あやかしと黒田屋やってます!

黒崎 夢音

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第1章 2人の話

あやかしと黒田屋やってます!1ー1~序章~

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 ある夏の終わり頃。
 とある商店街の一角に朝の9時頃から慌ただしく店の準備を始める者達がいた。
「なんで、起こしてくれなかったんだよ!古蛇《こじゃ》!!もう、俺のとこ以外、定休日じゃない店、全部開いてんじゃねぇか!どうしてくれんだよ!」
「そんなもの知らぬわ!あやかしの中でも強い力を持つこのわしがなぜそこまでお主の面倒を見てやらなければならんのじゃ!しかも、今朝、お主のスマホとやらがうるさいほど鳴っておったというのに、自分で止めておったのはどこの誰じゃ?」
「う...。でも、お前は、俺の家がなきゃどこに行くんだよ!仕事は手伝ってもらってるけど、居候じゃねぇか!」
「くぅ...。それを言われるとなんとも言えぬが...。もうこの話はしまいじゃ!さっさと店を開けるぞ。」
ここの商店街に店を出している人々は、いつもこの2人のケンカを見ると1日が始まるような気がするらしい。
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