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番外編 氷河期とバラマキ
ぼくたちは子供ができない
しおりを挟むさて、次章に入る前にちょっと番外編じゃ。
この話は完全に愚痴じゃぞ。
なんかずっと愚痴っているような気がしたが……
あれは幻だったんだね。
きっとこれは夢なんだ……
目が覚めたら夏休みでカブトムシを取りに山に行くんだ。
早起きしなきゃ……目覚ましをかけなきゃ
ああ、作者と現実が遠くなっていく。
とまあ、寝落ちした作者はほっておいて、今回は『法の下の平等』について語るぞい。
ああ、法律の下には国民は平等であるべきという法の精神ね。
まあ、世代間格差とか累進課税とか見ると完全平等とは言い切れないよね。
うむ、社会福祉を考えると、収入の大小によって累進課税のような差が出るのは止むを得ん。
病気や障碍者の方のために福祉が充実するのは納得がゆく。
じゃがな! 今も不平等はあり、過去には明らかな不平等があったのじゃがあったのじゃ!
マジか!?
あっ起きた。
今、現在進行形で平等ではないのが児童手当(子ども手当)じゃ。
ああ、民主党政権から出来たやつね。
うむ、その変遷はこのようなものじゃったぞい
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●児童手当(自民党時代)
実施年:~2010年3月
対象者:0歳~小学生
支給額
0歳~3歳未満 月額1万円
3歳~小学校修了 月額0.5万円 ※第3子以降なら1万円
備考:所得制限あり(860万円が目安)
子どもも扶養控除の対象
●子ども手当 前期(民主党時代)
実施年:2010年4月~2011年9月
対象者:0歳~中学生
支給額
一律月額1.3万円
備考:選挙公約2.6万円から半減
この制度以降から手当が支給されている期間は扶養控除が無くなった。
●子ども手当 後期
実施年:2011年10月~2012年3月
対象者:0歳~中学生
支給額
0歳~3歳未満 月額1.5万円
3歳~小学校修了 月額1万円 ※第3子以降なら1.5万円
中学生 月額1万円
備考:財源減少により実質減額
●児童手当(自民党 2012年~)
実施年:2012年4月~継続中
対象者:0歳~中学生
支給額
0歳~3歳未満 月額1.5万円
3歳~小学校修了 月額1万円 ※第3子以降なら1.5万円
中学生 月額1万円
備考:所得制限あり(960万円が目安)
-----------------------------------------
これは比較的新しい制度よね。
うむ、実は昭和から似た制度はあったのじゃが『第3子から』とか、小学校入学前までとか、所得制限とかがあってな、家計への影響は少なかったのじゃ。
それより、扶養控除の方が恩恵が多かったかの。
じゃあ、これのどこが不平等なの? やっぱ世代間不公平なのかな?
いや、時代によって福祉が違うのはやむを得ん。
じゃがな、これの最大の問題は、支給開始が『生まれ月』なのに、終了が『中学修了』となっている所じゃ!
4月生まれと3月生まれでは生涯に受け取る支給額が約11万円違うのじゃ!!
あー、同じ学年でもこれだけ違うのは明らかに変だよね。
まあ、そうよね。
でも、なんで話題に上がらないの?
早生まれが損のし過ぎじゃない?
それはな、これを是正するには裁判を起こさなくてはならないのじゃが、費用と手間に対し10万円程度は額が少なすぎる事と……
事と?
それだと定年退職(60歳や65歳)は誕生月が大半の企業で実施されておるのでな、同じ論理で3月退職に集中してしまうと、企業やハロワが3月に業務が集中して死ぬ。
じゃから誰も手を出し辛いんじゃろう。
おおう……
さらに、この制度は第3子ならば3歳~小学生修了時でも、第1子・2子なら月額1万円に減る所を、0~3歳までと同額の月額1.5万円が維持される。
ん、それは問題ないんじゃない?
3人も居れば両親の経済的な負担が大きいんだから。
いいか、ユキちゃん、見方を変えるんじゃ。
その両親が、この児童手当をそのまま子供の小遣いにしていたら……
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俺のおこづかいは月1万円!(長男)
僕のおこづかいは月1万円!(次男)
ボクのおこづかいは月1万5千円(三男)
兄より優れた弟なんていねぇ!!
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兄弟間の争いは必定じゃ!
本人にとっては、自分が長男だろうが、次男だろうが、三男だろうが、平等にあつかって欲しいのじゃ。
そう言われてみればそうね。
こずかいは極端な例じゃが、学資保険の財源を児童手当にしている家庭では第3子の方が優遇される事になるぞい。
日本に遡及法は無いけど、遡って社会人の第1子と第2子に100万円、第3子に150万円支給しますとなったら『明らかな差別だ!』ってなるものね。
そうじゃ、両親を経済的に援助するという事ならば、第3子が生まれた時、第1子と第2子も3歳~小学校終了まで1.5万円/月に増やし、既に支給されていた期間はその差額を支給すれば良いのじゃ。
これなら兄弟姉妹での争いも生まず、経済的な負担も減り、第3子を作ろうという気運も高まるじゃろう。
少子化も解決するやもしれん。
そうね
じゃが、氷河期はもう結婚適齢期や出産適齢期を超えておってな。
少子化対策をしても、完全に手遅れなんじゃよ……
1976年生まれの俺が29歳の時(2005年)、日本の合計特集出生率最低の1.26を記録しているのです。
氷河期は血族の繁栄でも不遇なのね。
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