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第8章 ナンシー
93 新しい感情
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「じゃあ私たちはピートルさんたちの船の様子見に行ってみますね」
「あゆみ、俺たちは明後日にはウイスキーの街に向かう予定だから忘れるなよ」
そう釘を刺すキールさんを残して私は黒猫君に抱えられて執務室を後にした。
でもそのまま外に出て研究所に向かう途中で黒猫君が小さくため息をついて立ち止まる。
「黒猫君?」
不審に思いながら私が見上げると黒猫君が真っすぐ私を見下ろしてる。
「おいあゆみ。お前いつまでそうやって何もなかった振り続ける気だ?」
黒猫君の少し怖い声にビクンと私の心臓が跳ね上がった。
「今朝だってそうだ。まるで何もなかったみたいに先に行きやがって」
そう。今朝起きたら私は黒猫君に後ろから抱きかかえられてた。昨日の今日でちょっと焦った私は私の方が先に目が覚めたのをいい事に、黒猫君の腕から勝手に抜け出して一人でご飯食べに行っちゃったのだ。昨日逃げる様に寝ちゃったにも関わらすあの話からまだ頭が回復してなかった私は一体どんな顔で黒猫君の相手していいのか分からなかった。
一晩おいて頭が冷めてみるとこれって私にどうこう言えるような事じゃなかった。大体もう付き合いだしてるのに今更私がそんな事黒猫君に聞いてるのもバカバカしい話で。しかも例え黒猫君の過去にどんな相手がいたとしてもその人たちはもうここにはいないわけだし。だけど……
いくら待っても私が何も答えないのに気づいた黒猫君ははーっとため息をついた。
「あれからずっと昨日の夜のことを考えたんだがな。結局俺にはお前が何をどこまで気にしてるのか良く分かんねえ。だけど俺の話の中の何かにお前が呆れちまったんだろうってのは分かった」
私を抱えたまま外のベンチに座って黒猫君がボツボツと話し始める。話しながらも私をしっかりと膝の上に座らせた黒猫君は両腕を私の腰にまわしてしっかり引き寄せちゃった。その態度から黒猫君のもう絶対逃がさないって意思がひしひしと伝わってくる。
うわ、これじゃあもう簡単には逃げられないよ。
そう思って焦る私に気づいてか気づかないでか黒猫君が少し俯いて辛そうに私から視線を外した。
「正直こんな事も起きるんじゃないかとは俺だって思ってた。俺自身、日本出てからは結構気ままに生きてきたしあんま人に誇れるような生き方して来たわけじゃねーし。俺はバカだし多分お前が思うような日本人の普通とはかけ離れてんだろ」
黒猫君はそう言って少し悲しそうにため息をついた。
黒猫君は確かに私の常識からはかなり色々外れてる。でも私はそれを今まで嫌だと思ったことはなかったし、私なんかよりなんでもよく知ってる黒猫君をバカだなんて思った事ない。
そう言おうと思ったけど黒猫君はまだ私と目を合わせてくれずにジッと私の膝の辺りを見つめてた。なんかその顔が緊張してる気がして私が声をかけ損ねてる間に私を抱きとめてる腕にグッと力が入って、黒猫君が意を決した様に顔を上げて私を見つめた。
「なああゆみ。頼むから俺にチャンスをくれ。昨日お前に話したことは全部本当だし俺はそれをお前から隠す気もねーけど、あれは全部過去の話だ。今の俺はお前が好きだし、お前だけを見てる。お前と一緒にいたいと思うしお前もそれに同意してくれた。違うか?」
黒猫君の真剣な眼差しに圧倒されつつそれでもそこにはもう私も疑う余地ははなくて、私は小さく頷き返した。
それを見た途端私を抱く黒猫君の腕の力が少しだけ緩んで、黒猫君がそれまで凄く緊張してたのがわかった。
黒猫君、もしかして凄く心配してたのかな。
「だったらあれはこれからの俺たちには関係ない。もう忘れてくれ。だめか?」
黒猫君にジッと見つめられながら真剣に問いかけられてるうちに、私は一体自分が何にこだわっててなんで昨日あんなにパニクったのか自分でもよく分からなくなっちゃった。
だけど。
それでもまだなにか小さな骨の様なものが喉の奥に刺さってる気がして私はどうしても黒猫君に「もういいよ」って言ってあげられない。それが自分でもすごくもどかしくて、なんか腹立たしくて。
考えるよりも先に言葉が溢れてきた。
「黒猫君、本当にそれもう関係ないの?」
「あん?」
「だって黒猫君、前にも娼館の事とかよく知ってたし」
「あれはお前の為に兵舎の奴から聞き出したんだ。大体あん時俺、まだ猫だっただろ」
あ、そうだった。だけど。
「で、でもその後は? その……私にしたみたいに他所でも簡単にキスマークつけたりしてたの?」
私が思い切ってそう聞くと、一瞬キョトンとした黒猫君がちょっとムッとした顔をして私を軽く睨む。
「お前、もしかして俺が浮気でもすると思ったのか?」
そ、そうなのかな?
そうなのかも知れないけど、でもそれだけじゃない気がする。
これってどういう感情なんだろう。凄くモヤモヤして嫌な気分で、でもそれが黒猫君にそう感じてるのかそれとも過去の女性なのかはたまたこれから黒猫君が出会う私以外の女性なのか……
私が黒猫君そっちのけでグダグダそんな事を考えだしたのを見て、黒猫君がハッとしたかと思うと少し赤くなって言葉を続けた。
「……じゃなくてお前もしかして、嫉妬したのか?」
へ?
あ。
そうかも知れない。
そう、あのモヤモヤは黒猫君が私以外の誰かに思ってたより簡単に触れるんじゃないかって、そう思ったから……そう思ったら凄く苦しくなったんだ。
でもそれがどうしてか良く分からなくて。黒猫君に頭にきてるわけじゃないのにイライラして。
どっかで黒猫君が抱き寄せるのもあんな事するのも他の誰でもない私だけでいたいって思って。
ああ、うん。
そっか、これ嫉妬だったのか。
「……うん、どうも私、嫉妬してたみたい」
昨日からのこの変な気持ちの理由が分かってすっきりした私は今度は騒ぎまくったのが恥ずかしくなってきた。
でも私のちょっと間の抜けた答えを聞いた黒猫君は……すごく変な顔になった。
なんて言うんだろう、嬉しそうなのにくすぐったそうな。
「お前は。ほんとまだまだ自分の感情に疎いんだったな。悪い」
そう言って黒猫君がガシガシと私の頭を撫でまわす。黒猫君に掻きまわされた髪が目に入って気持ち悪い。
掻きあげようと私が腕を上げるとそのまま両方とも黒猫君に掴まれた。
「え?」
「ちょっとこっちに掴まれ」
そのまま私の腕を自分のお腹の周りに回して黒猫君が私の肩を抱きよせた。
黒猫君の肩に私の頭が乗って、私の肩に黒猫君の顔が伏せられて。
お互いに顔が見えないまま抱き合って。私の心臓がどうしょもないほど高鳴った頃、黒猫君が言葉を続けた。
「そのまま聞いてろ。いいか、俺ゼッテーもうお前以外に流されたりしねえから。今までは俺自身別に守るものもなかったし状況や周りに流されてもまあいいかってどっかで諦めてた。だけど今お前にそんな顔させてるのほんと嫌だし、お前を不安になんかしたくない。お前が嫌なんだったらもうヴィクと組試合するのも止める」
黒猫君はそう早口に話しながら、でも腕の力を抜いてくれない。
「すっごく正直言っちまえばお前が嫉妬してくれるとかスゲー嬉しかった。だけどもうそんな必要ねーから。安心しろ」
そう言って私の背中に回した手で何回も背中を撫でてくれる。
私は。
何だろう、これ。
すっごくドキドキして、頭クラクラして、でも心臓が締め付けられるみたいに痛くて、そして嬉しくて。
勝手に涙が溢れてくる。悲しくなんて全然なくて、多分嬉しいだけでもなくて。ただ凄く感情が高ぶって。
「おい、泣くな。ちくしょ、どうすんだよこれ」
おいおいというわけじゃないけど涙が止まらなくなっちゃった私を黒猫君が持て余しがちにそう言って、でもそのまま私が落ち着くまでずっと背中を撫でてくれていた。
「あゆみ、俺たちは明後日にはウイスキーの街に向かう予定だから忘れるなよ」
そう釘を刺すキールさんを残して私は黒猫君に抱えられて執務室を後にした。
でもそのまま外に出て研究所に向かう途中で黒猫君が小さくため息をついて立ち止まる。
「黒猫君?」
不審に思いながら私が見上げると黒猫君が真っすぐ私を見下ろしてる。
「おいあゆみ。お前いつまでそうやって何もなかった振り続ける気だ?」
黒猫君の少し怖い声にビクンと私の心臓が跳ね上がった。
「今朝だってそうだ。まるで何もなかったみたいに先に行きやがって」
そう。今朝起きたら私は黒猫君に後ろから抱きかかえられてた。昨日の今日でちょっと焦った私は私の方が先に目が覚めたのをいい事に、黒猫君の腕から勝手に抜け出して一人でご飯食べに行っちゃったのだ。昨日逃げる様に寝ちゃったにも関わらすあの話からまだ頭が回復してなかった私は一体どんな顔で黒猫君の相手していいのか分からなかった。
一晩おいて頭が冷めてみるとこれって私にどうこう言えるような事じゃなかった。大体もう付き合いだしてるのに今更私がそんな事黒猫君に聞いてるのもバカバカしい話で。しかも例え黒猫君の過去にどんな相手がいたとしてもその人たちはもうここにはいないわけだし。だけど……
いくら待っても私が何も答えないのに気づいた黒猫君ははーっとため息をついた。
「あれからずっと昨日の夜のことを考えたんだがな。結局俺にはお前が何をどこまで気にしてるのか良く分かんねえ。だけど俺の話の中の何かにお前が呆れちまったんだろうってのは分かった」
私を抱えたまま外のベンチに座って黒猫君がボツボツと話し始める。話しながらも私をしっかりと膝の上に座らせた黒猫君は両腕を私の腰にまわしてしっかり引き寄せちゃった。その態度から黒猫君のもう絶対逃がさないって意思がひしひしと伝わってくる。
うわ、これじゃあもう簡単には逃げられないよ。
そう思って焦る私に気づいてか気づかないでか黒猫君が少し俯いて辛そうに私から視線を外した。
「正直こんな事も起きるんじゃないかとは俺だって思ってた。俺自身、日本出てからは結構気ままに生きてきたしあんま人に誇れるような生き方して来たわけじゃねーし。俺はバカだし多分お前が思うような日本人の普通とはかけ離れてんだろ」
黒猫君はそう言って少し悲しそうにため息をついた。
黒猫君は確かに私の常識からはかなり色々外れてる。でも私はそれを今まで嫌だと思ったことはなかったし、私なんかよりなんでもよく知ってる黒猫君をバカだなんて思った事ない。
そう言おうと思ったけど黒猫君はまだ私と目を合わせてくれずにジッと私の膝の辺りを見つめてた。なんかその顔が緊張してる気がして私が声をかけ損ねてる間に私を抱きとめてる腕にグッと力が入って、黒猫君が意を決した様に顔を上げて私を見つめた。
「なああゆみ。頼むから俺にチャンスをくれ。昨日お前に話したことは全部本当だし俺はそれをお前から隠す気もねーけど、あれは全部過去の話だ。今の俺はお前が好きだし、お前だけを見てる。お前と一緒にいたいと思うしお前もそれに同意してくれた。違うか?」
黒猫君の真剣な眼差しに圧倒されつつそれでもそこにはもう私も疑う余地ははなくて、私は小さく頷き返した。
それを見た途端私を抱く黒猫君の腕の力が少しだけ緩んで、黒猫君がそれまで凄く緊張してたのがわかった。
黒猫君、もしかして凄く心配してたのかな。
「だったらあれはこれからの俺たちには関係ない。もう忘れてくれ。だめか?」
黒猫君にジッと見つめられながら真剣に問いかけられてるうちに、私は一体自分が何にこだわっててなんで昨日あんなにパニクったのか自分でもよく分からなくなっちゃった。
だけど。
それでもまだなにか小さな骨の様なものが喉の奥に刺さってる気がして私はどうしても黒猫君に「もういいよ」って言ってあげられない。それが自分でもすごくもどかしくて、なんか腹立たしくて。
考えるよりも先に言葉が溢れてきた。
「黒猫君、本当にそれもう関係ないの?」
「あん?」
「だって黒猫君、前にも娼館の事とかよく知ってたし」
「あれはお前の為に兵舎の奴から聞き出したんだ。大体あん時俺、まだ猫だっただろ」
あ、そうだった。だけど。
「で、でもその後は? その……私にしたみたいに他所でも簡単にキスマークつけたりしてたの?」
私が思い切ってそう聞くと、一瞬キョトンとした黒猫君がちょっとムッとした顔をして私を軽く睨む。
「お前、もしかして俺が浮気でもすると思ったのか?」
そ、そうなのかな?
そうなのかも知れないけど、でもそれだけじゃない気がする。
これってどういう感情なんだろう。凄くモヤモヤして嫌な気分で、でもそれが黒猫君にそう感じてるのかそれとも過去の女性なのかはたまたこれから黒猫君が出会う私以外の女性なのか……
私が黒猫君そっちのけでグダグダそんな事を考えだしたのを見て、黒猫君がハッとしたかと思うと少し赤くなって言葉を続けた。
「……じゃなくてお前もしかして、嫉妬したのか?」
へ?
あ。
そうかも知れない。
そう、あのモヤモヤは黒猫君が私以外の誰かに思ってたより簡単に触れるんじゃないかって、そう思ったから……そう思ったら凄く苦しくなったんだ。
でもそれがどうしてか良く分からなくて。黒猫君に頭にきてるわけじゃないのにイライラして。
どっかで黒猫君が抱き寄せるのもあんな事するのも他の誰でもない私だけでいたいって思って。
ああ、うん。
そっか、これ嫉妬だったのか。
「……うん、どうも私、嫉妬してたみたい」
昨日からのこの変な気持ちの理由が分かってすっきりした私は今度は騒ぎまくったのが恥ずかしくなってきた。
でも私のちょっと間の抜けた答えを聞いた黒猫君は……すごく変な顔になった。
なんて言うんだろう、嬉しそうなのにくすぐったそうな。
「お前は。ほんとまだまだ自分の感情に疎いんだったな。悪い」
そう言って黒猫君がガシガシと私の頭を撫でまわす。黒猫君に掻きまわされた髪が目に入って気持ち悪い。
掻きあげようと私が腕を上げるとそのまま両方とも黒猫君に掴まれた。
「え?」
「ちょっとこっちに掴まれ」
そのまま私の腕を自分のお腹の周りに回して黒猫君が私の肩を抱きよせた。
黒猫君の肩に私の頭が乗って、私の肩に黒猫君の顔が伏せられて。
お互いに顔が見えないまま抱き合って。私の心臓がどうしょもないほど高鳴った頃、黒猫君が言葉を続けた。
「そのまま聞いてろ。いいか、俺ゼッテーもうお前以外に流されたりしねえから。今までは俺自身別に守るものもなかったし状況や周りに流されてもまあいいかってどっかで諦めてた。だけど今お前にそんな顔させてるのほんと嫌だし、お前を不安になんかしたくない。お前が嫌なんだったらもうヴィクと組試合するのも止める」
黒猫君はそう早口に話しながら、でも腕の力を抜いてくれない。
「すっごく正直言っちまえばお前が嫉妬してくれるとかスゲー嬉しかった。だけどもうそんな必要ねーから。安心しろ」
そう言って私の背中に回した手で何回も背中を撫でてくれる。
私は。
何だろう、これ。
すっごくドキドキして、頭クラクラして、でも心臓が締め付けられるみたいに痛くて、そして嬉しくて。
勝手に涙が溢れてくる。悲しくなんて全然なくて、多分嬉しいだけでもなくて。ただ凄く感情が高ぶって。
「おい、泣くな。ちくしょ、どうすんだよこれ」
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