俺たちの関係

5話

…はぁ、こんなに大学が行きたくないと思ったのは初めてだ、いや、大学は行きたいが、あいつに会いたくない。あいつのせいで昨日はスーパーのおばちゃん達のバトルには間に合わなかった。…こっちはぎりぎりで生活してるって言うのに。

思い出してまた怒りが沸きながらも、重い足取りで大学に向かいいつもの定位置に座ろうとしたら、なぜか奴が1人でそこにいた。





「…なんでいるの？」

「んー、逃げられないように？」

「…別に逃げないよ。俺は脅されてる身だからね。だから、違うところに行ってくれ。君のせいで目立つのはごめんだ。」



みんながじろじろ俺の方見て何か言ってる。…そりゃそうだ。奴はいつも女に囲まれて授業を受けていた。それなのに今日は目立たない俺の隣にいるんだ。女達は俺を今でも殺そうとするような目で俺を見ている。

「…君じゃない。亮って呼べよ」

「は？」

「亮って呼べって。お前理解力ねぇな…何回聞き直すんだ。」


…いやまず俺が言ったこと聞いてないのか？？…いやまず、違うところに行く気ないのか…。


「…いちいちうるさい、亮。これでもんくないか？」


「…ふっ、素直じゃねー奴」