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第6章 森
12 夜のお付き合い
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「ネロ君、遅いですよ」
城門のところまで行くと、アルディがイライラしながら俺を待っていた。
「すまない、あゆみが拗ねた」
「ばれたんですか?」
「……違うことで怒らせて気をそぐために自分でばらした」
「なに馬鹿なことやってるんですか。そろそろ行きますよ?」
よく見れば後ろには他に二人ほど見覚えのある兵士が立っている。
ちょっと待てよ、こいつらあの時砦から俺たちを連れ帰ったメンバーじゃないのか?
俺の視線に気づいたアルディが「大丈夫です、彼らは僕が一番頼りにしているやつらですから」と保証する。俺は小さく息を吐いて気分を切りかえ、聞き返した。
「あんたらの準備はいいのか?」
「ええ、今回は最低限の人数、最低限の防備でスピード重視ですからね。もし戦闘になったら今回もネロ君は邪魔にならないように大人しく逃げて下さいね」
「俺だって自分の上限は分かってる。ただ無用な争いだけは止めるからな」
「それはよろしくお願いします」
素直にアルディがそう言って笑う。
こいつ結構頭いいよな。こういう時に変にこだわらない。やっぱキールが隊長に選ぶだけのことはある。
俺達は早速城門を薄く開いてアルディを先頭に夜の闇に紛れて走り出した。
しばらくするとアルディが立ち止まって俺を呼ぶ。
「ネロ君、待ってください、一体どういう体してんですか? そんなスピードじゃとても追いつけませんよ」
「あ、悪い。なんかこの身体やたら性能良くて」
「しかもこの真っ暗な中なんでそんなにためらいなく走れるんですか?」
「そりゃ猫目だから。よく見える」
アルディのしかめっ面もよく見える。
「……ネロ君、先導してください。スピードはもう少し落として」
結局俺達は俺の先導でバッカスと打ち合わせた森の端まで走り続けた。
「ヨッ」
「来たか」
「ああ、俺入れて4人だ」
「こっちは俺とあと1人だ。向こうにもう1人待ってる」
お互い人数だけ確認してそのまま森の中をバッカス達に続いて分け入っていく。
鬱蒼と茂る森の中では、同じ夜の暗さがより一層濃くなった気がする。
それでも俺にはしっかり周りが見えているがアルディ達には無理だろう。アルディは俺の肩を掴み、残りの二人も同様に後ろに繋がってきていた。
砦を過ぎ、そこから街道に続く裏手の小道に出るすぐ手前でもう一人の狼人族の奴に合流する。バッカス達はそのすぐ横の藪の中にしゃがみ込み、俺達もそれに習って同じようにしゃがんだ。
そのまましばらく続いた沈黙を、バッカスの微かな囁きが破った。
「あゆみはどうした?」
「おいてきた」
「そりゃそうか。こっちはハビア。そんでこっちはアントニー。二人とも俺の片腕だ」
「宜しく。アルディはこの前会ってるよな」
「ああ。……それより前にもな」
「僕も忘れてはいませんよ」
俺の言葉に答えたバッカスとアルディの間に微かな緊張が走る。それに続いてハビア達とアルディの兵士達からも殺気が漂った。
あゆみがいないだけでこんなにも違うのか。文句なんて言わずに連れてくるべきだったか?
俺は少し後悔しながら小さくため息をついて口を挟む。
「二人共頼む。今夜はとにかく仲良くやってくれ。でないと俺があゆみにまた怒られる」
俺の言葉にそれぞれちょっと息をつき、無表情を取り繕った。
あゆみの名前は効果絶大だな。とは言え、あいつが望むような関係になるにはまだまだ時間掛かりそうだぞこれは。
「それでどうしてここで見張ってるんですか」
気持ちを切り替えたアルディが尋ねると、バッカスが軽く肩を竦めて答える。
「そこにいるネロが言うには渡りを付けるのは街の奴じゃないんだろ? あんたらとやり合った後、ここの道を新しく通った人間は誰もいない。だからここより街がある西側に相手がいることはあり得ない。なんせ、ここより南はあんたらも知っての通り『迷いの森』だし北は俺たちの縄張りだ。だからここからこの街道を東に向かって抜けるしかねえだろ」
「『迷いの森』ってのはなんだ?」
「ああ、ネロさん達を見つけた場所ですよ。あそこは色々方向が変になって迷うんです」
あー、地場かなんか狂ってる場所だったのか。
会話が途切れ、しばらくそのままじっと待っていたが、当たり前だが相手もそんなすぐには出てこない。
「ここであまり話を続けるわけにもいきませんし、お互い一人ずつ残して一度離れませんか?」
アルディが自分の兵士を指さしながら提案すると、バッカスも頷いてアントニーの肩に手をかけた。アントニーが頷いてそこに残る。俺たちは二人をその場に残して少し離れた岩場まで移動した。
「本当に今日来るのか?」
「さあな。もちろん来てくれる可能性が高いと思うからこそ罠を張ってんだけどさ」
「まあ、他に手立てもありませんしね。無駄になっても試さないよりはましです」
「バッカス、分かってると思うけどお前んとこの誰が出てきても絶対手を出すなよ」
「分かってる。だがこの後はどうするんだ?」
「まあ、『連邦』の者に渡りを付けるのを確認したあとは、内通者に関してはあなた方にお任せします。僕たちは『連邦』側の追跡にかかりますから」
アルディが肩をすくめて返事をする。
「そっちも手伝うか?」
「……お願いできるんですか?」
「今回の件であゆみを攫わせたのもそいつらの仕業なんだろ。今後のことも考えて早く捕まえたほうがいいんじゃないのか?」
「ああ、あゆみさんの為ですか。そうですね、あなた方のほうがスピードもあるでしょうしお願い出来るなら助かります」
アルディが複雑な表情でバッカスに答えた。そしてちょっと顔を歪め、小さく喘いでから言いにくそうに話し始める。
「ネロ君、申し訳ない。本当はこんな事を今持ち出すべきじゃないのは分かってるんだが。バッカスさん、一つ伺いたい」
バッカスが少し警戒しながらアルディを見る。
「あの時……我々がこの砦を引き払った時、ここで死んだ兵士の遺体はどうなった?」
苦しそうにそう言ったアルディの身体から僅かに殺気が漏れ出した。
やっぱりこうなるか。俺はアルディと彼の兵士から漂い出した緊張を感じ取って身構えた。
それを見たバッカスとハビアは同じく少し身構えながらも「ついて来い」と短く答え背中を見せて歩き出した。
一瞬顔を見合わせたアルディとその兵士だが、それでもバッカス達の後についていく。俺もなるべく間に入るように気を付けながら歩き出した。
そこはさっき話していた『迷いの森』の直ぐ入り口になるそうだ。街道に続く道を超えてしばらく行った場所にある小さな丘だった。
そこにはまるで計算したように等間隔で幾つもの剣が地面に突き刺さっていた。そのすぐ横には幾つもの刀が同じ様に丘を囲む様に並んで突き刺さっている。
「これは……」
「俺達で勝手に埋葬した。葬送の曲は奏でられるものがここにはいないので出来なかったがな」
その場所を見たアルディと兵士は剣の前まで行って崩れ落ちて涙を流しだした。
俺には……その気持ちが痛い程分かってしまった。昨日あゆみが死んだと思った時、俺も全く同じことをしたのだから。
俺もバッカス達も、そのままアルディ達の気が済むまで後ろで待つことにした。
アルディ達の邪魔をしないようにバッカスが俺にだけ聞こえる小さな声で問いかけてきた。
「あのちっこいのはどうした? 俺が爪を引っ掛けちまった」
「ああ、パットのことか。大丈夫だ、あいつは持ち直した」
「そうか。あれは俺の手違いだ。戦意のない奴に手を出す気はなかったんだが。本当に済まない」
「……お前もホントひとのこと言えないぐらい生きづらい生き方してんな。そんなの一々謝ってたら族長やってらんないだろ」
「いや、これは俺のプライドの問題だ。戦意のない女子供に手を出して謝らないなんてのは駄目だ」
「じゃあ、なんであゆみを攫ったんだ?」
「それは、あゆみにも怒られた。意地でつい攫っちまった」
「ああ、そりゃあゆみも怒るわな。俺も怒る」
バッカスがしゅんと耳を垂れている。
どうも調子が狂う。これじゃまるでいたずら盛りの子供を叱ってるみたいだ。
しばらくして男泣きに泣いていたアルディ達が落ち着きを取り戻して立ち上がった。そのままバッカスに真っすぐ歩いてきたアルディがその場で腕を胸に当てる。
「あなた方の誠意に感謝する。僕は現在そこの街の隊長を務めている。今後僕が隊長を続ける限り、我々があなた方に敵対することはないだろう」
はっきりとそう言った顔は真剣で、目の辺りが少し赤いままだった。
それを見たバッカスも口を引き結んで頷いた。
「俺たちもあゆみの名に掛けて二度と街の連中に手を出すことはないと誓おう」
あ、あゆみなのか、やっぱり。
俺とアルディは顔を見合わせて苦笑いした。
結局それから一時間ほどした頃。暗闇から現れ、街道に向かって歩きだした狼人族の男をアントニーとハビアがつけていった。狼人族のスピードと勘を誤魔化すには、やはり狼人族でなければ無理だった。
俺達はそれを見送ってその場でバッカスと別れ、俺はそのままアルディ達と共に兵舎の空き部屋を借りて休ませてもらうことにした。
これで明日あゆみを喜ばせられるな。そう思うと心が軽く、俺は気分良く眠りについた。
城門のところまで行くと、アルディがイライラしながら俺を待っていた。
「すまない、あゆみが拗ねた」
「ばれたんですか?」
「……違うことで怒らせて気をそぐために自分でばらした」
「なに馬鹿なことやってるんですか。そろそろ行きますよ?」
よく見れば後ろには他に二人ほど見覚えのある兵士が立っている。
ちょっと待てよ、こいつらあの時砦から俺たちを連れ帰ったメンバーじゃないのか?
俺の視線に気づいたアルディが「大丈夫です、彼らは僕が一番頼りにしているやつらですから」と保証する。俺は小さく息を吐いて気分を切りかえ、聞き返した。
「あんたらの準備はいいのか?」
「ええ、今回は最低限の人数、最低限の防備でスピード重視ですからね。もし戦闘になったら今回もネロ君は邪魔にならないように大人しく逃げて下さいね」
「俺だって自分の上限は分かってる。ただ無用な争いだけは止めるからな」
「それはよろしくお願いします」
素直にアルディがそう言って笑う。
こいつ結構頭いいよな。こういう時に変にこだわらない。やっぱキールが隊長に選ぶだけのことはある。
俺達は早速城門を薄く開いてアルディを先頭に夜の闇に紛れて走り出した。
しばらくするとアルディが立ち止まって俺を呼ぶ。
「ネロ君、待ってください、一体どういう体してんですか? そんなスピードじゃとても追いつけませんよ」
「あ、悪い。なんかこの身体やたら性能良くて」
「しかもこの真っ暗な中なんでそんなにためらいなく走れるんですか?」
「そりゃ猫目だから。よく見える」
アルディのしかめっ面もよく見える。
「……ネロ君、先導してください。スピードはもう少し落として」
結局俺達は俺の先導でバッカスと打ち合わせた森の端まで走り続けた。
「ヨッ」
「来たか」
「ああ、俺入れて4人だ」
「こっちは俺とあと1人だ。向こうにもう1人待ってる」
お互い人数だけ確認してそのまま森の中をバッカス達に続いて分け入っていく。
鬱蒼と茂る森の中では、同じ夜の暗さがより一層濃くなった気がする。
それでも俺にはしっかり周りが見えているがアルディ達には無理だろう。アルディは俺の肩を掴み、残りの二人も同様に後ろに繋がってきていた。
砦を過ぎ、そこから街道に続く裏手の小道に出るすぐ手前でもう一人の狼人族の奴に合流する。バッカス達はそのすぐ横の藪の中にしゃがみ込み、俺達もそれに習って同じようにしゃがんだ。
そのまましばらく続いた沈黙を、バッカスの微かな囁きが破った。
「あゆみはどうした?」
「おいてきた」
「そりゃそうか。こっちはハビア。そんでこっちはアントニー。二人とも俺の片腕だ」
「宜しく。アルディはこの前会ってるよな」
「ああ。……それより前にもな」
「僕も忘れてはいませんよ」
俺の言葉に答えたバッカスとアルディの間に微かな緊張が走る。それに続いてハビア達とアルディの兵士達からも殺気が漂った。
あゆみがいないだけでこんなにも違うのか。文句なんて言わずに連れてくるべきだったか?
俺は少し後悔しながら小さくため息をついて口を挟む。
「二人共頼む。今夜はとにかく仲良くやってくれ。でないと俺があゆみにまた怒られる」
俺の言葉にそれぞれちょっと息をつき、無表情を取り繕った。
あゆみの名前は効果絶大だな。とは言え、あいつが望むような関係になるにはまだまだ時間掛かりそうだぞこれは。
「それでどうしてここで見張ってるんですか」
気持ちを切り替えたアルディが尋ねると、バッカスが軽く肩を竦めて答える。
「そこにいるネロが言うには渡りを付けるのは街の奴じゃないんだろ? あんたらとやり合った後、ここの道を新しく通った人間は誰もいない。だからここより街がある西側に相手がいることはあり得ない。なんせ、ここより南はあんたらも知っての通り『迷いの森』だし北は俺たちの縄張りだ。だからここからこの街道を東に向かって抜けるしかねえだろ」
「『迷いの森』ってのはなんだ?」
「ああ、ネロさん達を見つけた場所ですよ。あそこは色々方向が変になって迷うんです」
あー、地場かなんか狂ってる場所だったのか。
会話が途切れ、しばらくそのままじっと待っていたが、当たり前だが相手もそんなすぐには出てこない。
「ここであまり話を続けるわけにもいきませんし、お互い一人ずつ残して一度離れませんか?」
アルディが自分の兵士を指さしながら提案すると、バッカスも頷いてアントニーの肩に手をかけた。アントニーが頷いてそこに残る。俺たちは二人をその場に残して少し離れた岩場まで移動した。
「本当に今日来るのか?」
「さあな。もちろん来てくれる可能性が高いと思うからこそ罠を張ってんだけどさ」
「まあ、他に手立てもありませんしね。無駄になっても試さないよりはましです」
「バッカス、分かってると思うけどお前んとこの誰が出てきても絶対手を出すなよ」
「分かってる。だがこの後はどうするんだ?」
「まあ、『連邦』の者に渡りを付けるのを確認したあとは、内通者に関してはあなた方にお任せします。僕たちは『連邦』側の追跡にかかりますから」
アルディが肩をすくめて返事をする。
「そっちも手伝うか?」
「……お願いできるんですか?」
「今回の件であゆみを攫わせたのもそいつらの仕業なんだろ。今後のことも考えて早く捕まえたほうがいいんじゃないのか?」
「ああ、あゆみさんの為ですか。そうですね、あなた方のほうがスピードもあるでしょうしお願い出来るなら助かります」
アルディが複雑な表情でバッカスに答えた。そしてちょっと顔を歪め、小さく喘いでから言いにくそうに話し始める。
「ネロ君、申し訳ない。本当はこんな事を今持ち出すべきじゃないのは分かってるんだが。バッカスさん、一つ伺いたい」
バッカスが少し警戒しながらアルディを見る。
「あの時……我々がこの砦を引き払った時、ここで死んだ兵士の遺体はどうなった?」
苦しそうにそう言ったアルディの身体から僅かに殺気が漏れ出した。
やっぱりこうなるか。俺はアルディと彼の兵士から漂い出した緊張を感じ取って身構えた。
それを見たバッカスとハビアは同じく少し身構えながらも「ついて来い」と短く答え背中を見せて歩き出した。
一瞬顔を見合わせたアルディとその兵士だが、それでもバッカス達の後についていく。俺もなるべく間に入るように気を付けながら歩き出した。
そこはさっき話していた『迷いの森』の直ぐ入り口になるそうだ。街道に続く道を超えてしばらく行った場所にある小さな丘だった。
そこにはまるで計算したように等間隔で幾つもの剣が地面に突き刺さっていた。そのすぐ横には幾つもの刀が同じ様に丘を囲む様に並んで突き刺さっている。
「これは……」
「俺達で勝手に埋葬した。葬送の曲は奏でられるものがここにはいないので出来なかったがな」
その場所を見たアルディと兵士は剣の前まで行って崩れ落ちて涙を流しだした。
俺には……その気持ちが痛い程分かってしまった。昨日あゆみが死んだと思った時、俺も全く同じことをしたのだから。
俺もバッカス達も、そのままアルディ達の気が済むまで後ろで待つことにした。
アルディ達の邪魔をしないようにバッカスが俺にだけ聞こえる小さな声で問いかけてきた。
「あのちっこいのはどうした? 俺が爪を引っ掛けちまった」
「ああ、パットのことか。大丈夫だ、あいつは持ち直した」
「そうか。あれは俺の手違いだ。戦意のない奴に手を出す気はなかったんだが。本当に済まない」
「……お前もホントひとのこと言えないぐらい生きづらい生き方してんな。そんなの一々謝ってたら族長やってらんないだろ」
「いや、これは俺のプライドの問題だ。戦意のない女子供に手を出して謝らないなんてのは駄目だ」
「じゃあ、なんであゆみを攫ったんだ?」
「それは、あゆみにも怒られた。意地でつい攫っちまった」
「ああ、そりゃあゆみも怒るわな。俺も怒る」
バッカスがしゅんと耳を垂れている。
どうも調子が狂う。これじゃまるでいたずら盛りの子供を叱ってるみたいだ。
しばらくして男泣きに泣いていたアルディ達が落ち着きを取り戻して立ち上がった。そのままバッカスに真っすぐ歩いてきたアルディがその場で腕を胸に当てる。
「あなた方の誠意に感謝する。僕は現在そこの街の隊長を務めている。今後僕が隊長を続ける限り、我々があなた方に敵対することはないだろう」
はっきりとそう言った顔は真剣で、目の辺りが少し赤いままだった。
それを見たバッカスも口を引き結んで頷いた。
「俺たちもあゆみの名に掛けて二度と街の連中に手を出すことはないと誓おう」
あ、あゆみなのか、やっぱり。
俺とアルディは顔を見合わせて苦笑いした。
結局それから一時間ほどした頃。暗闇から現れ、街道に向かって歩きだした狼人族の男をアントニーとハビアがつけていった。狼人族のスピードと勘を誤魔化すには、やはり狼人族でなければ無理だった。
俺達はそれを見送ってその場でバッカスと別れ、俺はそのままアルディ達と共に兵舎の空き部屋を借りて休ませてもらうことにした。
これで明日あゆみを喜ばせられるな。そう思うと心が軽く、俺は気分良く眠りについた。
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