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金曜日、午前9時15分(ルーシェン編)
14 なんのお礼だよ
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目を覚ますとベッドの中にいた。
部屋の隅に光る石の入った瓶が置かれ、間接照明のように室内を照らしている。
まだ夜中みたいだ。いつのまにか二階の寝室に移動してる。首を横に向けるとルーシェンが俺の体に腕を回すようにして眠っていた。
風呂場で気を失ったのか……。
ルーシェンが運んでくれたんだろうな。洗うとか言って風呂場でもやられたんだから、それくらい当然だな。
ノロノロと手を動かして、自分の尻を触ってみる。
「……痛っ」
そこまで酷い事にはなってないと思うけど、さんざん擦られたせいでヒリヒリする。
この村、薬とか無さそうだな。
砦でマイクに座薬の予備を貰っておけば良かった。明日動けるかな。
腰も痛いし体は重いし……いくら欲求不満でも限度ってものがある。ルーシェンに文句の一つでも言ってやらないと気がすまない。
でも……ルーシェンの寝顔が微笑みを浮かべていて、ちょっとなごんだ。文句は明日言おう。今は幸せそうに寝てるから許してやるか。
『おやすみ』
「……ん?シュウヘイ……?」
小さい声で言ったはずなのに、ルーシェンが目をあけた。
「……起きたのか?」
『はい』
ルーシェンは珍しく王子オーラも振り撒かず、頭を擦り付けてきた。
「シュウヘイ……無茶して悪かった」
猫か犬みたいだ。
『疲れました』
「痛くないか?」
そりゃ痛いけど……。
『これくらいなら大丈夫です』
文句を言おうと思っていた相手に先に謝られると言いづらい。
こいつ多分、俺みたいな奴まで見境なく襲うくらい孤独だったんだろうし。またはただの酒乱。
「シュウヘイ……」
『もう一度無茶したら怒ります』
睨みながらドスの効いた声で伝えたけど、ルーシェンには効果なかったみたいだ。
王子らしくない笑い声を上げて布団にくるまった。今の言葉のどこがそんなにツボに入ったんだ。
『ルーシェン?』
笑いながら布団から顔を出したルーシェンは
「そういえば約束……忘れてた」
と言って俺の乳首に指を走らせてきた。
『な、何するんですか!?』
完全に無防備だった。体力もゼロ、むしろマイナスだ。
「右側、いじってくれってお願いしてたよな?」
「今更か!遅いわ!」
キレて手刀をお見舞いすると腰にきた。何て王子だ。ただの欲求不満のエロ王子か。
「冗談だ。悪かった。何もしない」
笑いながら謝られても誠意が感じられない。
『腰が痛いのでもう寝ます』
腹が立つので背を向けると、背後から抱きしめられる。
俺の頭にルーシェンが顎を乗せる。ケビンみたいだ。
「……ありがとう、シュウヘイ」
何のお礼だよ。
夜中のルーシェンは王子らしくない。急に恥ずかしくなって、俺は慌てて目を閉じた。
部屋の隅に光る石の入った瓶が置かれ、間接照明のように室内を照らしている。
まだ夜中みたいだ。いつのまにか二階の寝室に移動してる。首を横に向けるとルーシェンが俺の体に腕を回すようにして眠っていた。
風呂場で気を失ったのか……。
ルーシェンが運んでくれたんだろうな。洗うとか言って風呂場でもやられたんだから、それくらい当然だな。
ノロノロと手を動かして、自分の尻を触ってみる。
「……痛っ」
そこまで酷い事にはなってないと思うけど、さんざん擦られたせいでヒリヒリする。
この村、薬とか無さそうだな。
砦でマイクに座薬の予備を貰っておけば良かった。明日動けるかな。
腰も痛いし体は重いし……いくら欲求不満でも限度ってものがある。ルーシェンに文句の一つでも言ってやらないと気がすまない。
でも……ルーシェンの寝顔が微笑みを浮かべていて、ちょっとなごんだ。文句は明日言おう。今は幸せそうに寝てるから許してやるか。
『おやすみ』
「……ん?シュウヘイ……?」
小さい声で言ったはずなのに、ルーシェンが目をあけた。
「……起きたのか?」
『はい』
ルーシェンは珍しく王子オーラも振り撒かず、頭を擦り付けてきた。
「シュウヘイ……無茶して悪かった」
猫か犬みたいだ。
『疲れました』
「痛くないか?」
そりゃ痛いけど……。
『これくらいなら大丈夫です』
文句を言おうと思っていた相手に先に謝られると言いづらい。
こいつ多分、俺みたいな奴まで見境なく襲うくらい孤独だったんだろうし。またはただの酒乱。
「シュウヘイ……」
『もう一度無茶したら怒ります』
睨みながらドスの効いた声で伝えたけど、ルーシェンには効果なかったみたいだ。
王子らしくない笑い声を上げて布団にくるまった。今の言葉のどこがそんなにツボに入ったんだ。
『ルーシェン?』
笑いながら布団から顔を出したルーシェンは
「そういえば約束……忘れてた」
と言って俺の乳首に指を走らせてきた。
『な、何するんですか!?』
完全に無防備だった。体力もゼロ、むしろマイナスだ。
「右側、いじってくれってお願いしてたよな?」
「今更か!遅いわ!」
キレて手刀をお見舞いすると腰にきた。何て王子だ。ただの欲求不満のエロ王子か。
「冗談だ。悪かった。何もしない」
笑いながら謝られても誠意が感じられない。
『腰が痛いのでもう寝ます』
腹が立つので背を向けると、背後から抱きしめられる。
俺の頭にルーシェンが顎を乗せる。ケビンみたいだ。
「……ありがとう、シュウヘイ」
何のお礼だよ。
夜中のルーシェンは王子らしくない。急に恥ずかしくなって、俺は慌てて目を閉じた。
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