聖騎士たちに尻を狙われています!

トノサキミツル

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 もう一度、水晶に手をかざしたがうんともすんともしない。
 沈黙が部屋を支配する。
 …………。

『おめぇ、ケツにでも才能でもあるんじゃねぇ?』

 酔っ払ったギルドのおっさんの一言で、尻に水晶を向けてみるとほわんと淡い光が放たれ『尻、チート能力アリ』と浮き出たわけである。

 まったくうれしくない。
 剣の才能とか。
 魔物を操れる魔法とか。
 怪我を治せる治癒能力とか。
 そういうチートが欲しかった。

 つうかまだチートにもなっていないのだ。素質があるってなんだ。ラノベばかり読んでいたので、異世界といえば憧れしかなかったのに。それなのに括約筋を活躍させるチートなんてお断りしたい。

 ……俺、男なのにどうなっちゃうんだ。

 ぽつんと寝台に正座したまま、俺は視線を落とす。
 はあ……、と大きなため息をこぼすと黒騎士がそっと横に腰かけて、腕を肩に回して抱きよせた。

「……気を落とすな」
 ちゃっかり横に座っている白魔道士が腰に手を回す。
「そうだよ。お尻に才能があるだけでいいじゃない~」
「…………」

 さわさわと二人のごつい手がシャツの中をうごめく。尖ったところをこりこりと掻いている指もある。

「しかもチートってすごいことだよ。ふつうなら能力があるだけいいのに~」
「そうだ。能力があってよかったじゃないか」
 まえからもうしろからも、ごつごつとした指が太ももや体の中をうごめく。
「……ぁ」
 へんな声がかすれてでてしまう。
「こえ、でたね。素質あるかもしんないじゃん~」
「……し、しりに素質なんてない」
「鍛えればチートだよ~」
「ああ、最強だ。よろこべ」
「う、うれしくねぇし」

 いや、無理だし。
 よろこべないし。
 なにちゃっかり横に座っちゃってんの。
 な、なに乳首を転がしてんの。
 ふたりはぐりぐりと俺の乳首をこする。
 目の前では、どぎついピンクのカーテンが冷えた夜気にはためいた。
 不意にランスがなにかを思いついたように、頭を上げた。

「あ、そうだ。セッしないと出れないように魔術をかけようか?」
「いや、そうなると俺たちが童貞じゃなくなる」
「僕はいいよ~」
「だめだ。まずは指で開発させる」
「指か。張子もあるからそれも使おうよ」

 ふたりの手が俺の衣服を剥ぎ取る。あれよこれとよ裸体がさらけ出される。内股を割るようにランスがすっぽりとはいった。

「……な、なんで裸にするんだよ」
「だって開発だよ? いろんなところ調べて押して潰さないといけないじゃないか」

 押し潰すってなんだ。どこをだ。

「うわっ……な、なめんなよっ」

 ランスがべろりと俺の乳首を舐めた。

「うーん、ちょっとしょっぱいね」
「そこは関係ねぇだろ」
「あるよ。あるある。全身の感度を上げて、おしりをゆるゆるにしていかなければ切れちゃうよ~」
「うっ」

 痛いのはいやだ。前に切れ痔になった記憶が蘇る。

「クロ、ちょっとうしろから押さえててよ」
「わかった」
「まずはこの陥没乳首の顔をだしてあげよう」
「いたっ」

 きゅうっと捻られる。乳頭ごと潰されて、親指で押された。

「片方だけ陥没ってのもいいね」
「うっ……、やめっ。あっ、あ、」
「やめないよ。声、もっと聞かせて」
「声、いいな。……くる」

 指を口に突っ込まれてうなじをべろんと舐められる。生温かい息が耳たぶをくすぐり、目を閉じたときにはぬるっとした暖かな感触に右の乳首が包まれた。

「ほら、ぷくぷくって膨らんできた。たってきたよ。乳首ちっちゃいね」
「ん、んあっ、やめ、やめ、ろ」
「たっぷり前戯しなきゃ」

 尻たぶにクロの硬くなったものが挟まる。ぬるぬると尻がどうしてか濡れてしまう。

「……ぬれているな」
「えっ、じゃあローションも必要ないんだね」
「……すごいな」
「あっ、洗浄魔法しとくね~」
 ランスが手のひらを尻にむけて、ほわんとした煙がまう。
「あ、あ、あ、あっ、こらっ、扱くなって……あう」

 クロが背後から手を伸ばし、いっぱいに膨れあがった海綿体をこれでもかと扱いた。亀頭を筆のようにしゅるしゅるとピストン運動を加えて、弾力豊かにすべらせてきた。

「ぴゅっぴゅって噴水みたいに噴き出してる。こっちはチートじゃないんだね。あはは、かわいいな~」
「やっ、そこは舐めんなっ」
「……んっ、もうおそいよ。しっかし、ここ、毛がないんだけどどうして?」

 剃りのこし部分を指さされて、俺はもごもごと口ごもる。

「……け、毛がうすっ……いから、脱毛した…んっ…だよ」
「うっわぁ。えっちだね」
「いやらしいな」

 ぐっ。初めての彼女にナニコレ珍百景と笑われていたのに、美形二名にも指摘されて死にたくなる。すくっとランスが急に立ち上がり、俺を見下ろした。手にはモザイク棒をもっている。

「ほら、これ舐めて」
「は?」

 ぺちんと頬に青筋だった雄棒があたる。意味がわからず見上げると、ぺちんぺちんとまた頬をはたかれる。

「ソータ、おちんちんぺろぺろして?」

「は?」
 意味がわからない。
「だってさ、僕たち童貞騎士なんだよ。出さないと襲っちゃうよお」
「は?」
「……そうだ。ソータ」
 ね? とクロードのほうにも視線をやると、こくりと頷いている。
「いや、さ…」
 まてまてまてまて。
 童貞だから襲わないとか倫理観がおかしい。というか、すでに先っちょから先ばしりの体液がべとべととついているんだが……。

「ちんちんぺろぺろするだけだから。ね、ね、ちょっとだけでもできるでしょ?」
「は、でき……ぐっ」
「ソータ、がんばるんだ」
「うっぐっ…、ぁ」

 ずいずいっと尖った肉を唇にのせられ、ぐいぐいと頭を抑えられた。そしてむくむくと口の中で膨らんで面積を増していった。
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