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第1話 最強の探索者
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「灰戸さん。この後みんなで遊びに行くんだけど、たまには一緒にどうかな?」
高校二年に進級してから、2か月が経とうとしていたある金曜の放課後。
荷物を片付けて速やかに教室を出ようとする私、灰戸《はいど》亜紀《あき》に話しかけてくる物好きな人がいた。
彼女はクラス委員長の倉橋さん、だったかな。普段から接点皆無。というか、私がクラスメイトとの接触を避けているせいで申し訳ないことに名前すらうろ覚えだ。
「あっ、すぅーーーっ。わ、私これから用事があるので。ごめんなさいっ」
目を合わせることもできずに、短く断りを入れて教室から飛び出してしまう。
私が人見知りでクラスからも浮いているから、声を掛けてくれてるっていうのは重々承知している。
でも、極度のコミュ障である私は他人となにを喋ればいいかまったくもって分からない。せっかく誘ってもらってもそんな私がいたら空気を悪くするだけで誰も得しない。
だったら、私がぼっちでいるだけで全て丸く収まる。心の中でそんな言い訳をしながら、私は今日も今日とて帰宅部らしく駆け足で学校を脱出した。
ただ、私が向かうのは自宅ではない。
「はやくはやく。時間無くなっちゃう」
自宅とは反対方向に走っていると、正面に巨大なバリケードが見えてくる。
そこから先は、探索者ライセンスを持つ者しか入れない危険地帯。でも、私にとっては日常の一部だ。
ライセンスを提示して、私はダンジョンの入口へと向かった。
-----
世界各地にダンジョンと呼ばれる領域が突如現れたのは今から3年前。私はダンジョンの出現と同時に不思議な力に目覚めた。
『プライムアビリティ』と呼ばれるその異能は強大な力を秘めていた。
国によって囲い込まれた能力者《わたし》たちは、特別な待遇を受ける代わりにダンジョンの探索を任された。最初は魔物との戦いにビビりまくってたっけ。
「あれからもう3年もたつのか、はやいなぁ」
ダンジョンの32階層で、襲ってくるBランクモンスターを打ち払いながら感慨にふける。
今はもうすっかり慣れっこだ。
きっと、コミュニケーションみたいな他人との高度なやり取りより、黙々と任務をこなす方が私の性に合っていたんだろう。
いつの間にか、ダンジョン探索は私のライフワークになっていた。
そういうわけで、実質強制だった探索の任を解かれてからも私はダンジョンの未踏破領域を探索している。
もう半ば趣味みたいなものだ。ただ、最近はダンジョンでも少々困りごとが増えてきた。というのも……。
「こんばんは。中層まで来てるなんて君、強いんだね。初めましてだけどさ、せっかくだから俺らと一緒に探索しない?」
ちょっと休憩しようと開けた場所に腰を掛けていると、年上の男性2人組が突然声を掛けてきた。ううっ、また来たよぉ。
「いやっ、あのっ。私、もう疲れたので引き返すところなんですっ。ごめんなさい!」
両手をぶんぶん振って、なんとかお断りの言葉を絞り出す。
「そうなんだ。それは残念。じゃあ、気をつけてね」
今回の人はそれだけ言って、すぐ引き下がってくれた。ほっと胸をなでおろす。
でも、油断は禁物。この辺りは、魔物が強くないから一般の探索者とバッタリ会いやすい。
「はあ、昔はこんなことなかったのに」
思わず溜息が漏れてしまう。
全ての元凶はダンジョン内で発見された『スキルオーブ』という宝石だった。このアイテム、なんと誰でも『スキル』と呼ばれる能力を使えるようにしてくれるとんでもパワーを持っていたのだ。
これが普及して、一般市民に探索者ライセンスが発行されるようになったが最後。あっという間に、探索者の数が激増してしまった。
たしかにダンジョン探索がワクワクするのは分かるけど。そんなにみんなしてダンジョンに来たりしなくていいのに。
そんなことを考えていた時だった。
バキバキとなにかがへし折れるような音と共に、甲高い叫び声が響いた。
ハッとして、顔を上げる。
「これ、女の人の、悲鳴?」
考えるより先に、身体が動いていた。
音のした方に向かって走っていると、土煙と共に火の粉が舞い散っているのが視界に映った。風上に回り込み、現場に足を踏み入れると同時。禍々しい唸り声が辺り一帯に轟いた。
そこにいたのは、巨大なトカゲのようなシルエット。それに、肺が熱くなるほどのむせ返るような熱気。
これは、間違いない。Sランクモンスター、サラマンドラだ。
本来はこんな中層にいるはずないのに、なぜ?ふと疑問が頭をよぎった。
でも、今は余計なことを考えてる場合じゃない。
素早く視線を走らせる。辺り一面が火の海となっている中、倒れた大木の周辺に人影が見えた。
やっぱり、人が襲われてる。
と、サラマンドラは倒れている人影に向かって大きく息を吸い込み始めた。
ヤバイ。ブレス攻撃の予備動作だ!
「助けなきゃ……!」
私は『プライムアビリティ』を起動した。
視界が一瞬で切り替わる。
瞬きする間も置かず、私は倒れている少女の下へと瞬間移動していた。
「大丈夫ですか!」
彼女の肩をゆすって意識を確認する。
反応がない。でも、呼吸音は聞こえる。気絶しているだけみたいだ。
ふと見上げると、今まさにサラマンドラが口を開け、爆炎を吹き出そうとしている。
私は彼女の体に触れて、再び能力を発動。
少女を連れてさっきまで立っていた高台に戻った。
見ると、サラマンドラが放った灼熱のブレスが大木を焼き焦がし、さっきまでいた場所が炎に飲み込まれていた。あぶない、間一髪だ。
私の『プライムアビリティ』が『瞬間移動《テレポーテーション》』でホントに良かった。でなければ、間に合っていなかったよね。
さて、なんとか救出はできたけど、さすがにあの魔物をここに放っておくわけにはいかない。
「ごほっ、わたし、生きてるの?」
咳き込みながら、助けた少女が声を上げた。よかった、意識が戻ったみたい。
「うん、大丈夫だよ。安心して」
とりあえずそうは言ってみたけど、まだサラマンドラは健在。
それにあちらも、私たちを逃がすつもりはないようで、すぐさまこちらに顔を向けて再び攻撃態勢に入った。はやく終わらせた方がよさそう。
「ちょっと待っててね。今あいつを倒してくるから」
私は一歩足を前に踏み出した。
ふわりと、体が宙に浮く。サラマンドラはいきなり眼前に出現した私を見て、一瞬驚愕するかのように身を震わせた。
それでも、さすがはSランクモンスターだ。
怯むことなく、即座に開いた口から炎の塊を射出しようとする。
火の粉が舞い、凄まじい熱波が私の頬をジリジリと焦がす。
私は右手をそっと差し出して、人差し指で目の前の鼻面を弾いた。
瞬間、空間が歪み。音もなくサラマンドラの顔面に大穴が穿たれた。
『瞬間移動《テレポーテーション》』の応用。相手の肉体の一部を転移させる必殺攻撃だ。
放たれようとした爆炎はサラマンドラの口から溢れだして散り散りになる。
頭蓋を貫かれた巨体は瞬く間に力を失い、飛び散った炎に包まれながら、轟音と共にその場に崩れ落ちた。
「ふうっ、よし!片付いた!」
サラマンドラが完全に沈黙したのを確認して、熱気で額に滲んだ汗を拭いながらスマホを取り出す。
ダンジョン管理局に繋いで救助隊を呼ぶ。あとは、救助が来るまで彼女を保護して引き渡せば万事解決かな。
とりあえず、助けた少女の所に戻る。
「あ、ありがとうございます……」
少女は掠れた声で私に礼を言った。
「どういたしまして。とりあえず、もう安全だからゆっくり休んで大丈夫だよ」
私の言葉で気が抜けたのか、彼女は目を閉じてまた気を失ってしまった。
よっぽど消耗していたみたい。たっぷり寝かせてあげよう。
それにしても。この人、すごい美人だ。
もう会うことはないだろうけど、ひょっとしてモデルさんかなにかだったりするのかな?いや、探索者なんだからそんなわけないか。まあ、とにかく大事にならなくて良かった。
そんなことを考えながら、私はゆるりと救助を待った。
しかし、すでに別の意味で大変な出来事が着々と起き始めていた事など、この時の私は知る由もなかった。
高校二年に進級してから、2か月が経とうとしていたある金曜の放課後。
荷物を片付けて速やかに教室を出ようとする私、灰戸《はいど》亜紀《あき》に話しかけてくる物好きな人がいた。
彼女はクラス委員長の倉橋さん、だったかな。普段から接点皆無。というか、私がクラスメイトとの接触を避けているせいで申し訳ないことに名前すらうろ覚えだ。
「あっ、すぅーーーっ。わ、私これから用事があるので。ごめんなさいっ」
目を合わせることもできずに、短く断りを入れて教室から飛び出してしまう。
私が人見知りでクラスからも浮いているから、声を掛けてくれてるっていうのは重々承知している。
でも、極度のコミュ障である私は他人となにを喋ればいいかまったくもって分からない。せっかく誘ってもらってもそんな私がいたら空気を悪くするだけで誰も得しない。
だったら、私がぼっちでいるだけで全て丸く収まる。心の中でそんな言い訳をしながら、私は今日も今日とて帰宅部らしく駆け足で学校を脱出した。
ただ、私が向かうのは自宅ではない。
「はやくはやく。時間無くなっちゃう」
自宅とは反対方向に走っていると、正面に巨大なバリケードが見えてくる。
そこから先は、探索者ライセンスを持つ者しか入れない危険地帯。でも、私にとっては日常の一部だ。
ライセンスを提示して、私はダンジョンの入口へと向かった。
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世界各地にダンジョンと呼ばれる領域が突如現れたのは今から3年前。私はダンジョンの出現と同時に不思議な力に目覚めた。
『プライムアビリティ』と呼ばれるその異能は強大な力を秘めていた。
国によって囲い込まれた能力者《わたし》たちは、特別な待遇を受ける代わりにダンジョンの探索を任された。最初は魔物との戦いにビビりまくってたっけ。
「あれからもう3年もたつのか、はやいなぁ」
ダンジョンの32階層で、襲ってくるBランクモンスターを打ち払いながら感慨にふける。
今はもうすっかり慣れっこだ。
きっと、コミュニケーションみたいな他人との高度なやり取りより、黙々と任務をこなす方が私の性に合っていたんだろう。
いつの間にか、ダンジョン探索は私のライフワークになっていた。
そういうわけで、実質強制だった探索の任を解かれてからも私はダンジョンの未踏破領域を探索している。
もう半ば趣味みたいなものだ。ただ、最近はダンジョンでも少々困りごとが増えてきた。というのも……。
「こんばんは。中層まで来てるなんて君、強いんだね。初めましてだけどさ、せっかくだから俺らと一緒に探索しない?」
ちょっと休憩しようと開けた場所に腰を掛けていると、年上の男性2人組が突然声を掛けてきた。ううっ、また来たよぉ。
「いやっ、あのっ。私、もう疲れたので引き返すところなんですっ。ごめんなさい!」
両手をぶんぶん振って、なんとかお断りの言葉を絞り出す。
「そうなんだ。それは残念。じゃあ、気をつけてね」
今回の人はそれだけ言って、すぐ引き下がってくれた。ほっと胸をなでおろす。
でも、油断は禁物。この辺りは、魔物が強くないから一般の探索者とバッタリ会いやすい。
「はあ、昔はこんなことなかったのに」
思わず溜息が漏れてしまう。
全ての元凶はダンジョン内で発見された『スキルオーブ』という宝石だった。このアイテム、なんと誰でも『スキル』と呼ばれる能力を使えるようにしてくれるとんでもパワーを持っていたのだ。
これが普及して、一般市民に探索者ライセンスが発行されるようになったが最後。あっという間に、探索者の数が激増してしまった。
たしかにダンジョン探索がワクワクするのは分かるけど。そんなにみんなしてダンジョンに来たりしなくていいのに。
そんなことを考えていた時だった。
バキバキとなにかがへし折れるような音と共に、甲高い叫び声が響いた。
ハッとして、顔を上げる。
「これ、女の人の、悲鳴?」
考えるより先に、身体が動いていた。
音のした方に向かって走っていると、土煙と共に火の粉が舞い散っているのが視界に映った。風上に回り込み、現場に足を踏み入れると同時。禍々しい唸り声が辺り一帯に轟いた。
そこにいたのは、巨大なトカゲのようなシルエット。それに、肺が熱くなるほどのむせ返るような熱気。
これは、間違いない。Sランクモンスター、サラマンドラだ。
本来はこんな中層にいるはずないのに、なぜ?ふと疑問が頭をよぎった。
でも、今は余計なことを考えてる場合じゃない。
素早く視線を走らせる。辺り一面が火の海となっている中、倒れた大木の周辺に人影が見えた。
やっぱり、人が襲われてる。
と、サラマンドラは倒れている人影に向かって大きく息を吸い込み始めた。
ヤバイ。ブレス攻撃の予備動作だ!
「助けなきゃ……!」
私は『プライムアビリティ』を起動した。
視界が一瞬で切り替わる。
瞬きする間も置かず、私は倒れている少女の下へと瞬間移動していた。
「大丈夫ですか!」
彼女の肩をゆすって意識を確認する。
反応がない。でも、呼吸音は聞こえる。気絶しているだけみたいだ。
ふと見上げると、今まさにサラマンドラが口を開け、爆炎を吹き出そうとしている。
私は彼女の体に触れて、再び能力を発動。
少女を連れてさっきまで立っていた高台に戻った。
見ると、サラマンドラが放った灼熱のブレスが大木を焼き焦がし、さっきまでいた場所が炎に飲み込まれていた。あぶない、間一髪だ。
私の『プライムアビリティ』が『瞬間移動《テレポーテーション》』でホントに良かった。でなければ、間に合っていなかったよね。
さて、なんとか救出はできたけど、さすがにあの魔物をここに放っておくわけにはいかない。
「ごほっ、わたし、生きてるの?」
咳き込みながら、助けた少女が声を上げた。よかった、意識が戻ったみたい。
「うん、大丈夫だよ。安心して」
とりあえずそうは言ってみたけど、まだサラマンドラは健在。
それにあちらも、私たちを逃がすつもりはないようで、すぐさまこちらに顔を向けて再び攻撃態勢に入った。はやく終わらせた方がよさそう。
「ちょっと待っててね。今あいつを倒してくるから」
私は一歩足を前に踏み出した。
ふわりと、体が宙に浮く。サラマンドラはいきなり眼前に出現した私を見て、一瞬驚愕するかのように身を震わせた。
それでも、さすがはSランクモンスターだ。
怯むことなく、即座に開いた口から炎の塊を射出しようとする。
火の粉が舞い、凄まじい熱波が私の頬をジリジリと焦がす。
私は右手をそっと差し出して、人差し指で目の前の鼻面を弾いた。
瞬間、空間が歪み。音もなくサラマンドラの顔面に大穴が穿たれた。
『瞬間移動《テレポーテーション》』の応用。相手の肉体の一部を転移させる必殺攻撃だ。
放たれようとした爆炎はサラマンドラの口から溢れだして散り散りになる。
頭蓋を貫かれた巨体は瞬く間に力を失い、飛び散った炎に包まれながら、轟音と共にその場に崩れ落ちた。
「ふうっ、よし!片付いた!」
サラマンドラが完全に沈黙したのを確認して、熱気で額に滲んだ汗を拭いながらスマホを取り出す。
ダンジョン管理局に繋いで救助隊を呼ぶ。あとは、救助が来るまで彼女を保護して引き渡せば万事解決かな。
とりあえず、助けた少女の所に戻る。
「あ、ありがとうございます……」
少女は掠れた声で私に礼を言った。
「どういたしまして。とりあえず、もう安全だからゆっくり休んで大丈夫だよ」
私の言葉で気が抜けたのか、彼女は目を閉じてまた気を失ってしまった。
よっぽど消耗していたみたい。たっぷり寝かせてあげよう。
それにしても。この人、すごい美人だ。
もう会うことはないだろうけど、ひょっとしてモデルさんかなにかだったりするのかな?いや、探索者なんだからそんなわけないか。まあ、とにかく大事にならなくて良かった。
そんなことを考えながら、私はゆるりと救助を待った。
しかし、すでに別の意味で大変な出来事が着々と起き始めていた事など、この時の私は知る由もなかった。
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