2 / 26
2
しおりを挟む
時は半年前に遡る―――
私、ベアトリスはシュルファ国唯一の王女であり次期女王でもある。
現国王であり父でもあるブレイディ・シュルファと、母カイラとの間に産まれた。
私が生まれた後は子供に恵まれず、周りの貴族達は側室を薦めていたみたいだが、父は母をとても愛していたのでそれらを全て跳ね除けた。
それに、この国は女性でも王位につく事が出来るので、何も問題はないのよ。
ただ、王女に何かあった時の事を考えて、側室に子供を産ませようとしていたらしいけど、そういう事を言う貴族というのは、自分の娘に子を産ませ優位に立ちたいだけ。
でも、母カイラは大国でもあるクレーテ帝国のマリアーノ公爵家令嬢でもあり、母の母・・・つまり私の祖母ベネットは皇妹なのだ。
祖母ベネット・マリアーノは母の事を大切に思っている以上に、孫である私の事も、もの凄く可愛がってくれていた。
王妃カイラの後ろには帝国がいて、その帝国とは大人と子供位の国力の差がある為、周りの貴族も余り強く側室の事は言えないでいた。国王である父に全くその気がない事も大きかったのだが。
もし私に何かあっても、叔父様(王弟)に子が三人もおり、王弟ならば血統も間違いないし何の問題もないとプレッシャーになる事も無かったみたいね。
私が幼い時は、跡継ぎ問題で側室をと騒いでいたけど、私が年頃になると今度は国婿 の話で勝手に盛り上がっている貴族達。
徐々に政務にも携わりはじめ、とうとう二十才となってしまった。
結婚よりも仕事優先の日々だったけれど、次期女王ということもあって一般的な婚期を逃してもそこそこ結婚の申込はくるのよ。
釣書には目もくれず、政務に没頭していたある日、国王でもある父に呼びだされた。
隣国でもある、アルンゼン国王から結婚の申込が来ていると。
思わず「はぁ?」と王女らしくもない返事を返してしまった事に、今は誰も注意などしない。
元々この国は貴族と平民の身分差に煩くなく、私なんて市場調査などと言いながら町に出ては遊びまくり、市井に結構な人数の友達がいたりもする。
だから時折、王女らしさの欠片も無くなる時があるのだが、今は仕方がない。
「私って、次期女王ですよね?お父様」
「あぁ・・・」
「何でアルンゼン国王が求婚してくるんですか?婿に来てくれるとか?」
「いや、嫁いでこいという事だ」
「・・・・・なに、ふざけてんの?アルンゼン!」
これが互いに惚れた腫れたで恋愛関係にあるのであれば、それなりの対処もあるだろう。
だが私とアルンゼン国王は、三年前に新たにアルンゼン国の王に就任した際の親善国訪問で、この国を訪れたその時にしか会った事がないのだ。
その時も形式的な挨拶程度しかしていなかったはず。
単なる婚姻の申込であれば、王位継承者である事で断れば済む事なのだが。
「これまでも何度か申し込みが来ていたのだが、全て断っていたのだ」
「え!?これまでもあったのですか?」
「あぁ・・・そして今回きたのが、これだ」
と見せてきた手紙には・・・・
「あぁん!?」
思わずドスの効いた声が出てしまったのは、これまた仕方がない事だ。
要約すると、この婚姻を了承しないと攻め込むぞ。戦争だと書いているのだから。
「・・・何を考えているの?結婚を承諾しないと攻め入るって?!ふざけてるっ!」
アルンゼン国王って、こんなにも愚かなの?自分の欲で国民を不幸にしてもいいと考えているの?
怒りが先に来て冷静になれずにいると、父の隣に座り成り行きを見守っていた母が、ポツリと呟いた。
「戦争の切っ掛けなんて、とてもつまらない理由が大半なのよねぇ」
何処か気が抜けるような物言いに、母以外の面々は室内の温度が急に下がった気がして、鳥肌を立てた。
―――気がして・・・じゃなく、確実に下がったわ!
というのも、母がこの様な間延びした言い方をする時は、相当頭にきているという事なのだ。この国で怒らせると一番怖いのは、母なのである。
父が母と結婚する前、クレーテ帝国のマリアーノ公爵家令嬢だった母はその美貌から色んな貴族や王族から求婚が山のように来ていた。
クレーテ帝国特有の銀色の髪に、理知的な瑠璃色の瞳。きめ細やかな白い肌に、可愛らしい唇。・・・・って、いつも父が言っているのよ・・・
―――因みに、私の髪色は母からの遺伝で、瞳の色は父から。父は黒髪にルビーの様な紅い瞳をしているのよ。
外面は完璧な公爵令嬢だったけれど、家族の前では裸足で庭を駆け回り、木登りをしてしまう様な活発な少女だったようで、あのお転婆少女が母親に?って未だに言われている。
母の家族は両親に兄と弟がいて、可愛らしくてお転婆な彼女は家族から、ずぶずぶに溺愛されていた。それは今も変わる事無く、孫である私の事も同じ位愛してくれている。
幼い頃から傾国と言われたその美しさの所為で、誘拐未遂も数度あったとか。
ぱっと見が深窓の令嬢なので、簡単に誘拐出来ると思い手を出すのだが、実のところお転婆どころではなく、年を取る事にじゃじゃ馬と言っていいほどで・・・
其処に父は惚れたと言っているのだが。
父と結婚する前は、求婚を理由に戦争を吹っ掛けられそうになったり、拉致監禁されそうになったりと・・・母が言うつまらない理由で大事の一歩手前までというのが、何度もあったのだという。
国の為、民の為にではなく、己の欲の為、特に女の事で愚かな選択をする主君は、母にとっては軽蔑以外何ものでもない。母だけではなく、私もそう思うわ。
だから父との恋愛結婚は、帝国側としては大歓迎で、ようやく彼女の周りも落ち着くだろうと安堵していたのに・・・・
確かに私の顔は整っている。傾国並みに。『両親の良いとこ取り。顔だけは』とアイザックに馬鹿にした様にいつも言われるくらいは。
にこやかに怒りをあらわにしている母に震えていた私は、「愛しい妻の時だけではなく、母子二代で・・・いや、三代か」と、深い深い溜息を父が吐いていた事を、気付きもしなかった。
私、ベアトリスはシュルファ国唯一の王女であり次期女王でもある。
現国王であり父でもあるブレイディ・シュルファと、母カイラとの間に産まれた。
私が生まれた後は子供に恵まれず、周りの貴族達は側室を薦めていたみたいだが、父は母をとても愛していたのでそれらを全て跳ね除けた。
それに、この国は女性でも王位につく事が出来るので、何も問題はないのよ。
ただ、王女に何かあった時の事を考えて、側室に子供を産ませようとしていたらしいけど、そういう事を言う貴族というのは、自分の娘に子を産ませ優位に立ちたいだけ。
でも、母カイラは大国でもあるクレーテ帝国のマリアーノ公爵家令嬢でもあり、母の母・・・つまり私の祖母ベネットは皇妹なのだ。
祖母ベネット・マリアーノは母の事を大切に思っている以上に、孫である私の事も、もの凄く可愛がってくれていた。
王妃カイラの後ろには帝国がいて、その帝国とは大人と子供位の国力の差がある為、周りの貴族も余り強く側室の事は言えないでいた。国王である父に全くその気がない事も大きかったのだが。
もし私に何かあっても、叔父様(王弟)に子が三人もおり、王弟ならば血統も間違いないし何の問題もないとプレッシャーになる事も無かったみたいね。
私が幼い時は、跡継ぎ問題で側室をと騒いでいたけど、私が年頃になると今度は国婿 の話で勝手に盛り上がっている貴族達。
徐々に政務にも携わりはじめ、とうとう二十才となってしまった。
結婚よりも仕事優先の日々だったけれど、次期女王ということもあって一般的な婚期を逃してもそこそこ結婚の申込はくるのよ。
釣書には目もくれず、政務に没頭していたある日、国王でもある父に呼びだされた。
隣国でもある、アルンゼン国王から結婚の申込が来ていると。
思わず「はぁ?」と王女らしくもない返事を返してしまった事に、今は誰も注意などしない。
元々この国は貴族と平民の身分差に煩くなく、私なんて市場調査などと言いながら町に出ては遊びまくり、市井に結構な人数の友達がいたりもする。
だから時折、王女らしさの欠片も無くなる時があるのだが、今は仕方がない。
「私って、次期女王ですよね?お父様」
「あぁ・・・」
「何でアルンゼン国王が求婚してくるんですか?婿に来てくれるとか?」
「いや、嫁いでこいという事だ」
「・・・・・なに、ふざけてんの?アルンゼン!」
これが互いに惚れた腫れたで恋愛関係にあるのであれば、それなりの対処もあるだろう。
だが私とアルンゼン国王は、三年前に新たにアルンゼン国の王に就任した際の親善国訪問で、この国を訪れたその時にしか会った事がないのだ。
その時も形式的な挨拶程度しかしていなかったはず。
単なる婚姻の申込であれば、王位継承者である事で断れば済む事なのだが。
「これまでも何度か申し込みが来ていたのだが、全て断っていたのだ」
「え!?これまでもあったのですか?」
「あぁ・・・そして今回きたのが、これだ」
と見せてきた手紙には・・・・
「あぁん!?」
思わずドスの効いた声が出てしまったのは、これまた仕方がない事だ。
要約すると、この婚姻を了承しないと攻め込むぞ。戦争だと書いているのだから。
「・・・何を考えているの?結婚を承諾しないと攻め入るって?!ふざけてるっ!」
アルンゼン国王って、こんなにも愚かなの?自分の欲で国民を不幸にしてもいいと考えているの?
怒りが先に来て冷静になれずにいると、父の隣に座り成り行きを見守っていた母が、ポツリと呟いた。
「戦争の切っ掛けなんて、とてもつまらない理由が大半なのよねぇ」
何処か気が抜けるような物言いに、母以外の面々は室内の温度が急に下がった気がして、鳥肌を立てた。
―――気がして・・・じゃなく、確実に下がったわ!
というのも、母がこの様な間延びした言い方をする時は、相当頭にきているという事なのだ。この国で怒らせると一番怖いのは、母なのである。
父が母と結婚する前、クレーテ帝国のマリアーノ公爵家令嬢だった母はその美貌から色んな貴族や王族から求婚が山のように来ていた。
クレーテ帝国特有の銀色の髪に、理知的な瑠璃色の瞳。きめ細やかな白い肌に、可愛らしい唇。・・・・って、いつも父が言っているのよ・・・
―――因みに、私の髪色は母からの遺伝で、瞳の色は父から。父は黒髪にルビーの様な紅い瞳をしているのよ。
外面は完璧な公爵令嬢だったけれど、家族の前では裸足で庭を駆け回り、木登りをしてしまう様な活発な少女だったようで、あのお転婆少女が母親に?って未だに言われている。
母の家族は両親に兄と弟がいて、可愛らしくてお転婆な彼女は家族から、ずぶずぶに溺愛されていた。それは今も変わる事無く、孫である私の事も同じ位愛してくれている。
幼い頃から傾国と言われたその美しさの所為で、誘拐未遂も数度あったとか。
ぱっと見が深窓の令嬢なので、簡単に誘拐出来ると思い手を出すのだが、実のところお転婆どころではなく、年を取る事にじゃじゃ馬と言っていいほどで・・・
其処に父は惚れたと言っているのだが。
父と結婚する前は、求婚を理由に戦争を吹っ掛けられそうになったり、拉致監禁されそうになったりと・・・母が言うつまらない理由で大事の一歩手前までというのが、何度もあったのだという。
国の為、民の為にではなく、己の欲の為、特に女の事で愚かな選択をする主君は、母にとっては軽蔑以外何ものでもない。母だけではなく、私もそう思うわ。
だから父との恋愛結婚は、帝国側としては大歓迎で、ようやく彼女の周りも落ち着くだろうと安堵していたのに・・・・
確かに私の顔は整っている。傾国並みに。『両親の良いとこ取り。顔だけは』とアイザックに馬鹿にした様にいつも言われるくらいは。
にこやかに怒りをあらわにしている母に震えていた私は、「愛しい妻の時だけではなく、母子二代で・・・いや、三代か」と、深い深い溜息を父が吐いていた事を、気付きもしなかった。
29
お気に入りに追加
359
あなたにおすすめの小説
「君を愛す気はない」と宣言した伯爵が妻への片思いを拗らせるまで ~妻は黄金のお菓子が大好きな商人で、夫は清貧貴族です
朱音ゆうひ
恋愛
アルキメデス商会の会長の娘レジィナは、恩ある青年貴族ウィスベルが婚約破棄される現場に居合わせた。
ウィスベルは、親が借金をつくり自殺して、後を継いだばかり。薄幸の貴公子だ。
「私がお助けしましょう!」
レジィナは颯爽と助けに入り、結果、彼と契約結婚することになった。
別サイトにも投稿してます(https://ncode.syosetu.com/n0596ip/)
【完結】貴方を愛するつもりはないは 私から
mimi
恋愛
結婚初夜、旦那様は仰いました。
「君とは白い結婚だ!」
その後、
「お前を愛するつもりはない」と、
続けられるのかと私は思っていたのですが…。
16歳の幼妻と7歳年上23歳の旦那様のお話です。
メインは旦那様です。
1話1000字くらいで短めです。
『俺はずっと片想いを続けるだけ』を引き続き
お読みいただけますようお願い致します。
(1ヶ月後のお話になります)
注意
貴族階級のお話ですが、言葉使いが…です。
許せない御方いらっしゃると思います。
申し訳ありません🙇💦💦
見逃していただけますと幸いです。
R15 保険です。
また、好物で書きました。
短いので軽く読めます。
どうぞよろしくお願い致します!
*『俺はずっと片想いを続けるだけ』の
タイトルでベリーズカフェ様にも公開しています
(若干の加筆改訂あります)
妹に一度殺された。明日結婚するはずの死に戻り公爵令嬢は、もう二度と死にたくない。
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
恋愛
婚約者アルフレッドとの結婚を明日に控えた、公爵令嬢のバレッタ。
しかしその夜、無惨にも殺害されてしまう。
それを指示したのは、妹であるエライザであった。
姉が幸せになることを憎んだのだ。
容姿が整っていることから皆や父に気に入られてきた妹と、
顔が醜いことから蔑まされてきた自分。
やっとそのしがらみから逃れられる、そう思った矢先の突然の死だった。
しかし、バレッタは甦る。死に戻りにより、殺される数時間前へと時間を遡ったのだ。
幸せな結婚式を迎えるため、己のこれまでを精算するため、バレッタは妹、協力者である父を捕まえ処罰するべく動き出す。
もう二度と死なない。
そう、心に決めて。
あなたを愛するつもりはない、と言われたので自由にしたら旦那様が嬉しそうです
あなはにす
恋愛
「あなたを愛するつもりはない」
伯爵令嬢のセリアは、結婚適齢期。家族から、縁談を次から次へと用意されるが、家族のメガネに合わず家族が破談にするような日々を送っている。そんな中で、ずっと続けているピアノ教室で、かつて慕ってくれていたノウェに出会う。ノウェはセリアの変化を感じ取ると、何か考えたようなそぶりをして去っていき、次の日には親から公爵位のノウェから縁談が入ったと言われる。縁談はとんとん拍子で決まるがノウェには「あなたを愛するつもりはない」と言われる。自分が認められる手段であった結婚がうまくいかない中でセリアは自由に過ごすようになっていく。ノウェはそれを喜んでいるようで……?
好きな人と友人が付き合い始め、しかも嫌われたのですが
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ナターシャは以前から恋の相談をしていた友人が、自分の想い人ディーンと秘かに付き合うようになっていてショックを受ける。しかし諦めて二人の恋を応援しようと決める。だがディーンから「二度と僕達に話しかけないでくれ」とまで言われ、嫌われていたことにまたまたショック。どうしてこんなに嫌われてしまったのか?卒業パーティーのパートナーも決まっていないし、どうしたらいいの?
頑張らない政略結婚
ひろか
恋愛
「これは政略結婚だ。私は君を愛することはないし、触れる気もない」
結婚式の直前、夫となるセルシオ様からの言葉です。
好きにしろと、君も愛人をつくれと。君も、もって言いましたわ。
ええ、好きにしますわ、私も愛する人を想い続けますわ!
五話完結、毎日更新
結婚5年目の仮面夫婦ですが、そろそろ限界のようです!?
宮永レン
恋愛
没落したアルブレヒト伯爵家を援助すると声をかけてきたのは、成り上がり貴族と呼ばれるヴィルジール・シリングス子爵。援助の条件とは一人娘のミネットを妻にすること。
ミネットは形だけの結婚を申し出るが、ヴィルジールからは仕事に支障が出ると困るので外では仲の良い夫婦を演じてほしいと告げられる。
仮面夫婦としての生活を続けるうちに二人の心には変化が生まれるが……
1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。
尾道小町
恋愛
登場人物紹介
ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢
17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。
ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。
シェーン・ロングベルク公爵 25歳
結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。
ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳
優秀でシェーンに、こき使われている。
コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳
ヴィヴィアンの幼馴染み。
アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳
シェーンの元婚約者。
ルーク・ダルシュール侯爵25歳
嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。
ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。
ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。
この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。
ジュリアン・スチール公爵令嬢18歳デビット王太子殿下の婚約者。
ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳
私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。
一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。
正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる