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119話「ゴージュとアスカ」★(視点・ゴージュ)
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「ああん♡ ゴージュ!もっと♡
もっとだ♡ ついて♡ もっと♡ おくぅ♡ もっとぉ♡」
王都にある安宿の一室。いくらオレが『防音』を掛けているとはいえ、この激しい振動までは消せねぇッスよ。
「いいぞ! あの糞野郎なんかよりも♡ よっぽどいいちんこだよ♡ アタシのまんこの♡ いいところ全部に♡ あたるぅ♡ やだ♡ やだぁ♡ くるよ♡ くるぅ♡」
オレの上に跨り、激しく腰を打ちつけるアスカ。腰が降りてくるタイミングで、オレはペニスで思い切り突き上げてやる。今にも壊れそうなぐらいに軋むオンボロベッドの音は漏れてないだろうが、この揺れはどうしょうもない。
「なんだ! オットーの加虐セックスで調教されたんじゃねぇんッスか! こんな普通のセックスで! 満足できるんッスか!」
「いうなぁ♡ いうなぁぁっ♡ アタシは♡ 淫紋の♡ 隷属には♡ 堕ちてないぃぃぃ♡ 堪えたっ♡ 堪えたんだからぁぁぁ♡ いくっ♡ いぐっ♡ いいよな? いっても♡ いいんだよな♡」
身体を倒してきて、蕩けた顔でオレに訴えかけるアスカ。
「いいッスよ……好きな時に、好きなだけイきゃいいんッスよ……」
アスカは蕩けながらも、嬉しそうな表情で微笑む。
「ゴージュ……好きだ♡ アンタが♡ 優しいアンタが♡ 相性ピッタリのアンタのちんこが♡ だいすきっ♡ だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」
オレに覆い被さり、全身でオレの身体を……まんこでオレのペニスを思い切り締め上げるアスカ。
「で……射精る……ッス!」
「……いいじょ……♡ らしてくれ♡おぐに♡ おもいっきり♡ はりゃましぇて♡ くりぇ♡」
絶頂真っ最中であろうアクメ顔で、オレの射精を促すアスカがとても愛おしい。黒い瞳の奥には、うっすらとハートマークが浮かんでるように見える。
「ぐはっ!」
オレはアスカの最奥に欲望を放った。
「んほぉぉぉぉぉぉ♡ あちゅい♡ あちゅいの♡ きったぁぁぁぁぁぁ♡」
仰け反るアスカを押さえつけ、無理矢理に唇を奪う。
「んぐぅぅぅぅぅ♡ ひっへる♡ ひっへるしゃいしゅうにゃにょに♡ きひゅ♡ きひゅしゃいこほぉ♡ むちゅぅっ♡」
(この女が……アスカの事が超好きッス……)
絶頂の余韻を激しいキスで味わいながら……オレはその事を再確認した。
◇
遡る事二週間ほど前……
オットーの件でアスカが王都に護送される時、オレはラツィア村のギルドマスターに同行する事を命じられた。
(まぁ、今回の件についてのあらましは知ってるッスからね)
幸いにも、ラツィア村にいる名医のおかげで、腹部の傷は動けるぐらいのレベルまで回復している。
ラツィア村から兵力を割く余裕は無く、王都からの護送兵士団の到着を待って、オレは王都に向かった。
◆
王都での聴取は、主にオットーの犯罪(奴隷商に奴隷となる女を卸していた等)の件。奴隷の斡旋は知らなかったが、女冒険者を拉致・暴行していた件は知っている事をすべて話した。
アスカは一週間程の勾留期間を経て、結局「奴隷契約により、主であるオットーの命令を聞かざるを得なかった」という事で無罪放免となった。但し、その信用は失墜したものとして、冒険者ランクをBからDへと降格される処分は受けた。
◆
「まぁ、冒険者資格剥奪にならなくてよかったよ」
勾留されていた王都の兵舎まで、アスカを迎えにいったオレに、そう一言呟いた。
「なぁ……これからどうするんッスか?」
「そうだな。晴れて奴隷の身分も返上した事だし……好きに生きるさ」
「それがいいッスよ。アスカが好きな事やるのが一番ッス」
(オレもこれからどうすっかなぁ……取り敢えずラツィア村に帰るか……)
なんて思いながら空を見ていると、隣のアスカから視線を感じた。
「ん?どうしたッスか?」
「好きな事を……やっていいんだよ……な?」
「あぁ。アスカの人生ッス。これからはやりたい事をやるッスよ。オレも手伝える事があったら、協力するッス」
「ホントか?ゴージュが手伝ってくれるのか?」
オレより、少しだけ身長の低いアスカが見上げてくる。黒髪に黒い瞳。ホントに東方人はオレ好みで反則すぎる。
「ま……まずは謝らせてくれ。お前の──ゴージュの命を狙って……深い傷を負わせてしまって……すまなかった。このとおりだ」
「頭を上げるッスよアスカ。あれはオットーに命じられたお前と、ロアナを逃がそうとしたオレがぶつかった結果ッス。まぁ、ランクDのオレじゃ全く勝負にならなかったッスけどね」
「許してくれるのか……?」
「許すもなにも無いッスよ」
いつもは、キリリと女剣士然としたアスカが、泣きそうな表情でこっちを見るのも反則だ。
「なら……オマエに許してもらえたって事で──頼みがある」
「聞いてやるッスよ。ここじゃなんだから、メシでも食いながらでいいッスか」
「なら、アタシが案内する。いい所を知ってんだよ」
アスカが前を行き、兵舎から中央広場に続く大通りを歩いて行った。
◆
「個室か……流石はランクB冒険者だな」
「『元』だがな」
食堂とはいえ、個室などは高ランク冒険者にのみ提供されるサービスだ。
アスカは今までの利用実績や、金払いの良さもあって、降格したといえども利用させてもらえたらしい。
「幸い、降格とはいえギルドのアタシの口座が凍結された訳ではないしな。ある程度の貯えはある」
「ちゃんと依頼金の分け前貰えてたのか?」
「……1/10だがな」
「……オットーの腐れ野郎め!」
食事とともに出されたワインを俺に向かって掲げるアスカ。
「何に乾杯しようか……」
「アスカの前途に──ッスね」
「あぁ、アタシの前途に。そしてアンタの未来に──」
「「乾杯」」
グラスを合わせ、俺はひと息でワインを飲み干した。
「で、頼みってのは何ッスか?」
「ん?……あぁ、実はな……」
俺に料理を取り分けた皿を手渡し、アスカが居住まいを正す。
「アタシとパーティーを組んでもらいたい。そして、ラツィア村に行かないか?」
「!」
予想外の頼みに、取り分けて貰った肉を喉に詰めそうになる。
「おい!大丈夫か!」
アスカが差し出した水を一気に飲み干し、何とか事無きを得る。
「ちょ、オレとアスカじゃ……ランクが違いすぎるッスよ!」
「何を言っている。アタシもアンタも、仲良くランクD冒険者じゃないか」
「いや、そもそもの腕前がッスね──って、まぁいいッス。理由は何スか?」
「まずはラツィア村に行って、ヒロヤや……カズミと言ったか?あの少女や彼らのパーティーに恩を返したい。アンタを殺すのを止めてくれた恩と、斬れた筈だったのに殺さず捕縛してくれた事。そして、敵のアタシを捕虜としてではなく普通に扱ってくれた事だ。アンタはヒロヤの弟子なんだろ?協力して欲しい」
アスカがそう言って頭を下げる。
「まぁ、師匠や姐さん達に恩を返すのはオレもやぶさかではないッス。了解したッス」
「そして、もう一つあるんだが……」
「良いッスよ。次は何ッスか?」
真剣な表情で頼み込んでたアスカが、急に俯いた。
「アタシを……な?」
「?」
「その……アタシを……抱いて欲しいんだ……よ」
「な、何言ってんッスか?!」
「アタシのアンタへの気持ちは、戦った時に言った通りだ!あれは嘘でも何でもない!本心なんだよ!」
真っ赤な顔をしながらも、テーブルから身を乗り出して俺に訴えかけるアスカ。
「……戦いの最中の……小洒落た会話だと思ってたッスよ……」
「アタシは……そんな器用な女じゃないよ……」
「そっか。悪かったッス。でも、いくら王都でならしたナンパ師『愛の探求者』と呼ばれたオレでも、アスカを満足させる自信無いッスよ……」
女に『抱いてくれ』と言われた事はこれまで何度でもある。そしてこれまでそういう女を満足させてきた自負もある。
「どういう……事だ?」
「あの加虐性癖変態ご主人様野郎には、悔しいけどセックスで勝てる気がしねぇッス」
「……ゴージュ……アンタ勘違いしてるよ」
少し悲しそうな表情で続ける。
「淫紋を施されて、ヤツに定着させられたのは事実だ。だがな……アタシは淫紋の力には堕ちなかったんだよ。奴隷契約で隷属はさせられていたが、身体と心は……ヤツと淫紋が与えてくる快楽には堕ちなかったんだ」
そう言って、グラスのワインをあおるアスカ。
「確かに淫紋が与えてくる快楽は凄まじかった。痛みすら激しい快感に変えられ、ヤツに逆らうたびに絶頂寸前まで昇りつめた。でもね……アタシは堪えたんだよ……」
「……なんかすまんッス。オレ、完全にあのクソ野郎の加虐性癖で調教済みだと思ってたッス……」
悲しそうなアスカを見て申し訳なく思い、オレは丁寧に頭を下げた。
「ヤツに無理矢理初めてを奪われて、恨みしか無かった。そんな男の性奴隷になるなんて、絶対に嫌だったんだ……」
アスカは顔を上げ、オレを正面から見据えて言った。
「だから……好きな男とのセックスってやつを……アタシに教えてくれ。ホントのセックスってやつを……」
東方の女は情に厚い。だからこそオットーのような下劣な男に、身体を好きにされる事が何より屈辱的だったんだろう。
「わかったッスよ。ただし──」
「なんだ?何か条件があるのか……?」
「アスカは、オレの女になるッス。オレだけを愛し、一生をオレと共にする覚悟をするッス。オレもアスカを愛するッス。アスカと一生を共にする覚悟はできてるッス」
「あ……」
両手を口元に当て、頬を染めたアスカの黒い瞳が、みるみるうちに涙で濡れる。
「ゴージュ! やっぱ好きだ! アンタの事が……大好きだ!」
ちょ! テーブル越しに抱きついてきたら、りょ、料理が……!
◇
で、今に至る訳だ。
あの後、オレが借りていた安宿に二人で駆け込み、装備を解く事さえまどろっこしく……扉を閉めて『防音』を掛けた直後から、まだ昼間だという事など忘れて貪りあった。
フェラで一発。騎乗位で一発。オレが主導権を握ってから、後背位で一発。正常位で一発。対面座位で一発。最後にもう一度正常位で一発。
「あぁ……ゴージュ……♡ 好きな男との……愛のあるセックス♡ 初めて絶頂ってのを知ったよ♡」
正常位の後、オレのペニスを労るように舌で愛撫しながら、蕩けるように話すアスカ。
「アスカ……こっちに来るッスよ」
オレの胸元に這い上がってきたアスカに、優しく口づける。
「ん……っ♡ ちゅるっ♡ ぢゅるっ♡ れろっ♡ れろぉ♡」
すぐさま舌を挿れてくるアスカ。オレもアスカの舌を弄り、貪る。
「いいのかい?ゴージュ。アタシ、もうアンタを一生離さないよ……?」
「もちろんッス。もう『愛の探求者』は廃業ッスよ。アスカだけを……愛するッス。一生っすよ」
「あぁ♡ ゴージュ♡」
まだ夜はこれからだ。
もっとだ♡ ついて♡ もっと♡ おくぅ♡ もっとぉ♡」
王都にある安宿の一室。いくらオレが『防音』を掛けているとはいえ、この激しい振動までは消せねぇッスよ。
「いいぞ! あの糞野郎なんかよりも♡ よっぽどいいちんこだよ♡ アタシのまんこの♡ いいところ全部に♡ あたるぅ♡ やだ♡ やだぁ♡ くるよ♡ くるぅ♡」
オレの上に跨り、激しく腰を打ちつけるアスカ。腰が降りてくるタイミングで、オレはペニスで思い切り突き上げてやる。今にも壊れそうなぐらいに軋むオンボロベッドの音は漏れてないだろうが、この揺れはどうしょうもない。
「なんだ! オットーの加虐セックスで調教されたんじゃねぇんッスか! こんな普通のセックスで! 満足できるんッスか!」
「いうなぁ♡ いうなぁぁっ♡ アタシは♡ 淫紋の♡ 隷属には♡ 堕ちてないぃぃぃ♡ 堪えたっ♡ 堪えたんだからぁぁぁ♡ いくっ♡ いぐっ♡ いいよな? いっても♡ いいんだよな♡」
身体を倒してきて、蕩けた顔でオレに訴えかけるアスカ。
「いいッスよ……好きな時に、好きなだけイきゃいいんッスよ……」
アスカは蕩けながらも、嬉しそうな表情で微笑む。
「ゴージュ……好きだ♡ アンタが♡ 優しいアンタが♡ 相性ピッタリのアンタのちんこが♡ だいすきっ♡ だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」
オレに覆い被さり、全身でオレの身体を……まんこでオレのペニスを思い切り締め上げるアスカ。
「で……射精る……ッス!」
「……いいじょ……♡ らしてくれ♡おぐに♡ おもいっきり♡ はりゃましぇて♡ くりぇ♡」
絶頂真っ最中であろうアクメ顔で、オレの射精を促すアスカがとても愛おしい。黒い瞳の奥には、うっすらとハートマークが浮かんでるように見える。
「ぐはっ!」
オレはアスカの最奥に欲望を放った。
「んほぉぉぉぉぉぉ♡ あちゅい♡ あちゅいの♡ きったぁぁぁぁぁぁ♡」
仰け反るアスカを押さえつけ、無理矢理に唇を奪う。
「んぐぅぅぅぅぅ♡ ひっへる♡ ひっへるしゃいしゅうにゃにょに♡ きひゅ♡ きひゅしゃいこほぉ♡ むちゅぅっ♡」
(この女が……アスカの事が超好きッス……)
絶頂の余韻を激しいキスで味わいながら……オレはその事を再確認した。
◇
遡る事二週間ほど前……
オットーの件でアスカが王都に護送される時、オレはラツィア村のギルドマスターに同行する事を命じられた。
(まぁ、今回の件についてのあらましは知ってるッスからね)
幸いにも、ラツィア村にいる名医のおかげで、腹部の傷は動けるぐらいのレベルまで回復している。
ラツィア村から兵力を割く余裕は無く、王都からの護送兵士団の到着を待って、オレは王都に向かった。
◆
王都での聴取は、主にオットーの犯罪(奴隷商に奴隷となる女を卸していた等)の件。奴隷の斡旋は知らなかったが、女冒険者を拉致・暴行していた件は知っている事をすべて話した。
アスカは一週間程の勾留期間を経て、結局「奴隷契約により、主であるオットーの命令を聞かざるを得なかった」という事で無罪放免となった。但し、その信用は失墜したものとして、冒険者ランクをBからDへと降格される処分は受けた。
◆
「まぁ、冒険者資格剥奪にならなくてよかったよ」
勾留されていた王都の兵舎まで、アスカを迎えにいったオレに、そう一言呟いた。
「なぁ……これからどうするんッスか?」
「そうだな。晴れて奴隷の身分も返上した事だし……好きに生きるさ」
「それがいいッスよ。アスカが好きな事やるのが一番ッス」
(オレもこれからどうすっかなぁ……取り敢えずラツィア村に帰るか……)
なんて思いながら空を見ていると、隣のアスカから視線を感じた。
「ん?どうしたッスか?」
「好きな事を……やっていいんだよ……な?」
「あぁ。アスカの人生ッス。これからはやりたい事をやるッスよ。オレも手伝える事があったら、協力するッス」
「ホントか?ゴージュが手伝ってくれるのか?」
オレより、少しだけ身長の低いアスカが見上げてくる。黒髪に黒い瞳。ホントに東方人はオレ好みで反則すぎる。
「ま……まずは謝らせてくれ。お前の──ゴージュの命を狙って……深い傷を負わせてしまって……すまなかった。このとおりだ」
「頭を上げるッスよアスカ。あれはオットーに命じられたお前と、ロアナを逃がそうとしたオレがぶつかった結果ッス。まぁ、ランクDのオレじゃ全く勝負にならなかったッスけどね」
「許してくれるのか……?」
「許すもなにも無いッスよ」
いつもは、キリリと女剣士然としたアスカが、泣きそうな表情でこっちを見るのも反則だ。
「なら……オマエに許してもらえたって事で──頼みがある」
「聞いてやるッスよ。ここじゃなんだから、メシでも食いながらでいいッスか」
「なら、アタシが案内する。いい所を知ってんだよ」
アスカが前を行き、兵舎から中央広場に続く大通りを歩いて行った。
◆
「個室か……流石はランクB冒険者だな」
「『元』だがな」
食堂とはいえ、個室などは高ランク冒険者にのみ提供されるサービスだ。
アスカは今までの利用実績や、金払いの良さもあって、降格したといえども利用させてもらえたらしい。
「幸い、降格とはいえギルドのアタシの口座が凍結された訳ではないしな。ある程度の貯えはある」
「ちゃんと依頼金の分け前貰えてたのか?」
「……1/10だがな」
「……オットーの腐れ野郎め!」
食事とともに出されたワインを俺に向かって掲げるアスカ。
「何に乾杯しようか……」
「アスカの前途に──ッスね」
「あぁ、アタシの前途に。そしてアンタの未来に──」
「「乾杯」」
グラスを合わせ、俺はひと息でワインを飲み干した。
「で、頼みってのは何ッスか?」
「ん?……あぁ、実はな……」
俺に料理を取り分けた皿を手渡し、アスカが居住まいを正す。
「アタシとパーティーを組んでもらいたい。そして、ラツィア村に行かないか?」
「!」
予想外の頼みに、取り分けて貰った肉を喉に詰めそうになる。
「おい!大丈夫か!」
アスカが差し出した水を一気に飲み干し、何とか事無きを得る。
「ちょ、オレとアスカじゃ……ランクが違いすぎるッスよ!」
「何を言っている。アタシもアンタも、仲良くランクD冒険者じゃないか」
「いや、そもそもの腕前がッスね──って、まぁいいッス。理由は何スか?」
「まずはラツィア村に行って、ヒロヤや……カズミと言ったか?あの少女や彼らのパーティーに恩を返したい。アンタを殺すのを止めてくれた恩と、斬れた筈だったのに殺さず捕縛してくれた事。そして、敵のアタシを捕虜としてではなく普通に扱ってくれた事だ。アンタはヒロヤの弟子なんだろ?協力して欲しい」
アスカがそう言って頭を下げる。
「まぁ、師匠や姐さん達に恩を返すのはオレもやぶさかではないッス。了解したッス」
「そして、もう一つあるんだが……」
「良いッスよ。次は何ッスか?」
真剣な表情で頼み込んでたアスカが、急に俯いた。
「アタシを……な?」
「?」
「その……アタシを……抱いて欲しいんだ……よ」
「な、何言ってんッスか?!」
「アタシのアンタへの気持ちは、戦った時に言った通りだ!あれは嘘でも何でもない!本心なんだよ!」
真っ赤な顔をしながらも、テーブルから身を乗り出して俺に訴えかけるアスカ。
「……戦いの最中の……小洒落た会話だと思ってたッスよ……」
「アタシは……そんな器用な女じゃないよ……」
「そっか。悪かったッス。でも、いくら王都でならしたナンパ師『愛の探求者』と呼ばれたオレでも、アスカを満足させる自信無いッスよ……」
女に『抱いてくれ』と言われた事はこれまで何度でもある。そしてこれまでそういう女を満足させてきた自負もある。
「どういう……事だ?」
「あの加虐性癖変態ご主人様野郎には、悔しいけどセックスで勝てる気がしねぇッス」
「……ゴージュ……アンタ勘違いしてるよ」
少し悲しそうな表情で続ける。
「淫紋を施されて、ヤツに定着させられたのは事実だ。だがな……アタシは淫紋の力には堕ちなかったんだよ。奴隷契約で隷属はさせられていたが、身体と心は……ヤツと淫紋が与えてくる快楽には堕ちなかったんだ」
そう言って、グラスのワインをあおるアスカ。
「確かに淫紋が与えてくる快楽は凄まじかった。痛みすら激しい快感に変えられ、ヤツに逆らうたびに絶頂寸前まで昇りつめた。でもね……アタシは堪えたんだよ……」
「……なんかすまんッス。オレ、完全にあのクソ野郎の加虐性癖で調教済みだと思ってたッス……」
悲しそうなアスカを見て申し訳なく思い、オレは丁寧に頭を下げた。
「ヤツに無理矢理初めてを奪われて、恨みしか無かった。そんな男の性奴隷になるなんて、絶対に嫌だったんだ……」
アスカは顔を上げ、オレを正面から見据えて言った。
「だから……好きな男とのセックスってやつを……アタシに教えてくれ。ホントのセックスってやつを……」
東方の女は情に厚い。だからこそオットーのような下劣な男に、身体を好きにされる事が何より屈辱的だったんだろう。
「わかったッスよ。ただし──」
「なんだ?何か条件があるのか……?」
「アスカは、オレの女になるッス。オレだけを愛し、一生をオレと共にする覚悟をするッス。オレもアスカを愛するッス。アスカと一生を共にする覚悟はできてるッス」
「あ……」
両手を口元に当て、頬を染めたアスカの黒い瞳が、みるみるうちに涙で濡れる。
「ゴージュ! やっぱ好きだ! アンタの事が……大好きだ!」
ちょ! テーブル越しに抱きついてきたら、りょ、料理が……!
◇
で、今に至る訳だ。
あの後、オレが借りていた安宿に二人で駆け込み、装備を解く事さえまどろっこしく……扉を閉めて『防音』を掛けた直後から、まだ昼間だという事など忘れて貪りあった。
フェラで一発。騎乗位で一発。オレが主導権を握ってから、後背位で一発。正常位で一発。対面座位で一発。最後にもう一度正常位で一発。
「あぁ……ゴージュ……♡ 好きな男との……愛のあるセックス♡ 初めて絶頂ってのを知ったよ♡」
正常位の後、オレのペニスを労るように舌で愛撫しながら、蕩けるように話すアスカ。
「アスカ……こっちに来るッスよ」
オレの胸元に這い上がってきたアスカに、優しく口づける。
「ん……っ♡ ちゅるっ♡ ぢゅるっ♡ れろっ♡ れろぉ♡」
すぐさま舌を挿れてくるアスカ。オレもアスカの舌を弄り、貪る。
「いいのかい?ゴージュ。アタシ、もうアンタを一生離さないよ……?」
「もちろんッス。もう『愛の探求者』は廃業ッスよ。アスカだけを……愛するッス。一生っすよ」
「あぁ♡ ゴージュ♡」
まだ夜はこれからだ。
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