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魔人と幻獣人の壁は高く、乗り越えるのは難しい
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翌早朝、レーンからサルターンの屋敷へと転移門を使って移動した俺達。
幻獣人の騎士達が使う街道の安全確認へと向かう。
俺達は別の幻獣人の騎士達と後方を守る役割だ。
こうしてみると、何で態々ギルドで募集をかけたのかわかる。護衛に使うのがみんな幻獣人だからだ。
幻獣人は力もあり王に絶対的な忠誠心をもつ。そしてその意に反する事を良しとしない。要するに頭が固い。
そんでもって魔人と幻獣人は種族的に仲が悪い。そんな幻獣人を夫に持つ黒姫は魔人からあまり好かれない訳で、今回の滞在地は半分がサルターン国内、旅先でのトラブルが予想される。だから幻獣人以外の種族が必要、と。
依頼を出したのがスロッシュベルトなら人間の冒険者もいたろうがここは魔人の統べる国サルターン。人口は魔人七割獣人二割人間一割位か。しかも黒姫は獣人にすげぇ人気がある。
まあ、当初は五人だったのが二人。ちと少ないと思うが、あのジンが言うには何とかなるらしい。
「グレンさん、姫様の匂い! 降りていらっしゃいますよ!」
後発隊の俺達は屋敷のエントランスの端で主役を待つ。
カーペットを踏みしめる足音に黒姫のものはなく、銀髪の綺麗な女みたいな顔した男が外套をすっぽり被った黒姫を抱えて降りてきた。
「……ラートリーの会頭」
「カイル様ですね。この滞在では初めてお目にかかります」
黒姫の夫の筆頭、大手商会の会頭カイル・フェル・フェラルディ。黒姫と同じで落人で色々と有名な男だ。
「……なあ、黒姫寝てないか?」
「グレンさん黙って」
何でか怒ったリミオは無言で二人が馬車に乗り込むまで目で追った。
「はああああぁ。寝息天使」
「止めろ、口に出すな。俺まで変態だと思われる」
こうして主役が寝たまま旅は始まった。同行する夫はカイル、ジン、ルカ。指示を出すジン以外関わることは無いがアリエルの番かどうか、しっかり観察させてもらう。
先ずはサルターン南部にあるウィスタルへ向かう。王都からウィスタルまでは通常なら三日ほどだが日程は倍で組まれている。馬車じゃ酔うらしく、郊外に出てから馬車から馬に乗り換えた。
長きゃ長いだけいい。警備の組は日毎に変わる。その組み合わせは俺達は知らされていないがどこかで必ずアリエルと組むことになる。
ここに来てから姿を目にしても二人で話す事は無かった。
必ずアリエルと話してみせる!
~五日後~
「何で! 何で黒姫にベッタリなんだ!!」
「グレンさん煩いです」
「いやおかしいだろ! 何で夫とじゃなくアリエルと馬に乗ってるんだ! あの短足馬め! 馬のくせに俺が近寄ろうとすると睨みやがる!」
「馬は繊細なんですよ。失礼な事考えてるのがきっとわかるんですね。シュヴァルツはアリエーラ様がレーンに移る際に黒の姫様の曾孫に当たる現ルージュア公爵様が贈られましたが、元々気性が荒いようで特定の人物以外乗せないんですよ」
「さっきは繊細って言ってなかったか? しかも短足のくせに立派な名前してやがる」
「まあまあ、馬の移動は明日で最後ですから。僕達は仮眠をとったら次は先遣隊と合流して先に街に入るんですから寝ましょう」
俺とリミオは焚き火から少し離れた気の根元に持たれ目を閉じた。
この五日、あのラートリーの会頭が移動以外はベッタリと張り付いている。今回の旅に同行するメンツには入ってないし、同行するはずのジンが今はいない。騎士のウィリアムとイクスはいるが姫の傍には寄らない。
これがこの夫婦らのやり方のみたいでそれぞれが黒姫との時間を独占する。多分そうする事で夫同士の争いを減らしているんだろう。
ジン不在時は会頭が頭だとは聞いていたが、まさか本当に居ないとは思わないだろう?居ないんだよ、本当に。
臨時の護衛の俺達には細かい所まで知らされてないが感じ取るにこうだ。
今回の警備責任者はジンだが、他の夫がいても消えないが会頭がいるとあっさり消えるところを見ると二人はセットだ。ジンは商会の仕事もしてるようだから交代でって所か。
この夫婦達は同じように番を感じる獣人、幻獣人がいるのに争う気配がない。
獣人は一度番を感じると余程のことがないと冷めたりしない。幻獣人もそうだ。
トップ二人が上手いこと回して争いを減らしてるのか。
アリエルの番はアリエルと番になる気は無いんだろう。
なら、俺もアリエルの番と上手く付き合えたら……。
翌朝、ジンとそっくりの顔した獣人に会い驚いた。黒姫とジンの間に生まれた男、クリムだ。
冒険者稼業を生業とし、俺と同じ高ランク保持者だ。主な活動領域はサルターン。話には聞いた事があるが会うのは初めてだ。
『この人結構ヤバい人なので発言には気をつけてくださいね。あ、早めにどこかのタイミングで黒の姫様じゃない番がいるって話した方がいいですよ』
と、リミオから念話が飛んで来た。
なんだそれはと思ったが、異動中に根掘り葉掘りと聞き出そうとするこの男は、確かにヤバい。何がヤバいって?目だ、目。何なのコイツ、なんで俺に突っかかってくる?
リミオは黒姫について問われると、「護衛対象です!」としか口にしない。
俺はしつこいクリムに、番がこの国に居て追いかけて来たと言った。何故か警戒したクリムに、「グレンさん獣人の彼女に振られたんです」 とリミオ。
色々聞かれたが、なんだかすげぇ同情された。
思っていたのと違うが何とか仲良くやっていけそうだ。
ウィスタルにつくとすぐに宿へ。暫く滞在する宿は貴族が使う高級宿だ。
今回黒姫が滞在する部屋を、感覚強化をかけてまで隅から隅まで確認する。これは少し前にあった黒姫の誘拐事件のせいでもあるんだろう。
ある程度終わったら残りの確認は幻獣人騎士に任せ俺達は街へ。
これだけの人数での異動、分かっちゃいたがやっぱり黒姫一行の噂は出ていた。
俺達は聴覚を魔法で強化しながら街を回る。不穏なものを見聞きすれば報告を上げるのだが、思った以上に黒姫は魔人から嫌われている。
そもそもサルターンとレーンは昔領土やら資源やらで争いが絶えなかった。
優れた身体能力を持つ幻獣人は地上では最強種族と言えるが、数はそれほど多くない。サルターンは豊かな資源が眠るレーンを人間が治める国スロッシュベルトと手を組んで攻め入ろうとした。森を焼き、多くの幻獣人を傷付けた。
その結果レーンは国を閉ざし、国に外部から侵入出来ないように魔法で強固な結界を張り長く国交を断つ事となる。
それがここ数十年、三国間で条約が結ばれある程度自由に行き来出来るようになったが、当時魔人達は結界内に逃げた腰抜けと嘲笑った。魔人こそ最強種族だと。
今でもそれは根強く残っている。関わることが増えた幻獣人だが、魔人とは違い気質は穏やかなのばかりだ。
だがそれだけじゃない。黒姫に対して明らかな悪意ある噂。
そのほとんどが人間のくせに獣人や幻獣人を侍らせる獣好き、獣専用の娼婦だというものだ。
「……グレンさん、そろそろ戻りましょう」
「ああ、気分が悪い。なんなんだアイツらは」
「これでも姫さまの娘、アステリア様がサルターン第二王子、ゲイン様とのご結婚が決まってマシになったんですよ」
「……帰るぞ」
「はい」
俺は黒姫の事はどうとも思っちゃいないが、流石に可哀想だと思った。だから過剰なほどに警備を強化するし、アリエルは離れようとしない。
幻獣人の騎士達が使う街道の安全確認へと向かう。
俺達は別の幻獣人の騎士達と後方を守る役割だ。
こうしてみると、何で態々ギルドで募集をかけたのかわかる。護衛に使うのがみんな幻獣人だからだ。
幻獣人は力もあり王に絶対的な忠誠心をもつ。そしてその意に反する事を良しとしない。要するに頭が固い。
そんでもって魔人と幻獣人は種族的に仲が悪い。そんな幻獣人を夫に持つ黒姫は魔人からあまり好かれない訳で、今回の滞在地は半分がサルターン国内、旅先でのトラブルが予想される。だから幻獣人以外の種族が必要、と。
依頼を出したのがスロッシュベルトなら人間の冒険者もいたろうがここは魔人の統べる国サルターン。人口は魔人七割獣人二割人間一割位か。しかも黒姫は獣人にすげぇ人気がある。
まあ、当初は五人だったのが二人。ちと少ないと思うが、あのジンが言うには何とかなるらしい。
「グレンさん、姫様の匂い! 降りていらっしゃいますよ!」
後発隊の俺達は屋敷のエントランスの端で主役を待つ。
カーペットを踏みしめる足音に黒姫のものはなく、銀髪の綺麗な女みたいな顔した男が外套をすっぽり被った黒姫を抱えて降りてきた。
「……ラートリーの会頭」
「カイル様ですね。この滞在では初めてお目にかかります」
黒姫の夫の筆頭、大手商会の会頭カイル・フェル・フェラルディ。黒姫と同じで落人で色々と有名な男だ。
「……なあ、黒姫寝てないか?」
「グレンさん黙って」
何でか怒ったリミオは無言で二人が馬車に乗り込むまで目で追った。
「はああああぁ。寝息天使」
「止めろ、口に出すな。俺まで変態だと思われる」
こうして主役が寝たまま旅は始まった。同行する夫はカイル、ジン、ルカ。指示を出すジン以外関わることは無いがアリエルの番かどうか、しっかり観察させてもらう。
先ずはサルターン南部にあるウィスタルへ向かう。王都からウィスタルまでは通常なら三日ほどだが日程は倍で組まれている。馬車じゃ酔うらしく、郊外に出てから馬車から馬に乗り換えた。
長きゃ長いだけいい。警備の組は日毎に変わる。その組み合わせは俺達は知らされていないがどこかで必ずアリエルと組むことになる。
ここに来てから姿を目にしても二人で話す事は無かった。
必ずアリエルと話してみせる!
~五日後~
「何で! 何で黒姫にベッタリなんだ!!」
「グレンさん煩いです」
「いやおかしいだろ! 何で夫とじゃなくアリエルと馬に乗ってるんだ! あの短足馬め! 馬のくせに俺が近寄ろうとすると睨みやがる!」
「馬は繊細なんですよ。失礼な事考えてるのがきっとわかるんですね。シュヴァルツはアリエーラ様がレーンに移る際に黒の姫様の曾孫に当たる現ルージュア公爵様が贈られましたが、元々気性が荒いようで特定の人物以外乗せないんですよ」
「さっきは繊細って言ってなかったか? しかも短足のくせに立派な名前してやがる」
「まあまあ、馬の移動は明日で最後ですから。僕達は仮眠をとったら次は先遣隊と合流して先に街に入るんですから寝ましょう」
俺とリミオは焚き火から少し離れた気の根元に持たれ目を閉じた。
この五日、あのラートリーの会頭が移動以外はベッタリと張り付いている。今回の旅に同行するメンツには入ってないし、同行するはずのジンが今はいない。騎士のウィリアムとイクスはいるが姫の傍には寄らない。
これがこの夫婦らのやり方のみたいでそれぞれが黒姫との時間を独占する。多分そうする事で夫同士の争いを減らしているんだろう。
ジン不在時は会頭が頭だとは聞いていたが、まさか本当に居ないとは思わないだろう?居ないんだよ、本当に。
臨時の護衛の俺達には細かい所まで知らされてないが感じ取るにこうだ。
今回の警備責任者はジンだが、他の夫がいても消えないが会頭がいるとあっさり消えるところを見ると二人はセットだ。ジンは商会の仕事もしてるようだから交代でって所か。
この夫婦達は同じように番を感じる獣人、幻獣人がいるのに争う気配がない。
獣人は一度番を感じると余程のことがないと冷めたりしない。幻獣人もそうだ。
トップ二人が上手いこと回して争いを減らしてるのか。
アリエルの番はアリエルと番になる気は無いんだろう。
なら、俺もアリエルの番と上手く付き合えたら……。
翌朝、ジンとそっくりの顔した獣人に会い驚いた。黒姫とジンの間に生まれた男、クリムだ。
冒険者稼業を生業とし、俺と同じ高ランク保持者だ。主な活動領域はサルターン。話には聞いた事があるが会うのは初めてだ。
『この人結構ヤバい人なので発言には気をつけてくださいね。あ、早めにどこかのタイミングで黒の姫様じゃない番がいるって話した方がいいですよ』
と、リミオから念話が飛んで来た。
なんだそれはと思ったが、異動中に根掘り葉掘りと聞き出そうとするこの男は、確かにヤバい。何がヤバいって?目だ、目。何なのコイツ、なんで俺に突っかかってくる?
リミオは黒姫について問われると、「護衛対象です!」としか口にしない。
俺はしつこいクリムに、番がこの国に居て追いかけて来たと言った。何故か警戒したクリムに、「グレンさん獣人の彼女に振られたんです」 とリミオ。
色々聞かれたが、なんだかすげぇ同情された。
思っていたのと違うが何とか仲良くやっていけそうだ。
ウィスタルにつくとすぐに宿へ。暫く滞在する宿は貴族が使う高級宿だ。
今回黒姫が滞在する部屋を、感覚強化をかけてまで隅から隅まで確認する。これは少し前にあった黒姫の誘拐事件のせいでもあるんだろう。
ある程度終わったら残りの確認は幻獣人騎士に任せ俺達は街へ。
これだけの人数での異動、分かっちゃいたがやっぱり黒姫一行の噂は出ていた。
俺達は聴覚を魔法で強化しながら街を回る。不穏なものを見聞きすれば報告を上げるのだが、思った以上に黒姫は魔人から嫌われている。
そもそもサルターンとレーンは昔領土やら資源やらで争いが絶えなかった。
優れた身体能力を持つ幻獣人は地上では最強種族と言えるが、数はそれほど多くない。サルターンは豊かな資源が眠るレーンを人間が治める国スロッシュベルトと手を組んで攻め入ろうとした。森を焼き、多くの幻獣人を傷付けた。
その結果レーンは国を閉ざし、国に外部から侵入出来ないように魔法で強固な結界を張り長く国交を断つ事となる。
それがここ数十年、三国間で条約が結ばれある程度自由に行き来出来るようになったが、当時魔人達は結界内に逃げた腰抜けと嘲笑った。魔人こそ最強種族だと。
今でもそれは根強く残っている。関わることが増えた幻獣人だが、魔人とは違い気質は穏やかなのばかりだ。
だがそれだけじゃない。黒姫に対して明らかな悪意ある噂。
そのほとんどが人間のくせに獣人や幻獣人を侍らせる獣好き、獣専用の娼婦だというものだ。
「……グレンさん、そろそろ戻りましょう」
「ああ、気分が悪い。なんなんだアイツらは」
「これでも姫さまの娘、アステリア様がサルターン第二王子、ゲイン様とのご結婚が決まってマシになったんですよ」
「……帰るぞ」
「はい」
俺は黒姫の事はどうとも思っちゃいないが、流石に可哀想だと思った。だから過剰なほどに警備を強化するし、アリエルは離れようとしない。
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