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31 聖獣ホワイトドラゴン
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「これ……私の武器でいいの?」
ショートソードも斬るより刺す攻撃をする武器なので、ルイーズに合っている。
「ショートソードと大きさもそこまで変わらないし、軽くて丈夫だと思うよ」
「でも、ニールのガチャで出た武器でしょ」
「何となくなんだけど、このガチャって銀貨三枚分を回せるガチャなんじゃないかと思うんだよね」
「ああー、それが数字の三の意味?」
「そうそう。多分だけど、あの進化個体を倒した僕ら三人分のガチャなんじゃないかと思うんだ」
これはあくまでも僕の予想なんだけど、弓と細剣となると二人の主要武器といえる。討伐したのは三人なので、三人分の武器が出るのではないかと思うんだよね。
「なるほどー。じゃあ、そのレイピアは私の分で、弓はアルベロの分と。うわー、持つだけで力がみなぎる感じがするよー」
レイピアを持ったルイーズはまるで体が軽くなったようにその場を軽快に飛び回る。きっと追いかけっこをしても僕が捕まえることなどもう絶対に不可能だろう。また差が広がっていくのか……。
「そうなると、順番的に次はニールの武器ってことになるのかしら?」
どこか納得したような表情でアルベロが次のガチャを促す。
「そうだね。僕にはどんな武器がでるかな……」
進化個体を倒した時に僕が使用していたのは大盾だ。普通に考えると盾が出てくる可能性が高い。
でも、盾って何だか微妙じゃないか。せっかくもらえるのなら、僕にも何か機能の付いた素晴らしい武器が欲しいと思ってしまうのはしょうがないことだろう。
インベントリではそれなりに二人の力になれているけど、戦闘面においては完全におんぶに抱っこ状態なのだ。
ここは心の中で深くお祈りをしたい。これだけ個人に合わせた武器を提供してくれるガチャならば見ている人がいるというもの。そう、神様のような人が絶対にいるに違いない。
武器、武器、どんな武器がいいだろうか。剣だと近接戦闘になって正直ちょっとこわい。しかしながら、弓は近くでアルベロを見ている身からすると、かなりの修練を積まないと使いこなせる自信がない。
やはりここはチートとは思うが銃とかがいい。弾切れを気にしない魔法銃とかが理想だ。
大盾を持ちながらも安全圏から的確にショットできる素晴らしさ。これしかないだろう。
ガチャガチャに銀貨を投入すると、数字は一が消えてFINに切り替わった。やはり三人分の武器が出るガチャということで間違いなさそう。
エルフの民に風の加護をもたらす世界樹の弓で作られた弓に、風の加護を受けられるレイピア。となると、これはもう風の加護はデフォか。
どんな武器がもらえるのだろう。魔法銃、風の加護を受けた命中率抜群の魔法銃でなんとかお願いしたい。
神様どうかよろしくお願いします。
僕に魔法銃をください!
「お願いします!」
僕の願いとともにガタゴトンと落ちてきたカプセルはやはり同じような銀色のカプセル。同じパターンだ。これは期待してもいいはず。
「な、何が出たの?」
「やっぱり大盾?」
やはりアルベロも盾が出ると思っていたんだね。いや、わかるけどもさ。
「い、今、開けてみるね」
カプセルを開けると、白いスモークがいっそうもくもくと広がり、僕の腕の中にどっしりとしたやわらかくもふもふした感触のものがあった。
「えっ、やわらかい、もふもふ!?」
「な、何それー?」
「やだ、かわいい」
僕の腕の中には白くてもふもふとした生き物がいた。恥ずかしがり屋なのか、顔を僕のお腹にくっつけるようにしている。
人見知りなのかな。
ゆっくり撫でてあげると、背中には翼のようなものがあった。えっ、空とか飛べるのかな。
嫌がるもふもふには悪いけど、正面から観察させてもらおう。
顔が見えるように、ゆっくりとお腹から離すと可愛らしいくりくりなまんまる目で僕をジーっと見てくる。
翼もあり、くちばしもあるので鳥かなと思ったけど、鳥とは違うらしい。
僕の頭の中に浮かんできたのは『聖獣ホワイトドラゴン(幼生体)』という名称だった。しかも幼生体でテイム状態とのこと。
「聖獣ホワイトドラゴンらしい」
「ド、ドラゴン!?」
「ルイーズ、声が大きいわ」
二人とも驚いているので、やはりドラゴンは珍しいのだろう。アルベロは周りを気にするようにしている。
「あ、危ないのかな?」
何故だか僕には懐いているようで、再びお腹に顔を隠すように丸くなってしまった。
「テイム状態なの?」
「うん。テイム状態みたい」
「そう。なら、安心ね……」
どうやらレアな魔物は高額で取引されるらしく、聖獣、しかもドラゴンともなるとその金額はとてつもないことになるらしい。
でも既にテイム状態であるのならば、その状態を解除しない限りは取引されることもないとのことで安心らしい。
「つまり、このドラゴンが誘拐されたりすることはないってこと?」
「そういうことね。あとで冒険者ギルドでテイマー登録をした方がいいわ」
「そのホワイトドラゴンちゃん用の冒険者タグがもらえるんだよー」
テイム状態の魔物も冒険者登録ができるのか。タグがついていればテイム状態であると対外的にもわかりやすいかもしれない。
「あれっ、僕って、ホワイトドラゴンをテイム出来てるの?」
「タグを確認したらわかるわよ」
冒険者ランクE
ニール・ゼニガタ 男 十七歳
体力D、筋力E、耐久E、敏捷E、持久力E、魔力E、知能C
魔法適正 火E、無属性(発火、注水)
テイム(聖獣ホワイトドラゴン幼生体)
本当にテイム出来ていた。
何で僕だけ武器じゃなくてドラゴンなのか……。この子、強いのだろうか。いや、この人見知り具合では戦闘とか、難しいように思える。でも、一応ドラゴンだから強いのかな……。
まあ、いいか。かわいいし、もふもふだしね。
ショートソードも斬るより刺す攻撃をする武器なので、ルイーズに合っている。
「ショートソードと大きさもそこまで変わらないし、軽くて丈夫だと思うよ」
「でも、ニールのガチャで出た武器でしょ」
「何となくなんだけど、このガチャって銀貨三枚分を回せるガチャなんじゃないかと思うんだよね」
「ああー、それが数字の三の意味?」
「そうそう。多分だけど、あの進化個体を倒した僕ら三人分のガチャなんじゃないかと思うんだ」
これはあくまでも僕の予想なんだけど、弓と細剣となると二人の主要武器といえる。討伐したのは三人なので、三人分の武器が出るのではないかと思うんだよね。
「なるほどー。じゃあ、そのレイピアは私の分で、弓はアルベロの分と。うわー、持つだけで力がみなぎる感じがするよー」
レイピアを持ったルイーズはまるで体が軽くなったようにその場を軽快に飛び回る。きっと追いかけっこをしても僕が捕まえることなどもう絶対に不可能だろう。また差が広がっていくのか……。
「そうなると、順番的に次はニールの武器ってことになるのかしら?」
どこか納得したような表情でアルベロが次のガチャを促す。
「そうだね。僕にはどんな武器がでるかな……」
進化個体を倒した時に僕が使用していたのは大盾だ。普通に考えると盾が出てくる可能性が高い。
でも、盾って何だか微妙じゃないか。せっかくもらえるのなら、僕にも何か機能の付いた素晴らしい武器が欲しいと思ってしまうのはしょうがないことだろう。
インベントリではそれなりに二人の力になれているけど、戦闘面においては完全におんぶに抱っこ状態なのだ。
ここは心の中で深くお祈りをしたい。これだけ個人に合わせた武器を提供してくれるガチャならば見ている人がいるというもの。そう、神様のような人が絶対にいるに違いない。
武器、武器、どんな武器がいいだろうか。剣だと近接戦闘になって正直ちょっとこわい。しかしながら、弓は近くでアルベロを見ている身からすると、かなりの修練を積まないと使いこなせる自信がない。
やはりここはチートとは思うが銃とかがいい。弾切れを気にしない魔法銃とかが理想だ。
大盾を持ちながらも安全圏から的確にショットできる素晴らしさ。これしかないだろう。
ガチャガチャに銀貨を投入すると、数字は一が消えてFINに切り替わった。やはり三人分の武器が出るガチャということで間違いなさそう。
エルフの民に風の加護をもたらす世界樹の弓で作られた弓に、風の加護を受けられるレイピア。となると、これはもう風の加護はデフォか。
どんな武器がもらえるのだろう。魔法銃、風の加護を受けた命中率抜群の魔法銃でなんとかお願いしたい。
神様どうかよろしくお願いします。
僕に魔法銃をください!
「お願いします!」
僕の願いとともにガタゴトンと落ちてきたカプセルはやはり同じような銀色のカプセル。同じパターンだ。これは期待してもいいはず。
「な、何が出たの?」
「やっぱり大盾?」
やはりアルベロも盾が出ると思っていたんだね。いや、わかるけどもさ。
「い、今、開けてみるね」
カプセルを開けると、白いスモークがいっそうもくもくと広がり、僕の腕の中にどっしりとしたやわらかくもふもふした感触のものがあった。
「えっ、やわらかい、もふもふ!?」
「な、何それー?」
「やだ、かわいい」
僕の腕の中には白くてもふもふとした生き物がいた。恥ずかしがり屋なのか、顔を僕のお腹にくっつけるようにしている。
人見知りなのかな。
ゆっくり撫でてあげると、背中には翼のようなものがあった。えっ、空とか飛べるのかな。
嫌がるもふもふには悪いけど、正面から観察させてもらおう。
顔が見えるように、ゆっくりとお腹から離すと可愛らしいくりくりなまんまる目で僕をジーっと見てくる。
翼もあり、くちばしもあるので鳥かなと思ったけど、鳥とは違うらしい。
僕の頭の中に浮かんできたのは『聖獣ホワイトドラゴン(幼生体)』という名称だった。しかも幼生体でテイム状態とのこと。
「聖獣ホワイトドラゴンらしい」
「ド、ドラゴン!?」
「ルイーズ、声が大きいわ」
二人とも驚いているので、やはりドラゴンは珍しいのだろう。アルベロは周りを気にするようにしている。
「あ、危ないのかな?」
何故だか僕には懐いているようで、再びお腹に顔を隠すように丸くなってしまった。
「テイム状態なの?」
「うん。テイム状態みたい」
「そう。なら、安心ね……」
どうやらレアな魔物は高額で取引されるらしく、聖獣、しかもドラゴンともなるとその金額はとてつもないことになるらしい。
でも既にテイム状態であるのならば、その状態を解除しない限りは取引されることもないとのことで安心らしい。
「つまり、このドラゴンが誘拐されたりすることはないってこと?」
「そういうことね。あとで冒険者ギルドでテイマー登録をした方がいいわ」
「そのホワイトドラゴンちゃん用の冒険者タグがもらえるんだよー」
テイム状態の魔物も冒険者登録ができるのか。タグがついていればテイム状態であると対外的にもわかりやすいかもしれない。
「あれっ、僕って、ホワイトドラゴンをテイム出来てるの?」
「タグを確認したらわかるわよ」
冒険者ランクE
ニール・ゼニガタ 男 十七歳
体力D、筋力E、耐久E、敏捷E、持久力E、魔力E、知能C
魔法適正 火E、無属性(発火、注水)
テイム(聖獣ホワイトドラゴン幼生体)
本当にテイム出来ていた。
何で僕だけ武器じゃなくてドラゴンなのか……。この子、強いのだろうか。いや、この人見知り具合では戦闘とか、難しいように思える。でも、一応ドラゴンだから強いのかな……。
まあ、いいか。かわいいし、もふもふだしね。
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