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―境界編―
E・D・E・N
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――2047年12月25日、午後10時20分、E・D・E・Nゲート施設内。
E・D・E・Nゲートと名付けられたこの施設はドーム状になっており、特殊な加工が施された超強化ガラスに覆われている。そのガラスを囲うように、一定の間隔で銀色フレームが縁取られている。この枠は特殊合金で出来ていて、熱伝導率がとてつもなく高いのだとか。その金属のフレームは地下の装置へと繋がり、フレームを通してドームの表面を熱したり、冷やしたりしているのだとか。もちろん、空調によって室内は常に快適な温度に保たれている。必要に応じて、薄いベールのようなもので遮光したり、特殊機構のシャッターでドーム全体を覆ったりすることもできる設計だ。
ドームの内部はかなり広く、E・D・E・NへとDiveするためのダイブポッドが、ドーム内を埋め尽くすかのように一定の間隔で配置されている。
現実世界に戻ってきたばかりだからだろうか? なんだか、シャワールームへと繋がる通路まで、異様に長く感じられる。いや、実際に、ここから通路までは、相当な距離があるのだろう。だが、僕は、さっさと家に帰りたい。業務終了したら一秒たりともこの場所に居たくないんだ。
シャワールームへとたどり着いた僕は、脱衣所にあるダイブスーツ返却口にダイブスーツを脱ぎ棄て、シャワールームへと駆け込んだ。
温かいお湯で、体に纏わりついていた溶液を綺麗さっぱり流し終えると、肉体的にも精神的にも、だいぶ楽になった気がした。
――シャワールームから出て、着替えを済ませた僕は、ドームからエントランスホールに繋がる通路を歩いていた。広くて長く、地上からかなり高い位置にあるこの通路には、オートウォークやエスカレーター、エレベーターまでもが完備され、通路の途中には売店まで併設されている。そして、この通路の下には様々な機器で埋め尽くされた区画があり、その地下深くにはE・D・E・Nのコアとなる、マザーコンピューターが存在する。
地下に併設されている核融合炉によって、マザーコンピューターと、E・D・E・N関連施設における全設備の電力が、完全に確保されているのだとか。
そもそも、マザーコンピューターは、生体パーツを用いた最新技術の結晶でもあり、それによって、新型E・D・E・Nでは、マザーコンピューターのAIによる、完全で完璧な制御を実現したのだ。
忌々しい父親は、E・D・E・Nがマザーコンピューターの制御下に置かれることにより、説得者の業務量は大幅に削減できると、上の連中は予測しているようだが、所詮、移ろいやすい人間の心など、マザーコンピューターの制御下にあっても、現実世界を簡単に見失ってしまうことだろうよ。
ふと、僕のキューブに着信が――ポケットのキューブに触れると、情報がキューブから空中に投影された。片手操作モードの時は、最小限の情報がキューブの真上に浮かび上がり、その投影された映像は、親指でスムーズに操作することができる。
最近では、眼球と脳をインプラントモジュールに接続するタイプも出てきているが、僕のインプラントモジュールは新型E・D・E・Nに完全対応したプロトタイプとかいうもので、一般的なモジュールとは全くの別物、互換性も皆無。これも全部、あの忌々しい父親のせいだ。
とはいえ、このモジュールの恩恵は大きく、他の説得者よりも、Diveにおけるシンクロ率は大幅に改善されていて、他の説得者では解決できないような問題も、僕であれば簡単に対処することができる。いわば、電脳界のスーパーヒーローといった存在だ。『凡人どもよ、わが足元にひれ伏せ』と、高みの見物ができる最高の気分を味わえるわけだ。そう、まさに、僕は、この世界にたった一人だけの特別な存在なのだ。
まあいい――着信は、海風 藍里。僕はキューブを耳に近づける。イヤホンを付けるまでもないだろう、どうせすぐに終わる会話だ。
「もしもし――」
「さとりくん! お仕事、お疲れ様です。この後の予定、ちゃんと、覚えていますよね? まさか、忘れていないですよね!?」
藍里は、僕が着信に応答するなり、いきなりそう聞いてきた。
「いや、予定? なんだっけ?」
予定? まったく記憶にない。
「ちょっと、さとりくん、brecu.H Ark Co.日本支部のクリスマスパーティーですよ! エドガー・クロイツ氏もお招きして、新型E・D・E・Nの試験運用開始に向けたお祝いも兼ねているんじゃないですか……お忘れですか!? クロイツ氏はご自身の感謝祭のご予定をキャンセルされてまで、わざわざ来日してくださっているんですから! 後30分ほどでお開きになってしまう前に、会場まで急いできてください。エントランスゲート前にお迎えも用意しておきましたので――」
ああ、そうか、日本支部広報の藍里は、僕の父親と一緒にパーティーに参加していたのか。僕も父親の繋がりで呼ばれていたけど忘れていた。だとしたら、伏見にも、もっとまともな理由で断れていたな。まあ、いいけど。
「分かった、分かった」
「さとりくん、本当に分かって――」
僕は藍里の言葉にうんざりして、強制的に終話した。
エントランスホールを出ると、目の前のロータリーにやたら目立つ黒い高級車が一台。何やら紳士姿の男が僕に気付いたらしく、慌てて車から降りてきて後部座席のドアを開ける。
「ああ、鳳城様、お待ちしておりました。会場までお連れいたします」
僕は、その男の言うままに車に乗り込み、僕が乗車していることを再確認した男は、そのまま車を動かし始めた。
クリスマスの飾りと、原色系の下品な看板のネオンが輝く、ゴミみたいな街並みを眺めながら、パーティー会場へと向かった――
パーティー会場となっているのは大きなホテルのホール。その会場は賑わい、参加人数もとてつもなく多い。
「あ、さとりくん、遅いですよ!」
ドレス姿の藍里が僕のもとへと駆け寄ってきた。正直、私服でこんなところに来ているのは僕だけだ――場違い感がすごい。
「藍里、やっぱり、僕、帰るよ」
僕は居たたまれない気持ちになって、藍里にそう伝えた。
「ダメですよ! これから、鳳城開発部長が締めのご挨拶をするんですから」
藍里はそう言うが、僕は父親の言葉なんて聞きたくもない。
「そんなのどうでもいい」
「ダメです!」
そうこうしているうちに、父親が壇上に登る。
「本日はご参加いただき誠にありがとうございました。このようなパーティーを開くことができたのも、ひとえに皆様のご尽力あって――」
だらだらと父親のスピーチが続く。
「やっぱり、どうでもいいよ、こんなの」
僕は、藍里の手を振り払って帰ろうとすると――
「待ってください、さとりくん!」
藍里が僕を引き留める。
「――新型E・D・E・Nの試験運用は予定通り、来年2月からのスタートとなります――」
父親のスピーチは続く、海外からはるばるやってきたエドガー・クロイツと本社の人間に対する感謝の気持ちや、役員や開発メンバーへの感謝、僕にはどうでもいい。
「もういいだろ、じゃあな」
僕は無理やり帰ろうとする――
「分かりました! じゃあ、私も一緒に帰ります。 ちょっと、待っていてください。皆さんにご挨拶だけしてきますので……」
藍里は僕にそう言うと、エドガー氏のもとへと足早に近づいていった。
別に、藍里を待っている義理はないが……ちっ、まあ、いいか。
ほどなくして、藍里が主要人物に挨拶を済ませて、僕のもとへと戻ってきた。
「さて、帰りましょうか」
「ああ」
――僕らは会場を出て、タクシーを拾う。
「なあ、さっき、僕を迎えに来てくれた高級車じゃダメなのか?」
僕は藍里に疑問を投げかけた。
「ダメに決まっています! あれはエドガー氏と鳳城部長が乗ってきたお車なんですから……」
「そんなもの僕の迎えによこして大丈夫だったのか」
「いえ、このことが知られたらお叱りを受けます、絶対。なので、なので、ご内密に」
藍里は、少し困ったような顔をして、そう僕に言った。
「……はいはい」
そんなことだろうとは思った。
E・D・E・Nゲートと名付けられたこの施設はドーム状になっており、特殊な加工が施された超強化ガラスに覆われている。そのガラスを囲うように、一定の間隔で銀色フレームが縁取られている。この枠は特殊合金で出来ていて、熱伝導率がとてつもなく高いのだとか。その金属のフレームは地下の装置へと繋がり、フレームを通してドームの表面を熱したり、冷やしたりしているのだとか。もちろん、空調によって室内は常に快適な温度に保たれている。必要に応じて、薄いベールのようなもので遮光したり、特殊機構のシャッターでドーム全体を覆ったりすることもできる設計だ。
ドームの内部はかなり広く、E・D・E・NへとDiveするためのダイブポッドが、ドーム内を埋め尽くすかのように一定の間隔で配置されている。
現実世界に戻ってきたばかりだからだろうか? なんだか、シャワールームへと繋がる通路まで、異様に長く感じられる。いや、実際に、ここから通路までは、相当な距離があるのだろう。だが、僕は、さっさと家に帰りたい。業務終了したら一秒たりともこの場所に居たくないんだ。
シャワールームへとたどり着いた僕は、脱衣所にあるダイブスーツ返却口にダイブスーツを脱ぎ棄て、シャワールームへと駆け込んだ。
温かいお湯で、体に纏わりついていた溶液を綺麗さっぱり流し終えると、肉体的にも精神的にも、だいぶ楽になった気がした。
――シャワールームから出て、着替えを済ませた僕は、ドームからエントランスホールに繋がる通路を歩いていた。広くて長く、地上からかなり高い位置にあるこの通路には、オートウォークやエスカレーター、エレベーターまでもが完備され、通路の途中には売店まで併設されている。そして、この通路の下には様々な機器で埋め尽くされた区画があり、その地下深くにはE・D・E・Nのコアとなる、マザーコンピューターが存在する。
地下に併設されている核融合炉によって、マザーコンピューターと、E・D・E・N関連施設における全設備の電力が、完全に確保されているのだとか。
そもそも、マザーコンピューターは、生体パーツを用いた最新技術の結晶でもあり、それによって、新型E・D・E・Nでは、マザーコンピューターのAIによる、完全で完璧な制御を実現したのだ。
忌々しい父親は、E・D・E・Nがマザーコンピューターの制御下に置かれることにより、説得者の業務量は大幅に削減できると、上の連中は予測しているようだが、所詮、移ろいやすい人間の心など、マザーコンピューターの制御下にあっても、現実世界を簡単に見失ってしまうことだろうよ。
ふと、僕のキューブに着信が――ポケットのキューブに触れると、情報がキューブから空中に投影された。片手操作モードの時は、最小限の情報がキューブの真上に浮かび上がり、その投影された映像は、親指でスムーズに操作することができる。
最近では、眼球と脳をインプラントモジュールに接続するタイプも出てきているが、僕のインプラントモジュールは新型E・D・E・Nに完全対応したプロトタイプとかいうもので、一般的なモジュールとは全くの別物、互換性も皆無。これも全部、あの忌々しい父親のせいだ。
とはいえ、このモジュールの恩恵は大きく、他の説得者よりも、Diveにおけるシンクロ率は大幅に改善されていて、他の説得者では解決できないような問題も、僕であれば簡単に対処することができる。いわば、電脳界のスーパーヒーローといった存在だ。『凡人どもよ、わが足元にひれ伏せ』と、高みの見物ができる最高の気分を味わえるわけだ。そう、まさに、僕は、この世界にたった一人だけの特別な存在なのだ。
まあいい――着信は、海風 藍里。僕はキューブを耳に近づける。イヤホンを付けるまでもないだろう、どうせすぐに終わる会話だ。
「もしもし――」
「さとりくん! お仕事、お疲れ様です。この後の予定、ちゃんと、覚えていますよね? まさか、忘れていないですよね!?」
藍里は、僕が着信に応答するなり、いきなりそう聞いてきた。
「いや、予定? なんだっけ?」
予定? まったく記憶にない。
「ちょっと、さとりくん、brecu.H Ark Co.日本支部のクリスマスパーティーですよ! エドガー・クロイツ氏もお招きして、新型E・D・E・Nの試験運用開始に向けたお祝いも兼ねているんじゃないですか……お忘れですか!? クロイツ氏はご自身の感謝祭のご予定をキャンセルされてまで、わざわざ来日してくださっているんですから! 後30分ほどでお開きになってしまう前に、会場まで急いできてください。エントランスゲート前にお迎えも用意しておきましたので――」
ああ、そうか、日本支部広報の藍里は、僕の父親と一緒にパーティーに参加していたのか。僕も父親の繋がりで呼ばれていたけど忘れていた。だとしたら、伏見にも、もっとまともな理由で断れていたな。まあ、いいけど。
「分かった、分かった」
「さとりくん、本当に分かって――」
僕は藍里の言葉にうんざりして、強制的に終話した。
エントランスホールを出ると、目の前のロータリーにやたら目立つ黒い高級車が一台。何やら紳士姿の男が僕に気付いたらしく、慌てて車から降りてきて後部座席のドアを開ける。
「ああ、鳳城様、お待ちしておりました。会場までお連れいたします」
僕は、その男の言うままに車に乗り込み、僕が乗車していることを再確認した男は、そのまま車を動かし始めた。
クリスマスの飾りと、原色系の下品な看板のネオンが輝く、ゴミみたいな街並みを眺めながら、パーティー会場へと向かった――
パーティー会場となっているのは大きなホテルのホール。その会場は賑わい、参加人数もとてつもなく多い。
「あ、さとりくん、遅いですよ!」
ドレス姿の藍里が僕のもとへと駆け寄ってきた。正直、私服でこんなところに来ているのは僕だけだ――場違い感がすごい。
「藍里、やっぱり、僕、帰るよ」
僕は居たたまれない気持ちになって、藍里にそう伝えた。
「ダメですよ! これから、鳳城開発部長が締めのご挨拶をするんですから」
藍里はそう言うが、僕は父親の言葉なんて聞きたくもない。
「そんなのどうでもいい」
「ダメです!」
そうこうしているうちに、父親が壇上に登る。
「本日はご参加いただき誠にありがとうございました。このようなパーティーを開くことができたのも、ひとえに皆様のご尽力あって――」
だらだらと父親のスピーチが続く。
「やっぱり、どうでもいいよ、こんなの」
僕は、藍里の手を振り払って帰ろうとすると――
「待ってください、さとりくん!」
藍里が僕を引き留める。
「――新型E・D・E・Nの試験運用は予定通り、来年2月からのスタートとなります――」
父親のスピーチは続く、海外からはるばるやってきたエドガー・クロイツと本社の人間に対する感謝の気持ちや、役員や開発メンバーへの感謝、僕にはどうでもいい。
「もういいだろ、じゃあな」
僕は無理やり帰ろうとする――
「分かりました! じゃあ、私も一緒に帰ります。 ちょっと、待っていてください。皆さんにご挨拶だけしてきますので……」
藍里は僕にそう言うと、エドガー氏のもとへと足早に近づいていった。
別に、藍里を待っている義理はないが……ちっ、まあ、いいか。
ほどなくして、藍里が主要人物に挨拶を済ませて、僕のもとへと戻ってきた。
「さて、帰りましょうか」
「ああ」
――僕らは会場を出て、タクシーを拾う。
「なあ、さっき、僕を迎えに来てくれた高級車じゃダメなのか?」
僕は藍里に疑問を投げかけた。
「ダメに決まっています! あれはエドガー氏と鳳城部長が乗ってきたお車なんですから……」
「そんなもの僕の迎えによこして大丈夫だったのか」
「いえ、このことが知られたらお叱りを受けます、絶対。なので、なので、ご内密に」
藍里は、少し困ったような顔をして、そう僕に言った。
「……はいはい」
そんなことだろうとは思った。
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