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領内に入って二日目、エミリアたちはメルヴィス公爵領の首都クレーリュへ到着した。
すぐさまクレーリュの神殿に向かうと、神官や神殿の騎士らが既に神殿の外で待っており、メルヴィス領に恵みの神子が入ったと聞き付けた民までが多く詰めかけていた。
クレーリュに入ってすぐにエミリアは自分が乗る馬車が酷く注目を浴びていることに気が付いた。騒がしく、時折女性の黄色い歓声が聞こえる。馬に乗り先導するジュリアスが女性の注目でも集めているのだと思っていたが、同乗していたヴァルが小窓を開けて確認すると、それだけで歓声が湧く。
そう、『神子様』と。
これは不味いと、急ぎ体裁を繕うためにリズに髪と化粧を手伝って貰った。
揺れる車内では大した事は出来ず、化粧は薄く、髪はブラシを通し下ろした。簡素なワンピース姿を外套で隠し、神殿に到着すると、ジュリアスにエスコートを受け馬車を降りた。
ワッと歓声が上がり、そっと辺りを見回すと、エミリアが把握していたよりもたくさんの騎士。神殿の騎士にメルヴィスの騎士が押し掛ける民を抑えてくれている。
思った以上の状態に、少しでも化粧をしていてよかったと、内心大汗をかきながら神殿内に足を進めた。中央神殿程の大きさはないが祭壇は大きく、既に礼拝堂は人で溢れていた。
人が集まっているとは聞いていたが、ここまでとは思っても見なかった。
恵みの神子がメルヴィスに居ることをアルドゥラにアピールするために事前に領内で噂を回し、神殿に着いてすぐに祈りを捧げる。という算段だ。
祭壇の前まで真っ赤な絨毯がしかれ、その上をゆっくりと歩く。王都での降臨祭の様な人の山に、ガチガチに体が強ばった。
祭壇前手前でジュリアスは手を離し片膝をついて礼を取る。エミリアが祭壇の程近くで跪くと、ざわついていた場内がしんと静まった。
エミリアが祈りを捧げると、ゆっくりと祝福の光が降り、礼拝堂の中を埋め尽くす様に溢れた。
その場にいた誰もが言葉を失う。エミリアさえ、降臨祭の時以上に降り注いだ光に驚き目を丸くした。
ゆっくりと振り返る。入り口の大扉は開け放たれたままで、規制する騎士の向こうにはたくさんの人。口を明け、目を剥いて、または口元を手で覆う者達を見て、エミリアは一言だけ発した。
「メルヴィスの民に幸多からん事を」
途端に、割れんばかりの歓声が上がる。
キン、と耳鳴りがし、エミリアは少しだけ目眩を感じ表情を崩した。
すぐに神殿の騎士とリズ、ヴァルが近くに寄り、エミリアを神殿の奥へと連れて行く。
扉を二つもくぐれば歓声は聞こえなくなり、エミリアは静かな空間に安堵した。
そのまま奥の間へ通され、この神殿の神官長とエミリアの身代わり務めてくれていたカーラが挨拶に来た。
「神子様、ようこそおいでくださいました。お会いでき、光栄にございます。」
「神官長様、滞在を許して頂きありがとうございます。お世話になります。」
「中央神殿と同じように、とは行かないかもしれませんが、どうかゆっくりとお過ごしください。」
ガレスと同じ年頃の、白い髭を生やした優しそうな表情に親近感を覚え、ほっと息をつく。
「カーラ様、何日も大変な役をして頂き申し訳ありませんでした。」
「エミリア様に扮するなんて貴重な体験、中々出来るものではありません。ひやひやもしましたが中々楽しかったですよ。」
「カーラ様、ありがとうございます。」
「それよりも流石エミリア様!あれほどの祝福を得られるなんて!!」
「え、ええ、ありがとうございます。」
カーラはエミリアの手を取り涙ぐみながら再会を喜びあうと、先程の祝福は凄かったと、興奮ぎみに話した。
「カーラ様。エミリア様は体調が万全ではありません。すぐにお部屋でお休み頂きたいのです。」
そっとリズが間に入ると、カーラはさっと青ざめた。
「申し訳ありません!すぐにお部屋へっ!」
「カーラ様、大したことは・・・」
「エミリア様、参りましょう」
「・・・・・ええ。」
神官長と神官に連れられ、通された部屋小さいが、窓から庭が見渡せる落ち着いたものだった。
着っぱなしになっていた外套を脱ぎ、ソファーに座ってふぅっと息をついた。
ヴァルは部屋を出て行き、リズがお茶を淹れているのを見ていると、じんわりと体が温かくなるのを感じた。
(・・・・・・・眠い、疲れた)
五日後にアルドゥラの使者と会うことが決まっている。
ジュリアスはエミリアと会わせる気がなかったが、ロイはエミリアに協力を頼んだ。
神殿側は国同士の争いには本来中立。
仮に協力を要請するにしろ、神殿は僅かでも神子に危険があるのなら許可を出さないだろう。
ロイが持ち込んだ仕事を忙しくこなすジュリアスは、日に何度もエミリアの元に行こうとした。そんなジュリアスを抑え、様子を見てきますと見舞い、話を切り出した。
エミリアは少し考え、すぐに了承した。
(・・・・酷く、疲れる。回復が、追い付いていない?)
ふと、過去の神子で騎士を亡くし命を落とした神子が居ることを思い出した。
(気を付けないと。)
リズが温かい紅茶を勧めてくれる。ありがとうと小さく発し、カップを受け取り香りを楽しんでからゆっくりと一口含んだ。
全て飲みきる頃、エミリアの目はトロンと溶けるようだった。リズはベッドで休む様に伝えたが、エミリアはそのまま目を閉じた。
*
ジャンの朝は早い。
日も上りきらぬ内から神殿の内外の確認をして回る。クレーリュの神殿はイブンスの中央神殿程の大きさはなく、元々戦地であったことから、比べれば一割ほどの広さだろうか。
安全を確保する広さも、騎士も足りない。
神殿内を一通り歩き、その回りを確認する。中央から移った騎士がしてくれるが、建物の影や人が潜めそうな所を自分でも確認をした。
エミリアから離れている今、自分に出来ることは何でもしたかった。
一通りの確認を終える頃、エミリアが目を覚ます。
そう。エミリアも朝は早い。自分で簡単に身支度をし、部屋の外で警護する二人の騎士に声をかける。
何時もならリズを伴うのだが、今日はヴァルと騎士一人を伴って朝の散歩へ出かけた。
隣の部屋からエミリア達の気配が遠くなるのを確認し、そっと部屋を出てエミリアの部屋の前に居る騎士に声をかけた。
「ジャミロフ、今日はどうでしたか?」
「あまりお顔の色が優れていませんでした。」
「・・・・そうか、ありがとう」
エミリアの回復が遅いことにジャンだけでなく中央から移った者は皆気が付いていた。
メルヴィスに移った者は騎士も神官も皆、恵みの神子に恵みを分ける騎士の話を知っていた。ガレスとオズロが選んだ彼らは、それだけ信用出来るのだろう。
エミリアが居ない内に室内へ。不審物がないか確認する。二階にあり日当たりのよい室内にはエミリアの香りがし、ジャンは胸がきゅっと苦しくなる。
窓を開けて見下ろし不審な者や形跡がないかを確認した。
離れた所にエミリア達を見つけ、さっとカーテンの影に隠れた。
距離があるがエミリアの顔色があまり良くないのが分かる。ヴァル達と何やら会話をしながら歩く姿に、何を話しているのか気になった。
少しだけ、そう思いながらじっと唇を読む。
(・・・・・・・・・・・)
ぽん、とジャンは肩を叩かれ振り返る。
「嫌われますよ」
部屋の外にいた騎士ジャミロフがジャンの背後から声をかけた。呆れたような目を向けられ、大人しく窓から離れた。
「・・・・・午後にはアルドゥラの使者と会う。不安は取り除いておきたいんだ。」
「こう言ってはなんですが、それはあなたの、でしょ?」
「っ、体調の、事とかっ、何か、不安がないかとかっ」
「リズやヴァル、私たちも居ます。オズロ様もカーラ様も。」
「・・・・・・でも」
「普通の女性はそんな会話を読むような男は気持ち悪いと思いますが?」
「気持ち、悪い・・・・」
「ええ、とてもね」
さっと顔色が悪くなるジャンを見て、ジャミロフは呆れたように大きく息を吐き、窓の外に目を向ける。
「・・・・・・おっと、今すぐに部屋へ戻った方がいい。エミリア様が戻ってくる。」
そっと覗くと既にエミリアの姿はなかった。
また体調が悪くなったのか、そう思いながらエミリアの部屋を出て、隣の部屋へ戻った。
すぐさまクレーリュの神殿に向かうと、神官や神殿の騎士らが既に神殿の外で待っており、メルヴィス領に恵みの神子が入ったと聞き付けた民までが多く詰めかけていた。
クレーリュに入ってすぐにエミリアは自分が乗る馬車が酷く注目を浴びていることに気が付いた。騒がしく、時折女性の黄色い歓声が聞こえる。馬に乗り先導するジュリアスが女性の注目でも集めているのだと思っていたが、同乗していたヴァルが小窓を開けて確認すると、それだけで歓声が湧く。
そう、『神子様』と。
これは不味いと、急ぎ体裁を繕うためにリズに髪と化粧を手伝って貰った。
揺れる車内では大した事は出来ず、化粧は薄く、髪はブラシを通し下ろした。簡素なワンピース姿を外套で隠し、神殿に到着すると、ジュリアスにエスコートを受け馬車を降りた。
ワッと歓声が上がり、そっと辺りを見回すと、エミリアが把握していたよりもたくさんの騎士。神殿の騎士にメルヴィスの騎士が押し掛ける民を抑えてくれている。
思った以上の状態に、少しでも化粧をしていてよかったと、内心大汗をかきながら神殿内に足を進めた。中央神殿程の大きさはないが祭壇は大きく、既に礼拝堂は人で溢れていた。
人が集まっているとは聞いていたが、ここまでとは思っても見なかった。
恵みの神子がメルヴィスに居ることをアルドゥラにアピールするために事前に領内で噂を回し、神殿に着いてすぐに祈りを捧げる。という算段だ。
祭壇の前まで真っ赤な絨毯がしかれ、その上をゆっくりと歩く。王都での降臨祭の様な人の山に、ガチガチに体が強ばった。
祭壇前手前でジュリアスは手を離し片膝をついて礼を取る。エミリアが祭壇の程近くで跪くと、ざわついていた場内がしんと静まった。
エミリアが祈りを捧げると、ゆっくりと祝福の光が降り、礼拝堂の中を埋め尽くす様に溢れた。
その場にいた誰もが言葉を失う。エミリアさえ、降臨祭の時以上に降り注いだ光に驚き目を丸くした。
ゆっくりと振り返る。入り口の大扉は開け放たれたままで、規制する騎士の向こうにはたくさんの人。口を明け、目を剥いて、または口元を手で覆う者達を見て、エミリアは一言だけ発した。
「メルヴィスの民に幸多からん事を」
途端に、割れんばかりの歓声が上がる。
キン、と耳鳴りがし、エミリアは少しだけ目眩を感じ表情を崩した。
すぐに神殿の騎士とリズ、ヴァルが近くに寄り、エミリアを神殿の奥へと連れて行く。
扉を二つもくぐれば歓声は聞こえなくなり、エミリアは静かな空間に安堵した。
そのまま奥の間へ通され、この神殿の神官長とエミリアの身代わり務めてくれていたカーラが挨拶に来た。
「神子様、ようこそおいでくださいました。お会いでき、光栄にございます。」
「神官長様、滞在を許して頂きありがとうございます。お世話になります。」
「中央神殿と同じように、とは行かないかもしれませんが、どうかゆっくりとお過ごしください。」
ガレスと同じ年頃の、白い髭を生やした優しそうな表情に親近感を覚え、ほっと息をつく。
「カーラ様、何日も大変な役をして頂き申し訳ありませんでした。」
「エミリア様に扮するなんて貴重な体験、中々出来るものではありません。ひやひやもしましたが中々楽しかったですよ。」
「カーラ様、ありがとうございます。」
「それよりも流石エミリア様!あれほどの祝福を得られるなんて!!」
「え、ええ、ありがとうございます。」
カーラはエミリアの手を取り涙ぐみながら再会を喜びあうと、先程の祝福は凄かったと、興奮ぎみに話した。
「カーラ様。エミリア様は体調が万全ではありません。すぐにお部屋でお休み頂きたいのです。」
そっとリズが間に入ると、カーラはさっと青ざめた。
「申し訳ありません!すぐにお部屋へっ!」
「カーラ様、大したことは・・・」
「エミリア様、参りましょう」
「・・・・・ええ。」
神官長と神官に連れられ、通された部屋小さいが、窓から庭が見渡せる落ち着いたものだった。
着っぱなしになっていた外套を脱ぎ、ソファーに座ってふぅっと息をついた。
ヴァルは部屋を出て行き、リズがお茶を淹れているのを見ていると、じんわりと体が温かくなるのを感じた。
(・・・・・・・眠い、疲れた)
五日後にアルドゥラの使者と会うことが決まっている。
ジュリアスはエミリアと会わせる気がなかったが、ロイはエミリアに協力を頼んだ。
神殿側は国同士の争いには本来中立。
仮に協力を要請するにしろ、神殿は僅かでも神子に危険があるのなら許可を出さないだろう。
ロイが持ち込んだ仕事を忙しくこなすジュリアスは、日に何度もエミリアの元に行こうとした。そんなジュリアスを抑え、様子を見てきますと見舞い、話を切り出した。
エミリアは少し考え、すぐに了承した。
(・・・・酷く、疲れる。回復が、追い付いていない?)
ふと、過去の神子で騎士を亡くし命を落とした神子が居ることを思い出した。
(気を付けないと。)
リズが温かい紅茶を勧めてくれる。ありがとうと小さく発し、カップを受け取り香りを楽しんでからゆっくりと一口含んだ。
全て飲みきる頃、エミリアの目はトロンと溶けるようだった。リズはベッドで休む様に伝えたが、エミリアはそのまま目を閉じた。
*
ジャンの朝は早い。
日も上りきらぬ内から神殿の内外の確認をして回る。クレーリュの神殿はイブンスの中央神殿程の大きさはなく、元々戦地であったことから、比べれば一割ほどの広さだろうか。
安全を確保する広さも、騎士も足りない。
神殿内を一通り歩き、その回りを確認する。中央から移った騎士がしてくれるが、建物の影や人が潜めそうな所を自分でも確認をした。
エミリアから離れている今、自分に出来ることは何でもしたかった。
一通りの確認を終える頃、エミリアが目を覚ます。
そう。エミリアも朝は早い。自分で簡単に身支度をし、部屋の外で警護する二人の騎士に声をかける。
何時もならリズを伴うのだが、今日はヴァルと騎士一人を伴って朝の散歩へ出かけた。
隣の部屋からエミリア達の気配が遠くなるのを確認し、そっと部屋を出てエミリアの部屋の前に居る騎士に声をかけた。
「ジャミロフ、今日はどうでしたか?」
「あまりお顔の色が優れていませんでした。」
「・・・・そうか、ありがとう」
エミリアの回復が遅いことにジャンだけでなく中央から移った者は皆気が付いていた。
メルヴィスに移った者は騎士も神官も皆、恵みの神子に恵みを分ける騎士の話を知っていた。ガレスとオズロが選んだ彼らは、それだけ信用出来るのだろう。
エミリアが居ない内に室内へ。不審物がないか確認する。二階にあり日当たりのよい室内にはエミリアの香りがし、ジャンは胸がきゅっと苦しくなる。
窓を開けて見下ろし不審な者や形跡がないかを確認した。
離れた所にエミリア達を見つけ、さっとカーテンの影に隠れた。
距離があるがエミリアの顔色があまり良くないのが分かる。ヴァル達と何やら会話をしながら歩く姿に、何を話しているのか気になった。
少しだけ、そう思いながらじっと唇を読む。
(・・・・・・・・・・・)
ぽん、とジャンは肩を叩かれ振り返る。
「嫌われますよ」
部屋の外にいた騎士ジャミロフがジャンの背後から声をかけた。呆れたような目を向けられ、大人しく窓から離れた。
「・・・・・午後にはアルドゥラの使者と会う。不安は取り除いておきたいんだ。」
「こう言ってはなんですが、それはあなたの、でしょ?」
「っ、体調の、事とかっ、何か、不安がないかとかっ」
「リズやヴァル、私たちも居ます。オズロ様もカーラ様も。」
「・・・・・・でも」
「普通の女性はそんな会話を読むような男は気持ち悪いと思いますが?」
「気持ち、悪い・・・・」
「ええ、とてもね」
さっと顔色が悪くなるジャンを見て、ジャミロフは呆れたように大きく息を吐き、窓の外に目を向ける。
「・・・・・・おっと、今すぐに部屋へ戻った方がいい。エミリア様が戻ってくる。」
そっと覗くと既にエミリアの姿はなかった。
また体調が悪くなったのか、そう思いながらエミリアの部屋を出て、隣の部屋へ戻った。
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