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火曜日、午前7時(ラウル編)
8 もう涙目なんですが
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最奥にうちつけられた熱の塊。
ドクンドクンと体の中が暖かいものに満たされる。それが何なのか分からないわけじゃないが、不思議なほど嫌悪感はなかった。
ラウルの恍惚とした表情を見ながら感じたのは、ひと仕事終えた後のような達成感。俺は力が抜けて沈みそうになった。あわてて水底に手をつく。
「……いっぱいでた」
満足そうに言いながら、ラウルは俺に体重をかけてくる。重い。
「あれ?シュウヘイだしてない」
「お前が……握ってるからだろ」
「ラウルがにぎってた」
正直、少しは出たような気がするが、あまり覚えてない。気持ち良かったから知らないうちに出してたんだ。きっとそうだ。出してもないのに男に入れられただけで気持ち良かったなんて、そんなはずない。どこの淫乱だよ。
俺の分身はラウルの手の中で半立ち状態で揺られていた。
「もういいから……抜けって」
ラウルはにこっと笑って
「もういっかいする。こんどはシュウヘイもだして」
と恐ろしい事を言った。
***
「うああっ……やめろ、バカっ……」
「さっきよりきつくなくなった」
「ああ……っ」
「シュウヘイ、いつでもだして」
ラウルは俺の中に再び侵入し、腰を動かしていた。
逃げようとしたのに捕まったので、水面から半分体を出した状態で、俺は草原に生えている草を掴んで耐えていた。柔らかい草が肌をちくちくと擦る刺激にすら反応してしまう。俺は異世界に来て変態になり下がってしまった……。
涙目で遠くを見れば、ケビンがこっちにのんびり歩いてくるのが見えた。
「あっ……ラウル、ケビンが……」
「ケビンがいる」
遅くなった俺達にしびれを切らしたオッサンが迎えに来るかもしれない!ぎょっとしたが、ラウルが止める気配はゼロだった。
「ラウル……オッサンが、くるかも……」
「ケビンさっきみずのんだのに」
『ラウル……やめ、やめてください…』
ラウルはきょとんとして動きを止めた。
「シュウヘイ、いたい?」
『恥ずかしいです』
「だいじょうぶ。ラウルはずかしくない」
俺が恥ずかしいんだよ!
「っ……はあっ……あっ、あっ……」
熱がぐるぐると下半身に溜まってもう限界に近い。ラウルは焦らしているのか無意識なのか、決定的な刺激を与えてくれないままゆるゆると俺の腰を揺すっている。てくてくとケビンがやってきて、水の中に半分入った俺とラウルを見下ろす。ぼーっとした癒し顔のケビンだが、その視線にすら俺はたまらない羞恥を覚えた。
「あーーーっ、やあっ……ラウル……ケビンが」
「ラウルもうすこし」
「!!」
ふいにケビンが草を掴んでいる俺の手首をカプッと噛んだ。あくまでも甘噛みだ。そのままぐいぐい引っ張る。
「うわっ!」
「ケビン、シュウヘイかんじゃだめ。ヒャーひっぱられる」
ラウルがケビンの口を払いのけようと体を浮かしたので、俺の体も必然的に持ちあがった。
「あうっ!!」
「あ、でる!」
とっさに自分をかばおうと、片手を分身に添える。水中から陸に上がっただけなのに、目の前に星が散った。
ドクドク
おまけに今の衝撃で出してしまった。
それはラウルも同じらしい。
尻尾がぴくぴくしているのが視界に入った。体勢が苦しいのでゆっくりとラウルの体を押すと、ラウルが俺の体の中から出て行った。
その感触にも思わず声を出しそうになる。いやらしい水音がして、俺の下半身はとんでもないことになっている気がしたが、腰が痛くて動けなかった。
陸に打ち上げられた魚のように、二人してぐったりしていると、ケビンが全裸の俺の腹に顔を寄せてきた。
ペロ
うわーっ!
ケビンは俺の出した白濁を舐めている。
「ケビン!シュウヘイのなめたらだめ!」
先に起き上がったラウルがケビンに怒っている。動物と半獣のケンカを横目に、俺は腹と腰を押さえた。
冷たい水の中に浸かっていたせいなのか、ラウルとの行為のせいなのか、ゴロゴロきゅるきゅると不穏な音を立てていた。
「シュウヘイどこいく?」
『ついてこないでください』
「ついていく」
『トイレです』
俺はラウルに睨みをきかせ、痛む全身を引きずるようにして一人になれる場所を探した。
ケビンは俺とラウルがおぼれていると思ったんじゃないだろうか。それで救出しようとした。やっぱり賢いな。
俺が冷静にそんな事を考えられたのは、しばらく草むらの影にしゃがみこみ、さんざん地獄を見た後だった。
ドクンドクンと体の中が暖かいものに満たされる。それが何なのか分からないわけじゃないが、不思議なほど嫌悪感はなかった。
ラウルの恍惚とした表情を見ながら感じたのは、ひと仕事終えた後のような達成感。俺は力が抜けて沈みそうになった。あわてて水底に手をつく。
「……いっぱいでた」
満足そうに言いながら、ラウルは俺に体重をかけてくる。重い。
「あれ?シュウヘイだしてない」
「お前が……握ってるからだろ」
「ラウルがにぎってた」
正直、少しは出たような気がするが、あまり覚えてない。気持ち良かったから知らないうちに出してたんだ。きっとそうだ。出してもないのに男に入れられただけで気持ち良かったなんて、そんなはずない。どこの淫乱だよ。
俺の分身はラウルの手の中で半立ち状態で揺られていた。
「もういいから……抜けって」
ラウルはにこっと笑って
「もういっかいする。こんどはシュウヘイもだして」
と恐ろしい事を言った。
***
「うああっ……やめろ、バカっ……」
「さっきよりきつくなくなった」
「ああ……っ」
「シュウヘイ、いつでもだして」
ラウルは俺の中に再び侵入し、腰を動かしていた。
逃げようとしたのに捕まったので、水面から半分体を出した状態で、俺は草原に生えている草を掴んで耐えていた。柔らかい草が肌をちくちくと擦る刺激にすら反応してしまう。俺は異世界に来て変態になり下がってしまった……。
涙目で遠くを見れば、ケビンがこっちにのんびり歩いてくるのが見えた。
「あっ……ラウル、ケビンが……」
「ケビンがいる」
遅くなった俺達にしびれを切らしたオッサンが迎えに来るかもしれない!ぎょっとしたが、ラウルが止める気配はゼロだった。
「ラウル……オッサンが、くるかも……」
「ケビンさっきみずのんだのに」
『ラウル……やめ、やめてください…』
ラウルはきょとんとして動きを止めた。
「シュウヘイ、いたい?」
『恥ずかしいです』
「だいじょうぶ。ラウルはずかしくない」
俺が恥ずかしいんだよ!
「っ……はあっ……あっ、あっ……」
熱がぐるぐると下半身に溜まってもう限界に近い。ラウルは焦らしているのか無意識なのか、決定的な刺激を与えてくれないままゆるゆると俺の腰を揺すっている。てくてくとケビンがやってきて、水の中に半分入った俺とラウルを見下ろす。ぼーっとした癒し顔のケビンだが、その視線にすら俺はたまらない羞恥を覚えた。
「あーーーっ、やあっ……ラウル……ケビンが」
「ラウルもうすこし」
「!!」
ふいにケビンが草を掴んでいる俺の手首をカプッと噛んだ。あくまでも甘噛みだ。そのままぐいぐい引っ張る。
「うわっ!」
「ケビン、シュウヘイかんじゃだめ。ヒャーひっぱられる」
ラウルがケビンの口を払いのけようと体を浮かしたので、俺の体も必然的に持ちあがった。
「あうっ!!」
「あ、でる!」
とっさに自分をかばおうと、片手を分身に添える。水中から陸に上がっただけなのに、目の前に星が散った。
ドクドク
おまけに今の衝撃で出してしまった。
それはラウルも同じらしい。
尻尾がぴくぴくしているのが視界に入った。体勢が苦しいのでゆっくりとラウルの体を押すと、ラウルが俺の体の中から出て行った。
その感触にも思わず声を出しそうになる。いやらしい水音がして、俺の下半身はとんでもないことになっている気がしたが、腰が痛くて動けなかった。
陸に打ち上げられた魚のように、二人してぐったりしていると、ケビンが全裸の俺の腹に顔を寄せてきた。
ペロ
うわーっ!
ケビンは俺の出した白濁を舐めている。
「ケビン!シュウヘイのなめたらだめ!」
先に起き上がったラウルがケビンに怒っている。動物と半獣のケンカを横目に、俺は腹と腰を押さえた。
冷たい水の中に浸かっていたせいなのか、ラウルとの行為のせいなのか、ゴロゴロきゅるきゅると不穏な音を立てていた。
「シュウヘイどこいく?」
『ついてこないでください』
「ついていく」
『トイレです』
俺はラウルに睨みをきかせ、痛む全身を引きずるようにして一人になれる場所を探した。
ケビンは俺とラウルがおぼれていると思ったんじゃないだろうか。それで救出しようとした。やっぱり賢いな。
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