上 下
8 / 67

フェアリーホワイト 伝説のパンチラ⁉

しおりを挟む
 敵側のリーダーのデビルスネークが 

「おっと、始める前にだ。こんな大勝負、観客なしじゃ、もったいない。お客さんに見てもらわなきゃな」

 というと、四方の扉が開き、椅子を持った100名ほどの下級戦闘員がドッと入ってきた。 そしてたちまち観客と称してリングを取り囲んだのだ。 

「ちょっと、卑怯じゃない! 退がらせてよ!」 

 早くも卑劣な手段を繰り出してきたデビルクライムにわたしは激しく抗議した が、デビルスネークは取り合わず 

「ただの見物客だよ。手は出させないから安心しろ」

 と言い放った。わたしは姉に抗議して欲しかったが、それどころか、逆にすまし顔で 

「いいじゃないの。ちょうどいいハンディよ。フェアリーホワイト、このまま やりなさい」 

とまた承諾してしまった。 

(どこまで、妹につらく当たる姉なんだろう) 

 と、わたしは姉を少し恨みそうになったが、その間もなく、試合開始のゴングが鳴らされたのだ。磔のプレッシャー、強そうな難敵、敵意に満ちた見物客、 不利な条件だらけのこの勝負、どうなっちゃうの? 


 勝負のルールは、基本的には使えるのはプロレス技のみで、ルールもプロレスに準拠し凶器、目潰し、噛み付き、急所攻撃以外はなんでもあり。決着は相手がギブアップするか、失神KOするまで。そしてレフェリーはなしというキャットファイトだった。 


 わたしは、接近戦には邪魔になるマントは脱ぎ捨て、顔には仮面をつけ、上はノースリーブ、下はミニスカートのいつもの戦闘スタイルでリングに上がっていた。ムキムキの筋肉をした大男のデビルパイソンは、わたしの全身をスケベそうな目付きで舐めるように見回すと 

「フフフ、フェアリーホワイトちゃんが相手なんて光栄だぜ。伝説のパンチラを生で見せてもらえるなんてな」 

 すると観客席から、ギャハハと下卑た笑いが応じた。これも、わたしを精神的に辱めて優位に立とうという心理戦だった。 

 でも何なの、伝説のパンチラって? いつもスカートの下には白のアンダースコートを履いてるわたしだった。それが、こっそりこいつらのオナペットにされてたってことなの? まあ、嫌ねえ、悔しい。 

 でもあれって「見せてもいいパンツ」なんだけどなあ。あんなので喜んでるな んてこいつらやっぱりアホよ。 

「わたしのパンチラは安くないわよ。あんたの命で払ってもらうから」 

 わたしは、お返ししてやった。 

すると敵は 

「おのれ、生意気な女だパンティまで剥いてやるぜ」 

 と怒っていきり立った。相手に冷静さを失わせやっと1ポイント返して、少し余裕のできたわたしは、先制攻撃に出た。 

 いきなりジャンプして、フライングハイキックをお見舞いしたのだ。当然ミニスカートが全開になった。ダークパイソンも客の戦闘員たちも、中を凝視したのだが…… 
しおりを挟む

処理中です...