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1章 思い出は幻の中に

16 アエリアの晩餐

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 昨日アーロンが寝ていたソファーは朝になっても空のままだった。

 王都から戻らなかったのかな?

 アーロンは転移魔法を巧みに使いこなしふらっと隣の部屋に入る様に城とここを行き来している。

 私は冷え切った体を擦りながら部屋の暖炉をつつく。
 熾火も落ちてまるっきり火の気がない。

 これじゃ焚き直しだね。でもそれなら今のうちに一度掃除してからにしたいなぁ。

 こんな田舎で貧乏育ちだから寒さを耐えるのには慣れている。
 効率的かつ楽に仕事をこなす事のほうが優先度は上だ。

 諦めて軽く体の埃を落としキッチンに向かう。

 キッチンに入る時、昨日の恐怖が思い出されてちょっと躊躇したが、頭を軽く振って嫌な事はきれいに追い出し、中に入って洗い場に残った昨日の汲み置き水と手ぬぐいで軽く身だしなみを整える。
 色々あったけど、結果的には大きな精神的犠牲の代わりにヤツのいい対処法が手に入った。

 さて今日はアーロンが帰ってくる前に最低限の掃除洗濯を済ませて少し自分の時間をひねり出したい。
 早速テキパキと動き始める。

 午前中いっぱいは自分の着替え、ソファーカバー、手ぬぐい、リネンなどを裏の井戸の洗い場で洗濯し、庭に紐を張って干しあげる。

 午後は執務室、ダイニング、トイレと洗い場を周ってそれぞれの部屋の埃を落とし、掃き清め、暖炉の灰を掻き出して新しい薪をくべ、キッチンと執務室だけには火を入れた。

 これだけ歩き回っていたのにアーロンの気配がどこにも感じられない。
 やっと一息着いてしまって考える時間ができてしまう。

 さて、ここまで私は意識的に2つの問題を無視してきた。

 ひとつ。師匠がいない。どこに行ったかも知らない。
 そして2つめ。お腹が空いた。昨日から何も食べていない。

 怖いことに、私はアーロンの契約魔術のせいでこの敷地から出られない。
 食料庫も確かめたが空っぽだった。
 庭にも食べられる様な動植物はなかった。

 つまり、アーロンが帰ってきて食べる物を供給してくれないと、そう遠くないうちに私は餓死することになる……

「うえーん、師匠ー、帰ってきてください」

 私の鳴き声がガランと広い館に、虚しく木霊した。

 それからも仕方がないので裏の井戸から水を汲み足したり、洗濯物を取り込んだり、廊下をエントランスと主要な部屋の間だけだが掃き清めたり、残った部屋を見て回ったりなどする。

 この馬鹿馬鹿しい程でかい屋敷にはなんと応接室複数、執務室、温室、ゲームルーム、タバコ室、図書室、客室、使用人部屋など、全部で20以上の部屋がある。
 これを一人で片付けるなど所詮無理に決まっている。

 契約上、全く仕事をしないわけにも行かないので最低限必要なエリアは手を入れるが、後は朽ちようがどうしようが私の知ったことでは無い。

 もしかすると何か腹の足しになるものでもないかと言う思いもあって一応全ての部屋を周ったがまるっきり無駄足だった。

 途中天敵のヤツには数匹出会ってしまったが、昨日の特訓の成果で全て粉末に変換して部屋のホコリに混ざってもらった。

 いい加減日が落ちて室内が暗くなってくる。
 やれる事もなくなり、暖炉の火が入っているキッチンに一人がけの椅子を持ち込んで丸くなって座り、ひたすら腹の虫を抑えながらアーロンの帰りを待っていた。

 一体どれくらい待っただろう?
 いい加減空腹が胃の痛みに変わり、何もしなくても涙が滲み出して来た頃、突然どこからか焼きたてのパンの香ばしい薫りが漂ってきた。

「おい、バカ弟子、何処だ?」

 なぜか執務室の方から声が響いてきた。

「師匠ぉ~、キッチンです、お腹が空いてもう動けませんー!」
「甘ったれるな、執務室に今すぐ来い!」

 私は仕方なく空腹で痛みだした胃の辺りを抑えながらトボトボと執務室に向かう。
 部屋に入ると暖炉の前でアーロンが何やらしゃがみ込んで火にくべていた。

「お、来たか? いや、お前を飼い始めたのすっかり忘れてたわ」

 そう言って立ち上がったアーロンの手には大きなバスケットが下がっている。

「そ、そんなヒドいですよー、ちゃんと働いてたのに師匠何処いったのかも分からないし、ほんとに帰って来てくれなかったらどうしようかと」
「ほほう、そんなにオレが待ち遠しかったのか。それともお前の待ってたのはこっちか?」

 何を言い出すのかコイツは?

 とか考える私の前でアーロンはバスケットを私の目の前で左右に振ると、ついつられて私の頭が同じように左右に揺れてしまった。

「やっぱりこっちか」

 はーっと大きなため息をついてアーロンはコトリといい匂いのするバスケットを執務机に置いて椅子にどっかりと座り、バスケットを開いて匂い立つパンを片手に手招きする。

「そんなに食いたけりゃここに来い」

 目の前まで行ってもまだ手招きしてる。
 これって……

「何してる。早くここに座れ」

 またか。

 なんか膝の上を私の定位置にされ始めていてちょっと困ってしまう。

 こんななりでも私、アチラではアーロンより多分年上なんですけど。
 しかもこっちでだって来週には成人する予定だし。

 コチラでは16歳の誕生日で成人になる。一応誕生日はアチラの相応の日を使っている。

 でも、ここに閉じこめられたままじゃ成人の儀をするのも無理そうだけど……

 無駄な考えは振り払って仕方なく私は自分で師匠の膝によじ登った。するとまたもやアーロンにしっかりと抱き寄せられる。
 そりゃ、お腹すいてるから早く食べたいけど、アーロンの腕の中っていうのはちょっとまだ余計な緊張を強いられる。

 アーロンはバスケットから大きなパンを取り出して、それを手でちぎり大きめの欠片を片手にちょっと考えて、すぐにチーズの塊も出してスライスしてパンに挟み込む。もうそのままでいいから早く食べたい。

「師匠、お腹すいた」
「ちょっと待て」

 私の最速は無視して今度はハムを取り出し、これもナイフでスライスする。それも挟み込んだ所で私の口元に持ってきてくれた。

 でもそこまでするなら。

「師匠、だったらこっちのソースも入れた方がおいしそうです」
「あぁ? うるさい奴だ。ちょっと待ってろ」

 文句を言いつつも私のリクエスト通りに瓶に入れられたマスタードクリームらしき物も間に塗ってくれる。

「確かにこの方がうまそうだな。どれ」

 そう言って、アーロン、そのまま自分でパンを齧った!

 それ私の!

「師匠、酷い、それ私のじゃないんですか?」
「あ? ああ、そうだったな。旨いぞ」

 先に味見をしたアーロンは舌なめずりしながら私に自分の齧った即席サンドイッチを差し出す。

 ちょっと躊躇ってしまったが、空腹に勝てる訳もない。

 そんな気の迷いはとっとと振り払って私もかぶりついた。

「美味しい!」

 適当にパンにはさんだだけでも、パンは焼き立てだし、ハムは上等だし、チーズは濃厚だし。

「そんなに慌てるな、喉につかえるぞ」

 一目散に齧り続ける私にアーロンが注意してくれたがちょっと手遅れ。
 パンもチーズもハムも全て喉に詰まる食べ物だった。

「く、苦しい……」

 何とか飲み下して喉を過ぎてもなんか喉のすぐ下に詰まってる。
 お腹すいてるところに突然美味しい物詰め込んだから胃が驚いてるらしい。

「ほら、こっちを飲め」

 出されたワインを支えているアーロンの片手ごと両手で掴んで考えなしにごくごくと飲み干した。
 途端、お腹の中からポッポと暖かくなる。

 うわ、すごい、お酒ってこんなに温まるんだ。
 こんな事なら少しキッチンに残しておいてくれていれば私、暖炉が無くても暖かかったのに。

「そんなに一気に飲んで知らないぞ」

 そんな私の事はお構いなしで、アーロンは後ろから手を伸ばし、私が今のみ終えたグラスを私の手ごと引き寄せてボトルからトクトクともう一杯次ぎ足してそのまま自分の口元にもっていく。

 引き上げられたグラスごと私の両手も視線も振り返るようにアーロンの喉元に移った。
 コクリ、コクリとワインを飲み下すたびにアーロンの細い首が音に合わせて私の目の前で上下に動く。

 目の前の光景になぜか見とれてポーっと見つめてしまった。

 ワインを飲み干したアーロンの瞳が酒気を帯びて少し輝く。

「アイツ俺が飲む分を勘定に入れてないな。これじゃツマミが足りん」

 そう言って私の肩越しにガサゴソとバスケットの中身を物色する。

 なんかお酒のせいか体が熱い。心臓もトクトクうるさい。

 私は頭を振ってまだ差し出されたままの残りの即席サンドイッチをアーロンの手ごと抱えて続けてかぶりついた。
 サンドイッチを飲み込んではまたアローンの手ごとワイングラスも引き寄せていただく。

 あれ、なんかこれすごく楽だし気持ちいぞ。

 夢中になって食べているうちにアーロンの手の中にあった即席サンドイッチが終わってしまった。
 私が名残惜しく重いながらアーロンの手を見つめてると、アーロンに指についたマスタードクリームを口先に差し出されてつい舐め取ってしまう。するとそれをまたアーロンがぺろりと舐める。

 うわ、なんかすごく恥ずかしいんですけど、これ。なんだか頭に血が上って顔が熱くなる。
 ふと見上げればアーロンの顔も赤い気がする。暖炉の火のせいかな?

「次は何がいい?」

 その間にもアーロンがまた一組新しい即席サンドイッチを作ってくれる。今度はサラミの様な硬いソーセージをスライスしてまたチーズと一緒だ。お野菜がないのがちょっと寂しいけどそれは贅沢だよね。

 出来上がった即席サンドイッチを私が口を開いて待っていると、アーロンが私の目の前でクイックイッっと左右に振った。
 ついつられて私の頭も左右に揺れる。

 うー、これじゃあ本当にアホな犬と変わらないじゃないか私!

 流石にちょっと恥ずかしくなって膨れているとアーロンが上からニヤニヤしながら覗き込んできた。

「もういいのか?」
「良くないですけど、師匠、私をそこらの野良犬だと思ってませんか?」
「いや、ちゃんと俺の飼い犬だと思ってるぞ」

 ひ、酷い!

「ほら、お手もしてみるか?」

 そう言ってもう一方の手を私の目の前に差し出す。

 く、悔しい~!

「しないとお預けだぞ」

 そんな事するもんか!

 と思ってたのに。

 ……5分ともたなかった。

 だってお腹すいてたんだもん。
 お手した事は私の記憶からすぐに削除して即席サンドイッチを美味しく頂く。

「ワインはもういいのか?」
「いりますいります!」

 そう言ってまた引き寄せようとしたらアーロンが口元までグラスを持ってきてくれた。

「こぼすなよ」

 そう言ってグラスを傾ける。

 う、これ結構難しい。

 傾けられるままに飲み込んでいるとふとすぐ横から私を覗き込んでいたアーロンと目があってしまった。
 やけに優しい顔で私を見つめながら一心に私にワインを飲ませてくれていたアーロンがその途端ふいっと目線を外す。

 い、今そんな事したら!

「あ、動くな馬鹿」

 いや、アーロンが動いたんでしょ!

 重力に促されて私の唇をそれてワインが零れだす。

 それを咄嗟にアーロンが私の顎の下に手をやってこぼれないように押さえてくれた。

 ナイスキャッチ!

 心の中でそんな事を考えた私はアーロンの次の行動でそのまま凍り付く事になる。

「ちょっと動くなよ」

 そう言って……アーロンはなんと私の顎の所まで顔を寄せてそこから直接手に零れ落ちたワインを啜り始めた!

 ひやー! 何考えてんの!
 って単にこぼさない事だけ考えてるんでしょうが。でもそれ近すぎ!

 こっちはピクリとも動けない。
 だってアーロンの唇が私の顎のすぐ横でアーロンの顔がもう私の顔にくっつきそうで。

 こっちは慣れない近距離接近にドキドキしすぎてなんか頭がクラクラ回りだした。
 その上首元にアーロンの束ねた髪から零れた前髪が垂れてきてくすぐったくて死ぬ!

「ししょー、くすぐったいよぅ。ししょーがこぼしたから私のワインがへっちゃったぁ」

 あれ? 私のろれつまわってない? でも私、酔ってないよ?

「ばか、動くなって……って待て、お前昨日酒飲んだ事無いって言ってなかったか?」

 文句を言おうとしたアーロンはやっと全部啜り終えたらしく、最後に残っていたワインを舐め取りながら私の顔を見上げてそこで眉をしかめた。

「いいえ、あれは昨日じゃなくて一昨日です、あれ? もしもう12時過ぎてたら先一昨日かな? あ、でもまだ寝てないしやっぱり一昨日であってるのかな。ねえ、どうおもいます?」

 うん、大丈夫。頭はよく回るし酔ったわけじゃないね。

 でもアーロンが答えてくれない。
 答える代わりに体を徐々に傾げながら大きなため息を吐く。

「お前、自分が今俺に完全に寄りかかってて自分で座れてない自覚あるか?」
「へ? 何言ってんの師匠? 師匠こそ傾いてますよ? 大丈夫ですか? 酔っちゃったんですか? お水入りますか? あ、ワインの方がいいですか? でももうあんまり残ってませんよ、これ私が頂いたのになんで師匠がのんじゃうんですか?」
「……」

 はれ? 何かとっても喋り安い。って言うかお喋りしたい。もっと話したい。

「そーだ、ししょー全然帰ってきてくれないから寂しかったんですよ。誰も話す相手もいないし、お掃除いっぱいしても帰ってきてくれにゃいし。暗くなるし寒くなってくるしー、でも師匠帰ってこないしー、うう、うう、うえーん。オエッ」
「……最悪だ。喋り上戸の上泣き上戸で胃も弱い」

 そう言ってアーロンがスッと私の胃の辺りに手をかざした。

 あれ? 変だぞ? さっきはちょっと気持ち悪かったのにどっか行っちゃった。

「ここで吐かれるのはたまったもんじゃないからそれは助けてやるが、酒は抜いてやらん。空腹のまま加減も知らずに飲んだツケは明日来るぞ。起きてから後悔しろ」

 そう言ってアーロンは残りのワインを飲み干した。

「ずるい、ししょーが全部飲んじゃった」
「お前はもう飲み過ぎだ」

 騒ぐ私を後ろから抱え込んでチーズを数切れ削って私の口に突っ込んだ。

「!!!」
「食っとけ、すでに手遅れだろうが、乳製品は胃をアルコールから保護する作用がある。そのまま寝たらまた気持ち悪くなるぞ」

 そう言って片手を振ってグラスに水魔法で水を注ぎ今度はそれを私に飲ませた。

「っち、今日はやっとこっちで寝られるってのに」

 そう言ってアーロンは私を横抱きに抱え上げた。

 私はまだ眠くないのだがアーロンは眠いらしい。しょうがない。

 そう思ってたのに、アーロンの腕が暖かくてすぐに瞼が落ち始める。

 アーロンの腕に中で揺られながら応接室に着くとアーロンは私をいつものソファーに横たえた。
 アーロンの私を包み込んでいた腕と上半身が離された途端、寒さが一気に体を包みこむ。

「ししょー、さむいです。その腕取らないで下さい」

 自分のソファーに戻ろうとするアーロンの腕を掴んで引っ張る。

「お、おい!」

 私に引っ張られるとは思っていなかったらしいアーロンはバランスを崩してたたらを踏んだが私はお構いなしにアーロンの腕を胸の中に抱き込んだ。

「わは、やっぱりあったかいです」
「……お前、ほんと普段からそれくらい素直ならこっちも助かるんだがな」

 そう言ってアーロンは仕方なさそうに私の横に座り込んだ。


「? よくわかりませんが、これはあったかいです」

 うん。ほんとに暖かくて気持ちいい。

 私はアーロンの腕を抱え込んだまま、ニマーっと微笑む。

「師匠のコレ(腕)大っきくて温かくてすごく気持いい♪」
「!!!!」

 ん?

 アーロンの腕が痙攣した。
 かと思ったらバサっと毛布を頭から被せられた。

「……この馬鹿弟子。とっとと寝ろ!」

 んー、師匠の声が何か遠く聞こえる気がするなぁ、と思った時にはもう私は夢の中だった。

────
作者より:アエリア、アチラ(日本)の世界では成人してます。
コチラ(異世界)の国には飲酒に年齢制限はありません。
日本ではお酒は20歳を過ぎてから飲みましょう。念の為。
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