43 / 46
43
しおりを挟む
魔法の事もだが、これからの事を打ち合わせ、アシアス達三人は屋敷から少し離れた倉庫へと荷物を積んだ馬車で向かった。
屋敷を出る時に、チャイルディとスポイルが一緒に行くと騒いでいたがアナストの一喝で渋々引き下がった。
あんなギラギラした服装で、どうやって肥料を運ぶんだか・・・元々、働く気が無いんなら邪魔なだけよね。
ルイナは何か言いたげな兄妹を無視し、さっさと馬車に乗り込み今に至る。
「ルイナに言われてあの二人を観察してみたが、ルイナもスポイルに狙われているじゃないか」
「あぁ、知ってます。ですが、お兄様と一緒に居れば近寄ってきませんわ。あの女も遠ざける事が出来て、一石二鳥です」
「さすがルイナだ。それに比べ俺は言われるまで気付かない・・・・こんなのでは駄目だな・・・」
どうも目先の事だけに気を取られ、周りを冷静に見る事が出来ていない自分に落ち込んでしまう。
だがルイナはアシアスの手を力強く握り、悲し気に伏せられるその瞳を真っ直ぐに見つめた。
「お兄様。私はずっとお兄様のお荷物だと思っていました」
「何を!」
「いいえ、後宮にたった一人取り残された私に手を差し伸べ、ご自分も毒でお辛いのに私を守ってくださった。お兄様は命の恩人でもあり、尊敬する方なのです」
体が思うように動かず、どれだけ歯がゆい思いをしていたか。
兄の重荷になるくらいなら、早く死んでしまいたいとすら思っていた。
だが、それを思いとどまらせていたのも兄の存在。彼をあの城に一人にしたくなかった。例え動けなくて迷惑をかけていたとしても。
自分が死んでしまったら兄はどうなるのか・・・・考えただけで怖かった。
ファーラは物理的な命の恩人だ。だが、アシアスは精神的な命の恩人なのだ。
もう駄目だと何度も諦めてしまいそうな時に、アシアスは自分の辛さを見せず励まし続けてくれた、心の恩人。
そしてボロボロだった兄と自分を救ってくれた、ファーラ。
だからルイナは、自分は二人の為に生きると決めていた。
「私はこれからの人生を、お兄様とファーラ様の為に生きていこうと決意しているのです。ですから、沢山頼ってください」
ようやく女性らしく膨らんできたその胸をドンッと叩き、令嬢らしくなく歯を見せて笑った。
アシアスはうっすらと目に涙を溜めながら、嬉しそうに頷いた。そんな微笑ましい二人を横目で見ながら、アナストもそっと目頭を押さえた。
伯爵邸から馬車で三十分も進めば、大きな倉庫が見えてきた。
例え王都が近いと言っても、貧しさは辺境のジルト伯爵領と大して変わらない。
大きな扉を開け馬車ごと中へ進む。
「まずは肥料と苗を出そう」
ガランとした倉庫に真ん中あたりに、まずはショルダーバックから肥料と苗を出した。
初めて見る現象にアナストは少年のように目を輝かせる。
「殿下!本当にこれは凄い!!私もいつかファーラ様にお会いできるでしょうか?魔法について色々お聞きしたです!」
「ファーラ様も一度会いたいと言っていたので、恐らく近いうちに会えると思う」
「そうですか。それは楽しみです」
「ファーラ様は今、この国の膿を処理しようとしている。俺も手伝いたかったのだが・・・・役に立たなくてな」
あまり目立った行動をすると、毒以外で命を狙われる可能性があるとファーラが危惧したのだ。
防衛手段の為にお守りや魔法も教えてもらっていて、簡単にやられることは無いのだが。
「それに、誰かもわからない人物がじわじわと迫ってくる方が、怖いだろって」
「なるほど・・・想像するだけで楽しそうですね!」
「あぁ。今も売られてしまった人達や捕らわれていた人達を保護していてね。突然、商品としていた人達が消えて、売人達はかなり焦っているらしい」
「それはそれは・・・盛大なざまぁが待っていそうですね。事の顛末は、是非ともファーラ様からお聞きしたいものです」
ファラトゥールの話で盛り上がりながらも、三人はせっせと肥料と苗を並べていった。
アシアスとルイナがリウム伯爵領で苗を配っている頃、ファラトゥールはアトラス国王へと匿名で手紙を送った。勿論、密告書。
―――とある貴族邸の地下には、人身売買の商品とする為の
人間が捕らわれている―――
貴族名は勿論の事、売買ルートなども詳しく記している。
公爵邸に突撃してきた一人目令嬢の義妹の婚約者の名前をでかでかと書いて。
この人身売買の組織の構図は非常に単純で、トップにバラン公爵、その下に一人目令嬢義妹の婚約者の家でもある、ジャーク侯爵家がいる。
バラン公爵の周りにいる貴族はほぼバラン公爵より恩恵を受けている者達ばかりではあるが、直接人身売買には関わっていない。所謂、金で繋がった関係である。
腐るほど金があるバラン公爵は、貴族相手に金貸しもしていた。やりたい放題である。
バラン公爵は、堂々と商売をしているように見えるが、実はかなり警戒心が強く狂暴でもある。
自分に不利になる事が起きれば、側近であろうと処分する。自分を守る為に。だから彼はあまり複雑な組織は作らなかった。
単純であればあるほど危険も多いが、何か起きた時に切り離せるからだ。その為のダミー販路も用意している。
薬で商売している時はかなり複雑な販売経路を構築していた。
何かあった時に自分まで脅威は届かないだろうが、下の者がやらかしても報告が上がってくるまでに時間もかかり、何かと損をしたり対応が後手後手となり色々と考えさせられたのだ。
だから今回はシンプルに、そして力と恐怖でまとめ上げていた。販売窓口も一本化し、何かあればすぐに報告が上がる様に。ダメならまた、戻せばいいのだと。
ある意味テストケースでもあったので、全てを徹底した。
特に雇った者達への教育は、これでもかと言う位に徹底した。元々ジャーク侯爵家の者達は残虐性があり、喜んで教育した。
だが、恐怖を一度でも味わえば二度と体験したくないと思うのは、普通。それが、度を越えた恐怖であればなおの事。
そんな教育を受けた者達は、極端に二つに分かれた。素直にありのままを報告する者と、都合の悪い事は隠蔽する者と。
そして、圧倒的に後者が多かったというのが、バラン公爵達からすれば誤算以外の何ものでもなかった。
屋敷を出る時に、チャイルディとスポイルが一緒に行くと騒いでいたがアナストの一喝で渋々引き下がった。
あんなギラギラした服装で、どうやって肥料を運ぶんだか・・・元々、働く気が無いんなら邪魔なだけよね。
ルイナは何か言いたげな兄妹を無視し、さっさと馬車に乗り込み今に至る。
「ルイナに言われてあの二人を観察してみたが、ルイナもスポイルに狙われているじゃないか」
「あぁ、知ってます。ですが、お兄様と一緒に居れば近寄ってきませんわ。あの女も遠ざける事が出来て、一石二鳥です」
「さすがルイナだ。それに比べ俺は言われるまで気付かない・・・・こんなのでは駄目だな・・・」
どうも目先の事だけに気を取られ、周りを冷静に見る事が出来ていない自分に落ち込んでしまう。
だがルイナはアシアスの手を力強く握り、悲し気に伏せられるその瞳を真っ直ぐに見つめた。
「お兄様。私はずっとお兄様のお荷物だと思っていました」
「何を!」
「いいえ、後宮にたった一人取り残された私に手を差し伸べ、ご自分も毒でお辛いのに私を守ってくださった。お兄様は命の恩人でもあり、尊敬する方なのです」
体が思うように動かず、どれだけ歯がゆい思いをしていたか。
兄の重荷になるくらいなら、早く死んでしまいたいとすら思っていた。
だが、それを思いとどまらせていたのも兄の存在。彼をあの城に一人にしたくなかった。例え動けなくて迷惑をかけていたとしても。
自分が死んでしまったら兄はどうなるのか・・・・考えただけで怖かった。
ファーラは物理的な命の恩人だ。だが、アシアスは精神的な命の恩人なのだ。
もう駄目だと何度も諦めてしまいそうな時に、アシアスは自分の辛さを見せず励まし続けてくれた、心の恩人。
そしてボロボロだった兄と自分を救ってくれた、ファーラ。
だからルイナは、自分は二人の為に生きると決めていた。
「私はこれからの人生を、お兄様とファーラ様の為に生きていこうと決意しているのです。ですから、沢山頼ってください」
ようやく女性らしく膨らんできたその胸をドンッと叩き、令嬢らしくなく歯を見せて笑った。
アシアスはうっすらと目に涙を溜めながら、嬉しそうに頷いた。そんな微笑ましい二人を横目で見ながら、アナストもそっと目頭を押さえた。
伯爵邸から馬車で三十分も進めば、大きな倉庫が見えてきた。
例え王都が近いと言っても、貧しさは辺境のジルト伯爵領と大して変わらない。
大きな扉を開け馬車ごと中へ進む。
「まずは肥料と苗を出そう」
ガランとした倉庫に真ん中あたりに、まずはショルダーバックから肥料と苗を出した。
初めて見る現象にアナストは少年のように目を輝かせる。
「殿下!本当にこれは凄い!!私もいつかファーラ様にお会いできるでしょうか?魔法について色々お聞きしたです!」
「ファーラ様も一度会いたいと言っていたので、恐らく近いうちに会えると思う」
「そうですか。それは楽しみです」
「ファーラ様は今、この国の膿を処理しようとしている。俺も手伝いたかったのだが・・・・役に立たなくてな」
あまり目立った行動をすると、毒以外で命を狙われる可能性があるとファーラが危惧したのだ。
防衛手段の為にお守りや魔法も教えてもらっていて、簡単にやられることは無いのだが。
「それに、誰かもわからない人物がじわじわと迫ってくる方が、怖いだろって」
「なるほど・・・想像するだけで楽しそうですね!」
「あぁ。今も売られてしまった人達や捕らわれていた人達を保護していてね。突然、商品としていた人達が消えて、売人達はかなり焦っているらしい」
「それはそれは・・・盛大なざまぁが待っていそうですね。事の顛末は、是非ともファーラ様からお聞きしたいものです」
ファラトゥールの話で盛り上がりながらも、三人はせっせと肥料と苗を並べていった。
アシアスとルイナがリウム伯爵領で苗を配っている頃、ファラトゥールはアトラス国王へと匿名で手紙を送った。勿論、密告書。
―――とある貴族邸の地下には、人身売買の商品とする為の
人間が捕らわれている―――
貴族名は勿論の事、売買ルートなども詳しく記している。
公爵邸に突撃してきた一人目令嬢の義妹の婚約者の名前をでかでかと書いて。
この人身売買の組織の構図は非常に単純で、トップにバラン公爵、その下に一人目令嬢義妹の婚約者の家でもある、ジャーク侯爵家がいる。
バラン公爵の周りにいる貴族はほぼバラン公爵より恩恵を受けている者達ばかりではあるが、直接人身売買には関わっていない。所謂、金で繋がった関係である。
腐るほど金があるバラン公爵は、貴族相手に金貸しもしていた。やりたい放題である。
バラン公爵は、堂々と商売をしているように見えるが、実はかなり警戒心が強く狂暴でもある。
自分に不利になる事が起きれば、側近であろうと処分する。自分を守る為に。だから彼はあまり複雑な組織は作らなかった。
単純であればあるほど危険も多いが、何か起きた時に切り離せるからだ。その為のダミー販路も用意している。
薬で商売している時はかなり複雑な販売経路を構築していた。
何かあった時に自分まで脅威は届かないだろうが、下の者がやらかしても報告が上がってくるまでに時間もかかり、何かと損をしたり対応が後手後手となり色々と考えさせられたのだ。
だから今回はシンプルに、そして力と恐怖でまとめ上げていた。販売窓口も一本化し、何かあればすぐに報告が上がる様に。ダメならまた、戻せばいいのだと。
ある意味テストケースでもあったので、全てを徹底した。
特に雇った者達への教育は、これでもかと言う位に徹底した。元々ジャーク侯爵家の者達は残虐性があり、喜んで教育した。
だが、恐怖を一度でも味わえば二度と体験したくないと思うのは、普通。それが、度を越えた恐怖であればなおの事。
そんな教育を受けた者達は、極端に二つに分かれた。素直にありのままを報告する者と、都合の悪い事は隠蔽する者と。
そして、圧倒的に後者が多かったというのが、バラン公爵達からすれば誤算以外の何ものでもなかった。
31
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。
婚活をがんばる枯葉令嬢は薔薇狼の執着にきづかない~なんで溺愛されてるの!?~
白井
恋愛
「我が伯爵家に貴様は相応しくない! 婚約は解消させてもらう」
枯葉のような地味な容姿が原因で家族から疎まれ、婚約者を姉に奪われたステラ。
土下座を強要され自分が悪いと納得しようとしたその時、謎の美形が跪いて手に口づけをする。
「美しき我が光……。やっと、お会いできましたね」
あなた誰!?
やたら綺麗な怪しい男から逃げようとするが、彼の執着は枯葉令嬢ステラの想像以上だった!
虐げられていた令嬢が男の正体を知り、幸せになる話。
つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?
蓮
恋愛
少しネガティブな天然鈍感辺境伯令嬢と目つきが悪く恋愛に関してはポンコツコミュ障公爵令息のコミュニケーションエラー必至の爆笑(?)すれ違いラブコメ!
ランツベルク辺境伯令嬢ローザリンデは優秀な兄弟姉妹に囲まれて少し自信を持てずにいた。そんなローザリンデを夜会でエスコートしたいと申し出たのはオルデンブルク公爵令息ルートヴィヒ。そして複数回のエスコートを経て、ルートヴィヒとの結婚が決まるローザリンデ。しかし、ルートヴィヒには身分違いだが恋仲の女性がいる噂をローザリンデは知っていた。
エーベルシュタイン女男爵であるハイデマリー。彼女こそ、ルートヴィヒの恋人である。しかし上級貴族と下級貴族の結婚は許されていない上、ハイデマリーは既婚者である。
ローザリンデは自分がお飾りの妻だと理解した。その上でルートヴィヒとの結婚を受け入れる。ランツベルク家としても、筆頭公爵家であるオルデンブルク家と繋がりを持てることは有益なのだ。
しかし結婚後、ルートヴィヒの様子が明らかにおかしい。ローザリンデはルートヴィヒからお菓子、花、アクセサリー、更にはドレスまでことあるごとにプレゼントされる。プレゼントの量はどんどん増える。流石にこれはおかしいと思ったローザリンデはある日の夜会で聞いてみる。
「つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?」
するとルートヴィヒからは予想外の返事があった。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
【完結】第三王子殿下とは知らずに無礼を働いた婚約者は、もう終わりかもしれませんね
白草まる
恋愛
パーティーに参加したというのに婚約者のドミニクに放置され壁の花になっていた公爵令嬢エレオノーレ。
そこに普段社交の場に顔を出さない第三王子コンスタンティンが話しかけてきた。
それを見たドミニクがコンスタンティンに無礼なことを言ってしまった。
ドミニクはコンスタンティンの身分を知らなかったのだ。
記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる