夜の日本は妖怪の国

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｢龍崎さーんこれやっといてくんない？」
｢……。これは私の仕事ではありません。貴女が課長に頼まれた仕事ですよね？それに、その仕事を請け負うと残業になる為お断りします」
何故人間は自分が嫌なものを押し付けようとするのだろうか？昔から観察しているが理解不能過ぎる。
｢えぇ～？でもぉ、今日私も残業無理なの。だから、ね？お願い！」
｢無理です。貴女に用事があるように私にも用事があります」
｢龍崎さんそれくらいやってあげれば？」と横から男の人が割って入ってきた。
｢では、佐々木さんがやって差し上げればいいとおもいますが？」
｢俺は無理無理。妖怪関連のがあるし」
｢断固お断りします。松村さんが課長に頼まれたものです。私は餓者髑髏がしゃどくろと河童の資料をまとめ妖怪警備隊特別部隊第1に届けなくてはならない為無理です」






妖怪警備隊特別部隊とは妖怪と人間の警察である。数字が小さい程実力者ばかりな為、第1は最強と言える。
妖怪警備隊特別部隊は妖人ようにん







｢それ、私がやってあげる！」
｢結構です。お忘れですか？この前貴女がそう言って奪った私の仕事はやり直しを食らい、課長から苦言を言われたのです。
貴女が勝手にやったのに私が言われたのですよ？私のやっている仕事はとても重要な物ばかりです。それを1からやり直しは大変なので心の奥底からお断り致します」
｢佐々木さぁ～ん！龍崎さんが虐めてきますぅ……」
面倒臭い妖怪がいるように人間にも面倒臭いのはいる。が！しかし！！この松村と佐々木は人間の中で最も面倒臭い部類に私は入れている。
｢龍崎さんさ、自分が可愛くないからって可愛い松村さんに嫉妬して意地悪するの止めたら？醜いよ？」
｢はぁ………貴女方に言っときますが、私のやっている仕事はとても！とても！重要な物なんですよ？妖怪資料を現代に合わせて最新にしなくてはならないものなんですよ。時代が代われば妖怪も変わります。古い資料では役に立たないんです。なので邪魔するな」と怒りを込めて言うと2人は黙ってしまった。






｢あはははは！」と私達がいる総務部署のドア近くから笑い声が聞こえた。
｢立花さん、何かご用で？」
｢龍崎さんほんと面白いね」
｢そうですか。で？ご用は？」
｢特別部隊第1の副隊長である俺にそこまで冷たいの龍崎さんくらいだよ？」
立花航輝25歳で特別部隊第1の副隊長である。艶やかな黒髪で蒼い瞳をしている。どこかの国とのハーフらしく瞳が蒼いらしい。
｢立花さんご用件が無ければ帰って頂けますか？私はとてつもなく忙しいんです」
｢あ、用ならある！この前の資料ありがとうね！龍崎さんが集めてくれた妖怪の調査書類のおかげで事件解決したんだ」
｢それならよかったです」
｢んで、用件はこっからなんだ」
｢なんでしょう？」
早く終わらせて家に帰りたい、面倒臭い人達から離れたい気持ちがいっぱいです。
｢総務から第1に来ない？隊長も来て欲しいって言ってるんだ！！」
｢はい？？」
私は何故か最強と言われる第1にスカウトされたようです………。