ちを持ってしまうのは、やっぱりセックス直後だからかな?

ーーーーーーーーーーーーーーー

「うん……っ」
「おはよ。リゼルダ」
「ひゃん♡」

 目覚めると、可愛いヒロヤの顔が目の前にあった。

「おはよヒロヤ、大好きだ♡」

 その顔を胸に抱き締める。

「ホントかなぁ……」

 アタイの胸元でヒロヤが呟く。

「ん?アタイはヒロヤの事大好きだよ?」
「でもなぁ……レイプごっこでのあの乱れようを見たからなぁ……」
「!」
「リズ、他の男に無理矢理犯されても堕ちちゃいそうなんだよな……俺心配だよ……」

 一瞬で顔どころか、全身が熱くなる。

(うひゃぁ♡ ヒロヤが♡ ヤキモチ妬いてくれてるよ♡)

 にへら♡ と思わず顔が緩む。
「アタイはアンタのもんだよ♡」
「……前世じゃ、みんなそう言って他に男が居たんだよな。俺の家柄に惚れる女ばっかでさ」
「なんでさ。尾武浩哉、凄ぇ綺麗な顔じゃん♡ 普通の女なら、それだけでメロメロんなって股濡らすだろ?」
「……リズだけだよそんなのは」

 なんか、ぷっと頬を膨らませてるよ。なんだいこの可愛い生き物は♡

「心配すんなよ。アタイのこの身体を自由にしていいのは──アンタだけだよヒロヤ♡」
「ホントに?」

 上目遣いでアタイを見上げるヒロヤ。だめだよ……その視線だけで絶頂しイケちゃうよ♡

「あぁ。アンタの事考えるだけで、身体熱くしちゃっておまんこ濡らしちゃうんだよ♡ もう……アンタじゃなきゃだめなんだ♡ ヒロヤ……」

 もう堪んない!アタイはヒロヤの唇を激しく貪った。そして、ヒロヤのおちんちんを弄る。

「あ♡」

 おっきくなってる♡

「ヒロヤ♡ アタイの女を満足させてくれるのはアンタだけなんだ♡ これ♡ 欲しいな♡」

 仰向けになって脚を開き、ヒロヤを誘う。

「ほら♡ もう堪んないんだよ♡」

 自分の手で、おまんこを「くぱぁ♡」と開く。
 既にガチガチに硬くなっているヒロヤのアレが……

「あっ♡ 挿入はいってきたぁ♡」

 ヒロヤぁ♡ 大好きだよっ♡ アタイの心も身体も全部アンタのもんだからな♡

ーーーーーーーーーーーーーーー

「さて、出発するよ!」

 馬上の颯爽とした姿のリズを見ると、昨夜の乱れようとのギャップについ股間に血流が集まってしまう。

「じゃあ二人とも、気をつけて帰ってね」
「後ろの男は、魔術で眠らせましたので。ギルドまでは目を覚まさないと思います」
「装備で困った事があったら、その『メイシ』の鍛冶屋までよろしく♡」

 流石はアルダ。宣伝を忘れない。

「本当に世話になった。今度は村でゆっくりと話そう!」

 御者席で手綱を取るギーゼラが右手を上げる。隣でカリンが小さく会釈する。

「一週間程で村に帰ります。その時に手合わせしましょう!」

 俺が馬上から声を掛けると、ギーゼラが赤くなって顔を伏せる。軽く手を上げた後、手綱を握り直して馬車を出発させた。

「?」

 なんだろ?嫌われちゃったのかな?

(ま、いいか……)

 俺達はボルグを目指して出発した。

ーーーーーーーーーーーーーーー

(あんな小さな少年が……)

 馬車で手綱を取り、村を目指して馬車を進めながら……昨夜の事を思い出す。



 昨夜、寝る前に尿意を感じたので、野営地から少し離れた茂みで用を足していた時、女性の悲鳴のようなものが聞こえた。
 急いで向かってみると、そこには……

「あっ♡ あっ♡ んっ♡ んんっ♡ やだ♡ やだ♡ いや♡ いやっ♡」

(リズさん?!)

 両手を木で支え、後ろから男に犯されているリズさんが。嫌がるように頭を振っていた。

(ヒロヤ殿っ?!)

 そのリズさんを後ろから犯していたのは……ヒロヤ殿だった。
 その様子は……

(どう見ても……レイプよね……)

 Bランク冒険者だとは言っていたが、あんな少年が、Bランク冒険者でありパーティーリーダーのリズさんを……力ずくで……
 驚きのあまり、思わず隠れてしまった。

「おっ♡ お゛っ♡ お゛お゛お゛っ♡ らめ♡ やら♡ いかされりゅ♡ いかされちまう♡ い゛い゛い゛い゛っぐぅぅぅぅぅぅぅ♡」

(え……?無理矢理犯されて……達しイッたのか……?)

 隠れた茂みから、そっと覗いてみた。
 木にもたれ掛かり、脚をガクガクさせながら座り込みそうになるのを、ヒロヤ殿が支えている。そのリズさんの表情は……

(凄い……いやらしいメスの顔……)

 どうみてもレイプなのだが、嫌がるリズさんをあんな蕩けた顔にさせるヒロヤ殿が、とても恐ろしくもあり──

(いいな……)

 剣の為に女を捨てたはずの私だったが……少し股を濡らしてしまう。

(いかん……違うぞ!)

 頭を振り、私は慌てて野営地に戻る事にした。



(カリンに絶対近づけてはならない男だ)

 馬車を御しながら、隣に座る少女を見る。

「ん?ど、どうかしたの……ぎ、ぎ、ギーゼラ?」
「いや、何でもない。早く村に帰ろうか」
「ええ」

 カリンが微笑む。

(村に帰って、あのヒロヤという少年の事を調べないとな……)

 剣術の指南をお願いした手前、私は彼と接触せねばならない。

(カリンは……私が守らなければ)

 そう決意したのだ。それが私の使命なのだから。
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