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103話「マルティナの覚悟」▲(視点・マルティナ→女淫魔→マルティナ→ヒロヤ→マルティナ→ヒロヤ)
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「そこに倒れてる坊やじゃ……まだ吸精するほどでもないしねぇ……まぁ、アタシの女を満たす事ぐらいなら───」
「ヒロヤ兄ちゃんには触れさせない!」
「おやおや。そうか……じゃあ────」
女淫魔がそそり立ったおちんちんを握って、上下にゆっくりと扱きながら舌なめずりする。
「アンタが満足させてくれるんだよね?」
◆
(あたしの汚れた身体で……ヒロヤ兄ちゃんを救えるなら……)
チラリと後ろで倒れているヒロヤ兄ちゃんに目をやる。意識はまだ戻っていない。
「少しだけ時間もらえないかな……ヒロヤ兄ちゃんが怪我してないかだけ確かめたい」
あたしの願いに、妖艶な笑みを浮かべて頷く女淫魔。
(怪我はなさそう。意識が戻ってないけど……)
「ヒロヤ兄ちゃん……起きて……」
頭を打ってる可能性もあるので、揺すったりは出来ない。そっと頬に触れてみる。
(……温かい……)
とにかく早くみんなと合流して、レナ姉ちゃんにヒロヤ兄ちゃんを診てもらわないと。
「無事を確認した。いいよ……」
「そんなにその子が大事なのかい」
「ヒロヤ兄ちゃんはあたしの生命より大事な人──」
「わかった。約束してやるよ。その坊やには手を触れない」
「なら……早くしよう」
時間を掛けてられない。あたしは革鎧のパーツを一つずつ外していく。
アンダーウェアも脱ぎさり、下着姿になる。
「……こりゃ、女淫魔のアタシですら嫉妬しちゃう様な身体だね。ほら、全部脱ぐんだよ」
そう言いながら、一段と大きくなったアレを両手で扱く女淫魔。
あたしは下着も脱ぎ、全裸を晒す。
「柔らかそうな身体だね……」
椅子から立ち上がり、こっちへ来る。
「震えてるねぇ。大丈夫だよ。アタシは相手が嫌がる交わいは好きじゃないんだよ」
女淫魔が伸ばしてきた人差し指の爪が、あたしの乳房を撫でる。
「!」
「……嫌かい?じゃあ良くしてあげようかね──」
口を寄せて、あたしに吐息を吹き掛ける。
「あぁ……」
硬く、震えていたあたしの身体の力が一瞬で抜け、その場にへたり込みそうになる。女淫魔は崩れ落ちるあたしの腰を抱きかかえた。
「アタシの息は、即効性の媚薬みたいなもんさ。ほら、忌避感も薄れてきただろう?」
女淫魔の爪が、あたしの陥没した乳首をほじるように掻く。
「ふぅんっ!」
「ほら、良い声が出てきただろ?」
(嫌だけど……ヒロヤ兄ちゃんの為……)
あたしは女淫魔の硬くなったアレに手を伸ばした……
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
(生命より大事な人……か)
アタシが『人間として』生きてた頃には、そんな相手もいたっけな。
(大事な男の為に身体を差し出すなんて、健気だねぇ……)
『悪魔』アズラデリウスに攫われ、犯され、女淫魔へと姿を変えられた今でも、微かに記憶の片隅にある男がいる。
もう顔も名前も思い出せないが、この女を見ていると、そんな相手が居た過去を思い出してしまった。
(でも、アタシは女淫魔。男は精を吸い尽くし、女は犯し孕ませる。そんな妖魔になっちまったからね)
女の『恥ずかしがり屋の乳首』は、爪で引っ掻いてるうちに徐々に硬くなり、隠れていた場所から顔を出してきた。
「おや、やっと顔をだしたね。硬くなって外に出てきた乳首が、気持ちよくなりたいって言ってるよ」
女の耳元で囁く。『吐息』の効果はてきめんで、女は息遣いも荒くなり、身体が熱を帯び始めた。そして、アタシのアレを握る手に力がこもる。
「さて……そろそろこっちも濡れてきた様だね。立ったまま犯してやろうか」
「ひうっ!」
指を這わせたアソコは、既に愛液で濡れそぼっている。
この状態になっても、完全に蕩けきってはいないこの女の精神力に驚嘆する。
(まぁ、アタシのコレをぶち込んじまったらじきに蕩けだすよ)
後ろから抱きかかえ、女の片脚を持ち上げて股を開いたその時だった。
「ドールよ!その女、オレによこせ!」
……嫌な奴の声が部屋に響いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
(あれは……デーモン……?)
快感に堪え、朦朧とする頭で考える。
「ドール!お前の様な弱っちい女は、オレに女を貢いで機嫌取った方が良いんじゃないか?」
部屋に現れたデーモンが近づいてくる。
「アンタ!誰に向かって言ってるんだい!アタシはアズラデリウス様の女だよ!アンタみたいな下っ端が直接口を聞いて良い相手じゃないんだ!」
女淫魔が激昂している様だ。あたしを抱きかかえる力が緩んだので、その隙にヒロヤ兄ちゃんの所に逃げて身体を覆い被せる。
(あのデーモンはヤバい。なんとかしてヒロヤ兄ちゃんを逃さなきゃ)
「身体を差し出して今の地位をもぎ取ったお前と違って、オレは実力でアズラデリウス様の直属を掴み獲ったんだよ」
山羊の角を生やした明らかなデーモンが、左手を女淫魔にかざす。すると、見えない力に押し込まれる様に女淫魔は後退り、大の字で壁に押し付けられた。
「アンタ、アタシにこんな事……アズラデリウス様が黙ってないよ!」
「知ったことか!オレはデーモンでも高位のグレーターデーモンだ!その女を頂く権利がある。てめぇはそこで見てろ!」
そう言って、あたしの方に歩いてくるデーモン。
(ヒロヤ兄ちゃんだけは守らなきゃ!)
あたしは、ヒロヤ兄ちゃんを抱きかかえる様に、さらに覆い被さる。
デーモンはうつ伏せのあたしを組み敷き、両脚を掴んで無理矢理開かせる。
「ヒロヤ兄ちゃん……起きて……」
(このまま無理矢理デーモンに犯されるなら……せめてヒロヤ兄ちゃんを感じたい)
目を開かないヒロヤ兄ちゃんに口づけて、そして祈る。
(起きて……そして逃げて……)
軽く開いたヒロヤ兄ちゃんの口の中に、そっと舌を差し入れる。
(ヒロヤ兄ちゃんに……犯されたかったな)
唇を離した時、目の前に閃光が走った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
(あ……この唇はマルティナだ……)
ふっくらとした感触も、そっと舌を差し入れてくる動きも……
(起きて……そして逃げて……)
心にマルティナの声が響く。
(何が起きてるんだ?)
無理矢理に意識を戻す。目を開くとマルティナの涙顔。そしてその向こうに見える異形の姿。
(身体強化!)
俺は持てる力全てを解放して動いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
一瞬、何が起こったか理解出来なかった。気がついたらヒロヤ兄ちゃんに抱きかかえられて、部屋の隅へと移動していた。
「マルティナ……大丈夫?」
「あぁ……ヒロヤ兄ちゃん……起きてくれた……」
「俺はいつもマルティナのキスで起きてるよな」
そう言って笑うヒロヤ兄ちゃん。
「身体強化を手加減なしで使ってるから『あの力』程じゃないけど反動が怖いよ」
あたしに微笑みかけ、そして表情を変えてデーモンを睨みつけるヒロヤ兄ちゃん。
「俺のマルティナに手を出そうとしたからには……死ぬ覚悟ができてるんだろうね?」
「子供が何吠えてやがる。オレが貴様を殺ってその女を犯すんだよ!」
「前に殺ったレッサーデーモンより、図体はデカイけど頭は残念なようだね」
ヒロヤ兄ちゃんはあたしを下がらせ、愛刀の鯉口を切る。
「そんな下っ端デーモンを倒したぐらいで調子にのるなよ……オレはグレーターデーモンだ!」
両手を前に突き出し、そこに黒い球形の影が現れる。
「マルティナ!俺の真後ろに!」
やがて、ヒロヤ兄ちゃん程に大きくなった黒い球形の影が放たれた。
「斬る!」
左腰から『闇斬丸』を抜き放ち、向かってきた影を両断する。左右に分かれて飛び去った影が、床で爆発する。
愛刀を鞘に収め、グレーターデーモンに突き進むヒロヤ兄ちゃん。速い!
「むぅ!超硬質化!」
グレーターデーモンは咄嗟に魔術を唱え、振り下ろされたヒロヤ兄ちゃんの一撃を、両腕で受け止めた。
「なっ!硬質化した腕がっ!」
「脆いね。俺の『闇斬丸』には何の防御にもならないよ」
そのまま押し切り、グレーターデーモンの両腕を切断するヒロヤ兄ちゃん。
「グァァァァァァッ!」
両腕を失い、痛みにのたうち回るグレーターデーモン。
「ドール!助けろ!」
「知らないね。アタシから獲物を奪おうとしたヤツを助ける義理はないよ」
既にグレーターデーモンの拘束から解き放たれた女淫魔は、荒く息をしながら吐き捨てるように言った。
「てめえ、うるさいんだよ。──マルティナを苦しめた報いだ」
ヒロヤ兄ちゃんが、グレーターデーモンの首元を一閃する。
声も上げずに、グレーターデーモンの首が転がった。やがてその姿は炭化し……崩れていった。あとに巨大な妖魔の石を残して。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
グレーターデーモンを屠り、俺は部屋の隅で苦しそうに肩で息をしている女のところへ歩いていった。
「女淫魔……?」
「そうさ……あの女と交わおうとしたところに……ヤツが現れてね……」
(マルティナと交わうって……女同士で……?)
ふと女淫魔の股間に目をやると……濡れた秘裂と……そそり立った……おちんちん?
「え?!なんでちんちんが?」
「見るんじゃないよ恥ずかしい……」
◆
「マルティナが守ってくれたんだね」
俺が気を失ってる間の出来事を、ふらふらしているマルティナが防具を身に着けながら話してくれた。
「惜しかったよ……いい女が抱けそうだったのにさ」
女淫魔が悔しそうに言った。
「とにかく、アタシをどうするんだい?」
「マルティナを嫌な目に遭わせたのは間違いない」
俺は『闇斬丸』を抜いた。
「『闇斬丸』……聞いたことがあるよ。魔の眷族への特攻を持つんだってね。東方の名匠が打ったカタナ。それで斬られりゃ本望だ」
そう言う女淫魔の喉元目掛けて刃を振る。
「ひっ!」
が、寸前で止めた。
「女だし、しかも無抵抗な相手は斬れないよ……って……」
喉元で刃を止められた女淫魔はもの凄く蕩け顔……そして、そそり勃ったちんちんから精子が放出し、その下にある秘裂からは潮が噴き出した。
「あ……♡ いく……♡ いってるぅ♡」
「え?なんで?」
「こんなに……すごい♡ 死を……みじかに感じちゃうと♡ こんなにきもちいいのかいっ♡」
おかしな女淫魔だ……
「ヒロヤ兄ちゃんには触れさせない!」
「おやおや。そうか……じゃあ────」
女淫魔がそそり立ったおちんちんを握って、上下にゆっくりと扱きながら舌なめずりする。
「アンタが満足させてくれるんだよね?」
◆
(あたしの汚れた身体で……ヒロヤ兄ちゃんを救えるなら……)
チラリと後ろで倒れているヒロヤ兄ちゃんに目をやる。意識はまだ戻っていない。
「少しだけ時間もらえないかな……ヒロヤ兄ちゃんが怪我してないかだけ確かめたい」
あたしの願いに、妖艶な笑みを浮かべて頷く女淫魔。
(怪我はなさそう。意識が戻ってないけど……)
「ヒロヤ兄ちゃん……起きて……」
頭を打ってる可能性もあるので、揺すったりは出来ない。そっと頬に触れてみる。
(……温かい……)
とにかく早くみんなと合流して、レナ姉ちゃんにヒロヤ兄ちゃんを診てもらわないと。
「無事を確認した。いいよ……」
「そんなにその子が大事なのかい」
「ヒロヤ兄ちゃんはあたしの生命より大事な人──」
「わかった。約束してやるよ。その坊やには手を触れない」
「なら……早くしよう」
時間を掛けてられない。あたしは革鎧のパーツを一つずつ外していく。
アンダーウェアも脱ぎさり、下着姿になる。
「……こりゃ、女淫魔のアタシですら嫉妬しちゃう様な身体だね。ほら、全部脱ぐんだよ」
そう言いながら、一段と大きくなったアレを両手で扱く女淫魔。
あたしは下着も脱ぎ、全裸を晒す。
「柔らかそうな身体だね……」
椅子から立ち上がり、こっちへ来る。
「震えてるねぇ。大丈夫だよ。アタシは相手が嫌がる交わいは好きじゃないんだよ」
女淫魔が伸ばしてきた人差し指の爪が、あたしの乳房を撫でる。
「!」
「……嫌かい?じゃあ良くしてあげようかね──」
口を寄せて、あたしに吐息を吹き掛ける。
「あぁ……」
硬く、震えていたあたしの身体の力が一瞬で抜け、その場にへたり込みそうになる。女淫魔は崩れ落ちるあたしの腰を抱きかかえた。
「アタシの息は、即効性の媚薬みたいなもんさ。ほら、忌避感も薄れてきただろう?」
女淫魔の爪が、あたしの陥没した乳首をほじるように掻く。
「ふぅんっ!」
「ほら、良い声が出てきただろ?」
(嫌だけど……ヒロヤ兄ちゃんの為……)
あたしは女淫魔の硬くなったアレに手を伸ばした……
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(生命より大事な人……か)
アタシが『人間として』生きてた頃には、そんな相手もいたっけな。
(大事な男の為に身体を差し出すなんて、健気だねぇ……)
『悪魔』アズラデリウスに攫われ、犯され、女淫魔へと姿を変えられた今でも、微かに記憶の片隅にある男がいる。
もう顔も名前も思い出せないが、この女を見ていると、そんな相手が居た過去を思い出してしまった。
(でも、アタシは女淫魔。男は精を吸い尽くし、女は犯し孕ませる。そんな妖魔になっちまったからね)
女の『恥ずかしがり屋の乳首』は、爪で引っ掻いてるうちに徐々に硬くなり、隠れていた場所から顔を出してきた。
「おや、やっと顔をだしたね。硬くなって外に出てきた乳首が、気持ちよくなりたいって言ってるよ」
女の耳元で囁く。『吐息』の効果はてきめんで、女は息遣いも荒くなり、身体が熱を帯び始めた。そして、アタシのアレを握る手に力がこもる。
「さて……そろそろこっちも濡れてきた様だね。立ったまま犯してやろうか」
「ひうっ!」
指を這わせたアソコは、既に愛液で濡れそぼっている。
この状態になっても、完全に蕩けきってはいないこの女の精神力に驚嘆する。
(まぁ、アタシのコレをぶち込んじまったらじきに蕩けだすよ)
後ろから抱きかかえ、女の片脚を持ち上げて股を開いたその時だった。
「ドールよ!その女、オレによこせ!」
……嫌な奴の声が部屋に響いた。
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(あれは……デーモン……?)
快感に堪え、朦朧とする頭で考える。
「ドール!お前の様な弱っちい女は、オレに女を貢いで機嫌取った方が良いんじゃないか?」
部屋に現れたデーモンが近づいてくる。
「アンタ!誰に向かって言ってるんだい!アタシはアズラデリウス様の女だよ!アンタみたいな下っ端が直接口を聞いて良い相手じゃないんだ!」
女淫魔が激昂している様だ。あたしを抱きかかえる力が緩んだので、その隙にヒロヤ兄ちゃんの所に逃げて身体を覆い被せる。
(あのデーモンはヤバい。なんとかしてヒロヤ兄ちゃんを逃さなきゃ)
「身体を差し出して今の地位をもぎ取ったお前と違って、オレは実力でアズラデリウス様の直属を掴み獲ったんだよ」
山羊の角を生やした明らかなデーモンが、左手を女淫魔にかざす。すると、見えない力に押し込まれる様に女淫魔は後退り、大の字で壁に押し付けられた。
「アンタ、アタシにこんな事……アズラデリウス様が黙ってないよ!」
「知ったことか!オレはデーモンでも高位のグレーターデーモンだ!その女を頂く権利がある。てめぇはそこで見てろ!」
そう言って、あたしの方に歩いてくるデーモン。
(ヒロヤ兄ちゃんだけは守らなきゃ!)
あたしは、ヒロヤ兄ちゃんを抱きかかえる様に、さらに覆い被さる。
デーモンはうつ伏せのあたしを組み敷き、両脚を掴んで無理矢理開かせる。
「ヒロヤ兄ちゃん……起きて……」
(このまま無理矢理デーモンに犯されるなら……せめてヒロヤ兄ちゃんを感じたい)
目を開かないヒロヤ兄ちゃんに口づけて、そして祈る。
(起きて……そして逃げて……)
軽く開いたヒロヤ兄ちゃんの口の中に、そっと舌を差し入れる。
(ヒロヤ兄ちゃんに……犯されたかったな)
唇を離した時、目の前に閃光が走った。
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(あ……この唇はマルティナだ……)
ふっくらとした感触も、そっと舌を差し入れてくる動きも……
(起きて……そして逃げて……)
心にマルティナの声が響く。
(何が起きてるんだ?)
無理矢理に意識を戻す。目を開くとマルティナの涙顔。そしてその向こうに見える異形の姿。
(身体強化!)
俺は持てる力全てを解放して動いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
一瞬、何が起こったか理解出来なかった。気がついたらヒロヤ兄ちゃんに抱きかかえられて、部屋の隅へと移動していた。
「マルティナ……大丈夫?」
「あぁ……ヒロヤ兄ちゃん……起きてくれた……」
「俺はいつもマルティナのキスで起きてるよな」
そう言って笑うヒロヤ兄ちゃん。
「身体強化を手加減なしで使ってるから『あの力』程じゃないけど反動が怖いよ」
あたしに微笑みかけ、そして表情を変えてデーモンを睨みつけるヒロヤ兄ちゃん。
「俺のマルティナに手を出そうとしたからには……死ぬ覚悟ができてるんだろうね?」
「子供が何吠えてやがる。オレが貴様を殺ってその女を犯すんだよ!」
「前に殺ったレッサーデーモンより、図体はデカイけど頭は残念なようだね」
ヒロヤ兄ちゃんはあたしを下がらせ、愛刀の鯉口を切る。
「そんな下っ端デーモンを倒したぐらいで調子にのるなよ……オレはグレーターデーモンだ!」
両手を前に突き出し、そこに黒い球形の影が現れる。
「マルティナ!俺の真後ろに!」
やがて、ヒロヤ兄ちゃん程に大きくなった黒い球形の影が放たれた。
「斬る!」
左腰から『闇斬丸』を抜き放ち、向かってきた影を両断する。左右に分かれて飛び去った影が、床で爆発する。
愛刀を鞘に収め、グレーターデーモンに突き進むヒロヤ兄ちゃん。速い!
「むぅ!超硬質化!」
グレーターデーモンは咄嗟に魔術を唱え、振り下ろされたヒロヤ兄ちゃんの一撃を、両腕で受け止めた。
「なっ!硬質化した腕がっ!」
「脆いね。俺の『闇斬丸』には何の防御にもならないよ」
そのまま押し切り、グレーターデーモンの両腕を切断するヒロヤ兄ちゃん。
「グァァァァァァッ!」
両腕を失い、痛みにのたうち回るグレーターデーモン。
「ドール!助けろ!」
「知らないね。アタシから獲物を奪おうとしたヤツを助ける義理はないよ」
既にグレーターデーモンの拘束から解き放たれた女淫魔は、荒く息をしながら吐き捨てるように言った。
「てめえ、うるさいんだよ。──マルティナを苦しめた報いだ」
ヒロヤ兄ちゃんが、グレーターデーモンの首元を一閃する。
声も上げずに、グレーターデーモンの首が転がった。やがてその姿は炭化し……崩れていった。あとに巨大な妖魔の石を残して。
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グレーターデーモンを屠り、俺は部屋の隅で苦しそうに肩で息をしている女のところへ歩いていった。
「女淫魔……?」
「そうさ……あの女と交わおうとしたところに……ヤツが現れてね……」
(マルティナと交わうって……女同士で……?)
ふと女淫魔の股間に目をやると……濡れた秘裂と……そそり立った……おちんちん?
「え?!なんでちんちんが?」
「見るんじゃないよ恥ずかしい……」
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「マルティナが守ってくれたんだね」
俺が気を失ってる間の出来事を、ふらふらしているマルティナが防具を身に着けながら話してくれた。
「惜しかったよ……いい女が抱けそうだったのにさ」
女淫魔が悔しそうに言った。
「とにかく、アタシをどうするんだい?」
「マルティナを嫌な目に遭わせたのは間違いない」
俺は『闇斬丸』を抜いた。
「『闇斬丸』……聞いたことがあるよ。魔の眷族への特攻を持つんだってね。東方の名匠が打ったカタナ。それで斬られりゃ本望だ」
そう言う女淫魔の喉元目掛けて刃を振る。
「ひっ!」
が、寸前で止めた。
「女だし、しかも無抵抗な相手は斬れないよ……って……」
喉元で刃を止められた女淫魔はもの凄く蕩け顔……そして、そそり勃ったちんちんから精子が放出し、その下にある秘裂からは潮が噴き出した。
「あ……♡ いく……♡ いってるぅ♡」
「え?なんで?」
「こんなに……すごい♡ 死を……みじかに感じちゃうと♡ こんなにきもちいいのかいっ♡」
おかしな女淫魔だ……
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