運極さんが通る

スウ

文字の大きさ
上 下
2 / 127

キャラ設定をしよう

しおりを挟む
ログインした先は真っ白な空間だった。
キョロキョロしていると…

    ・・・執事服の男の人が現れたっ!・・・

「うひゃぁっ!!」 

びっくりして変な声出ちゃったよ…
瞬間移動だったよね?凄いなぁ…
 と、感慨深げに見ていると、執事さんが、

「私は、あなたのチュートリアルの担当をさせて頂く東堂といいます。宜しくお願いします。尚、チュートリアルは飛ばせませんのでご了承ください。」

おぉ…東堂さん…イケメンや…
私はよろしく、とコクリと頷く。

「まずはキャラ設定をしましょうか。」

パチンッと指を鳴らしマネキンを出現させ、
「このゲーム『Live Online』では、髪型、顔、身長、性別…など、細かく設定することができます。髪型や髪の色、目の色、肌の色…と、現実の世界ではありえないような配色ができますので、そちらにしてみてもいいかもしれませんね。設定は目の前に出ている画面から行うことが出来ますよ。」

 私は小説投稿サイトに入り浸ったり、マンガやアニメをこよなく愛する人種である。 
黒髪黒目にする気は毛頭ないぜ☆
執事さんの言った通り、現実ではありえないようないい感じのキャラを作ろうと思う。
時間をかけて…ゆっくりと………

「言い忘れておりましたが、時間制限は30分です。」
「それを早く言ってくださいよぉ…」
「すみません…。なにぶん色んな人に説明してきたものですから…」

とニコッと爽やかに笑いやがる。
よし。許そう。
さて、30分となると、パパッと決める必要がある訳だが。
 うむ。悩むなぁ…
   
 10分後

髪色は銀色に、長さは膝まで。
前髪は目にかからん程度の長さで。
目の色はアメジストのような赤紫で。
顔は…うん。凝りましたよ。かっこよくなりました。
女の子だけど、イケメンに仕上げました。
身長は、本当の身長に10cm盛って、175cmに。
肌は白く透き通るような色にしました。
なに?問題ある?ない。あるはずがない。
最高傑作です。
満足してます。

次に決めるのは種族らしい。

「種族には色々な種類がありまして、まず、ヒューマン。これは基本的に人間ですね。器用貧乏な種族です。」
「そんな事言ったら…人気でないでしょうに…」
「いえいえ、そんな事ありません。このゲームをプレイしている40%のプレイヤーがヒューマンですよ。」
「えっ!?なんで器用貧乏な種族選ぶんですか?」
「全てにおいてバランスよく、デメリットが少ないからですよ。…まぁ、デメリットと言えるかは、分からないのですが…。」
 「どういう事ですか?」
 「この世界では存在進化という、種族の一つ上の種族に進化出来るというシステムがありまして、ヒューマン以外の種族は大きく外見が変わったりするのですが、ヒューマンの場合だと、進化しても、あまり外見が変化しないようになっているんですよ。デメリットはそれぐらいだといってもいいですね。他の種族はドラゴニュート、ドワーフ、フェアリー、エルフと言ったものがありますね。まぁ、詳しくは目の前に出ている画面をご覧下さい。なりたい種族があればその名前をタップして下さいね。」

おもむろに視線を目の前にある画面にずらす。
カッコイイ種族になりたいな。
そんなことを思いながら画面をスライドする。
   
                種族

 ・ヒューマン
 ・ドラゴニュート
 ・ドワーフ
 ・フェアリー
 ・エルフ
 ・フィッシャーマン
 ・アンデッド



















    んん?まだ下に行けるみたいだぞ?









 ・ランダム(上記に書いてある種族以外のものを選べるかもしれない。だけどこれを使うと3時間の間、キャラの作りの直しができないよ?それでもいいのなら、レッツ タップ!)

「あの…東堂さん。このランダムというのは…?」
「あぁ…気づかれましたか。そちらはこの7つの種族以外の種族になれる…かもしれない夢が詰まったもの…いわゆるガチャみたいなものですね。最高レア度は☆8で、レア度の高い種族は、種族ごとにこのゲーム内で1人しか当たらないもようになっております。1億当てるより難しいですよ?プレイヤーの最低レア度は☆3で、存在進化で☆8まで到達できる仕様になっております。」

むむむ…どうしよう…めっちゃ悩む…。
正直ドワーフ以外なら何でもいいんだよな…。
もし☆3が当たっても、存在進化というもので、☆8まで行けるらしいし…
でもな…1人しか貰えない種族があるんだろう?
むむむん。
むぅぅぅん。
この際だ。回しちゃえ!
ていっ!
ランダムをタップしました…。ははは。
画面に書いてあった文字が消え、変わりに、ガチャの画面にっ。
…チラリと東堂さんを見ると、どうせガチャの結果は大したことないだろみたいな顔でこっちを見てくるのでイラッと来たよ…。
少しは期待してくれてもいいじゃないか。

こいっ!レアキャラ!東堂をギャフンと言わせたいんです!!カモン!
かもーーーーん!!!

    ポチッ
       ガラガラ
 んん?黒くて少し青みがかってる玉が出てきたよ?
              
     パカッ

   てーてれれってってってってってれれれーん!

    種族:堕天使 ☆8

えっえっえっえっ!!!??
うそうそうそうそああぁぁぁぁぁ!!
やった!?やったよ!?
東堂さん!やったぁぁぁぁあ!

「嘘だろ…」
「ふっ…これが私の実力です…」

   5分後。

東堂さんと私はやっとお花畑から帰ってきました。
改めて堕天使になった私の姿を見る。
背中から2対の漆黒の羽が生えていて、長さは床に着くかつかないかぐらいだ。
初心者用装備に、黒い2対の羽はとてもシュールだ。
思わず吹き出してしまった。
東堂さんも吹き出しそうになるのを堪えていたのを横目で捉えたよ。

「おほん。では、このゲーム内にて使用するプレイヤー名を決めてください。」

これはもう決まっている。色んな携帯のゲームで使っていた名前を使う。

「るし。で、お願いします。」 

ルシファーとルシフェルっていう天使or堕天使がいるじゃん?
カッコイイから、ファー、フェルをとって、平仮名にして、  るし にしたんだぁ。
ふふふ、今回の種族にぴったりな名前だよ!!
ありがとう!神様っ!!

「るし様でございますね。るし様は初回特典のIDを持っておられますか?」
「はいっ!持ってます!」
「では、目の前に出ている画面にIDを入力して下さい。」

ふはははは。並んだかいがあった。
どうやら初回特典だと、その種族にあったアイテムが貰えるらしい。
東堂さんがIDを確認して、アイテムを出してくれる。

「堕天使にはこの○闇の追憶というものが特典として付いてきます。効果は自分のluck(運)が2倍になります。」
「かなりチートですね。」
「そうですね。種族だけにしてもチートですよ?これは☆8のみが与えられる種族固定装備なので紛失不可になっております。大事にお使い下さい。」
   
黒い涙のようなアクセサリーが付いた髪紐で、結構カッコカワイイ装備だ。
  
 ○闇の追憶…装備者の現在のLuckを2倍にする。
                   闇に落ちた天使の記憶。 
                 ※紛失不可                ☆8


「次にステータスです。ステータスという言葉を口にするか、念じてみてください。」

ほう…念じるのか。
いやはや凄いものだな!!
  
ーーーーーーーーーーーーーーーー

   ステータス

名前   るし
種族  堕天使
Lv1
HP体力  800/800       MP魔力  1000/1000
SPD俊敏力  0      ATK攻撃力 0
STR筋力  0        MND精神力 0
DEF防御力  0      DEX器用力  0
INT知能力  0       LUK 0
残りポイント250

ーーーーーーーーーーーーーーーー

よく分からない…0だし。

「参考にヒューマンのステータスをみますか?」
「はいっ!是非!」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

      ステータス

名前 〇〇
種族  ヒューマン
Lv 1
HP  200/200          MP150/150
SPD  0                     ATK0
STR  0                   MND 0
DEF  0                     DEX  0
LNT  0                   LUK  0
残りポイント100

ーーーーーーーーーーーーーーー

えっ………? 

「0からなんですか?」
「はい。ですが、☆8ですからね。振れるポイントが多いんですよ。では、ステータスの下の方に残りポイントがありますね?そのポイントを任意でステータスに振ってください。」
「はい!」
       
ーーーーーーーーーーーーーーー

    ステータス
  
名前  るし
種族  堕天使
Lv  1
HP  800/800         MP  1000/1000
SPD  0              ATK0
STR  0           MND  0
DEF  0            DEX  0
INT 0            LUK  0→250(装備効果:500)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「運に全てですか…。凄いですね。他のに振らなくて大丈夫ですか?今ならまだ間に合いますが。」
「いえ、これで大丈夫です。」

いいもの出したら事故るって、友達が言ってたからなぁ…。
実際、車に轢かれたり、さっき小指を打ったりしたし。
うん!これでいいや!元々ハイスペックなステータスだったし。

「では、スキルの設定に参りましょう。」
   
しおりを挟む
感想 409

あなたにおすすめの小説

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

Free Emblem On-line

ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。 VRMMO『Free Emblem Online』 通称『F.E.O』 自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。 ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。 そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。 なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

病弱幼女は最強少女だった

如月花恋
ファンタジー
私は結菜(ゆいな) 一応…9歳なんだけど… 身長が全く伸びないっ!! 自分より年下の子に抜かされた!! ふぇぇん 私の身長伸びてよ~

神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜

FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio 通称、【GKM】 これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。 世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。 その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。 この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。 その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

都市伝説と呼ばれて

松虫大
ファンタジー
アルテミラ王国の辺境カモフの地方都市サザン。 この街では十年程前からある人物の噂が囁かれていた。 曰く『領主様に隠し子がいるらしい』 曰く『領主様が密かに匿い、人知れず塩坑の奥で育てている子供がいるそうだ』 曰く『かつて暗殺された子供が、夜な夜な復習するため街を徘徊しているらしい』 曰く『路地裏や屋根裏から覗く目が、言うことを聞かない子供をさらっていく』 曰く『領主様の隠し子が、フォレスの姫様を救ったそうだ』等々・・・・ 眉唾な噂が大半であったが、娯楽の少ない土地柄だけにその噂は尾鰭を付けて広く広まっていた。 しかし、その子供の姿を実際に見た者は誰もおらず、その存在を信じる者はほとんどいなかった。 いつしかその少年はこの街の都市伝説のひとつとなっていた。 ある年、サザンの春の市に現れた金髪の少年は、街の暴れん坊ユーリに目を付けられる。 この二人の出会いをきっかけに都市伝説と呼ばれた少年が、本当の伝説へと駆け上っていく異世界戦記。 小説家になろう、カクヨムでも公開してましたが、この度アルファポリスでも公開することにしました。

【完結】そして、誰もいなくなった

杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」 愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。 「触るな!」 だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。 「突き飛ばしたぞ」 「彼が手を上げた」 「誰か衛兵を呼べ!」 騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。 そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。 そして誰もいなくなった。 彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。 これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。 ◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。 3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。 3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました! 4/1、完結しました。全14話。

処理中です...