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第3章 はじめてのダンスレッスン!
(3)打倒、いじわるお嬢さま!
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ひとがいないところまで来て、立ち止まった。
「ごめんね。わたしのせいで、ロゼまで悪く言われちゃった」
もともと、お嬢さまたちの悪口はわたしに向いてたものだったのに。使用人のわたしがなさけないと、ご主人さまのロゼまで悪く言われちゃうみたいだ。それって、責任重大。優等生のロゼの足を、引っ張るわけにはいかないじゃん!
「わたし、頑張るよ。ロゼのことを悪く言わせないように、もっと立派な執事になる!」
「リリイ……」
「あ、そうだ。夜会のダンスで一番を取るのはどうかな? ロゼがすてきなお嬢さまだって、見せつけられるかもよ!」
さっきのお嬢さまたちをぎゃふんと言わせたいし。負けてられないよね!
「よーし、打倒、いじわるなお嬢さま! 絶対にダンス上達するから、見ててよロゼ!」
ぐっとこぶしをにぎった。だけど。
「……リリイって、不思議な子ね」
ロゼは目を丸めていた。え、なんで?
「わたし、変なこと言った?」
「変というか、リリイは、わたしが無理やり執事にしたようなものだし、本気になってくれるとは思わなくて……」
ロゼってば、表情がしょぼしょぼしてる。陰口のせいで弱気になってるのかな?
(うーん、それはまあ、頼まれた……というか脅されたから、入学したようなものだけど)
「でも、入学するって言ったのは、わたしだし。それに、ロゼが悪く言われるのは嫌だよ」
ときどき意地悪だけど、ロゼはやさしい子だと思うし。
「わたしは、ロゼの執事だからね。ロゼのこと、守らなきゃ」
ロゼの手を、ぎゅっとにぎる。
「貧乏なのは、悪いことじゃないよ。だからもっと自信持って。ね?」
「リリイ……。ありがとう。うれしいわ」
ロゼはすこし考えてから、くしゃりと、小さな笑顔が浮かべた。よかった。元気になってくれたみたいだ。
「困り顔より、笑顔のほうがロゼはかわいいからね。あんまり悩んじゃだめだよ」
そう言うと、ロゼは驚いてから、ちょっと頬を赤くした。
「リリイってば、本当に王子みたいよね。かっこよくて、ずるいわ……」
「えええ? わたし、そんな特別なこと、言ってなくない?」
「いいえ、いまのは少女漫画の美少年しか言わない台詞だったわよ」
「そうかなあ……?」
わたしは、思ったことを言っただけなんだけど。でもまあ、とにかく!
「わたし、ロゼにふさわしい執事になってみせるからね! ダンスも頑張る!」
「ごめんね。わたしのせいで、ロゼまで悪く言われちゃった」
もともと、お嬢さまたちの悪口はわたしに向いてたものだったのに。使用人のわたしがなさけないと、ご主人さまのロゼまで悪く言われちゃうみたいだ。それって、責任重大。優等生のロゼの足を、引っ張るわけにはいかないじゃん!
「わたし、頑張るよ。ロゼのことを悪く言わせないように、もっと立派な執事になる!」
「リリイ……」
「あ、そうだ。夜会のダンスで一番を取るのはどうかな? ロゼがすてきなお嬢さまだって、見せつけられるかもよ!」
さっきのお嬢さまたちをぎゃふんと言わせたいし。負けてられないよね!
「よーし、打倒、いじわるなお嬢さま! 絶対にダンス上達するから、見ててよロゼ!」
ぐっとこぶしをにぎった。だけど。
「……リリイって、不思議な子ね」
ロゼは目を丸めていた。え、なんで?
「わたし、変なこと言った?」
「変というか、リリイは、わたしが無理やり執事にしたようなものだし、本気になってくれるとは思わなくて……」
ロゼってば、表情がしょぼしょぼしてる。陰口のせいで弱気になってるのかな?
(うーん、それはまあ、頼まれた……というか脅されたから、入学したようなものだけど)
「でも、入学するって言ったのは、わたしだし。それに、ロゼが悪く言われるのは嫌だよ」
ときどき意地悪だけど、ロゼはやさしい子だと思うし。
「わたしは、ロゼの執事だからね。ロゼのこと、守らなきゃ」
ロゼの手を、ぎゅっとにぎる。
「貧乏なのは、悪いことじゃないよ。だからもっと自信持って。ね?」
「リリイ……。ありがとう。うれしいわ」
ロゼはすこし考えてから、くしゃりと、小さな笑顔が浮かべた。よかった。元気になってくれたみたいだ。
「困り顔より、笑顔のほうがロゼはかわいいからね。あんまり悩んじゃだめだよ」
そう言うと、ロゼは驚いてから、ちょっと頬を赤くした。
「リリイってば、本当に王子みたいよね。かっこよくて、ずるいわ……」
「えええ? わたし、そんな特別なこと、言ってなくない?」
「いいえ、いまのは少女漫画の美少年しか言わない台詞だったわよ」
「そうかなあ……?」
わたしは、思ったことを言っただけなんだけど。でもまあ、とにかく!
「わたし、ロゼにふさわしい執事になってみせるからね! ダンスも頑張る!」
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