ジャスティボーイ＆ガール――俺にはセクシーな姿で悪と戦うミニスカヒロインに変身する幼馴染がいる――

緊縛！ 鎖につながれたヒロイン

「あ、ううっ……」

　怪人ダークタイガーとの戦いに敗れ、失神して、しばらく気を失っていた正義のヒロイン、ジャスティガールが、ようやく目を覚ました。最初はボウっとしていた。

「こ、ここはどこかしら、わたしはいったいどうしたの……？」

　だが、しばらくして自分の現状がわかってくると

「きゃあっ！」

　と大きな悲鳴を上げた。彼女は両腕のそれぞれ斜め上に挙上した状態で、天井から降りてきている鎖に両手首をつながれていた。そして、両脚にも鎖がつながれている。捕えられた正義のヒロインは、気を失っていた間に、逃げることができないように拘束されてしまったいたのだ。

「し、しまった！　ここは敵の基地の中なのかしら……」

　部屋の中には、他に誰もいなかった。殺風景な部屋で寒々として雰囲気が漂っている。やっと、冷静さを取り戻したジャスティガールは、少しづつ記憶が蘇ってきた。

「動けない！　わたし、敵に捕まってしまったのね」

　彼女は、罠に嵌められてしまったのだ。怪人を追跡中に、上から大きな網が落ちてきて絡め取られてしまった。動きがとれないところに新手の戦闘員がドッと現れ、大の字姿で身体を抑えつけられて、怪人から腹部に強烈なパンチを浴びて気を失ったのだ。

「く、悔しいわ……捕まるなんて」

　だが、美少女ヒロインにとっては、今は悔しさよりも、不安感のほうが徐々に増大していくのを感じていた。正義のヒロインとして、悪い奴らと戦い始めて以来、敵に捕らえられてしまったのは初めてだったのである。

「あの怪人、確か、わたしを拷問にかけるとか言ってたわね」

　どんな大ピンチが待っているのだろうか？　暴力的な肉体的拷問なのか、それとも心理的あるいは性的な拷問か？　全裸にされたり、ひょっとするとレイプされたりもするのだろうか？　ヒロインの正体である女子高生の花園麻衣は、まだ男性経験がなかったのだ。

「いやっ！　エッチな拷問をされるなんて！」

　思わず、かぶりを振った。性的拷問だなんて想像するだけでゾッとした。正義のヒロインとして戦う以上、こうしたピンチになることも、ある程度は覚悟の上のつもりだったが、実際にそれを迎えてみると、まるで違った。敵に脱がされて、裸にされるなんてゴメンである。そして、怪人からのレイプで処女喪失なんて、最悪だった。

「ダメよ、ダメっ！　悪から犯されるなんて！　絶対させないわっ！」

　ジャスティガールの妄想はだんだん悪い方へとどんどん膨らんでいったが、その時だった。部屋の自動ドアが、突然開いて、２人の人物が入ってきたのだ。

「お目覚めになった？　ジャスティガール」

　一人は先ほど戦ったダークタイガー、もうひとりは初めて見る、全身レオタードのようなピッチリした衣装に身を包んだ、派手な格好をした若い女だった。

「自己紹介が必要ね。わたしはアーマス、世界征服を目指す秘密結社ダーククローの司令官よ。はじめまして、ジャスティガール、私たちの基地へようこそ」