盗賊とペット(レヴィン編)

カム

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旅行編 黄葉樹の街

2*

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「ミサキ、そこは左だ」
「だっ……駄目、さっきから、引いて……あっ」
「おい、ちゃんと手綱を持てって言ってるだろうが」
「無理、っ……」

 黄葉樹の街へ行くには森の側にある左の道を行けばいいはずなのに、牛もどきが全然左の道に入ってくれない。アニキが怒って俺の左の乳首ばかり引っ張るけど連動してるわけじゃないんだからな。どっちかというと逆効果だ。

「アニキ、お願……手綱、持って……あっ、あっ」
「お前のせいで道をはずれてるぞ。今日も野宿決定だな」
「やだっ……」

 ここ数日ずっと野宿だったから、たまには宿の広いベッドで寝たいし美味しいご飯も食べたい。でもアニキが容赦しないので、牛もどきは道をそれてどんどん森の中に入っていった。

「ああっ……!」

 乳首に爪を立てられて涙が滲む。射精できないように押さえられているからイきたくても何も出せない。でも押さえられている方がありがたい。なぜならお仕置き中で射精禁止令が出てるからだ。勝手に出したらお仕置きがさらに追加される。というわけでここ数日ドライでしかイってない。

「アニキ、野宿なら狩り場を探す?」

 荷台からスグリさんが顔を出す。スグリさんには俺とアニキの行為を毎日のように見られているのでもうすっかり恥ずかしくない……なんてことはなくて、やっぱりいつでも声を聞かれたり見られたりするのは恥ずかしい。でも声が抑えられない。

「そうだな、この調子なら黄葉樹の街にすら辿り着けるか怪しいからな」
「アニキ……の、せい……」
「そうそう。アニキのせい。アニキがミサキをちゃんとイかせてあげないから、ミサキは出せなくて苦しい」
「お前は黙って狩りでもしてこい」
「分かった。ミサキ、がんばれ」
「ううーっ……」

 スグリさんが狩り場を探すと言うので、牛車は森の大木に繋いで少し休憩することになった。アニキの手がようやく離れたので御者台で一息つく。身体がムズムズして仕方ないけど、焦らしプレイがいったん終わってホッとする。ホッとするけど、本当はアニキの手が離れたのが寂しくてすぐに触って欲しくなる。抱かれているだけとか、撫でられているだけなら心地いいし大歓迎なんだけどな。アニキのプレイはハードすぎるんだよな。

 アニキが牛もどきに餌と水を与えるのをぼんやり眺める。今日はアニキも狩りにいくんだろうか。それなら留守番かな。留守番だと媚薬か何かを仕込まれて拘束されるかも。なにしろお仕置き中だから。
 ちょっと覚悟していると、アニキが御者台に戻って来た。足腰がヘロヘロの俺を抱いて地面に下ろしてくれる。手にはロープ。やっぱり拘束系だ。

「アニキも狩りに行くんですか?」
「いや……」

 耳を甘噛みされて、耳の奥をゆっくりと舌でなぶられる。それが終わったら今度は首。逃げられないようにがっちり身体を押えられてるから快感が逃せない。すぐにまた出したくなって足を擦り合わせて耐える。

「今日の狩りはスグリに任せて、お前と過ごすか」
「……お仕置きは終わりですか?」
「何言ってやがる。さっさと服を脱げ」
「森の中で全裸はちょっと……変な虫とかいるかもしれないし。服ありでお願いします」
「吊るすぞ」
「ごめんなさい。脱ぎます」

 アニキには常識が通用しなかった。仕方なく上着を脱ぎ、さっきまでさんざんいじめられて赤くなった乳首も敏感な魔法印もアニキの目の前に晒す。アニキの目が怖い。これ完全に獲物を見るハンターの目だよ。

「下はちょっと……」
「そうだな。下は俺が脱がしてやる。腕を出せ」
「え! やっぱり拘束⁉︎」
「そうだな、せっかく森の中に入ったんだ。お前も吊るされたいだろ?」
「脱いだのに⁉︎」
「俺を怒らせたのを忘れたのか?」
「怒ってなくても吊るすくせに」
「わかってるじゃねーか」

 あっという間に腕を取られ、後ろ手に縛られる。そのまま身体にロープがまわされ、ロープの先端は近くの木の枝に括り付けられた。

「ちょ、ちょっと! アニキ、やだっ!」

 いくら森の中で誰もいないと言っても、上半身裸で吊るされたくない。

「そうだな、まあ、足が着くくらいにしといてやるよ」

 アニキがロープを調整し、かろうじてつま先が地面に着く状態になった。腕も痛いし肌にロープが食い込んで痛い。それを訴えると、ぎゅっと股間を握り込まれた。

「大丈夫だ。淫乱なお前ならすぐに気持ちよくなれる」

 いや、無理だと思うんですけど。

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