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「ルリちゃん」

かわいい、かわいいと呪文のように呟きながらながら珀人さんは私の顔中にキスをしてくる。くすぐったくて気持ちい。おっぱいを優しく揉んでいる掌が先端の堅い部分を押しつぶすように刺激してくる。
唇が首筋を撫でて鎖骨を柔らかく食みながら、胸の丘をちろちろと舐めて先端をぱくりと咥えた。

「ひゃんっ」

湿った熱い感触に敏感な皮膚が包まれると、痺れるような快感が突き抜けて背中が弓なりに反る。浮いた背中を宥めるように撫でられた。

「ひ、っんんんっ」

ちゅうちゅうと音を立てて強く吸われたり、前歯で甘噛みされ、舌先で先端を強く刺激されると、もう声を我慢なんてできない。恥ずかしい位に甲高い声が勝手に口から飛び出して、閉じる暇のない口からみっともなく涎が出てしまう。
その間にも珀人さんの手は私の身体を撫でまわしたり、摘まんだり、爪を立てたりと悪戯な愛撫を繰り返してくるから、私の身体はもうどこに触られても甘く悲鳴を上げるだけのまるでおもちゃだ。

「ああっあんっ!!」

おへそのあたりをくすぐっていた指先が足の方へと滑り落ちて、しっとりと濡れている足の間にぬるりと触れた。恥ずかしさで反射的に閉じようとした足の間に珀人さんの身体が入り込んできて、閉じる事は叶わない。指が割れ目を撫でまわし、敏感な突起を爪で刺激し始める。

「だ、だめ、ひっ、ああっ」

与えられる快感の強さに怖くなって逃げようと腰をよじるけど、珀人さんの指は私を追い詰めるみたいにどんどん動きを激しくしてく。つぷ、と体の中に指先が入り込んでいく感触に腰が浮くが、その動きさえ利用されてずるん、と2本の指が一気に身体に入り込んできた。
すでにさんざん弄られた記憶の新しいそこは抵抗などする気が無いように甘えてねだって指を締め付ける。ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて指を抜き刺しされると、私はたまらなくなって腰をうねらせた。

「や、やだぁぁうっああんっ」
「アタシの指、凄い美味しそうに咥えちゃって…ルリちゃんて本当にえっちでかわいい」
「やだ、あ、あっ、そんなこといわなぃでぇ」
「ほら、もっとよくなっていいのよ」
「きゃん!」

ぐりんっと一気に指が増やされて内壁を刺激する圧迫感が増す。奥の柔らかい部分を増えた指先で一気に突かれる、目の奥がちかちかと光って意識が飛んだ。

「ああああっ!!」

止まらない身体の震えとまるで粗相をしたように足の間がしっとりと濡れていくのを感じながら、涙でぼやけた視線を珀人さんに向ければ、凄く色っぽい顔で見下ろされている事に気が付いて、指が抜けてしまって物足りなさを訴えるお腹の奥が疼いた。

「ルリちゃん、足もっててね」
「はい…」

自分で太ももを掴んで大きく足を開いた体勢を取らされる。恥ずかしくて死にそうだったが、どこか苦しそうな珀人さんにお願いされると、私は何だっていうことを聞いてしまうんだ。
ぬるぬると蜜が溢れてぬれそぼった割れ目が空気にさらされて少し冷たい。

ズボンを脱いだ珀人さんの股間にはお腹に付きそうな勢いで立ち上がったペニスが。お店でも見たはずなのに、その存在感の猛々しさに思わず息を飲む。

――今からアレ、入れられちゃうんだ。

割れ目からまるで涎みたいに蜜が垂れたのがわかる。あ、欲しいんだ、私、アレが。
恥ずかしいくて淫らではしたない自分の欲求に理性がぐずぐずに溶けていくのがわかる。おねだりするみたいに少しだけ腰を浮かせると、コンドームを付けていた珀人さんが小さく笑ってからゆっくりと私の足先を撫でた。

「覚悟してね、ルリちゃん」

予告するようにつま先をペロリと舐めてから、珀人さんの体が私の足の間に収まる。ペニスに手を添えて私の割れ目を焦らすように何度も先端で撫でたり、ぷっくりと存在を主張する突起を押しつぶしたりと戯れのような愛撫をして、散々私をあっためたあと、ようやくというような緩慢な動きで先端が入口に押し当てられた。

「んんっ」

指とは全然違う硬さと質量がゆっくりと侵入してくる。濡れそぼってほぐされたそこは、ゆっくりと珀人さんを飲み込んでいく。

「あっ!!」

先端が入りきった瞬間、ふつ、と薄い線が切れたような衝撃が走る。僅かな痛みと違和感に、私の初めてが珀人さんのものになったことを感じて、嬉しくて幸せなのにどうしようもない喪失感で胸が苦しくなった。珀人さんは私の頭を優しく撫でて、ずんずんと入り込んでくる。

「くぅっ」

満足げなうめき声とお腹がせりあがるような圧迫感に全部入り切ったことを知って、ああ、全部入れられちゃったんだ。私のハジメテは珀人さんのものなんだって満たされた気持ちになってぽろぽろと勝手に涙が出た。

「ああ、きもちいい…すごい暖かくてぴくぴくしてる。ルリちゃん、動いていい?」
「うん、うん、うごいてぇ珀人さん」

お腹の中で脈打つ珀人さんのペニスを締め付けながらその体に足を絡める。まだ少し痛くて苦しいけど、だからこそどんどん攻めてほしかった。

「たまんない」

絞り出すような低い声で唸った珀人さんが私の腰を掴んで動き始める。最初は私の様子をうかがうような動きだったのに、だんだんと激しさを増して、私の身体がベッドで激しく上下する。振り落とされそうな抽挿に怖くなってシーツを掴む。リズミカルに腰を打ちつけられると、お腹の奥がジンジンする。

「あっ、あっあああんっああ」
「ルリちゃん、ルリちゃんっ・・・・っ・・・・!!」
「ひぅ、あああっ!」

思い切り腰を押し付けられてぐりぐりと刺激され、私は何度目かになる絶頂に身体を大きく振るわせた。お腹の中で珀人さんのペニスも大きくなってぶるぶると震えているのが伝わってくる。

「はぁ、はぁ、はぁ」

お互い洗い呼吸をしながらぐったりともたれかかりあうようにベッドに沈むように倒れ込んだ。

「すごかったわ…」
「ひゃい…」

喘ぎ過ぎて口の中はカラカラだ。指一本すら動かせないほどに身体全体がピリピリ痺れている。セックスという物がこんなに大変で刺激的で気持ちいいなんて。まだ夢を見ているような浮遊感の中、隣に寝転んでいる珀人さんをじっと見つめる。

綺麗な顔が汗で濡れて少し気だるげなのがまた色っぽい。
こんなきれいな人としてしまった、という実感がじわじわ湧いてきて、さっきまで珀人さんが入っていた場所がまたじわりと濡れた気がした。

「ね、ルリちゃん、おねがいがあるの」

色を含んだ珀人さんがかすれた声で囁きながら私の頭を撫で、そのまま滑り降りた手が素肌の肩を撫で、ゆっくりと胸まで落ちておっぱいをやわやわと揉み始める。

「もういっかいシテもいい?」
「ひえぇっ」

そんな色っぽい顔と声でおねだりされて誰が拒めるだろうか。色気のない悲鳴を上げた私に珀人さんは笑いながらも明確な意思を持って胸の先端やお尻を撫で始める。
細くて綺麗だけど確かに男の人のものである足が、私の足の間に滑り込んで、太股の間で甘えるように上下して、足を開くように誘導してきた。

「ああ、んっ」

もうどこを触っても甘い声しか出ない私の身体も心もぐずぐずで、私は誘われるままに足を開き、まだ緩んでいる入口に珀人さんを迎え入れる。

そのまま二度三度、と珀人さんに散々と貪られ、私がベッドから起き上がるのを許されたのはとっくに日も暮れた夕食時だった。



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