【アルファポリス版は転載中止中・ノクターンノベルズ版へどうぞ】会社の女上司と一緒に異世界転生して幼馴染になった

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99話「ダンジョン入り口にて」(視点・ヒロヤ→リズ→ヒロヤ)

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 昼食を済ませ、再び乗馬で歩みを進める。
 道中、三度ほどゴブリン、ハイゴブリンの集団と遭遇したが……特筆すべき事は無い。



 マルティナとレナの『探知ディテクション』で先に発見。リズの指示で四組(俺とカズミ、リズとレナ、マルティナとドロシー、ドワーフ三姉妹)に分かれて散開。火力ポケットを形成してそこに入り込んだゴブリン達に弓と魔術で集中砲火。それでおしまい。
 よしんばハイゴブリン辺りが残っても、俺とスノーウルフ三頭(なんなら俺より相手に飛びかかるの速い)で仕留める。
 リズ、いくさでも良い戦闘指揮官になれるよ?
 とにかく遠距離火力でゴリ押し。この方法で夕暮れまでには俺達が発見したダンジョン入り口に着いてしまった。

「ま、まぁアレだよ。レナとマルティナのおかげだよ」

 俺が前述したように褒めると、そう言って照れた様にブロンドの髪を指先でくるくると弄るリズ。
 取り敢えず、ここで野営して明日の朝からダンジョンアタックを開始する。
 天幕を二張り組み上げ、野営の支度が完了した。馬車で寝るというアルダ、エルダ、メルダの三姉妹が、薪を拾ってきてくれた。
 汗ばんだ身体を清めようと、まず俺が天幕で身体を拭くことにする。

「私が拭いてあげるね」

 レナが革製の桶に張ってくれた水を持って、カズミが天幕についてきてくれた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ちょっと聞きたいんだけどさ……」

 アルダが真剣な顔でアタイに聞いてくる。

「ん?なんだい?」

 焚き火の準備をしながら軽く答える。

「ヒロくんの彼女って……カズミちゃんだよね?」
「ぶっ!」

 アタイの隣でお茶を飲んでいたドロシーが噴き出す。

「……ま、まぁそうだよ。それがどうかしたか?」
「エルダ達、朝からずっと気になってたんだけど……リズちゃんとドロシーちゃんからも……ヒロくんの匂いがするんだよね」
「メルダ達の勘違いだったらごめんなんだけど……ひょっとしてみんなヒロくんと関係しちゃってる……?」

 今度はレナとマルティナが同時に茶を噴き出す。

「なななななな何言ってんの?」

 アタイとした事が、動揺からか薪になかなか火がつかない。

「っていうか、れなはまだヒロヤくんに抱かれるとかそんな段階じゃないし」
「ヒロヤ兄ちゃんと関係……ヒロヤ兄ちゃんと関係……」

 レナとマルティナも動揺してる。まぁこの二人は『まだ』なんだけど。

「……わたしはヒロヤさんの性奴隷ですから……」

 うわっ!頬を赤らめながら言う言葉じゃ無いよな『性奴隷』って。

「「「せ……性奴隷……!」」」

 ほら、三姉妹固まってるよ?



「なるほど、そんな事情があったのね……」

 アルダ達がドロシーの説明に納得したように頷いた。

「まぁ、そんな事があったら身も心も捧げちゃうよねぇ」

 メルダが遠い目でうっとりとしている。恋する乙女かよ。

「とすると、カズミちゃんが嫁でドロシーちゃんがせ……性奴隷で……リズちゃんは何なの?」
「あ、アタイは……ヒロヤの姉ちゃん……だよ……」

 エルダの追い込みにすっとぼけて答えておく。

「まぁ、みんなの様子を見ると……レナちゃんとマルティナちゃんはヒロくんに『好意』は持ってるけど『行為』はまだなんだね」

 アルダがニヤッと笑う。いや上手くないわ。

「カズミちゃんはずっとヒロくん好き好きだし、あれだけ甲斐甲斐しくしてるのを見ると……まぁ嫁ってポジションだね。ヒロくんもカズミちゃんの事大好きみたいだし」

 アルダの言葉に、エルダとメルダがウンウンと頷く。

「で、間違いなくリズちゃんはヒロくゆに抱かれてるね。ごまかしても無駄だよ?」
「……あぁ……アタイはヒロヤのものだよ……」
「「「やっぱりねー」」」
「……そんな事知ってどうすんだい」
「アルダたち、まだ未経験なんだよね」
「……アレってどんな感じなのかなぁって」
「ってそもそもヒロくんってまだ小さいのにできるの?」

 ……三姉妹、興味津々じゃん。

「ヒロヤさんは……それはもう……♡」

 ドロシーが頬を赤らめ、下腹部を撫でながら答える。

「上手いの?」
「気持ち良いの?」
「凄いの?」
「……凄い……です♡」
「「「凄いんだ!」」」



「でも、カズミちゃんがよく黙ってるね?」

 ようやく点いた焚き火に薪をくべながらアルダが聞く。

「カズミの押しもあってね……ヒロヤみんなに告白したんだよ」
「?どういう事?」

 エルダが首を傾げる。

「アタイらみんな……それぞれヒロヤに想いを寄せてたんだよね」
「れ、れなは別にヒロヤくんのことは……」
「はいはい。わかったわかった。──でさ、カズミが言うには『自分がヒロヤと結ばれる事で他のみんなを悲しませたくない』んだってさ。ヒロヤの事は大好きだけど、アタイ達の事も同じくらい大好きだからって。『家族として大切に思ってる』って言ってくれてさ……それでアタイらみんなヒロヤに告られたんだよ」

 焚き火の炎を見つめると、ヒロヤがアタイに言ってくれた言葉が思い起こされる。

『……リズは俺の女だ。返してもらうよ』

 オットーに向かって切った啖呵。

『俺、リズを抱きたい』

 みんなに告白した時にアタイに言った言葉。
 この言葉を思い出すだけで、下腹部が熱くなり、アソコがしっとりと濡れる。

「……いいオトコだよヒロヤは」

 ふとそんな言葉が無意識に漏れる。

「そしていいオンナですよカズミさんは」

 頷きながらドロシーが言う。

「れ……れなはまだほっぺにちゅーするぐらいだから」
「あたしは……激しいちゅーしてもらった事ある……」

 二人が真っ赤になって答える。

「そっかー。メルダもちゅーぐらいならヒロくんで経験したいかな」
「ヒロくん、なんか惹かれるんだよね。まだ子供なのに」
「あ、わかる。アルダもヒロくん好きかも」
「あ……あたしのが好きだもん!ヒロヤ兄ちゃん大好きだもん!」

 三姉妹の言葉に、なんかマルティナが動揺してるのが可愛い。
 で、スノーウルフの三頭がお座りしてじっと聞いてるんたけど……まさかアンタらも……

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「俺とカズミは身体拭いてきたから、順番に天幕で拭いてくればいいよ?」
「ふたりで拭きっこしてきたんだ……」

 ジト目でマルティナが見てくる。

「いや……ほらついでだし」
「せ、背中とか届かなかったから……」

 俺とカズミでマルティナを宥める。

「ほら……今度はマルティナと拭きっこしたいな!」
「うん!」

 機嫌が治った。素直で可愛いよマルティナ。

「じゃあアルダ達先に身体拭いてくるね!」
「ヒロくん覗いちゃだめだからね……」
「ね!」

 え?なんで?警戒されてる?なんかリズ達もニヤニヤ笑ってるし。

「なに?私が居ない間に変な話したんでしょ?」

 カズミが笑いながら焚き火のそばに腰掛ける。

「れ……れな、お馬ちゃん達に飼葉あげてくるね!」
「あ……あたしはスノーウルフちゃん達に干し肉あげてくる!」

 慌ただしく動き出すレナとマルティナを目で追って、リズを見て首を傾げるカズミ。

「まぁ……その……なんだ。アルダ達にヒロヤとの関係がバレちゃってたんだよ。な?ドロシー」
「……はい。リズさんとわたしからヒロヤさんの匂いがするっておっしゃって……」 
「……あちゃ……まぁ仕方ないね。昨夜は……激しかったし……」

 思い出したのか、頬を赤らめて腰をくねくねするカズミ。

「ヒロヤ、気をつけなよ。あの三姉妹、アンタの事憎からず思ってるよ」
「え?」

 なんか流れ弾が着弾したんですけど。

「だめだよヒロヤ!」

 凄い勢いでカズミに詰め寄られる。

「えっと……俺は──」
「マルティナもまだ抱いてあげてないんだから!」

 ……え?そっち?
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