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木曜日、午前6時(リック編)
9 流されそうです
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今、一瞬時が止まったような気がしたぞ。気のせいかな。
「何か、言ってください」
気のせいじゃなかった。
リックがそう言うまで、俺は固まってたみたいだ。
『……ありがとう。ところで私は……』
飛竜を見に行きたい、と言いかけてベッドに押し倒された。真剣な表情のリックと目が合う。とても飛竜の事を言い出せる雰囲気じゃない気がしてきた。
「分かってます。ミサキ様には恋人が何人もいらっしゃる事くらい」
だからその誤解はどこから来るんだよ。
でもリックが俺の首と肩をすいっと指で撫でたので、すぐにその疑問が解けた。
「歯形とかキスマークだらけでしたけど……すっかり治りましたね」
ああ、ラウルが噛んだり舐めたりした跡の事言ってるのか。確かにあれには参った。盗賊にも淫乱だとか言われた気がする。
「今のミサキ様の体には、僕がつけた背中の傷跡しか残ってません……ちょっと嬉しいな」
おい……何気に怖い事言ってないか?
「……王都に急いで向かっているのも、極秘任務だけじゃなく、きっと大切な人が待っているからですよね?」
そこは否定できないので頷いた。
恋人じゃないけど、康哉は大事な親友だ。
でも、頷いた事を少し後悔した。リックが今にも泣きそうな顔になったのだ。
「そうですよね……最初から僕には、入る隙なんてどこにもないんですよね」
『リック……それは誤解なので』
泣くなよ。
俺なんかの事で。自慢じゃないけど、本当は全然恋人なんていないんだ。
この年までモテた記憶無いし、リックの方が断然俺より美形だ。いい奴だし(多少鬼畜だけど)自分から告白すればいくらでも彼女が出来る気がする。
「僕も仕事があるので街を離れられません……ミサキ様が砦を出られたらお別れです。でも、その時までは僕の事だけ考えてもらえませんか?恋人の事は少しの間だけ忘れてください」
リックは泣かなかった。
それだけ言うと、にっこり俺に微笑んで見せた。
やっぱり美形が笑うと違うな……。
一瞬見とれた俺に、リックの顔が近づいてきて、気がつけば俺は目を閉じていた。
「……ミサキ様」
リックの囁き声と、唇にあたる柔らかい感触。
俺、何やってんだ?条件反射って恐ろしい!
リックの唇が、俺の唇をなぞるように動く。
温かい舌が唇を割って侵入し、背筋から腰にかけてぞくぞくした感覚が伝わる。この感覚苦手なんだ。くすぐったいような、気持ちいいような、ぎりぎりの感じ。舌を絡め捕られているだけなのに、全身に刺激が伝わってくる。腰がむずむずしてきて、そのうち耐えられなくなって醜態をさらすパターンだ。
『リック……ちょっと待っ……』
唇が離れた一瞬の隙にわずかな抵抗を試みる。まさかリックが告白してくるなんて思ってもいなくて、心の準備がまったく出来ていなかった。
でもリックは俺の言葉なんて耳に入っていないみたいだ。たいした力でもないのに、頬と肩を押さえられて身動きとれない。唇は解放されたけど、リックの口づけは頬から耳に移動した。
「ミサキ様、耳に何か付けてるんですか……?」
「翻訳機……」
「ほんやくき?」
『耳は駄目です』
「分かりました」
リックは翻訳機を避けて耳の後ろに舌を這わせた。それから耳たぶをぱくりと甘噛みされる。
「んっ……」
そういう意味じゃないんだ。耳全般が駄目なんだ。ぎゅっと目を閉じて耐えようとしてるのに声が漏れる。
「ミサキ様、その顔すごく可愛いです。声も」
「違っ……あっ」
耳もとで囁くなって。むずむずして体を動かすと、背中が地味に痛い。でも耳攻めには耐えられない。
『……み、耳は駄目です』
駄目ですという言葉をせっかく覚えたのに、どうしてどいつもこいつも全然言う事きいてくれないんだ。もしかして違う意味の言葉なのか?そう疑いたくなるほどリックは散々俺の耳とその周辺に口づけを落とした。
『……リック、そろそろ飛竜を』
このままでは色々とヤバいと感じた俺は、必死の努力で洩れそうになる声を我慢した。
さらに違う話題を持ってきてエロい空気を払拭だ。リックは首筋から顔をあげると、露骨に兵士用のズボンの下に手を入れてきた。
「ミサキ様、すっかり元気になってますね。良かった」
リックのキスのせいですっかり大きくなっていたムスコの先端をぎゅっと掴まれる。いきなりの直接的な刺激で飛び上がりそうになった。
「治療前は触っても全然反応が無くなってたから心配で……でも今は元気いっぱいです。何か出てますね」
反応が無かったのか……それも怖いな。治って良かった。
ん?
リックは俺の目の前で、自分の手に付いたものをペロっと舐めた。
おい!それはアレだぞ。あの不味いやつだ。もちろん食べ物でもない。
お前、人に触られるのも嫌だって言ってたのに変わり過ぎだぞ。
どこにツッコミを入れていいか分からず、口をパクパクさせていると、リックが流れるような手つきで俺のズボンをずり下げた。
「ミサキ様、もう少しだけ……」
「何か、言ってください」
気のせいじゃなかった。
リックがそう言うまで、俺は固まってたみたいだ。
『……ありがとう。ところで私は……』
飛竜を見に行きたい、と言いかけてベッドに押し倒された。真剣な表情のリックと目が合う。とても飛竜の事を言い出せる雰囲気じゃない気がしてきた。
「分かってます。ミサキ様には恋人が何人もいらっしゃる事くらい」
だからその誤解はどこから来るんだよ。
でもリックが俺の首と肩をすいっと指で撫でたので、すぐにその疑問が解けた。
「歯形とかキスマークだらけでしたけど……すっかり治りましたね」
ああ、ラウルが噛んだり舐めたりした跡の事言ってるのか。確かにあれには参った。盗賊にも淫乱だとか言われた気がする。
「今のミサキ様の体には、僕がつけた背中の傷跡しか残ってません……ちょっと嬉しいな」
おい……何気に怖い事言ってないか?
「……王都に急いで向かっているのも、極秘任務だけじゃなく、きっと大切な人が待っているからですよね?」
そこは否定できないので頷いた。
恋人じゃないけど、康哉は大事な親友だ。
でも、頷いた事を少し後悔した。リックが今にも泣きそうな顔になったのだ。
「そうですよね……最初から僕には、入る隙なんてどこにもないんですよね」
『リック……それは誤解なので』
泣くなよ。
俺なんかの事で。自慢じゃないけど、本当は全然恋人なんていないんだ。
この年までモテた記憶無いし、リックの方が断然俺より美形だ。いい奴だし(多少鬼畜だけど)自分から告白すればいくらでも彼女が出来る気がする。
「僕も仕事があるので街を離れられません……ミサキ様が砦を出られたらお別れです。でも、その時までは僕の事だけ考えてもらえませんか?恋人の事は少しの間だけ忘れてください」
リックは泣かなかった。
それだけ言うと、にっこり俺に微笑んで見せた。
やっぱり美形が笑うと違うな……。
一瞬見とれた俺に、リックの顔が近づいてきて、気がつけば俺は目を閉じていた。
「……ミサキ様」
リックの囁き声と、唇にあたる柔らかい感触。
俺、何やってんだ?条件反射って恐ろしい!
リックの唇が、俺の唇をなぞるように動く。
温かい舌が唇を割って侵入し、背筋から腰にかけてぞくぞくした感覚が伝わる。この感覚苦手なんだ。くすぐったいような、気持ちいいような、ぎりぎりの感じ。舌を絡め捕られているだけなのに、全身に刺激が伝わってくる。腰がむずむずしてきて、そのうち耐えられなくなって醜態をさらすパターンだ。
『リック……ちょっと待っ……』
唇が離れた一瞬の隙にわずかな抵抗を試みる。まさかリックが告白してくるなんて思ってもいなくて、心の準備がまったく出来ていなかった。
でもリックは俺の言葉なんて耳に入っていないみたいだ。たいした力でもないのに、頬と肩を押さえられて身動きとれない。唇は解放されたけど、リックの口づけは頬から耳に移動した。
「ミサキ様、耳に何か付けてるんですか……?」
「翻訳機……」
「ほんやくき?」
『耳は駄目です』
「分かりました」
リックは翻訳機を避けて耳の後ろに舌を這わせた。それから耳たぶをぱくりと甘噛みされる。
「んっ……」
そういう意味じゃないんだ。耳全般が駄目なんだ。ぎゅっと目を閉じて耐えようとしてるのに声が漏れる。
「ミサキ様、その顔すごく可愛いです。声も」
「違っ……あっ」
耳もとで囁くなって。むずむずして体を動かすと、背中が地味に痛い。でも耳攻めには耐えられない。
『……み、耳は駄目です』
駄目ですという言葉をせっかく覚えたのに、どうしてどいつもこいつも全然言う事きいてくれないんだ。もしかして違う意味の言葉なのか?そう疑いたくなるほどリックは散々俺の耳とその周辺に口づけを落とした。
『……リック、そろそろ飛竜を』
このままでは色々とヤバいと感じた俺は、必死の努力で洩れそうになる声を我慢した。
さらに違う話題を持ってきてエロい空気を払拭だ。リックは首筋から顔をあげると、露骨に兵士用のズボンの下に手を入れてきた。
「ミサキ様、すっかり元気になってますね。良かった」
リックのキスのせいですっかり大きくなっていたムスコの先端をぎゅっと掴まれる。いきなりの直接的な刺激で飛び上がりそうになった。
「治療前は触っても全然反応が無くなってたから心配で……でも今は元気いっぱいです。何か出てますね」
反応が無かったのか……それも怖いな。治って良かった。
ん?
リックは俺の目の前で、自分の手に付いたものをペロっと舐めた。
おい!それはアレだぞ。あの不味いやつだ。もちろん食べ物でもない。
お前、人に触られるのも嫌だって言ってたのに変わり過ぎだぞ。
どこにツッコミを入れていいか分からず、口をパクパクさせていると、リックが流れるような手つきで俺のズボンをずり下げた。
「ミサキ様、もう少しだけ……」
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