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おまけ(仲良し兄弟)
6 お風呂
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「ラウル…よく食べるよな」
「おいしい」
「幼稚園児とは思えない」
「僕はもういいや」
「リックはもう少し食べた方がいいんじゃないか?」
「背が伸びないぞ」
ルーシェンに言われて牛乳を飲むリック。
ラウルはご飯を口いっぱいに詰め込んでリスの様になっている。
対称的に何を食べていても表情が崩れる事がないルーシェン。
自分達は本当に血の繋がった兄弟なのだろうかと、不思議に思う修平だった。
食後はルーシェンが食器を洗い、修平は弟達を風呂に入れるのが日課になっていた。
「おフロ~!おフロ~!」
ラウルは何故かお風呂が大好きだ。三人で入ると狭い浴槽はいっぱいになってしまうのだが、二人とも修平と一緒に入ると言ってきかない。
「しゅうへい、あらって」
「分かったからじっとしてろ」
全身を泡だらけにしてやると、ラウルは大喜びだ。
「リックも洗ってやろうか?」
「僕は一人で出来るよ」
「そっか。お兄ちゃんだもんな」
「修兄ちゃんの背中流してあげてもいいよ」
「じゃあお願いしようかな」
「ほんと?」
嬉しそうなリックが石鹸を泡立て、修平の背中に付けていくと、ラウルがオモチャのじょうろでお湯をかける。
「ラウル、邪魔しないでよ」
「おてつだい」
「僕が洗ってるんだから」
「ラウルもやる」
「あはは…二人とも、やめろって…」
リックとラウルの泡だらけの手が、脇や背中をぺたぺた触ってくるのに耐えられず身を捩る修平だった。
「そふとくりーむ。しゅうへい、あーんして」
「いらねー。ラウルどこに泡つけてんだよ」
「修兄ちゃん、僕もうのぼせちゃった」
「分かった分かった」
三人は風呂から上がり、体を拭いてパジャマに着替える。
パジャマは兄弟全員お揃いの柄だ。といっても、レヴィンがそのパジャマを着たところを修平は一度も見たことがなかったが。
風呂から上がると、キッチンもリビングも完璧に片付いていた。
「リック、お前の宿題、俺が直しておいた」
「うわぁー。ルー兄ありがとう…でもこれ、完璧すぎない?」
リックの宿題には小学生とは思えない回答が並んでいる。成績優秀な高校生の回答なのだから無理もない。
「お前の実力という事にしておけ」
「う、うん…」
なんとなく、この兄にはかなわないと思うリックだった。
「おいしい」
「幼稚園児とは思えない」
「僕はもういいや」
「リックはもう少し食べた方がいいんじゃないか?」
「背が伸びないぞ」
ルーシェンに言われて牛乳を飲むリック。
ラウルはご飯を口いっぱいに詰め込んでリスの様になっている。
対称的に何を食べていても表情が崩れる事がないルーシェン。
自分達は本当に血の繋がった兄弟なのだろうかと、不思議に思う修平だった。
食後はルーシェンが食器を洗い、修平は弟達を風呂に入れるのが日課になっていた。
「おフロ~!おフロ~!」
ラウルは何故かお風呂が大好きだ。三人で入ると狭い浴槽はいっぱいになってしまうのだが、二人とも修平と一緒に入ると言ってきかない。
「しゅうへい、あらって」
「分かったからじっとしてろ」
全身を泡だらけにしてやると、ラウルは大喜びだ。
「リックも洗ってやろうか?」
「僕は一人で出来るよ」
「そっか。お兄ちゃんだもんな」
「修兄ちゃんの背中流してあげてもいいよ」
「じゃあお願いしようかな」
「ほんと?」
嬉しそうなリックが石鹸を泡立て、修平の背中に付けていくと、ラウルがオモチャのじょうろでお湯をかける。
「ラウル、邪魔しないでよ」
「おてつだい」
「僕が洗ってるんだから」
「ラウルもやる」
「あはは…二人とも、やめろって…」
リックとラウルの泡だらけの手が、脇や背中をぺたぺた触ってくるのに耐えられず身を捩る修平だった。
「そふとくりーむ。しゅうへい、あーんして」
「いらねー。ラウルどこに泡つけてんだよ」
「修兄ちゃん、僕もうのぼせちゃった」
「分かった分かった」
三人は風呂から上がり、体を拭いてパジャマに着替える。
パジャマは兄弟全員お揃いの柄だ。といっても、レヴィンがそのパジャマを着たところを修平は一度も見たことがなかったが。
風呂から上がると、キッチンもリビングも完璧に片付いていた。
「リック、お前の宿題、俺が直しておいた」
「うわぁー。ルー兄ありがとう…でもこれ、完璧すぎない?」
リックの宿題には小学生とは思えない回答が並んでいる。成績優秀な高校生の回答なのだから無理もない。
「お前の実力という事にしておけ」
「う、うん…」
なんとなく、この兄にはかなわないと思うリックだった。
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