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第一章 はじまりの物語とハッピーエンド
河童とキュウリ(中編)
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「わっふるわっふる」
「ワッフルワッフル!」
「わっふるわっふるぅー!!」
その日『酒処 七王子』の裏庭は河童さんたちの『わっふるわっふる』の声で埋め尽くされた。
天国のおばあさま、言っておきますがあたしは卑猥な真似はしていません。
「これが珠子ちゃんの実力よーん」
藍蘭さんが不埒な真似をしているわけでもありません。
彼らは、ただ、ヒトの叡智を称えているだけです。
そう、話は10分前にさかのぼるのです。
◇◇◇◇
ゴリゴリゴリゴリ
あたしはすり鉢でゴマと鯵の身と麦味噌を擦っている。
だが、いつもとは違う。
すりこぎの代わりにキュウリを使っているのだ。
このせいで河童さんたちの視線は釘付けである。
「これに薄切りキュウリを入れて、出汁を注げは冷や汁の完成でーす」
あたしは冷や汁を椀に注ぐ。
河童さんたちはそれに手を伸ばす。
「だ・め・よ、今はおあずけ」
藍蘭さんがその手を阻止する。
「そんな! 藍蘭殿、それは後生ですぞ!!」
「そーだ、そーだ!」
「ちょっとまって下さい。今、他の料理もまとめて並べますから」
あたしが次に並べるのはミニキュウリのピクルス、浅漬けだ。
ミニキュウリといってもそういう品種の方ではない、若採りしたキュウリだ。
このミニキュウリは歯ごたえが良く青臭さが少ない。
サラダや漬物にするととてもおいしい。
「2品目はミニキュウリの浅漬けです」
「おお! この若々しいきゅうりの瑞々しさよ!」
「ああ、それに酢の酸味が加わった味を想像すると」
じゅるり
河童さんが口を拭う音がする。
「続いては新兵器『わっふるピーラー』の登場ですっ!」
あたしはピーラを天にかざし、そしてキュウリを削る。
出て来たのは網目状にスライスされたキュウリだ。
「はーい、これが『わっふるピーラー』の実力でーす」
あたしはその網を広げて河童さんたちに見せた。
薄くスライスされたキュウリが出て来ると思った河童さんたちは度肝を抜かれたみたい。
今までにない食感のキュウリが味わえると知った河童さんたちはあたしに称賛の声を送る。
「わっふるわっふる!」
「わっふるわっふる!」
「わっふるわっふるー!」
とまあ、大興奮なのだ。
「へーすごいわね、この『わっふるピーラー』って。こんなに簡単に網目状のスライスができるのね」
「そうですね、あたしもびっくりしました。最近は便利な道具がありますよね」
そしてあたしは巻き簾に網状になったキュウリを敷く。
そして酢飯を盛り、中心に拍子切りにしたキュウリを置いて、巻く。
海苔の代わりに網状のキュウリを使ったカッパ巻きだ。
「これが3品目! 真のカッパ巻きです!」
おおおおおおお!
河童さんたちは当然カッパ巻きも大好物だ。
だがちょっと待って欲しい。
海苔の味はキュウリの風味を殺しているのでは?
そこで生まれたのが海苔の代わりにキュウリを使う野菜巻き。
網目状にスライスする事で柔らかく巻けるようにしたの。
ジュワー
そして4品目の準備も整った。
「4品目はキュウリの天麩羅ですよ。お塩でどうぞ」
キュウリの天麩羅なんてありなの? と思う方も多いかもしれない。
だけど、これもとってもおいしいの。
「最後の一品は涙キュウリです」
薄切りにしたキュウリの表面に小さい水滴が浮かんでいる。
これが涙を吹いたように見えるので涙キュウリだ。
今日のお品書きはこの通りである。
これらが箱膳に並べられている。
今や時代劇や旅館の中でしか見ない足つきの膳。
箱膳はその一種。
椀物.冷や汁
飯物.真のカッパ巻き
香物.ミニキュウリの浅漬け
揚物.キュウリの天麩羅
涙物.涙キュウリ
「さあ、これでキュウリ御膳の完成です! さあ、みなさんお席について下さいね」
今日は土俵の周りに畳を敷いてある。
その上で膳を食べてもらうのだ。
「ほほう、これは前回とはちょっと違い伝統的じゃな」
三千坊さんがちょっとにやけた顔で褒めてくれる。
うんうん、やっぱり料理シーンを見せるというパフォーマンスが効いたようだぞ。
「さあ、ゆっくりキュウリ御膳を食べながらお相撲を見て下さいね」
あたしの声が合図だった。
河童さんたちは一気に膳にむしゃぶりつく。
「あらあら、みんな早いのね。じゃあアタシもいただきましょうか」
遅れて藍蘭さんも食べ始めた。
ズズズズー
「おお! この冷や汁のまろやかさよ!」
「味噌ときゅうりの相性が良いのは当然だが、きゅうりを擦る事で味に一体感が生まれている!」
そう、味の調和が進むのだ、鯵だけに。
おっと、おじさんがちょっとうつちゃったかな?
昨日はおじさんと今日の作戦を立てるためにずっと一緒だったからなぁ。
「このサクサクの天麩羅も良いぞ!」
「ああ、塩はともすればきゅうりを萎れさせる。だが、こうやって衣でコーティングすれば塩ときゅうりの双方の味が活きておるのだ」
うーん、三千坊さんも饒舌というか、良い解説をしてくれるなぁ。
ポリポリポリ
「そして香の物のミニキュウリの浅漬けも良い。油で重くなった舌をリフレッシュさせてくれる!」
「そうだそうだ! これでまたきゅうりが食べられる!」
お前らキュウリしか食べてないじゃないか。
あたしはそう思ったけど口にするのは止めた。
「そして、真のカッパ巻きの素晴らしさよ! 海苔のカッパ巻きも悪くないのだが、それを網状にスライスしたきゅうりで代用しておる。いやきゅうりを”代用”などとは言えぬ。きゅうりが真打なのだ!」
「ええ、そのままでも醤油でも美味しいですな」
「うむ、味噌、塩、酢、醤油、王道でありながら伝統の調味料できゅうりの味が益々引き立つというもの。ここまでは見事だ、新しい方、いや珠子さんとやら」
三千坊さんも河童さんたちも手放しで褒めてくれる。
「ありがとうございます」
「だが……」
ここでハッピーエンドにはしないぞ、そんな目つきで三千坊さんがあたしを睨む。
「最後の涙キュウリは失敗じゃったかもしれんぞ。おおかた塩で水分を吹かせたきゅうりなのじゃろうが、塩ときゅうりの組み合わせは2回目じゃ。少し新鮮味に欠けるな」
この涙キュウリの基となった料理は『涙大根』といって、三千坊さんの言う通り塩を振り、水分を水滴のように浮かび上がらせる料理だ。
だけど違う、この涙キュウリは違うのです。
「あら三千坊ちゃん、珠子ちゃんにはきっと何か秘策があるのよ。これもきっとおいしいに違いないわ」
藍蘭さんがあたしをフォローしてくれた。
そして、あーん、と涙キュウリを口に運ぶ。
ごめんなさい藍蘭さん、それきっと……
「まっずぅー!」
まずいです。
「ワッフルワッフル!」
「わっふるわっふるぅー!!」
その日『酒処 七王子』の裏庭は河童さんたちの『わっふるわっふる』の声で埋め尽くされた。
天国のおばあさま、言っておきますがあたしは卑猥な真似はしていません。
「これが珠子ちゃんの実力よーん」
藍蘭さんが不埒な真似をしているわけでもありません。
彼らは、ただ、ヒトの叡智を称えているだけです。
そう、話は10分前にさかのぼるのです。
◇◇◇◇
ゴリゴリゴリゴリ
あたしはすり鉢でゴマと鯵の身と麦味噌を擦っている。
だが、いつもとは違う。
すりこぎの代わりにキュウリを使っているのだ。
このせいで河童さんたちの視線は釘付けである。
「これに薄切りキュウリを入れて、出汁を注げは冷や汁の完成でーす」
あたしは冷や汁を椀に注ぐ。
河童さんたちはそれに手を伸ばす。
「だ・め・よ、今はおあずけ」
藍蘭さんがその手を阻止する。
「そんな! 藍蘭殿、それは後生ですぞ!!」
「そーだ、そーだ!」
「ちょっとまって下さい。今、他の料理もまとめて並べますから」
あたしが次に並べるのはミニキュウリのピクルス、浅漬けだ。
ミニキュウリといってもそういう品種の方ではない、若採りしたキュウリだ。
このミニキュウリは歯ごたえが良く青臭さが少ない。
サラダや漬物にするととてもおいしい。
「2品目はミニキュウリの浅漬けです」
「おお! この若々しいきゅうりの瑞々しさよ!」
「ああ、それに酢の酸味が加わった味を想像すると」
じゅるり
河童さんが口を拭う音がする。
「続いては新兵器『わっふるピーラー』の登場ですっ!」
あたしはピーラを天にかざし、そしてキュウリを削る。
出て来たのは網目状にスライスされたキュウリだ。
「はーい、これが『わっふるピーラー』の実力でーす」
あたしはその網を広げて河童さんたちに見せた。
薄くスライスされたキュウリが出て来ると思った河童さんたちは度肝を抜かれたみたい。
今までにない食感のキュウリが味わえると知った河童さんたちはあたしに称賛の声を送る。
「わっふるわっふる!」
「わっふるわっふる!」
「わっふるわっふるー!」
とまあ、大興奮なのだ。
「へーすごいわね、この『わっふるピーラー』って。こんなに簡単に網目状のスライスができるのね」
「そうですね、あたしもびっくりしました。最近は便利な道具がありますよね」
そしてあたしは巻き簾に網状になったキュウリを敷く。
そして酢飯を盛り、中心に拍子切りにしたキュウリを置いて、巻く。
海苔の代わりに網状のキュウリを使ったカッパ巻きだ。
「これが3品目! 真のカッパ巻きです!」
おおおおおおお!
河童さんたちは当然カッパ巻きも大好物だ。
だがちょっと待って欲しい。
海苔の味はキュウリの風味を殺しているのでは?
そこで生まれたのが海苔の代わりにキュウリを使う野菜巻き。
網目状にスライスする事で柔らかく巻けるようにしたの。
ジュワー
そして4品目の準備も整った。
「4品目はキュウリの天麩羅ですよ。お塩でどうぞ」
キュウリの天麩羅なんてありなの? と思う方も多いかもしれない。
だけど、これもとってもおいしいの。
「最後の一品は涙キュウリです」
薄切りにしたキュウリの表面に小さい水滴が浮かんでいる。
これが涙を吹いたように見えるので涙キュウリだ。
今日のお品書きはこの通りである。
これらが箱膳に並べられている。
今や時代劇や旅館の中でしか見ない足つきの膳。
箱膳はその一種。
椀物.冷や汁
飯物.真のカッパ巻き
香物.ミニキュウリの浅漬け
揚物.キュウリの天麩羅
涙物.涙キュウリ
「さあ、これでキュウリ御膳の完成です! さあ、みなさんお席について下さいね」
今日は土俵の周りに畳を敷いてある。
その上で膳を食べてもらうのだ。
「ほほう、これは前回とはちょっと違い伝統的じゃな」
三千坊さんがちょっとにやけた顔で褒めてくれる。
うんうん、やっぱり料理シーンを見せるというパフォーマンスが効いたようだぞ。
「さあ、ゆっくりキュウリ御膳を食べながらお相撲を見て下さいね」
あたしの声が合図だった。
河童さんたちは一気に膳にむしゃぶりつく。
「あらあら、みんな早いのね。じゃあアタシもいただきましょうか」
遅れて藍蘭さんも食べ始めた。
ズズズズー
「おお! この冷や汁のまろやかさよ!」
「味噌ときゅうりの相性が良いのは当然だが、きゅうりを擦る事で味に一体感が生まれている!」
そう、味の調和が進むのだ、鯵だけに。
おっと、おじさんがちょっとうつちゃったかな?
昨日はおじさんと今日の作戦を立てるためにずっと一緒だったからなぁ。
「このサクサクの天麩羅も良いぞ!」
「ああ、塩はともすればきゅうりを萎れさせる。だが、こうやって衣でコーティングすれば塩ときゅうりの双方の味が活きておるのだ」
うーん、三千坊さんも饒舌というか、良い解説をしてくれるなぁ。
ポリポリポリ
「そして香の物のミニキュウリの浅漬けも良い。油で重くなった舌をリフレッシュさせてくれる!」
「そうだそうだ! これでまたきゅうりが食べられる!」
お前らキュウリしか食べてないじゃないか。
あたしはそう思ったけど口にするのは止めた。
「そして、真のカッパ巻きの素晴らしさよ! 海苔のカッパ巻きも悪くないのだが、それを網状にスライスしたきゅうりで代用しておる。いやきゅうりを”代用”などとは言えぬ。きゅうりが真打なのだ!」
「ええ、そのままでも醤油でも美味しいですな」
「うむ、味噌、塩、酢、醤油、王道でありながら伝統の調味料できゅうりの味が益々引き立つというもの。ここまでは見事だ、新しい方、いや珠子さんとやら」
三千坊さんも河童さんたちも手放しで褒めてくれる。
「ありがとうございます」
「だが……」
ここでハッピーエンドにはしないぞ、そんな目つきで三千坊さんがあたしを睨む。
「最後の涙キュウリは失敗じゃったかもしれんぞ。おおかた塩で水分を吹かせたきゅうりなのじゃろうが、塩ときゅうりの組み合わせは2回目じゃ。少し新鮮味に欠けるな」
この涙キュウリの基となった料理は『涙大根』といって、三千坊さんの言う通り塩を振り、水分を水滴のように浮かび上がらせる料理だ。
だけど違う、この涙キュウリは違うのです。
「あら三千坊ちゃん、珠子ちゃんにはきっと何か秘策があるのよ。これもきっとおいしいに違いないわ」
藍蘭さんがあたしをフォローしてくれた。
そして、あーん、と涙キュウリを口に運ぶ。
ごめんなさい藍蘭さん、それきっと……
「まっずぅー!」
まずいです。
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