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第6章 氷河期と、氷河期が氷河期となったわけ
その8 とってもわかりやすく、まとめてみた
しおりを挟むさて、今回もまとめじゃ。
氷河期世代は『自己責任』と言われる事は多い。
じゃが、本来ならばそれはバブル崩壊と不良債権問題を起こした団塊世代とその上の世代がその責任を負うべきなのじゃが……
負わせると、さらに不良債権問題が悪化する上に、日本経済が崩壊する。
さらに最大数である団塊の支持が得られなくなった与党が選挙で敗北するので、そうできなかったのじゃ。
そっか、バブルもその崩壊も不良債権問題も氷河期世代のせいじゃないもんね。
作者たちは、そのしわ寄せを食ったんだ。
そうじゃ、もし、氷河期世代に『自己責任』という言葉の石を投げかけるならば、
この時の雇用助成金に助けられなかった企業に勤めておらず、
下の公的資金注入銀行と取引の無い企業に勤め、
公的資金注入銀行に口座を持ってなかった人だけ、
石を投げるべきじゃな。
おおおっと、忘れてはならん、住専問題の時に間接的に助けられた農林中央金庫とその設立母体である農協(JA)、漁協(JF)、森林組合(JForest)と関係の深い人もダメじゃな。
この時期って、リストラや出向による人員整理、工場の一部停止による生産調整をするだけでも助成金が受けれたのよね。
その通りじゃな。
それに公的資金注入銀行には四大メガバンクや大手信託銀行、大手地方銀行が入っていし、JA関連だと農家や漁師の人も含むなんて、そんな人はほぼ居ないわね。
石を投げるなんて、それは無理なんじゃ……
そうじゃ、作者たち団塊Jrが氷河期世代となってしまったのは、社会に出た瞬間に、前の世代のツケを払わされたからなんじゃ。
よく『高度経済成長でインフラを整備してやったから感謝するクマー』という声を聞くが、
その代償は国の借金という形で氷河期以降の世代にのしかかっておる。
その金額は2000年12月末で約578兆円だったのじゃ……
※国の借金とは『国債及び借入金並びに政府保証債務現在高』を指します。
これなら、借金ゼロでインフラ不完全の方がマシだよ……
明日から新世紀なのに、この借金はキツイわね。
ちなみに、国の借金なので、地方債は含めておらん、それを含めると+155兆円くらいになる。
合わせて733兆円くらいじゃな
ぎゃふん!
とまあ、まとめてみたが、とってもわかりやすく言うと、こういうことじゃ。
とってもわかりやすっ!
政府もこの時点では氷河期を見捨てたわけではない。
実は『後で救おう』と考えていた可能性がある。
えっ! 俺たち救われるの!?
まあ、どうなったかはお楽しみじゃ!
あっ……リーマン……
ユキちゃん! しー、しーっ、じゃ
では次章の!
先送りされる救済に!
参考文献:財務省HP 『国債及び借入金並びに政府保証債務現在高』および『我が国の1970年度以降の長期債務残高の推移』
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