One week

カム

文字の大きさ
上 下
128 / 204
金曜日、午後1時(レヴィン編)

17 橋の上も安全じゃなかった

しおりを挟む
 ケビンはてくてくと進む。

 橋を渡る人の中には、少なからず初めて王都を訪れる俺のような人達がいて、 見える景色にわぁわぁきゃあきゃあ歓声をあげていた。
 そう言う俺も
「スゲー!」
とか、アニキを起こさない程度の声で呟く。

 湖の中には、巨大な丸い時計を半分沈めたようなオブジェ?や、赤い植物が生い茂る島なんかがある。
 そして、その間を縫うように進む生き物。
 白鳥のボートに似た大きさの白鳥は、背中に人を乗せているし、カバみたいな動物は泳ぎながら船を引っ張っている。
 中でも興奮したのは、遠くを泳ぐ首長竜そっくりの生き物だ。

「ネッシー……!いや、緑水湖だからリョッシーか!?」

 リョッシーこっち来ないかな、とブツブツ呼んでいると、ぐ、とアニキが力を込めてきた。

『ぐ、ぐるしいです……!』
「うるせぇ……何だテメェ、魔法でも使うつもりか?魔力なしだと思って甘く見ていたが」
『誤解です……』
「リョッシーってのは何だ?呪文じゃねーのか?」

 ……これだから嫌なんだ。盗賊とか。世の中の事全てを自分中心に考えてる。自意識過剰な被害妄想ヤローめ。

『リョッシーはあれです』

 首長竜を指差すと、アニキはフン、と笑って腕の力を緩めた。

「お前は……スグリとはまた違うタイプのバカだな」
「変態に言われたくねーよ……」
「ああ!?何か言ったか?」
『うひ……!す、すみません、何も言ってないで、す』

 アニキが怒って俺の服の下に手を入れてきた。
 マントを着てるから、周囲には分からないけど、アニキが両方の乳首を引っ張ってる。

「何だお前、左右の乳首の大きさ違うな」
「あう……!」 

 それはルーシェンが酔っぱらって遊んだから。

「……俺は眠いんだ。くだらねー声で起こすんじゃねーよ」
『す、すみませ……んっ、ふ、引っ張らないで、くださ』

 アニキはほんとに機嫌が悪そうだった。指が熱い。息も僅かだけど荒い。寝起きが悪すぎるだろ……と思った俺は、しばらく後でその考えが間違いだったと知る。アニキは寝起きではなく、具合が悪かったのだ。

***

「ううっ……ふ……」

 一体何十分経ったんだろう。体が疼く。

 手綱を離すとケビンが足を止め、アニキがキレるから、手綱だけは離せない。
 大分前からムスコが完全に元気になって、出させてくれと主張している。主張しすぎて反抗期に突入したのか、下半身がピリピリ痛い。
 そんな事になったのも、アニキが絶妙な力加減で乳首を摘まんだり弾いたりしたせいだ。ギブアップして立ち上がった俺のムスコの根元を、鬼畜アニキが握りしめている。おかげで出したくても何も出せない。

『あ、謝るので、許してくださ、い……』

 アニキは俺の言葉を無視して、さっきからずっと空いた方の手でムスコの先端を弄り倒している。
くに、と爪を立てられると、喘ぎ声が口から漏れそうになる。
 浮かそうとした腰を両手で押さえつけ揉みこまれると、俺は手綱をにぎり締めて耐えるしかなくなる。

『も、無理……出したい、です……』

 震える声で告げると、アニキは極上の笑みを浮かべた。

「お前のその顔、たまんねぇな……。だがまあ焦るな。王都に着くまで我慢だ。出来るな?」
『で……出来ませ』
「お前のかわいいラクダが汚れるだろ?」

 うう……。

 涙目で王都を見上げる。なかなか近づいてくれない。残りの距離を見て絶望的な気分になった。
 俺の馬鹿。橋の上も安全じゃなかった。そもそもペットに安全なんてなかったんだ。

「……んっ、ああっ……クる……」

 アニキが根元を掴んだまま扱きはじめて、イケないのに射精感が募る。
 通行人がたくさん横を通り過ぎている中を、ケビンに乗ったままイかされるなんて最悪だ。

「さっき覚えた空イキ、忘れないうちに復習しないとな」 

 アニキが凶悪な声で笑った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

オムツの取れない兄は妹に

rei
大衆娯楽
おねしょをしてしまった主人公の小倉莉緒が妹の瑞希におむつを当てられ、幼稚園に再入園させられてしまう恥辱作品。

おもらしの想い出

吉野のりこ
大衆娯楽
高校生にもなって、おもらし、そんな想い出の連続です。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

我慢できないっ

滴石雫
大衆娯楽
我慢できないショートなお話

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

おとなのための保育所

あーる
BL
逆トイレトレーニングをしながらそこの先生になるために学ぶところ。 見た目はおとな 排泄は赤ちゃん(お漏らししたら泣いちゃう)

処理中です...