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分裂のトルコネ編
第135話 リリの過去
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ここはガレルーマー帝国。
大皇帝ソルが治める機械国家。
大陸自体が一つの国として存在しているこの国は魔物の侵入を防ぐため、大陸一周を巨大な金属の壁で囲んでいた。
この国では壁の外、及び海へと出ることは大罪とされていた。
機械整備と兵役が市民の職業の八割を占め、その二職種に就けば、住む場所と食べ物には困らないような政策がなされていた。
この大陸では大昔から魔法の使用が禁じられていた。
今となっては魔法を扱える者はほとんどおらず、いたとしても皆魔法を使えないフリをして生きている。
リリ「はぁ、ダル、、、」
整備工場の整備員であるリリは、変わり映えしない毎日に嫌気がさしていた。
ジリリリリリリ
耳障りなベルと共に、工場長のダミ声が響き渡る。
「退勤時間だ、ノルマを終えていない者は退勤した後、作業を続けるように!!」
リリ「やってられるかっての」
リリは魔法を使い、一瞬で銃の修理を終わらせた。
そして早々に退勤カードを機械に差し込む。
リリ「おつかれっした」
工場長「お前はいつも定時退社だな」
リリ「まぁ優秀なんで、また明日もお願いしまーす」
他の者達が作業を続ける中、リリは一人だけ工場の外へと出た。
「また魔法を使ったな?あんまり乱用するんじゃないよ」
聞き慣れたねっとりとした低音ボイスに、リリはため息をついた。
リリ「私の退勤時間に合わせて出待ちしてるあなたの台詞じゃないでしょ?ズーマー博士。魔法を使わなきゃ定時でなんて帰れないっての」
ズーマー「出待ちしてるつもりはないが?いつもこの時間にここで煙草を吸うのが俺のルーティンなだけさ」
その手にはエベレストセブン25ミリの空箱が握られている。
ズーマー「最後の一本を吸いながら説教はしたくないんだけどな、魔法はあまり使うなよ?リリに魔法を使わせるなってのが、お前の父親の最後の言葉だったんだから」
リリ「魔法を使って外に出て、死刑になった奴の言葉なんてなんの説得力もないっての」
ズーマー「まぁそう言ってやるな。妻を自由にしてやりたい、そんな願いから遺骨を外に撒くなんて馬鹿げた計画を実行した勇敢な男さ」
リリ「それで死刑じゃ意味ないっての。母さんもあの世で泣いてるよ、きっと」
ズーマー「とにかく、使うなとは言わない。俺も人のことを言えた身じゃないからな。だがもっと用心して使えとだけ言っておく」
リリ「はいはい、肝に銘じておきますよ。マッドサイエンティスト様」
ズーマー「天才科学者と呼んでほしいな」
ズーマー博士は煙草を投げ捨て、歩き出した。
ズーマー「さて、今日も行くかぁ」
リリ「あ、昨日ダーツ勝負で私勝ったよね?」
ズーマー「あ~そうだったなぁ、となれば今日は俺の奢りか」
リリ「やったー!!!よし、行こう!」
リリはスキップをしながらズーマー博士を追い越した。
工場地帯を抜けると、そこは繁華街となっている。
夜に輝くその街には、仕事終わりの整備士や兵達が疲れを癒しにやってくる。
繁華街の外れの外れ、誰にも気付かれないような場所にリリの行きつけの店があった。
消えかけの電光看板にはスナック・ラジーヌと書かれている。
カランカラン
リリとズーマーはいつもの足取りで店内へと入った。
フラン「いらっしゃいませ」
バビ「やっほー、おつ」
店主のフランおじさんとアルバイトのバビがいつも通り働いていた。
落ち着いた雰囲気のフランとは対照的に、バビはヘソ出しの派手な服を着ている。
綺麗だしまだ若いのだからもっとお客が来る繁華街で働けば良いのにとリリはいつも思うが、フランさんがオモロいからという理由でバビはこの店で働き続けている。
バビ「レッドアイとミルクで良い?」
リリ「うん」
ズーマー「もちろん」
二人はいつものカウンター席に座り、一息ついた。
バビ「はい、今日も一日おつっした」
リリの前にはレッドアイ、ズーマー博士の前にはミルクが置かれる。
ズーマー「仕事終わりには、やっぱりこの一杯に限る」
フラン「なんかカッコ良い感じになってるけど、ミルクっていうね」
バビ「いやそれな!マジ超ウケる!!何回見ても笑えるわ」
ズーマー博士はお酒が飲めない、正確には飲むとすぐに吐いてしまうらしい。
よってズーマー博士はいつもミルクを注文している。
ズーマー博士はゴクゴクとミルクを一気に飲み干した。
ズーマー「ぷはぁ!!!、、、、染みるぜ」
低音ボイスが妙に響いている。
フラン「ミルクで何が染みるんでしょうね」
バビ「待って、、、笑いが止まらん、、助けて!!、苦しい、、、」
笑い転げるバビを見て、リリは呆れている。
リリ「毎日のことなのによくそんなに笑えるよね。私はもう見飽きたよ」
バビ「マジでズーマーツボ、、、お腹痛い、、、」
フラン「いや、ズーマーって友達じゃないんだから。こう見えても一応このお方は皇帝ソルが認めている最高峰の科学者なんだから、一応」
バビ「一応で挟んでるあたりフランさんも失礼じゃん!!」
フラン「仕方ないでしょう、ミルクでぷはぁ!!とか言ってる人を偉大な科学者とは認めたくないでしょうよ」
バビ「待って!!、、、もうその話しないで!!お腹痛い!!」
バビは再び笑い転げた。
リリ「本当、なんでこんな人が偉大な科学者なわけ?」
ズーマー「失礼だなぁ~、対魔物用のあらゆる戦闘機械や化学兵器、ソルが当たり前のように兵達に使わせているあれらは俺が開発したものなんだぜ?俺って凄いの、実は」
リリ「ウザ」
バビ「凄いけど、ウザいよね」
フラン「これが最近流行りのスゴウザってやつ?」
バビ「いや、流行ってねぇし!!初耳だし!!フランさんマジで今日冴えてるわ~」
フラン「いつだって俺はビンビンギンギンに冴えてるよ」
リリ「おっさん、セクハラですよ」
フラン「なんでよ~今のどこがセクハラだっていうの?」
カランカラン
盛り上がる店内に誰かが入店した。
フラン「ゴホン、、いらっしゃいませ」
フランはビシッと立ち直し、深い声で入店の挨拶をした。
バビ「いらっしゃ、、、ってナッちゃんじゃん!!久しぶり!!」
ナツ「久しぶり!!過酷な軍事演習がようやく終わったよ。長かった~」
フラン「なんだよナッちゃんかよ、ご新規様かと思って損した」
ナツと呼ばれた女性は兵役している巨乳の女である。
そのぶりっ子具合がリリはどうも苦手だった。
ナツの登場にリリは顔をしかめた。
最近は軍事演習が忙しく、店に来ることはなかったため、リリ的には居心地が良かったのである。
ナツ「皆~久しぶり!!!リリも元気そうだね!!え、ちょっと待って!!ズーマー博士じゃん!!!初めまして、ナツです」
ナツは大きな胸を強調する様に腕を締めながらズーマー博士に駆け寄った。
フラン「あれ、ナッちゃんズーマー博士と初?」
ナツ「はい!!この店に出入りしているという噂は聞いていたのですが、なかなか会えなくて」
リリ「毎日通い出したのはナツの軍事演習が始まってからかもね」
ナツ「毎日来てるんですか!?じゃあナツも毎日来ちゃおうかなぁ~なんて」
ズーマー「まぁ、俺レベルの人間になれば、そりゃあファンもいるでしょうね」
ナツ「カッコ良い!!!」
ズーマー博士は無駄にカッコつけて二杯目のミルクを飲み干した。
バビ「ナッちゃん相変わらずウザいね」
ナツ「ええ!!酷いバビちゃん!!」
フラン「なんだろう、このウザさもなきゃないで寂しいとこの頃感じてしまっていた」
ナツ「フランさんまで!」
ナツの登場に居心地が悪くなったリリは、レッドアイを飲み干した。
大皇帝ソルが治める機械国家。
大陸自体が一つの国として存在しているこの国は魔物の侵入を防ぐため、大陸一周を巨大な金属の壁で囲んでいた。
この国では壁の外、及び海へと出ることは大罪とされていた。
機械整備と兵役が市民の職業の八割を占め、その二職種に就けば、住む場所と食べ物には困らないような政策がなされていた。
この大陸では大昔から魔法の使用が禁じられていた。
今となっては魔法を扱える者はほとんどおらず、いたとしても皆魔法を使えないフリをして生きている。
リリ「はぁ、ダル、、、」
整備工場の整備員であるリリは、変わり映えしない毎日に嫌気がさしていた。
ジリリリリリリ
耳障りなベルと共に、工場長のダミ声が響き渡る。
「退勤時間だ、ノルマを終えていない者は退勤した後、作業を続けるように!!」
リリ「やってられるかっての」
リリは魔法を使い、一瞬で銃の修理を終わらせた。
そして早々に退勤カードを機械に差し込む。
リリ「おつかれっした」
工場長「お前はいつも定時退社だな」
リリ「まぁ優秀なんで、また明日もお願いしまーす」
他の者達が作業を続ける中、リリは一人だけ工場の外へと出た。
「また魔法を使ったな?あんまり乱用するんじゃないよ」
聞き慣れたねっとりとした低音ボイスに、リリはため息をついた。
リリ「私の退勤時間に合わせて出待ちしてるあなたの台詞じゃないでしょ?ズーマー博士。魔法を使わなきゃ定時でなんて帰れないっての」
ズーマー「出待ちしてるつもりはないが?いつもこの時間にここで煙草を吸うのが俺のルーティンなだけさ」
その手にはエベレストセブン25ミリの空箱が握られている。
ズーマー「最後の一本を吸いながら説教はしたくないんだけどな、魔法はあまり使うなよ?リリに魔法を使わせるなってのが、お前の父親の最後の言葉だったんだから」
リリ「魔法を使って外に出て、死刑になった奴の言葉なんてなんの説得力もないっての」
ズーマー「まぁそう言ってやるな。妻を自由にしてやりたい、そんな願いから遺骨を外に撒くなんて馬鹿げた計画を実行した勇敢な男さ」
リリ「それで死刑じゃ意味ないっての。母さんもあの世で泣いてるよ、きっと」
ズーマー「とにかく、使うなとは言わない。俺も人のことを言えた身じゃないからな。だがもっと用心して使えとだけ言っておく」
リリ「はいはい、肝に銘じておきますよ。マッドサイエンティスト様」
ズーマー「天才科学者と呼んでほしいな」
ズーマー博士は煙草を投げ捨て、歩き出した。
ズーマー「さて、今日も行くかぁ」
リリ「あ、昨日ダーツ勝負で私勝ったよね?」
ズーマー「あ~そうだったなぁ、となれば今日は俺の奢りか」
リリ「やったー!!!よし、行こう!」
リリはスキップをしながらズーマー博士を追い越した。
工場地帯を抜けると、そこは繁華街となっている。
夜に輝くその街には、仕事終わりの整備士や兵達が疲れを癒しにやってくる。
繁華街の外れの外れ、誰にも気付かれないような場所にリリの行きつけの店があった。
消えかけの電光看板にはスナック・ラジーヌと書かれている。
カランカラン
リリとズーマーはいつもの足取りで店内へと入った。
フラン「いらっしゃいませ」
バビ「やっほー、おつ」
店主のフランおじさんとアルバイトのバビがいつも通り働いていた。
落ち着いた雰囲気のフランとは対照的に、バビはヘソ出しの派手な服を着ている。
綺麗だしまだ若いのだからもっとお客が来る繁華街で働けば良いのにとリリはいつも思うが、フランさんがオモロいからという理由でバビはこの店で働き続けている。
バビ「レッドアイとミルクで良い?」
リリ「うん」
ズーマー「もちろん」
二人はいつものカウンター席に座り、一息ついた。
バビ「はい、今日も一日おつっした」
リリの前にはレッドアイ、ズーマー博士の前にはミルクが置かれる。
ズーマー「仕事終わりには、やっぱりこの一杯に限る」
フラン「なんかカッコ良い感じになってるけど、ミルクっていうね」
バビ「いやそれな!マジ超ウケる!!何回見ても笑えるわ」
ズーマー博士はお酒が飲めない、正確には飲むとすぐに吐いてしまうらしい。
よってズーマー博士はいつもミルクを注文している。
ズーマー博士はゴクゴクとミルクを一気に飲み干した。
ズーマー「ぷはぁ!!!、、、、染みるぜ」
低音ボイスが妙に響いている。
フラン「ミルクで何が染みるんでしょうね」
バビ「待って、、、笑いが止まらん、、助けて!!、苦しい、、、」
笑い転げるバビを見て、リリは呆れている。
リリ「毎日のことなのによくそんなに笑えるよね。私はもう見飽きたよ」
バビ「マジでズーマーツボ、、、お腹痛い、、、」
フラン「いや、ズーマーって友達じゃないんだから。こう見えても一応このお方は皇帝ソルが認めている最高峰の科学者なんだから、一応」
バビ「一応で挟んでるあたりフランさんも失礼じゃん!!」
フラン「仕方ないでしょう、ミルクでぷはぁ!!とか言ってる人を偉大な科学者とは認めたくないでしょうよ」
バビ「待って!!、、、もうその話しないで!!お腹痛い!!」
バビは再び笑い転げた。
リリ「本当、なんでこんな人が偉大な科学者なわけ?」
ズーマー「失礼だなぁ~、対魔物用のあらゆる戦闘機械や化学兵器、ソルが当たり前のように兵達に使わせているあれらは俺が開発したものなんだぜ?俺って凄いの、実は」
リリ「ウザ」
バビ「凄いけど、ウザいよね」
フラン「これが最近流行りのスゴウザってやつ?」
バビ「いや、流行ってねぇし!!初耳だし!!フランさんマジで今日冴えてるわ~」
フラン「いつだって俺はビンビンギンギンに冴えてるよ」
リリ「おっさん、セクハラですよ」
フラン「なんでよ~今のどこがセクハラだっていうの?」
カランカラン
盛り上がる店内に誰かが入店した。
フラン「ゴホン、、いらっしゃいませ」
フランはビシッと立ち直し、深い声で入店の挨拶をした。
バビ「いらっしゃ、、、ってナッちゃんじゃん!!久しぶり!!」
ナツ「久しぶり!!過酷な軍事演習がようやく終わったよ。長かった~」
フラン「なんだよナッちゃんかよ、ご新規様かと思って損した」
ナツと呼ばれた女性は兵役している巨乳の女である。
そのぶりっ子具合がリリはどうも苦手だった。
ナツの登場にリリは顔をしかめた。
最近は軍事演習が忙しく、店に来ることはなかったため、リリ的には居心地が良かったのである。
ナツ「皆~久しぶり!!!リリも元気そうだね!!え、ちょっと待って!!ズーマー博士じゃん!!!初めまして、ナツです」
ナツは大きな胸を強調する様に腕を締めながらズーマー博士に駆け寄った。
フラン「あれ、ナッちゃんズーマー博士と初?」
ナツ「はい!!この店に出入りしているという噂は聞いていたのですが、なかなか会えなくて」
リリ「毎日通い出したのはナツの軍事演習が始まってからかもね」
ナツ「毎日来てるんですか!?じゃあナツも毎日来ちゃおうかなぁ~なんて」
ズーマー「まぁ、俺レベルの人間になれば、そりゃあファンもいるでしょうね」
ナツ「カッコ良い!!!」
ズーマー博士は無駄にカッコつけて二杯目のミルクを飲み干した。
バビ「ナッちゃん相変わらずウザいね」
ナツ「ええ!!酷いバビちゃん!!」
フラン「なんだろう、このウザさもなきゃないで寂しいとこの頃感じてしまっていた」
ナツ「フランさんまで!」
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