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そしてそして
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護衛補佐となって五年が過ぎた。
何とか一度目、二度目の契約更新は済、次の更新は一年後だ。
護衛補佐、何をするって?主に見回りだ、見回り。
朝起きてから姫さんが行動する範囲をくまなく見回り、散歩に出るといやあ先に出て見回り。つまり姫さんの行動する範囲全てを見回る。仕事としては楽で楽で仕方がない、楽すぎて退屈で退屈で退屈で……
そう、姫さんの行動範囲が狭すぎて仕事がない。体が鈍る。だから騎士団で幻獣人に混じって鍛えるが結局物足りなく、月に二、三度ギルドに顔を出し依頼を受けている。
アリエーラとは相変わらずだが少しだけ、いや、大分変化があった。
発情の周期は大体月一だ。これは姫さんとアリエーラの接触云々は関係なく起こる事が分かった。それ以外は多少ムラムラするみたいだが我慢ができる。俺とセオルは月一の発情のタイミングでアリエーラを満足させる。相変わらず俺達個人を見る訳じゃないが俺と付き合っていた五年は何だったんだと言うぐらい乱れに乱れドロドロになる。
あー、考えただけで勃ちそうだ。
二人で相手する分後ろの穴も使うのかと思ったがアリエーラはそっち使おうとすると怒る。一回ちょっと擦り付けたら全力の蹴りが飛んで肋がいった。その後二ヶ月もお預けだった。
アリエーラと上手くやるのには、アリエーラの番を尊重する、跡を付けない、俺たち個人を意識させない、ケツの穴を使わない、か。まあ、他にも細くあるが。
最初に比べアリエーラとは話もするし一緒に飯も食う。番同士って言うもんとは違う、なんて言うか、多分仲間、位には意識されてる。拒否されまくっていた頃に比べればかなりの前進。
初めの頃はお互いにどう排除しようかと殺気を飛ばしあったセオルと俺は、とりあえずは協力関係にある。
今となってやっとなんで男が二人必要なのか、ハッキリと分かってる。
アリエーラは姫さんに向ける以外の情が薄い。元々感情の起伏が少ないとは思ってたが、異常な程ない。
俺はアリエーラの何を見てきたんだかとベコベコにへこんで落ち込んだ。
情が薄いアリエーラは要らないと思えば付き合いの古いセオルも切るだろう。勿論俺もだ。
もし俺だけだったら、きっと俺はアリエーラをマトモに戻そうとしただろうな。
そして排除される。
セオルもだ。アイツはアリエーラと談笑する姫さんを羨ましそうに眺めることがある。成り代わりたいという欲求があるのは俺だけじゃなくセオルもだ。周囲のものは気がついてる筈で、そんなセオルをジンが見ているのに気が付き俺はセオルを止めるべく動いた。
って言っても話を聞くだけだが。どう知りあって、どう恋に落ちたのか。お互いがどれだけアリエーラを好きか。何度も同じ話を聞いた。
終いにゃ酒飲みながらアリエーラの善がりポイントやどんなシチュエーションが好きかとか。セオルはアリエーラと別れてから四十年以上女を抱いてないと聞いて、その一途さに感心した。若干引いたのは秘密だ。
アリエーラを番だと認識する俺達はアリエーラの発情の時しか抱かせて貰えないが、たまーに、アリエーラは発情以外でさせてくれる。勿論アリエーラのオカズは必要だからセオルが下になりアリエーラは目を閉じ、番が男だったらごっこでだが。つまり、初めてセオルと三人でヤった時と同じ方法だ。
アリエーラが腰を振りセオルが果てればそのままの体制で俺が後ろからはめる。俺も下になって腰を振って貰いたいが番と体格が違いすぎ却下された。
アリエーラが最中に俺たちの名を呼ぶことは絶対にない。だからこそ俺とセオルはお互い殺し合わずに居られるような気がする。
「遅いね」
「迎えに行くか」
「鬱陶しいって怒られるよ」
「まあ、そうだが」
俺とセオルは仕事が終わるとアリエーラの部屋で待つ。俺もセオルも部屋を貰ってるがほぼ物置だ。
毎日何もしなくとも同じベッドに入り眠る。どっちかが痛いぐらいに張り詰めていてもアリエーラの許可が無ければ突っ込むことは出来ない。あんまり息を荒くしても蹴り出される。何度となく涙を飲んだが今日は周期的にドロドロアリエーラの日だ。綺麗に体を洗って匂いも落とした。うっかり強く噛んじまった時のために念入りに歯を磨いた。アリエーラが居なくても既に半勃ちだ。
アリエーラの帰りを今か今かと待っていると、扉がガチャりと開く。相変わらず気配のないアリエーラは、何だか暗い。
「おかえりなさい、アリエーラ」
「ああ」
「遅かったな、おかえり」
「ああ、少し庭を歩いて来た」
「「……」」
俺とセオルは顔を見合せる。
何かおかしい。
アリエーラはバサバサと脱いだ服を長椅子の背もたれに放り投げると、簡単に体に浄化をかけてベッドへ倒れ込んだ。
「……悪いが今日は一人にしてくれ」
それからのアリエーラは何を聞いても答えず、無言を貫いた。
「アリエーラ、これ」
セオルが用意していたハンカチをアリエーラの手に握らせると、アリエーラはクンと嗅ぐ。姫さんの匂い付きのハンカチだ。セオルは一日に一度姫さんにセオル茶を出す。あの罰ゲームから気に入ったようでとても喜んで飲んでるが、その支度に部屋へ上がった時には一枚綿のハンカチを持って行ってこっそり部屋の匂いを付けてくる。まあ、アリエーラのオカズなんだが、今のアリエーラはそれを嗅いでも発情はしない。
俺とセオルは訳の分からねぇままに部屋を出た。
「グレン気が付いた?」
「ああ。お前もか?」
「当たり前」
「「魔法の精度が低い」」
「だね」
「だな」
浄化魔法ってのは一般人も使う生活魔法だが、人によって精度が違う。アリエーラみたいな上級者は一般人が三度かける所を一回で終わらせちまうが、さっきアリエーラがかけたのはあまり精度が高いもんじゃねぇ。
あんなアリエーラを見るのは初めてだ。確実に何かあったはず。
「僕、ちょっと凛子様に聞いてこようか」
「いや、俺が行く」
アリエーラがここまで沈むのは見たことがねぇ。セオルは俺よりもずっと慰め役に適してるからな。
「ちょっと行って来るわ」
「よろしく」
とは言ったものの、姫さんの部屋の手前でルーイが立ち塞がる。
「この時間凛子様はゆっくりとお過ごしです。用事があるなら伺います。と言っても凛子様に話を通すのは明日の朝ですが」
いっつもゆっくりしてるだろうが。
とは言えねぇが引き下がる訳にも行かない。
「アリエーラの様子がおかしいんだ。出来れば今少し時間を取れないか」
「今日凛子様とお過ごしなのはジン様です。分かって言っていますか?」
「ああ」
「部屋にお二人だけになってどれ程の時間が経っているのかも?」
「……いや」
この言い方。
中じゃ夫婦の営みが始まってるから邪魔すんなってことか。
「この時間は凛子様のお部屋に私でも入る事はしません。お引き取り下さい」
「ならルーイから見たアリエーラの様子はどうだったか教えてくれないか」
俺とセオルは日中アリエーラの、姫さんのそばに上がることはほとんど無いが、ルーイは一日の大半を姫さんのそばで過ごす。だからルーイなら何か気が付いているかもしれない。
「そうですね、特に変わりはないと思いますが、少し疲れているように見えました」
「疲れ?」
ここ最近のアリエーラの予定で疲れるほどの予定は無い。なんせ姫さんは出かけないからな。あ、いや今日は確か姫さん連れて商会本部に顔を出していたか。たしかジンに会いに行ってた筈だ。
だが転移門使って歩いてもすぐの場所、疲れるほどの事じゃないはずだ……
精神的にクル何かがあったのか?
「……わかった。遅い時間にすまなかった」
「わかってくださればいいんです」
そう言い俺が立ち去るまでじっと見張るのは、さすが番犬だ。
急いでアリエーラの部屋へ戻ると、セオルが扉の前で座り込んでいる。やっぱり入れては貰えなかったようだ。
初めての事態に俺とセオルはじっと黙ったまま扉の前で夜を明かした。
何とか一度目、二度目の契約更新は済、次の更新は一年後だ。
護衛補佐、何をするって?主に見回りだ、見回り。
朝起きてから姫さんが行動する範囲をくまなく見回り、散歩に出るといやあ先に出て見回り。つまり姫さんの行動する範囲全てを見回る。仕事としては楽で楽で仕方がない、楽すぎて退屈で退屈で退屈で……
そう、姫さんの行動範囲が狭すぎて仕事がない。体が鈍る。だから騎士団で幻獣人に混じって鍛えるが結局物足りなく、月に二、三度ギルドに顔を出し依頼を受けている。
アリエーラとは相変わらずだが少しだけ、いや、大分変化があった。
発情の周期は大体月一だ。これは姫さんとアリエーラの接触云々は関係なく起こる事が分かった。それ以外は多少ムラムラするみたいだが我慢ができる。俺とセオルは月一の発情のタイミングでアリエーラを満足させる。相変わらず俺達個人を見る訳じゃないが俺と付き合っていた五年は何だったんだと言うぐらい乱れに乱れドロドロになる。
あー、考えただけで勃ちそうだ。
二人で相手する分後ろの穴も使うのかと思ったがアリエーラはそっち使おうとすると怒る。一回ちょっと擦り付けたら全力の蹴りが飛んで肋がいった。その後二ヶ月もお預けだった。
アリエーラと上手くやるのには、アリエーラの番を尊重する、跡を付けない、俺たち個人を意識させない、ケツの穴を使わない、か。まあ、他にも細くあるが。
最初に比べアリエーラとは話もするし一緒に飯も食う。番同士って言うもんとは違う、なんて言うか、多分仲間、位には意識されてる。拒否されまくっていた頃に比べればかなりの前進。
初めの頃はお互いにどう排除しようかと殺気を飛ばしあったセオルと俺は、とりあえずは協力関係にある。
今となってやっとなんで男が二人必要なのか、ハッキリと分かってる。
アリエーラは姫さんに向ける以外の情が薄い。元々感情の起伏が少ないとは思ってたが、異常な程ない。
俺はアリエーラの何を見てきたんだかとベコベコにへこんで落ち込んだ。
情が薄いアリエーラは要らないと思えば付き合いの古いセオルも切るだろう。勿論俺もだ。
もし俺だけだったら、きっと俺はアリエーラをマトモに戻そうとしただろうな。
そして排除される。
セオルもだ。アイツはアリエーラと談笑する姫さんを羨ましそうに眺めることがある。成り代わりたいという欲求があるのは俺だけじゃなくセオルもだ。周囲のものは気がついてる筈で、そんなセオルをジンが見ているのに気が付き俺はセオルを止めるべく動いた。
って言っても話を聞くだけだが。どう知りあって、どう恋に落ちたのか。お互いがどれだけアリエーラを好きか。何度も同じ話を聞いた。
終いにゃ酒飲みながらアリエーラの善がりポイントやどんなシチュエーションが好きかとか。セオルはアリエーラと別れてから四十年以上女を抱いてないと聞いて、その一途さに感心した。若干引いたのは秘密だ。
アリエーラを番だと認識する俺達はアリエーラの発情の時しか抱かせて貰えないが、たまーに、アリエーラは発情以外でさせてくれる。勿論アリエーラのオカズは必要だからセオルが下になりアリエーラは目を閉じ、番が男だったらごっこでだが。つまり、初めてセオルと三人でヤった時と同じ方法だ。
アリエーラが腰を振りセオルが果てればそのままの体制で俺が後ろからはめる。俺も下になって腰を振って貰いたいが番と体格が違いすぎ却下された。
アリエーラが最中に俺たちの名を呼ぶことは絶対にない。だからこそ俺とセオルはお互い殺し合わずに居られるような気がする。
「遅いね」
「迎えに行くか」
「鬱陶しいって怒られるよ」
「まあ、そうだが」
俺とセオルは仕事が終わるとアリエーラの部屋で待つ。俺もセオルも部屋を貰ってるがほぼ物置だ。
毎日何もしなくとも同じベッドに入り眠る。どっちかが痛いぐらいに張り詰めていてもアリエーラの許可が無ければ突っ込むことは出来ない。あんまり息を荒くしても蹴り出される。何度となく涙を飲んだが今日は周期的にドロドロアリエーラの日だ。綺麗に体を洗って匂いも落とした。うっかり強く噛んじまった時のために念入りに歯を磨いた。アリエーラが居なくても既に半勃ちだ。
アリエーラの帰りを今か今かと待っていると、扉がガチャりと開く。相変わらず気配のないアリエーラは、何だか暗い。
「おかえりなさい、アリエーラ」
「ああ」
「遅かったな、おかえり」
「ああ、少し庭を歩いて来た」
「「……」」
俺とセオルは顔を見合せる。
何かおかしい。
アリエーラはバサバサと脱いだ服を長椅子の背もたれに放り投げると、簡単に体に浄化をかけてベッドへ倒れ込んだ。
「……悪いが今日は一人にしてくれ」
それからのアリエーラは何を聞いても答えず、無言を貫いた。
「アリエーラ、これ」
セオルが用意していたハンカチをアリエーラの手に握らせると、アリエーラはクンと嗅ぐ。姫さんの匂い付きのハンカチだ。セオルは一日に一度姫さんにセオル茶を出す。あの罰ゲームから気に入ったようでとても喜んで飲んでるが、その支度に部屋へ上がった時には一枚綿のハンカチを持って行ってこっそり部屋の匂いを付けてくる。まあ、アリエーラのオカズなんだが、今のアリエーラはそれを嗅いでも発情はしない。
俺とセオルは訳の分からねぇままに部屋を出た。
「グレン気が付いた?」
「ああ。お前もか?」
「当たり前」
「「魔法の精度が低い」」
「だね」
「だな」
浄化魔法ってのは一般人も使う生活魔法だが、人によって精度が違う。アリエーラみたいな上級者は一般人が三度かける所を一回で終わらせちまうが、さっきアリエーラがかけたのはあまり精度が高いもんじゃねぇ。
あんなアリエーラを見るのは初めてだ。確実に何かあったはず。
「僕、ちょっと凛子様に聞いてこようか」
「いや、俺が行く」
アリエーラがここまで沈むのは見たことがねぇ。セオルは俺よりもずっと慰め役に適してるからな。
「ちょっと行って来るわ」
「よろしく」
とは言ったものの、姫さんの部屋の手前でルーイが立ち塞がる。
「この時間凛子様はゆっくりとお過ごしです。用事があるなら伺います。と言っても凛子様に話を通すのは明日の朝ですが」
いっつもゆっくりしてるだろうが。
とは言えねぇが引き下がる訳にも行かない。
「アリエーラの様子がおかしいんだ。出来れば今少し時間を取れないか」
「今日凛子様とお過ごしなのはジン様です。分かって言っていますか?」
「ああ」
「部屋にお二人だけになってどれ程の時間が経っているのかも?」
「……いや」
この言い方。
中じゃ夫婦の営みが始まってるから邪魔すんなってことか。
「この時間は凛子様のお部屋に私でも入る事はしません。お引き取り下さい」
「ならルーイから見たアリエーラの様子はどうだったか教えてくれないか」
俺とセオルは日中アリエーラの、姫さんのそばに上がることはほとんど無いが、ルーイは一日の大半を姫さんのそばで過ごす。だからルーイなら何か気が付いているかもしれない。
「そうですね、特に変わりはないと思いますが、少し疲れているように見えました」
「疲れ?」
ここ最近のアリエーラの予定で疲れるほどの予定は無い。なんせ姫さんは出かけないからな。あ、いや今日は確か姫さん連れて商会本部に顔を出していたか。たしかジンに会いに行ってた筈だ。
だが転移門使って歩いてもすぐの場所、疲れるほどの事じゃないはずだ……
精神的にクル何かがあったのか?
「……わかった。遅い時間にすまなかった」
「わかってくださればいいんです」
そう言い俺が立ち去るまでじっと見張るのは、さすが番犬だ。
急いでアリエーラの部屋へ戻ると、セオルが扉の前で座り込んでいる。やっぱり入れては貰えなかったようだ。
初めての事態に俺とセオルはじっと黙ったまま扉の前で夜を明かした。
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