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0177.女主の正体
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「こんなところに神殿建ててるのに、一応ってレベルじゃないだろ。」
「その言葉は一応、褒め言葉と受け取っておこう。まあ、私の話は置いてき、話を進めるぞ。四つ目は、魔族の勢力じゃ。簡単に言えば、悪魔の一族じゃな。魔族はほとんどが魔族の地におるが、実はこの一族が一番勢力拡大に熱心といえる。だから魔族は他の種族の地に攻め入ることが多いな。」
「魔族か。俺はまだ会ってない気がするな。」
女主はワインを一口飲み、話を続ける。
「最後の勢力がアンデットじゃ。アンデッドは名前の通り、不死の一族なんじゃが、実はアンデットの勢力は二つに分かれておる。」
「ふむ。ややこしいな。」
「まず、一つ目はバンパイアの一族じゃ。こいつらは能力も高いがプライドも高い。そして、もう一つはバンパイア以外のアンデッドじゃ。」
「何か随分、面白い分け方だな。と言うか、何でアンデッドの勢力が二つになっているのか分からない。かなり強そうなバンパイアが他のアンデッドを支配していれば二つに分かれなさそうだけどな。」
「お、なかなか鋭い意見じゃの。その通りだ。」
「俺は実際にこの迷宮でバンパイアっぽいのに会ってるし、あと確か迷宮の三強とかいうのにもバンパイアが入ってるって聞いたしな。バンパイアは確かにものすごい強いと思う。」
「なるほど。ところで一つ聞くが、お前はここに来るのに何か気付かなかったか。」
「ここに来るのに気付いたことか。うーん、この階層に来る前に死にそうになったよ。」
「ほうほう。敵はどうだった。」
「あ、そういや。全部アンデッドだな。」
「そういうことじゃ。」
「え、そういうことってどういうことだよ。」
「私が、アンデッドのバンパイアじゃない方の勢力の長じゃ。」
健はワインを飲みながら笑顔を見せる女主の言葉が一瞬、理解できなかった。
「え、あんたがアンデッドで一番偉いのか。」
「そうじゃ。今説明したようにバンパイア以外のアンデッドの中でだがな。」
「うーむ。すげえな。まあ、神殿から何からあんたの力がとんでもないのは分かるが。だが、何であんたは迷宮の三強に入っていないんだ。」
「それは私が付けた訳じゃないから分からんが、恐らく集団の勢力ではなく、単独行動している者達の中で強い奴らってことじゃないのか。私達はある意味、国や軍隊みたいなものじゃからな。実際、私の部下には強者は沢山いる。例えば、ここにいる私の護衛達も龍とやり合える強さだぞ。」
そう言って、女主は横にいる青白い顔をした武闘家の大男と、鎧や武器をまとったスケルトンの将軍の方を手で示した。
「その言葉は一応、褒め言葉と受け取っておこう。まあ、私の話は置いてき、話を進めるぞ。四つ目は、魔族の勢力じゃ。簡単に言えば、悪魔の一族じゃな。魔族はほとんどが魔族の地におるが、実はこの一族が一番勢力拡大に熱心といえる。だから魔族は他の種族の地に攻め入ることが多いな。」
「魔族か。俺はまだ会ってない気がするな。」
女主はワインを一口飲み、話を続ける。
「最後の勢力がアンデットじゃ。アンデッドは名前の通り、不死の一族なんじゃが、実はアンデットの勢力は二つに分かれておる。」
「ふむ。ややこしいな。」
「まず、一つ目はバンパイアの一族じゃ。こいつらは能力も高いがプライドも高い。そして、もう一つはバンパイア以外のアンデッドじゃ。」
「何か随分、面白い分け方だな。と言うか、何でアンデッドの勢力が二つになっているのか分からない。かなり強そうなバンパイアが他のアンデッドを支配していれば二つに分かれなさそうだけどな。」
「お、なかなか鋭い意見じゃの。その通りだ。」
「俺は実際にこの迷宮でバンパイアっぽいのに会ってるし、あと確か迷宮の三強とかいうのにもバンパイアが入ってるって聞いたしな。バンパイアは確かにものすごい強いと思う。」
「なるほど。ところで一つ聞くが、お前はここに来るのに何か気付かなかったか。」
「ここに来るのに気付いたことか。うーん、この階層に来る前に死にそうになったよ。」
「ほうほう。敵はどうだった。」
「あ、そういや。全部アンデッドだな。」
「そういうことじゃ。」
「え、そういうことってどういうことだよ。」
「私が、アンデッドのバンパイアじゃない方の勢力の長じゃ。」
健はワインを飲みながら笑顔を見せる女主の言葉が一瞬、理解できなかった。
「え、あんたがアンデッドで一番偉いのか。」
「そうじゃ。今説明したようにバンパイア以外のアンデッドの中でだがな。」
「うーむ。すげえな。まあ、神殿から何からあんたの力がとんでもないのは分かるが。だが、何であんたは迷宮の三強に入っていないんだ。」
「それは私が付けた訳じゃないから分からんが、恐らく集団の勢力ではなく、単独行動している者達の中で強い奴らってことじゃないのか。私達はある意味、国や軍隊みたいなものじゃからな。実際、私の部下には強者は沢山いる。例えば、ここにいる私の護衛達も龍とやり合える強さだぞ。」
そう言って、女主は横にいる青白い顔をした武闘家の大男と、鎧や武器をまとったスケルトンの将軍の方を手で示した。
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