初恋

これはまだ僕が小学生の頃の話です。

いつもと変わらぬ朝を迎え、いつもと変わらない学校に登校する。

そう…いつもと変わらない1日を過ごすことになるはず。そう思っていた。

あの子と会うまでは、、、

その日のクラスはいつも通り先生を待ちつつ友人達と和気藹々話をしていた。

いつも通り先生が教室に入ってくる。

だが一つだけ違ったのは、少し時間が遅れてきたのだ。

何故だろうと…いつも時間を守る先生が…とクラスの友達は言っていた。

僕は元から他人に興味があまりなかったので気にしてはいなかった。

ガラガラと開く扉…そこから差しこむ光…なんか神々しかった。

そこから入ってくる人はまるで女神のように感じた。

先生の隣に立った瞬間こちらに顔を向ける。

そのとき僕の心に電気が走った。

そうだ…その子に恋をしてしまったのだ。

初めて人を好きになった瞬間だった。初めてだったんだ。

こんなに人を好きになれる時が来るなんて夢にも思わなかった。

それからずっと毎日のようにその子しか見れなくなった。

大好きで大好きで仕方なかった。

でも気持ちを伝えられないことに変わりはなかった。

怖かったのだ…伝えれば終わってしまうような気がしてならない。

ずっと気持ちを伝えられず月日は流れ、とうとう卒業の日を迎えてしまう。

早く伝えなければ、でも怖い。焦りは隠せなかった。

でもどこかまだチャンスがあると思っていたのだろう。

それもそのはず…中学には一緒に上がれるからだ。

だが現実はそう甘くなかったのだ。恋愛の神様は微笑まなかった。

なんとその子は家庭の事情で転校することがわかったのだ。

そうだ…卒業と共にお別れになってしまう。

そして卒業当日…タイミングはいつになっても訪れず…

とうとう伝えられずお別れとなってしまった。

あの子への思いをずっと抱えて生きていくのは辛かった…反面成長させてくれたのもあの子だった。

あの子を思い続けることで成長できる自分に嘘はつけなかった。

それからというもの中学、高校と好きな人はできるがあの子を思う気持ちが消えず、あの子への想いしかなかった。

12歳の小学5年生から20歳の成人まで8年間片思いを貫き通した。

最後になるが…恋は一途でいる方がいいと思うが、その反面辛いのは確かだ。

もしこれを読んでいる人に言いたい。

『怖くても気持ちはちゃんと伝えよう。一生の後悔より一瞬の勇気を持って』

最後まで読んでいただきありがとうございます。




24h.ポイント 0pt
0
小説 192,473 位 / 192,473件 恋愛 57,075 位 / 57,075件

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

わたしのことがお嫌いなら、離縁してください~冷遇された妻は、過小評価されている~

絹乃
恋愛
伯爵夫人のフロレンシアは、夫からもメイドからも使用人以下の扱いを受けていた。どんなに離婚してほしいと夫に訴えても、認めてもらえない。夫は自分の愛人を屋敷に迎え、生まれてくる子供の世話すらもフロレンシアに押しつけようと画策する。地味で目立たないフロレンシアに、どんな価値があるか夫もメイドも知らずに。彼女を正しく理解しているのは騎士団の副団長エミリオと、王女のモニカだけだった。※番外編が別にあります。

【完結】愛していないと王子が言った

miniko
恋愛
王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。 「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」 ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。 ※合わない場合はそっ閉じお願いします。 ※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。

処理中です...