青春ソングがあう高校生活なんて幸せじゃないでしょうか

春木ハル

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唯が、キッチンから「コーラで良いええ?」と叫んできたので、
忍が俺と宏太に確認をして「いいよ~」と返事をした。
唯の家においてあるスピーカーが良い物なので、ちょっと苦戦しながら、パソコンとスピーカーをつないだ。
「ど~ぞ~。」ドリンクの準備が終わった唯がソファの前においてあるガラスの机の上にコーラを人数分置いた。
そして、唯がソファに座ったことで曲を流す準備が整ったので、俺は曲の説明から始めた。
「はい、今回の曲はですね、簡単に言えば失恋した主人公が立ち直る曲みたいな感じだね。
序盤はちょっと暗めの展開を用意しててその後に徐々に徐々に明るくなっていくみたいな展開だから、そこだけ分かったうえで聞いてください。」軽く説明を終わらせて、さっそく曲を流した。
改めて聞くと、少し妥協した部分が悪く聞こえてしまうが、そこがひっかかるかどうかの確認も込めて聞いてもらうので、俺は我慢しながら聞いていた。
まあ、いろいろこらえながら聞いていて、曲が流れ終わった。
「ていう感じだけど、どう?」
みんなが感想を言うまで沈黙の時間があったので、俺は緊張しながら返事を待っていた。
すると、忍が口を開いた。「シンプルにいい曲過ぎて、なんかいう事も思い浮ばないよね。」
それを聞いて唯と宏太が「そうなんだよね~。」と口をそろえて言った。
           「そうなんよな~。」
「せやけど、ひとこと言えることとしては~叩くのが楽しみやな。」と、唯が言った。
俺は「それいってもらえると嬉しい。」と本音を言った。
やっぱり、自分もそうだけれどバンドメンバーが弾いてて、叩いてて、歌ってて楽しい楽曲を作りたいと思っている。
なので、こうやって演奏が楽しみだと言ってもらえるとシンプルにうれしい。
「というか、弾く以前に私は勝太郎の曲として完結してるからなんかこの曲として好きだな。」
と、忍が言ってくれた。
これはこれでうれしいのだが、やっぱりこの4人で曲を作り上げたいので言われると何とも言えない気持ちになる。
「ありがとう。結構時間かけて作ってるからそれいってもらえると嬉しい。」
嬉しくないわけではないので、うれしい理由だけ言っておく。
「まあ、低音がしっかりしてる曲だから結構弾きがいがあっていいね。」と、唯一音楽的なことを宏太は言ってきた。
まあ、新曲お披露目会はこれ位でやらなければいけないことは終わったので、唯の家で少し遊ぶことにした。
「あ、そうや。うちさ、わんちゃん飼ってるからせっかくやし一緒に遊んで行き~や。」
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