19 / 25
テスト勉強編
6
しおりを挟む
皿を洗って、干すところまで終わらせた。
ひと段落ついて、唯の方に視線を向けると、サブスクでドラマを見ていた。
「何見てんの?」
「ん?恋愛系のドラマ。おもろいで。」
「そうなんだ。」
唯の左隣に座って、宏太も一緒に見ることにした。
宏太自身あまりドラマを見ないし、8話という微妙な所なので、設定も何も一切分からない。
勉強で培った物語を考察する能力で何とか話の流れは理解できたが、頭を使いすぎて逆に疲れてきた。
途中から、横でドラマを見てる唯の反応を見て楽しんでいた。
「うわぁ、最低だ...」「えぇ!?」という、小声でのリアクションが見ていて楽しい。
が、途中で唯の顔を見ていることに気づかれた。
「ん?なぁ、なんかあたしのほうばっか見てない?なんかあるん?」
「いや、特に。」
「絶対なんかあるやんその感じ、なぁほんまのこと言ってぇやぁ。」
「実は...さ...。」
「うん。」
「唯のさ...。」
「うん。」
「後ろに人の影がぁあああ!!!」
宏太は怪談師のように力強い抑揚をつけて、唯を驚かせた。
「ちょぉぉおぉおぉぉぉおおおお!!!!!!!」
唯は宏太の予想通り、大きいリアクションでびっくりしている。
ただし、一つだけ宏太の予想の右斜め上を行く行動があった。
それは、唯が宏太に向かって、抱き着いてきたのだ。
おそらく、驚いた反動で抱き着いてしまったのだろう。
唯と宏太の顔の距離はおよそ10cmである。
何かは分からないが、宏太はお腹にあたる柔らかさを感じ取った。
「ちょぉ!!もうやめてぇやぁ!」
と、唯が言っているのに宏太は顔を真っ赤にして固まったままだった。
「宏太?どしたん?」
「あ、いや、あの、離れ..て...。」
「あぁ~。なるほどね。分かった。」
唯は小悪魔のような笑顔を見せて、宏太から離れた。
「ご、ごめん。」
「こういうのを、自業自得っていうんやんな?先生?」
「は、はい。そうです...。」
「次からはこういうことせんようにしてな。」
「はい、分かりました。」
宏太は落ち着くためにお茶を一口飲もうとした。
すると、唯がこう言ってきた。
「さっき見てたドラマのカップルみたいやな。」
それを聞いて、ブーーッとお茶を吹き出してしまった。
「ゲホッ!ゲホッ!やめろって!」
それを見て唯はまた小悪魔のような笑顔で眺めてた。
宏太は急いでティッシュを取りに行って、濡れた床を拭いていた。
「やっぱそうや。宏太女の子と接したことないんや。」
「なかったらわりぃかよ。」
「慣れとかんと困るで?この先彼女とかできるやろうし。」
「出来る訳ねぇだろ。」
宏太の返事は少し疲れ気味だった。
「出来ると思うけどなぁ。宏太めっちゃ優しいし。」
宏太の処理能力はとっくのとうに限界を迎えていた。
「あのぉ~、寝ません?」
「寝る?ええで。ついてきて。」
リビングにある階段を上り、2階へと向かった。
「ここが、あたしの部屋な。んで、この一個奥が宏太の部屋な。」
「分かった。」
「簡易的なベッドしかないからまた家具買いに行こな。今日はおやすみ。」
「おやすみ。」
部屋に入ってみると、唯の言う通り、ベッドが一個置いてあるだけだ。
広々とした部屋にシングルのベッドが一つだけ置いてある。
宏太は「あ、そういえば。」と思いだして、リビングに段ボールを取りに行った。
段ボールを取って、自分の部屋に置いて、ベッドに寝ころんだ。
色々と疲れていた宏太は一瞬で眠りに着いた。
ひと段落ついて、唯の方に視線を向けると、サブスクでドラマを見ていた。
「何見てんの?」
「ん?恋愛系のドラマ。おもろいで。」
「そうなんだ。」
唯の左隣に座って、宏太も一緒に見ることにした。
宏太自身あまりドラマを見ないし、8話という微妙な所なので、設定も何も一切分からない。
勉強で培った物語を考察する能力で何とか話の流れは理解できたが、頭を使いすぎて逆に疲れてきた。
途中から、横でドラマを見てる唯の反応を見て楽しんでいた。
「うわぁ、最低だ...」「えぇ!?」という、小声でのリアクションが見ていて楽しい。
が、途中で唯の顔を見ていることに気づかれた。
「ん?なぁ、なんかあたしのほうばっか見てない?なんかあるん?」
「いや、特に。」
「絶対なんかあるやんその感じ、なぁほんまのこと言ってぇやぁ。」
「実は...さ...。」
「うん。」
「唯のさ...。」
「うん。」
「後ろに人の影がぁあああ!!!」
宏太は怪談師のように力強い抑揚をつけて、唯を驚かせた。
「ちょぉぉおぉおぉぉぉおおおお!!!!!!!」
唯は宏太の予想通り、大きいリアクションでびっくりしている。
ただし、一つだけ宏太の予想の右斜め上を行く行動があった。
それは、唯が宏太に向かって、抱き着いてきたのだ。
おそらく、驚いた反動で抱き着いてしまったのだろう。
唯と宏太の顔の距離はおよそ10cmである。
何かは分からないが、宏太はお腹にあたる柔らかさを感じ取った。
「ちょぉ!!もうやめてぇやぁ!」
と、唯が言っているのに宏太は顔を真っ赤にして固まったままだった。
「宏太?どしたん?」
「あ、いや、あの、離れ..て...。」
「あぁ~。なるほどね。分かった。」
唯は小悪魔のような笑顔を見せて、宏太から離れた。
「ご、ごめん。」
「こういうのを、自業自得っていうんやんな?先生?」
「は、はい。そうです...。」
「次からはこういうことせんようにしてな。」
「はい、分かりました。」
宏太は落ち着くためにお茶を一口飲もうとした。
すると、唯がこう言ってきた。
「さっき見てたドラマのカップルみたいやな。」
それを聞いて、ブーーッとお茶を吹き出してしまった。
「ゲホッ!ゲホッ!やめろって!」
それを見て唯はまた小悪魔のような笑顔で眺めてた。
宏太は急いでティッシュを取りに行って、濡れた床を拭いていた。
「やっぱそうや。宏太女の子と接したことないんや。」
「なかったらわりぃかよ。」
「慣れとかんと困るで?この先彼女とかできるやろうし。」
「出来る訳ねぇだろ。」
宏太の返事は少し疲れ気味だった。
「出来ると思うけどなぁ。宏太めっちゃ優しいし。」
宏太の処理能力はとっくのとうに限界を迎えていた。
「あのぉ~、寝ません?」
「寝る?ええで。ついてきて。」
リビングにある階段を上り、2階へと向かった。
「ここが、あたしの部屋な。んで、この一個奥が宏太の部屋な。」
「分かった。」
「簡易的なベッドしかないからまた家具買いに行こな。今日はおやすみ。」
「おやすみ。」
部屋に入ってみると、唯の言う通り、ベッドが一個置いてあるだけだ。
広々とした部屋にシングルのベッドが一つだけ置いてある。
宏太は「あ、そういえば。」と思いだして、リビングに段ボールを取りに行った。
段ボールを取って、自分の部屋に置いて、ベッドに寝ころんだ。
色々と疲れていた宏太は一瞬で眠りに着いた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
全体的にどうしようもない高校生日記
天平 楓
青春
ある年の春、高校生になった僕、金沢籘華(かなざわとうか)は念願の玉津高校に入学することができた。そこで出会ったのは中学時代からの友人北見奏輝と喜多方楓の二人。喜多方のどうしようもない性格に奔放されつつも、北見の秘められた性格、そして自身では気づくことのなかった能力に気づいていき…。
ブラックジョーク要素が含まれていますが、決して特定の民族並びに集団を侮蔑、攻撃、または礼賛する意図はありません。
冬の夕暮れに君のもとへ
まみはらまさゆき
青春
紘孝は偶然出会った同年代の少女に心を奪われ、そして彼女と付き合い始める。
しかし彼女は複雑な家庭環境にあり、ふたりの交際はそれをさらに複雑化させてしまう・・・。
インターネット普及以後・ケータイ普及以前の熊本を舞台に繰り広げられる、ある青春模様。
20年以上前に「774d」名義で楽天ブログで公表した小説を、改稿の上で再掲載します。
性的な場面はわずかしかありませんが、念のためR15としました。
改稿にあたり、具体的な地名は伏せて全国的に通用する舞台にしようと思いましたが、故郷・熊本への愛着と、方言の持つ味わいは捨てがたく、そのままにしました。
また同様に現在(2020年代)に時代を設定しようと思いましたが、熊本地震以後、いろいろと変わってしまった熊本の風景を心のなかでアップデートできず、1990年代後半のままとしました。
過去は輝く。けど未来は未だに見えない。
ぽやしみ仙人
青春
声優アイドルグループ『世界は明日晴れるかな?』は、メンバーが休業や卒業を繰り返しいまや風前の灯となっていた。
メンバーである甘楽歌南は未来に不安を感じつつ、輝いていた過去を振り返っていく令和のアイドルコメディ。
第二章開始までしばらくお待ちください…
ゴーホーム部!
野崎 零
青春
決められた時間に行動するのが嫌なため部活動には所属していない 運動、勉強共に普通、顔はイケメンではない 井上秋と元テニス部の杉田宗が放課後という時間にさまざまなことに首を突っ込む青春ストーリー
俺の脱ヲタ計画を彼女らは放っておいてはくれない
俺乃妹子
青春
ヲタクであることをやめ、青春を謳歌しようとしていた主人公―秋葉誠は、知り合いがいない高校を求めて光明高校に入学した。
これで青春は確定かと思いきや、隣の席になった重度のヲタク―上野凛によってそれは阻止される。
「なんで隠すのよ!?」「俺はもう、引退したんだ!」
「私の言う事聞かないと、ヲタクなことばらすよ?」「あぁ、もうわかったよ!」
隣の美少女様はさらに加速し…
脱ヲタ主人公×ヲタク美少女の、青春ヲタ活が今!始まる!
Cutie Skip ★
月琴そう🌱*
青春
少年期の友情が破綻してしまった小学生も最後の年。瑞月と恵風はそれぞれに原因を察しながら、自分たちの元を離れた結日を呼び戻すことをしなかった。それまでの男、男、女の三人から男女一対一となり、思春期の繊細な障害を乗り越えて、ふたりは腹心の友という間柄になる。それは一方的に離れて行った結日を、再び振り向かせるほどだった。
自分が置き去りにした後悔を掘り起こし、結日は瑞月とよりを戻そうと企むが、想いが強いあまりそれは少し怪しげな方向へ。
高校生になり、瑞月は恵風に友情とは別の想いを打ち明けるが、それに対して慎重な恵風。学校生活での様々な出会いや出来事が、煮え切らない恵風の気付きとなり瑞月の想いが実る。
学校では瑞月と恵風の微笑ましい関係に嫉妬を膨らます、瑞月のクラスメイトの虹生と旺汰。虹生と旺汰は結日の想いを知り、”自分たちのやり方”で協力を図る。
どんな荒波が自分にぶち当たろうとも、瑞月はへこたれやしない。恵風のそばを離れない。離れてはいけないのだ。なぜなら恵風は人間以外をも恋に落とす強力なフェロモンの持ち主であると、自身が身を持って気付いてしまったからである。恵風の幸せ、そして自分のためにもその引力には誰も巻き込んではいけない。
一方、恵風の片割れである結日にも、得体の知れないものが備わっているようだ。瑞月との友情を二度と手放そうとしないその執念は、周りが翻弄するほどだ。一度は手放したがそれは幼い頃から育てもの。自分たちの友情を将来の義兄弟関係と位置付け遠慮を知らない。
こどもの頃の風景を練り込んだ、幼なじみの男女、同性の友情と恋愛の風景。
表紙:むにさん
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる