俺たちの関係

7話

「はぁ…」


もう本当に嫌だ。
あれからあいつは時間があれば俺を抱くようになった。すぐに抱けるようにかは知らないが、俺のそばにずっといて、鬱陶しくて仕方がない。脅して抱いてくる奴と誰がずっと一緒にいたいと思う？女から嫉妬の目で見られるし、こいつが現れてから災難しかない。


「何ため息ついてんだ？そんな小さい頭で考えてもなんも解決出来ねぇだろ？ほら、言ってみ？」

俺の悩みの原因であるこいつは俺の頬を突きながらまるで一緒にいるのが当たり前かのように、話しかけてくる。今日はこいつに会いたくなくて、避けるように大学に来たのに…。

「いちいちうるさい。誰が君に相談するか。」

俺の悩みは君だ、と言ってしまいたかったが、まず悩みが何かと聞いてくる時点で何も分かってないのだろう。そんなやつに言っても無駄だと思い、喉元まででかかった言葉を抑えこんだ。

「お前本当に可愛げがないな。あんだけいつも喘いでんのに。」

「…ッうるさいッ！！ここでそんなこと言うなッ！！」

「俺はいーつでもお前の秘密をバラす事ができるんだからな？態度改めたほうがいいぜ？」

「……」

…こいつ。

「今日はお前の家でやりたい気分。だから一緒に帰ろうぜ。」

「はぁッ！？何言ってるんだ！？嫌に決まってる！」

「おい、俺のさっき言ったこと忘れたのか？お前に拒否権はない。」

「…ッ！」

さっきとは打って変わって、冷たい眼差しと低いドスの効いた声で言われ、悔しくも身体がビクッと震え上がる。

「…わ、かった。」

「素直でよろしい！講義終わったら、迎えにいくから待ってろよ。」



もう帰りたい……。