70 / 229
フォールドーン帝国編
第70話 大将サチヨ
しおりを挟む
北ゲートを爆破し、機械街へと入り込んだカナメルは優雅に中央通りを歩きながらゴッドタワーへと向かっていた。
カナメル「敵兵が全く見当たらないのは、南ゲートで暴れてる誰かのおかげか。または北ゲートの外にいるタカを過信しての采配か?」
遠くで銃撃音が鳴り響いてはいるものの、カナメルの歩く北機械街には異様な静けさが漂っていた。
カナメル「まぁ、いいか。魔力は温存しておきたいし」
モクモクと煙をあげるこの街の空を見上げ、睨みつけた。
この先にそびえ立つあの塔から神の裁きが放たれた、そして故郷と大切な人を失った。
それなのにこの街の人々は研究を続け、更に恐ろしい兵器を生み出そうとしている。
カナメルは両手に炎を灯した。
今ここでこの街に裁きを下せば、北機械街は火の海となる。
カナメル「、、、、、ふっ」
いや、誰も悪くない。
ひとつ悪いものがあるとすれば、それは当時無力だった自分である。
そう思い、カナメルは両手をポケットにしまい、寂しそうに鼻で笑った。
「おっと、ここから先は行かせられないよ!」
咄嗟に前方から声をかけられ、カナメルは歩みを止める。
そこにはグルグルとパーマがかった髪型の若き女性が立っていた。
カナメル「へ~、ここで会っちゃうんだ」
実際に対峙するのは初めてのことだが、カナメルとその女性は互いに面識があった。
サチヨ「フォールドーン帝国大将サチヨです。君はヘイスレイブの炎のマント、カナメル君で間違いないかな?」
カナメル「そうだと思うんなら、そうなんじゃない?」
サチヨ「うわ、何その言い方。噂通りの捻くれ者みたいね」
カナメル「そんなことが噂になるなんて、フォールドーンには暇人が多いんだね」
サチヨ「ブラックジョークも程々にね。確かに私は暇してたけどね。だから、君が来てくれて良かったよ」
カナメル「暇つぶしに付き合ってる暇は無いんだけど」
サチヨ「そんなこと言わずにさ~噂通りの魔法の腕前、披露してよね?」
サチヨは左手にラッパのような形のピストル、右手に警棒を持ち出した。
カナメル「見世物じゃないんだけどなぁ」
そう言いながらも両手に炎を灯し、炎の小鳥達を空へと放つ。
心奪われる情景にサチヨは感嘆の声をあげる。
サチヨ「凄い!!私も負けてられないね!」
サチヨはラッパ銃から燃え盛る球体をいくつも撃ち出した。
球体はゆっくりと空中を浮遊している。
サチヨ「せーのっ!」
サチヨの合図でそれらは膨らみ、大きな球体となった。
フォードーン帝国にて魔法を使うことが出来るのは皇帝ゼウスと大将サチヨのみである。
カナメル「ヘイスレイブの魔術、見せてあげるよ」
カナメルの合図で鳥達が一斉にサチヨに向かって飛翔した。
しかし球体に触れた火の鳥は溶けるように球体に吸収されていった。
何とか球体をかわしてサチヨの元に辿り着いた鳥達が爆発しようとしたその時。
サチヨが警棒を振り回すと、それは熱線の鞭となって火の鳥達を切り裂いた。
カナメル「、、、、、」
正直カナメルは驚いた。
何故ならカナメルの火の鳥の身体は炎で出来ており、触れた瞬間に爆発するように出来ている。
それを溶かしたり切ることは物理的に不可能である。
例え何でも切れる剣があったとして火の鳥を斬ったとしても、それは爆発するだけで切ることは出来ない。
カナメル「見たことのない魔法だ、教えてくれなくても良いけど一応聞くよ。あんたの魔力は属性魔法の分類では火に属するのかい?」
カナメルの問いかけにサチヨは困った表情をしていた。
サチヨ「うーん、ごめん!属性魔法とか変質魔法とか本で読んだことがあるだけで、全然分からないんだ」
カナメル「いや、あんた実際に今魔法使ってたでしょ?それが何属性なのかくらい分かるだろ」
サチヨはモジャモジャ頭を掻きながら答えた。
サチヨ「分からないんだよ~!!魔法が使えるように本を読んだり鍛錬もしてみたけど使えなかった。けど魔力が宿っていることは何故か確信していたんだ。だから私の魔力を放出するこのピストルとこの鞭を開発してもらった。それだけなんだ」
ごめんよ、と手を合わせるサチヨ。
話をしているうちに燃え盛る球体が民家の鉄の壁に接触した。
すると鉄の壁は燃え出した。
慌てたサチヨは鞭を球体に伸ばすと、鞭の先端が球体と融合し、魚を釣るように球体を引っ張った。
サチヨ「ああ!!やってしまった!!」
頭を抱えるサチヨを他所に、カナメルは球体が触れた鉄の壁を眺めていた。
触れた場所が丸く溶けて無くなっていた。
カナメル「、、、、とんでもない魔力だ。あんな一瞬で鉄が溶けてしまうなんて」
鞭から球体を吸収して、ホッと一安心をするサチヨ。
カナメル「あんたがヘイスレイブにいなくて、良かったよ」
カナメルはありったけの火の鳥を放出し、あらゆる角度からサチヨに攻撃を仕掛ける。
それを見たサチヨの表情は引き締まる。
サチヨはピストルから球体を出しながら軽い身のこなしで鞭を振り回し、球体と球体を融合させながら火の鳥を溶かし、カナメルの元へと駆け出す。
火の鳥は一羽たりともサチヨに触れることは叶わず、無惨にも溶けていった。
カナメルの前までやってきた頃には、鞭の先の燃え盛る球体はとんでもない大きさになっていた。
焦ったカナメルは仕込んでいた魔法陣を起動する。
するとサチヨの足元から火柱が上がり、サチヨは火ダルマになる、、、予定だった。
魔法陣の起動を直感で察知したサチヨはすぐさまピストルを地面へと向け、地面を熱で溶かした。
忍ばせていた数羽の火の鳥が奇襲を仕掛けるもサチヨは巨大な球体で全てを溶かす。
迫り来る巨大な球体がカナメルの手の届くところまでやってきた。
カナメル「く、、エンハツ!!!」
触れる寸前でカナメルはその場で跳び上がり、エンハツの爆風で球体との距離をとった。
カナメル「炎槍!!」
すぐに大きな炎の槍を生成し、撃ち放つ。
巨大な球体を盾にサチヨは迫り来る。
このままだと炎の槍は鳥達同様に溶けてしまう。そんなことは分かっていた。
カナメル「第二詠唱、爆散」
カナメルの詠唱と共に炎の槍は球体に触れる前に爆発して消えた。
集中状態で辺りを警戒するサチヨ。
カナメル「第三詠唱、結合」
爆散した炎の槍は消えたように見えてサチヨの周りを漂っていた。
それらは結合しいくつもの小さな槍となる。
気づいた時にはサチヨは炎の槍に囲まれていた。
サチヨ「やばいっての!」
カナメル「詰みだ」
しかし、炎の槍がサチヨを捉えることはなかった。
サチヨの周りには燃え盛る防護膜が張られ、炎の槍は膜に吸い込まれるように溶けていった。
反乱軍が使うような防護シールドと形は同じだが、それはピストルや鞭と同様にサチヨの魔力が反映するように作られているようだった。
カナメル「全てを溶かす魔力、本で読んだことがある。この世には希少な属性魔法が存在するという。あんたの魔法はおそらく、太陽の属性魔法だ」
サチヨ「太陽の属性魔法??火じゃないの?」
カナメル「炎を扱う魔導師に、俺が苦戦するはずがないだろ」
サチヨ「確かに、そうかもしれないね」
サチヨはニコっと笑った。
カナメル「ここで魔力を全て使い切るわけにもいかないんだ、これで終わりにする」
カナメルは正面に手を伸ばす。
カナメル「来い!!鳳凰!!!」
巨大な魔法陣が空中に現れ、そこから神鳥が姿を現す。
その背に乗り、空中へと飛び立つ。
サチヨ「空はズルいぞ、撃ち落としてやる!」
サチヨがピストルをカナメルへと向ける。
カナメル「その必要はない、この攻撃があんたに届けば俺の勝ち、届かなければあんたの勝ちだ」
そう言い放つと鳳凰の口元に高圧力の光が溜まっていく。
あまりの魔力の大きさにサチヨは巨大な球体を盾にし、片手を防護シールドに触れる。
カナメル「終わりだ!!」
カナメルの言葉と共に超高圧力のビームが放たれた。
光線が球体へとぶつかるとジュワジュワと音をたて、盛大に煙が上がる。
しかし数秒の後、鳳凰は口を閉じた。
サチヨ「とりゃぁ!!!」
サチヨは巨大な球体をカナメルへと投げ出す。
鳳凰はそれを華麗に避け、サチヨを見下ろした。
カナメル「今の俺ではあんたに勝てない」
サチヨ「なんだ君は、負けを認めるのかい?」
腰に手を当て、無い胸を張るサチヨ。
カナメル「ああ、このままやっていても俺が魔力切れを起こすだけだ、俺にはやるべきことがある」
サチヨ「お、逃げる気か!?」
そうはさせないとピストルを空へと向けるサチヨ。
カナメル「北ゲート内に敵兵が見当たらない理由が分かったよ。あんたがいるからだ、大将サチヨ」
カナメルは生意気に笑った。
カナメル「いつか必ず、俺はあんたを超えてみせる」
そう言い残し、カナメルは鳳凰と共にゴッドタワーへと飛び立った。
サチヨ「なんだよそれ!!かかってこーい!!」
サチヨはモジャモジャ頭を掻きながら、空へとピストルを乱射した。
ピポパ
プルルル、プルルル
サチヨ「リョウさん!!炎のマントがタワーを飛行し上昇中です!!、、、、、報告はここまでに。もしかすると、本当に今日で私達は救われるのかもしれません」
サチヨは神を睨むように空を見上げた。
カナメル「敵兵が全く見当たらないのは、南ゲートで暴れてる誰かのおかげか。または北ゲートの外にいるタカを過信しての采配か?」
遠くで銃撃音が鳴り響いてはいるものの、カナメルの歩く北機械街には異様な静けさが漂っていた。
カナメル「まぁ、いいか。魔力は温存しておきたいし」
モクモクと煙をあげるこの街の空を見上げ、睨みつけた。
この先にそびえ立つあの塔から神の裁きが放たれた、そして故郷と大切な人を失った。
それなのにこの街の人々は研究を続け、更に恐ろしい兵器を生み出そうとしている。
カナメルは両手に炎を灯した。
今ここでこの街に裁きを下せば、北機械街は火の海となる。
カナメル「、、、、、ふっ」
いや、誰も悪くない。
ひとつ悪いものがあるとすれば、それは当時無力だった自分である。
そう思い、カナメルは両手をポケットにしまい、寂しそうに鼻で笑った。
「おっと、ここから先は行かせられないよ!」
咄嗟に前方から声をかけられ、カナメルは歩みを止める。
そこにはグルグルとパーマがかった髪型の若き女性が立っていた。
カナメル「へ~、ここで会っちゃうんだ」
実際に対峙するのは初めてのことだが、カナメルとその女性は互いに面識があった。
サチヨ「フォールドーン帝国大将サチヨです。君はヘイスレイブの炎のマント、カナメル君で間違いないかな?」
カナメル「そうだと思うんなら、そうなんじゃない?」
サチヨ「うわ、何その言い方。噂通りの捻くれ者みたいね」
カナメル「そんなことが噂になるなんて、フォールドーンには暇人が多いんだね」
サチヨ「ブラックジョークも程々にね。確かに私は暇してたけどね。だから、君が来てくれて良かったよ」
カナメル「暇つぶしに付き合ってる暇は無いんだけど」
サチヨ「そんなこと言わずにさ~噂通りの魔法の腕前、披露してよね?」
サチヨは左手にラッパのような形のピストル、右手に警棒を持ち出した。
カナメル「見世物じゃないんだけどなぁ」
そう言いながらも両手に炎を灯し、炎の小鳥達を空へと放つ。
心奪われる情景にサチヨは感嘆の声をあげる。
サチヨ「凄い!!私も負けてられないね!」
サチヨはラッパ銃から燃え盛る球体をいくつも撃ち出した。
球体はゆっくりと空中を浮遊している。
サチヨ「せーのっ!」
サチヨの合図でそれらは膨らみ、大きな球体となった。
フォードーン帝国にて魔法を使うことが出来るのは皇帝ゼウスと大将サチヨのみである。
カナメル「ヘイスレイブの魔術、見せてあげるよ」
カナメルの合図で鳥達が一斉にサチヨに向かって飛翔した。
しかし球体に触れた火の鳥は溶けるように球体に吸収されていった。
何とか球体をかわしてサチヨの元に辿り着いた鳥達が爆発しようとしたその時。
サチヨが警棒を振り回すと、それは熱線の鞭となって火の鳥達を切り裂いた。
カナメル「、、、、、」
正直カナメルは驚いた。
何故ならカナメルの火の鳥の身体は炎で出来ており、触れた瞬間に爆発するように出来ている。
それを溶かしたり切ることは物理的に不可能である。
例え何でも切れる剣があったとして火の鳥を斬ったとしても、それは爆発するだけで切ることは出来ない。
カナメル「見たことのない魔法だ、教えてくれなくても良いけど一応聞くよ。あんたの魔力は属性魔法の分類では火に属するのかい?」
カナメルの問いかけにサチヨは困った表情をしていた。
サチヨ「うーん、ごめん!属性魔法とか変質魔法とか本で読んだことがあるだけで、全然分からないんだ」
カナメル「いや、あんた実際に今魔法使ってたでしょ?それが何属性なのかくらい分かるだろ」
サチヨはモジャモジャ頭を掻きながら答えた。
サチヨ「分からないんだよ~!!魔法が使えるように本を読んだり鍛錬もしてみたけど使えなかった。けど魔力が宿っていることは何故か確信していたんだ。だから私の魔力を放出するこのピストルとこの鞭を開発してもらった。それだけなんだ」
ごめんよ、と手を合わせるサチヨ。
話をしているうちに燃え盛る球体が民家の鉄の壁に接触した。
すると鉄の壁は燃え出した。
慌てたサチヨは鞭を球体に伸ばすと、鞭の先端が球体と融合し、魚を釣るように球体を引っ張った。
サチヨ「ああ!!やってしまった!!」
頭を抱えるサチヨを他所に、カナメルは球体が触れた鉄の壁を眺めていた。
触れた場所が丸く溶けて無くなっていた。
カナメル「、、、、とんでもない魔力だ。あんな一瞬で鉄が溶けてしまうなんて」
鞭から球体を吸収して、ホッと一安心をするサチヨ。
カナメル「あんたがヘイスレイブにいなくて、良かったよ」
カナメルはありったけの火の鳥を放出し、あらゆる角度からサチヨに攻撃を仕掛ける。
それを見たサチヨの表情は引き締まる。
サチヨはピストルから球体を出しながら軽い身のこなしで鞭を振り回し、球体と球体を融合させながら火の鳥を溶かし、カナメルの元へと駆け出す。
火の鳥は一羽たりともサチヨに触れることは叶わず、無惨にも溶けていった。
カナメルの前までやってきた頃には、鞭の先の燃え盛る球体はとんでもない大きさになっていた。
焦ったカナメルは仕込んでいた魔法陣を起動する。
するとサチヨの足元から火柱が上がり、サチヨは火ダルマになる、、、予定だった。
魔法陣の起動を直感で察知したサチヨはすぐさまピストルを地面へと向け、地面を熱で溶かした。
忍ばせていた数羽の火の鳥が奇襲を仕掛けるもサチヨは巨大な球体で全てを溶かす。
迫り来る巨大な球体がカナメルの手の届くところまでやってきた。
カナメル「く、、エンハツ!!!」
触れる寸前でカナメルはその場で跳び上がり、エンハツの爆風で球体との距離をとった。
カナメル「炎槍!!」
すぐに大きな炎の槍を生成し、撃ち放つ。
巨大な球体を盾にサチヨは迫り来る。
このままだと炎の槍は鳥達同様に溶けてしまう。そんなことは分かっていた。
カナメル「第二詠唱、爆散」
カナメルの詠唱と共に炎の槍は球体に触れる前に爆発して消えた。
集中状態で辺りを警戒するサチヨ。
カナメル「第三詠唱、結合」
爆散した炎の槍は消えたように見えてサチヨの周りを漂っていた。
それらは結合しいくつもの小さな槍となる。
気づいた時にはサチヨは炎の槍に囲まれていた。
サチヨ「やばいっての!」
カナメル「詰みだ」
しかし、炎の槍がサチヨを捉えることはなかった。
サチヨの周りには燃え盛る防護膜が張られ、炎の槍は膜に吸い込まれるように溶けていった。
反乱軍が使うような防護シールドと形は同じだが、それはピストルや鞭と同様にサチヨの魔力が反映するように作られているようだった。
カナメル「全てを溶かす魔力、本で読んだことがある。この世には希少な属性魔法が存在するという。あんたの魔法はおそらく、太陽の属性魔法だ」
サチヨ「太陽の属性魔法??火じゃないの?」
カナメル「炎を扱う魔導師に、俺が苦戦するはずがないだろ」
サチヨ「確かに、そうかもしれないね」
サチヨはニコっと笑った。
カナメル「ここで魔力を全て使い切るわけにもいかないんだ、これで終わりにする」
カナメルは正面に手を伸ばす。
カナメル「来い!!鳳凰!!!」
巨大な魔法陣が空中に現れ、そこから神鳥が姿を現す。
その背に乗り、空中へと飛び立つ。
サチヨ「空はズルいぞ、撃ち落としてやる!」
サチヨがピストルをカナメルへと向ける。
カナメル「その必要はない、この攻撃があんたに届けば俺の勝ち、届かなければあんたの勝ちだ」
そう言い放つと鳳凰の口元に高圧力の光が溜まっていく。
あまりの魔力の大きさにサチヨは巨大な球体を盾にし、片手を防護シールドに触れる。
カナメル「終わりだ!!」
カナメルの言葉と共に超高圧力のビームが放たれた。
光線が球体へとぶつかるとジュワジュワと音をたて、盛大に煙が上がる。
しかし数秒の後、鳳凰は口を閉じた。
サチヨ「とりゃぁ!!!」
サチヨは巨大な球体をカナメルへと投げ出す。
鳳凰はそれを華麗に避け、サチヨを見下ろした。
カナメル「今の俺ではあんたに勝てない」
サチヨ「なんだ君は、負けを認めるのかい?」
腰に手を当て、無い胸を張るサチヨ。
カナメル「ああ、このままやっていても俺が魔力切れを起こすだけだ、俺にはやるべきことがある」
サチヨ「お、逃げる気か!?」
そうはさせないとピストルを空へと向けるサチヨ。
カナメル「北ゲート内に敵兵が見当たらない理由が分かったよ。あんたがいるからだ、大将サチヨ」
カナメルは生意気に笑った。
カナメル「いつか必ず、俺はあんたを超えてみせる」
そう言い残し、カナメルは鳳凰と共にゴッドタワーへと飛び立った。
サチヨ「なんだよそれ!!かかってこーい!!」
サチヨはモジャモジャ頭を掻きながら、空へとピストルを乱射した。
ピポパ
プルルル、プルルル
サチヨ「リョウさん!!炎のマントがタワーを飛行し上昇中です!!、、、、、報告はここまでに。もしかすると、本当に今日で私達は救われるのかもしれません」
サチヨは神を睨むように空を見上げた。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる