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10話「世界と魂」
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(さて、今夜はどうやって抜け出そうかな……)
今朝もカズミとレナに起こされ、三人仲良く登校。
教室に入った俺達にジャンが近づいてきて一言。
「逃げんなよ」
そう言って嬉しそうに離れていったけど、やっぱなんか企んでんだろうなぁ。
そして算数の授業中、俺は家を抜け出す方法に頭を巡らせていた。
「ヒロヤ!ヒロヤ・オブライエン!ちゃんと聞いてますか?」
おっと、授業に集中してなかったのがマリア先生にバレた。
「聞いてます。大丈夫です」
この世界の歴史や地理なら集中して聞くけど、ひと桁の足し算引き算なんだよ。流石に授業は真面目に受けられない。ついボーッとしてしまうんだよな。
「じゃあ前に出てこの問題を解いて」
あちゃーと思いつつ、前に出て黒板に解答を書く。
「うん。正解。席に戻って」
「チッ……」
1番前の席に座ってるジャンの舌打ちが聞こえた。ごめんな。俺、中身23歳で大学までの教育受けてんだわ。
「どうしたの?ボーッと考え事してたみたいだけど」
席に戻った俺に小さな声でカズミが話し掛ける。
「休み時間に話す」
俺も小さな声で返し、席に座った。
「そもそも、カズミとレナはどうやって夜中に抜け出すつもりなんだ?」
休み時間、次の授業の準備をしながら聞いてみた。
「その事なんだけど、レナがなんとかするって」
カズミはそう言ってレナの方を見る。
「うん。れなに任せて。先にカズミを迎えに行ってからヒロヤくんの所に行くから、部屋で待っててね」
レナがそう言うなら任せとけばいいか。ロープとかの準備を考えてたんだけど。
「楽しみだなぁ。はやく夜にならないかな」
「ねー!れなも超楽しみ」
……俺の幼馴染達が好奇心旺盛過ぎる件。
地理の授業で俺達が住む『ラツィア村』についての話があったので、流石に真剣に授業を受けた。
ロ厶ーナ王国の王都『ベルーガ』から馬車で北東におよそ一週間。道中二箇所の宿場町を抜けた先にある田舎村がここラツィア。
此処から東に5日ほどで城塞都市『ムンド』に至る。このムンドはウェルニア帝国との国境に位置し、昔から重要な拠点だったそうだ。
王都と城塞都市の間の村だから、もっと経済的に発展しても良さそうなもんだけど、村を囲む『小鬼の森』と村の東にある険しい山のせいで商隊ルートから外れてるそうだ。山は休火山らしく、いくつか温泉も湧き出してるという。
「この世界、湯舟に浸かる習慣が無いのが残念なのよね……」
隣の席でカズミが小声で話し掛ける。
そう。殆どの家庭で使える『清浄』の魔術と、あとは水浴びか身体を拭く程度。
「温泉あるのに勿体無いよね」
俺も小さな声で返す。
「温泉か……村興しにいいかもね……」
そう呟いたカズミの表情が、仕事人間だった以前の主任とダブった。
学校が終わって、昨日と同じ様に昼食後はカズミの家で稽古。
今日は師匠に俺用の木剣を貰った。
「以前見た東方の『カタナ』というやつを模してみたんだよ。こっちの方が君には合ってると思ってね」
長さ5~60cm足らず位の木刀。これは嬉しかった。
「ありがとうございます!」
早速これを使って素振り。うん、しっくりくる。
「持って帰って、家でも精進するといい。そうだな……私から1本取れるようになったら『カタナ』とやらを探して君にプレゼントしてやろう」
「本当ですか!」
「ああ。でもいつになるかな?私はもう君を『ただの子供』だと侮ってはいないし、こうやって稽古を見ながら君の剣術の太刀筋を研究してるからね」
師匠はそう言って、笑いながら仕事へと戻っていった。
「ヒロヤくんヒロヤくん!カズミが!カズミが凄いんだ!」
裏庭の方からレナの慌てた声がする。
素振りの手を止めて、裏庭まで様子を見に行く。
そこには目をキラキラさせたレナと、少し落ち着きの無いカズミの姿が。
そして水を掬うように差し出されたカズミの両手のひらには……
「光の……玉……」
「そうなのよ!昨日の今日で『光の玉』が出来るようになるなんて!れなびっくりした!」
「ほんとに……出来た……」
驚きからか興奮からか、カズミの身体がガクガク震えている。
「やっぱりあれかな。『女神の祝福』をレナに貰ったから……俺も師匠と初めて立ち合った時、結構良い動きできたもんな」
「いや……そんなにステータス上げてないわよ。まぁ世の6歳児に比べれば多分最高能力だろうけど、8歳や良くて10歳の子の高めのステータスには劣るはず」
「え?そんなもんなの?」
カズミの驚きと共に『光の玉』は消失した。
「うーん。『センスがある』という理由だけじゃないわねこれは……」
レナが首を傾げた。
「そりゃおそらく『魂の質』がこの世界の本来のものと違うからじゃないか?」
駆け出し冒険者の怪我の治療を済ませて、ひと息ついていたレナの父『ルドルフ』さんが言った。
「私の世界でも、優秀な能力を持った人材を確保する為に『異世界召喚』という術式で他の世界の人間を呼ぶのが流行った事があったな」
ルドルフさんが「よっこらしょ」と椅子に腰掛ける。
「私のところでもあったわ。勝手に別世界から人を連れてくるなんて非道だからウチの世界では禁術指定したけど」
レナの母『ジゼル』さんがトレイにのせたマグカップをルドルフさんに渡し、続いて僕達にも手渡してくれた。
「ありがとうございます」
口に含むと、冷たくてスッキリした味わい。そして甘い。はちみつレモン?
「美味し!これってはちみつレモン?懐かしい味……」
カズミも一口飲んで味に思い当たったようだ。
「ピンポン♪まぁ自己流で作ってみたんだけど、お口に合ったようでよかった」
ジゼルさんが嬉しそうに微笑む。
「でさでさ!その『魂の質』が違う事によって強くなったりするの?」
レナがルドルフさんに続きを促す。
「そうだね。その逆もある。異世界に来る事によって弱くなる時もあるんだ。『世界と魂の相性』かな」
ルドルフさんもマグカップのはちみつレモンをゴクゴクと飲み干す。
「魂はそれが本来存在する世界に最適化されてるんだ。だから異世界間での移動があった場合、その世界と魂の相性によって強くなったり弱くなったりする。多分、それでカズミちゃんの魔術適性が開花したのかもしれない。ヒロヤくんやカズミちゃんの世界の魂は、この世界と相性良かったんだろうね」
ルドルフさんが話を続けた。
「それって、肉体的にも強くなったりするんですか?」
待ちきれず俺は聞いた。
「いや、それは無いと思うよ。魂だから変化するとしたら精神的な面だろうね」
「じゃあ、俺があれだけ動けたのは……」
「ヒロヤくん、なにか思い当たる事はないの?れなの祝福はほんと少しの能力アップだけなのよ」
「そういえば……」
「「なになに?」」
レナとカズミが同時に先を促す。
「俺達の世界の武道ってやつは『精神集中』ってのが凄く大切なんだ。特に俺の『古式居合術』ってのは集中力を高めることによって、一撃を必殺の力に昇華するんだ」
「それって……」
レナがルドルフさんを見る。
「うん。魔術の『身体強化』に似てるね。おそらく君は武道をしていた事によって、その『精神集中』で瞬間的な身体強化する事が当たり前になってたんだね」
「じゃあ、れなの世界の『身体強化』を覚える事も……」
レナとカズミが同時に俺を見る。
「おそらく『容易い』だろうね。世界と魂の相性も良いんだから」
俺を見てウインクするルドルフさん。
「じゃあ今夜れなが迎えに行くからね。寝てちゃだめだよ?」
そう念を押すレナと治療院の玄関で別れ、カズミと一緒に家路につく。
「神様のチートがなくても、そこそこ強くなれそうだね」
カズミが繋いだ俺の手をブンブン振りながら微笑んだ。
「別の世界に来た事自体がチートなんだな俺達は」
「ね。まぁある意味レナが私達にちょっとしたチートをくれたんだよ」
「だな」
「じゃあまた今夜」
「夜冷えるかもだから上着忘れちゃだめだよ?」
「ああ。カズミもな」
カズミの家の前で別れ、俺は家に駆け出した。
師匠に貰った木刀を大事に抱えて。
今朝もカズミとレナに起こされ、三人仲良く登校。
教室に入った俺達にジャンが近づいてきて一言。
「逃げんなよ」
そう言って嬉しそうに離れていったけど、やっぱなんか企んでんだろうなぁ。
そして算数の授業中、俺は家を抜け出す方法に頭を巡らせていた。
「ヒロヤ!ヒロヤ・オブライエン!ちゃんと聞いてますか?」
おっと、授業に集中してなかったのがマリア先生にバレた。
「聞いてます。大丈夫です」
この世界の歴史や地理なら集中して聞くけど、ひと桁の足し算引き算なんだよ。流石に授業は真面目に受けられない。ついボーッとしてしまうんだよな。
「じゃあ前に出てこの問題を解いて」
あちゃーと思いつつ、前に出て黒板に解答を書く。
「うん。正解。席に戻って」
「チッ……」
1番前の席に座ってるジャンの舌打ちが聞こえた。ごめんな。俺、中身23歳で大学までの教育受けてんだわ。
「どうしたの?ボーッと考え事してたみたいだけど」
席に戻った俺に小さな声でカズミが話し掛ける。
「休み時間に話す」
俺も小さな声で返し、席に座った。
「そもそも、カズミとレナはどうやって夜中に抜け出すつもりなんだ?」
休み時間、次の授業の準備をしながら聞いてみた。
「その事なんだけど、レナがなんとかするって」
カズミはそう言ってレナの方を見る。
「うん。れなに任せて。先にカズミを迎えに行ってからヒロヤくんの所に行くから、部屋で待っててね」
レナがそう言うなら任せとけばいいか。ロープとかの準備を考えてたんだけど。
「楽しみだなぁ。はやく夜にならないかな」
「ねー!れなも超楽しみ」
……俺の幼馴染達が好奇心旺盛過ぎる件。
地理の授業で俺達が住む『ラツィア村』についての話があったので、流石に真剣に授業を受けた。
ロ厶ーナ王国の王都『ベルーガ』から馬車で北東におよそ一週間。道中二箇所の宿場町を抜けた先にある田舎村がここラツィア。
此処から東に5日ほどで城塞都市『ムンド』に至る。このムンドはウェルニア帝国との国境に位置し、昔から重要な拠点だったそうだ。
王都と城塞都市の間の村だから、もっと経済的に発展しても良さそうなもんだけど、村を囲む『小鬼の森』と村の東にある険しい山のせいで商隊ルートから外れてるそうだ。山は休火山らしく、いくつか温泉も湧き出してるという。
「この世界、湯舟に浸かる習慣が無いのが残念なのよね……」
隣の席でカズミが小声で話し掛ける。
そう。殆どの家庭で使える『清浄』の魔術と、あとは水浴びか身体を拭く程度。
「温泉あるのに勿体無いよね」
俺も小さな声で返す。
「温泉か……村興しにいいかもね……」
そう呟いたカズミの表情が、仕事人間だった以前の主任とダブった。
学校が終わって、昨日と同じ様に昼食後はカズミの家で稽古。
今日は師匠に俺用の木剣を貰った。
「以前見た東方の『カタナ』というやつを模してみたんだよ。こっちの方が君には合ってると思ってね」
長さ5~60cm足らず位の木刀。これは嬉しかった。
「ありがとうございます!」
早速これを使って素振り。うん、しっくりくる。
「持って帰って、家でも精進するといい。そうだな……私から1本取れるようになったら『カタナ』とやらを探して君にプレゼントしてやろう」
「本当ですか!」
「ああ。でもいつになるかな?私はもう君を『ただの子供』だと侮ってはいないし、こうやって稽古を見ながら君の剣術の太刀筋を研究してるからね」
師匠はそう言って、笑いながら仕事へと戻っていった。
「ヒロヤくんヒロヤくん!カズミが!カズミが凄いんだ!」
裏庭の方からレナの慌てた声がする。
素振りの手を止めて、裏庭まで様子を見に行く。
そこには目をキラキラさせたレナと、少し落ち着きの無いカズミの姿が。
そして水を掬うように差し出されたカズミの両手のひらには……
「光の……玉……」
「そうなのよ!昨日の今日で『光の玉』が出来るようになるなんて!れなびっくりした!」
「ほんとに……出来た……」
驚きからか興奮からか、カズミの身体がガクガク震えている。
「やっぱりあれかな。『女神の祝福』をレナに貰ったから……俺も師匠と初めて立ち合った時、結構良い動きできたもんな」
「いや……そんなにステータス上げてないわよ。まぁ世の6歳児に比べれば多分最高能力だろうけど、8歳や良くて10歳の子の高めのステータスには劣るはず」
「え?そんなもんなの?」
カズミの驚きと共に『光の玉』は消失した。
「うーん。『センスがある』という理由だけじゃないわねこれは……」
レナが首を傾げた。
「そりゃおそらく『魂の質』がこの世界の本来のものと違うからじゃないか?」
駆け出し冒険者の怪我の治療を済ませて、ひと息ついていたレナの父『ルドルフ』さんが言った。
「私の世界でも、優秀な能力を持った人材を確保する為に『異世界召喚』という術式で他の世界の人間を呼ぶのが流行った事があったな」
ルドルフさんが「よっこらしょ」と椅子に腰掛ける。
「私のところでもあったわ。勝手に別世界から人を連れてくるなんて非道だからウチの世界では禁術指定したけど」
レナの母『ジゼル』さんがトレイにのせたマグカップをルドルフさんに渡し、続いて僕達にも手渡してくれた。
「ありがとうございます」
口に含むと、冷たくてスッキリした味わい。そして甘い。はちみつレモン?
「美味し!これってはちみつレモン?懐かしい味……」
カズミも一口飲んで味に思い当たったようだ。
「ピンポン♪まぁ自己流で作ってみたんだけど、お口に合ったようでよかった」
ジゼルさんが嬉しそうに微笑む。
「でさでさ!その『魂の質』が違う事によって強くなったりするの?」
レナがルドルフさんに続きを促す。
「そうだね。その逆もある。異世界に来る事によって弱くなる時もあるんだ。『世界と魂の相性』かな」
ルドルフさんもマグカップのはちみつレモンをゴクゴクと飲み干す。
「魂はそれが本来存在する世界に最適化されてるんだ。だから異世界間での移動があった場合、その世界と魂の相性によって強くなったり弱くなったりする。多分、それでカズミちゃんの魔術適性が開花したのかもしれない。ヒロヤくんやカズミちゃんの世界の魂は、この世界と相性良かったんだろうね」
ルドルフさんが話を続けた。
「それって、肉体的にも強くなったりするんですか?」
待ちきれず俺は聞いた。
「いや、それは無いと思うよ。魂だから変化するとしたら精神的な面だろうね」
「じゃあ、俺があれだけ動けたのは……」
「ヒロヤくん、なにか思い当たる事はないの?れなの祝福はほんと少しの能力アップだけなのよ」
「そういえば……」
「「なになに?」」
レナとカズミが同時に先を促す。
「俺達の世界の武道ってやつは『精神集中』ってのが凄く大切なんだ。特に俺の『古式居合術』ってのは集中力を高めることによって、一撃を必殺の力に昇華するんだ」
「それって……」
レナがルドルフさんを見る。
「うん。魔術の『身体強化』に似てるね。おそらく君は武道をしていた事によって、その『精神集中』で瞬間的な身体強化する事が当たり前になってたんだね」
「じゃあ、れなの世界の『身体強化』を覚える事も……」
レナとカズミが同時に俺を見る。
「おそらく『容易い』だろうね。世界と魂の相性も良いんだから」
俺を見てウインクするルドルフさん。
「じゃあ今夜れなが迎えに行くからね。寝てちゃだめだよ?」
そう念を押すレナと治療院の玄関で別れ、カズミと一緒に家路につく。
「神様のチートがなくても、そこそこ強くなれそうだね」
カズミが繋いだ俺の手をブンブン振りながら微笑んだ。
「別の世界に来た事自体がチートなんだな俺達は」
「ね。まぁある意味レナが私達にちょっとしたチートをくれたんだよ」
「だな」
「じゃあまた今夜」
「夜冷えるかもだから上着忘れちゃだめだよ?」
「ああ。カズミもな」
カズミの家の前で別れ、俺は家に駆け出した。
師匠に貰った木刀を大事に抱えて。
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