4 / 16
旅支度
しおりを挟む
新作
『極悪奴隷商の悪役息子に転生したので、奴隷は売らずに大切に育てます』
『転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件』
を新作連載しました。
こちらも爽快で、主人公最強の冒険ファンタジーとなっておりまして、テンポよく1話1500字で毎日更新していきます。
是非読んで見てください。
王都において洗礼の儀、そして6歳のお披露目会が無事に終わった。
貴族というのは大抵が領地を陛下から与えられて、その土地を管理している。
俺の家も伯爵家なのでグロービル伯爵領というところを領地にし、そこを管理している。
今回は洗礼の儀とお披露目会があったため王都にいたのだが、とくに所用がない時は自領内にいるのがほとんどだ。
なので俺と父さん、そして母さん、そしてアイリス母様とアイシャは自領へと戻ることになる。
ジーク兄さんとマーク兄さん、そしてマイン姉さんはというと、王都にある実力至上主義である王立高等学校に在籍している。
王立高等学校は貴族、平民に関係なく寮生活を原則としているため、一緒に自宅に帰ることはできない。
「じゃあ、兄さん、姉さん。また、今度会いましょう」
俺が別れを兄さん達に告げると、
「「カイン、アイシャ元気でな」」
兄さん達が俺を優しく送り出してくれる。
一方姉さんはというと、
「うわぁぁぁぁん! なんて残酷なのよぉぉぉ! カインもアイシャもずっとこっちにいればいいじゃないぃぃ!」
別れを駄々っ子みたいに盛大に嘆いている。
アイシャはそんなマイン姉さんの様子を見て、面白いのかキャッキャっと楽しそうにしている。
マイン姉さんの悲痛の叫びなんかはそっちのけで、馬車の準備が整ったのか自領へと帰る面々が馬車へと乗り込む。
そして全員が乗り終えてから父さんの合図で馬車が動き出す。
残る3人にアイシャと俺は馬車の外に体を乗り出して手を振る。
3人の影がどんどんと小さくなっていき、3人の姿が見えなくなった。
王都の城門を抜けて、広大な平原を馬車で進んでいく。
伯爵家の馬車だけあって、車輪から伝わる振動もサスペンションのようなもので緩和されており、前世での自動車ほどではないが乗り心地はそれほど悪くはなかった。
馬車内では周りの景色を眺める以外に特にやることもなかったので、アイシャといろんな遊びをしていた。
「ひゃんけんほいっ! あいこでひょっ! あっちむいてほいっ!」
俺はアイシャとあっちむいてほいゲームをしたり、
石鹸を水で泡だてて、丸い輪っかをその液体につけ、丸い輪っかに息を吹きかけてバブルを作り出す、いわゆるシャボン玉で遊んだりしていた。
アイシャもシャボン玉にはかなりハマってしまったみたいで、飽きずにずっと外に向かってシャボン玉を作っていた。
グロービル伯爵領は馬車では半日くらいの道のりなのだが、なにかを忘れているようなそんな気がした。
なんだろうか、あまりにも今の生活が平和で楽しいからだろうか。
馬車の旅をしてみたいなんて思っていたからなのだろうか……
そんなことを考えてるとチユキからの念話が来て、
『マスター、このほのぼのした雰囲気であまり言いたくはないのですが、マスターが忘れていることを言ってしまってもいいですか?』
(あぁ、いいよ。俺も何かを忘れているような気がしてたから)
『では、じゃあ、遠慮なく言わせていただきますね。マスター、馬車で移動なんかしなくとも転移魔法でちゃちゃっと帰れば良かったんじゃないですか?』
(……………)
なんでことだ……
そうだよ。転移魔法を使えば一瞬で帰れたじゃないか……
『ま、マスター。そんながっかりしないで下さい。馬車の旅も楽しいものだったでしょう? 今度からはそうすればいいんじゃないですか?』
(……まぁ、確かにそうだね。馬車の旅もかなり楽しかったし、今回はこれはこれでありだね。で、どうしよう……転移魔法を使って帰れたことを父さん達に言うべきかな? 言わないべきかな?)
『まぁ、それはまた今度でいいんじゃないですか? 今、言ってしまったら今までの時間は何だったんだってなるでしょうからね』
(まぁ、そうだね。じゃあ、ここは黙っておこう)
チユキと転移に関してのことの方針を固めていたところ、かなりチユキとの念話に夢中になっていたようで、俺は父さんが俺に話しかけていることに気付かなかった。
「おい、カイン。聞いてるのか? カイン」
「あっ!? 父上。なんでしょうか?」
俺がぼーっとしていたように見えて、父さんが心配そうに声を掛けてくれていた。
「大丈夫か? カイン。なんか、ボケーっとしていたぞ。あ、そうそう。今言うのもなんなんだが、お前なら転移魔法が使えるんじゃないのか?」
父さんが俺とチユキの方針なんかは度外視でそんなことを訊いてきた。
俺とチユキはというと内心、父さんに対して、なんて空気の読めないやつなんだと思ってしまうのであった。
父さんはたまにこういう時がある。
俺の配慮を簡単に無視したり、フラグをポンと建てて行ったり……
少しは反省して欲しいものだ……
俺は今までの楽しかった空気を台無しにはしたくはないので、
「た、確かに、そうですね~(棒)そんな魔法があれば便利ですね~(棒)さすが父上ですね、発想がすごいと思います~(棒)さっそく、作って見てもいいですか?」
その場で即興で作ったように演出をする。
「あぁ、じゃあ、頼んでもいいか?」
チユキの言うところでは時空魔法EXを使えば難なく、転移できると言うことだ。
「もっと早く気づけば良かったですね。父上、何の問題もなく、転移魔法が出来たみたいですね。どうしますか?」
俺が転移魔法の完成を告げると、
「うむ。まぁ、今回はアイシャも楽しんでいることだし、このまま馬車で帰ることにしよう。カインの転移魔法は今後ともに役立つと思うから、その時は頼むな」
アイシャが楽しそうにしているおかげで、その後も微妙な空気になることもなく楽しい馬車の旅が続いた。
そして、その後も特に何事もなく、俺と俺の家族はグロービル伯爵領へと到着し屋敷へと到着した。
馬車の旅が思ったよりもきついものだったので、さっそく体を休めるため、自分の与えられた部屋へと向かった。
汚れを【クリーン】と呼ばれる生活魔法で落としてから、キングサイズのベッドへとダイブした。
ベッドの上で仰向けになりながら、俺は真っ白な天井を見上げ、これからのことを考える。
王都では洗礼の儀でかなりのチート恩恵を貰って、そのおかげで念願の魔法が使えるようになった。
こんなものが貰えるとは思いもしなかったので、これからどうすればいいのか非常に悩ましい。
俺がそんな考えている時に頼りになるのはやっぱりアイツで
『マスター! せっかくチートとやらを貰ったんですから冒険者になればいいんじゃないですか? せっかくの異世界ファンタジーですよ? 冒険をしないなんて手はありませんよ?』
(まぁ、確かに冒険者にはなりたいと思ってだんだけど、なんかありきたりじゃないか?)
『えっ!? ありきたりじゃダメなんですか? ファンタジーなんて大抵はありきたりでありふれたものじゃないですか?』
(まぁ、チユキの言うことは正しいね。でも、俺はまだ6歳なんだよね。せめて、15歳くらいの見た目が欲しいんだよなぁ)
正直なことを言うと、さすがに6歳の見た目で冒険者になるのは色々面倒なことが起きるだろうから、かなり妥協して15歳の容姿。できるのならば18歳がいいかな。
なんてことを考えていると、
『マスター、今更何を言ってるんですか? マスターなら見た目なんて簡単に変えられるじゃないですか? この世界はマスターの思うがままですよ?』
(そ、そういえばそうだったね。庶民的、凡人的な感覚が深く根付いているせいで、そんな発想はできなかったよ。ってことは姿を変えれば、面倒ごとは少なく旅ができるんだな?)
『まぁ、そうですね。比較的少なくなるとは思いますが、マスターなのでどうなるかはわかりませんね』
確かに、なんか主人公補正のせいで問題ごとに絡まれそうな気もしなくはないが、楽しい旅ができるのなら多少のことはまぁいいとしよう。
(それじゃあ、明日には父さん相談することにするよ。俺のステータスを見てるから、安全面に関しては断ることなんて出来ないだろうしね。1番の懸念点はアイシャのことかな?)
俺が冒険をすると言って、旅に出かけたらアイシャはすごく悲しむだろうし、すごく寂しい思いをするだろう。
そうならないためにも何かいい方法は無いのだろうか、と俺はそんなことを考えながら、馬車での疲労がかなり蓄積していたのか眠ってしまった。
⭐︎⭐︎
昨日はそのまま眠ってしまったみたいで、かなりぐっすりと眠ることができた。
俺は昨日今後自分がどうしていくのかを考えた。そして考えた結果、これからは冒険をするために冒険者になることを決めた。
それを父さんに伝えるために、父さんの執務室へと向かう。
父さんの執務室の扉をノックしてしばらくして中へと入る。
「おぉ、カイン。お前がここに来るなんて珍しいな。どうしたんだ? 何かあったのか?」
俺の父さんが俺を笑顔で迎えてくれる。
「父上、実は相談がありまして————」
俺は昨日考えたことを父さんに伝える。
・この世界を回り冒険をするために冒険者になること
・このままの容姿では面倒ごとが余計に増えるため、姿をかえること
などなどだ。
その話を聞いた父さんはというと、
「うーーん……そうだなぁ。本来であれば、洗礼の儀を終えた後は初等部の学園に通うか、武術や魔法そして勉強の家庭教師を雇って、王立高等学校に入るため勉強をするかなんだけどなぁ……お前の場合だと智慧神だったっけか? あれがあればわざわざ勉強をするなんてことは馬鹿らしいし、武術や魔法なんてもはや、必要ないもんな……できれば、自重と常識を学んで欲しいってのが親としての意見なんだが————」
と、父さんが口にする。
自重と常識を学んで欲しいなんて言われたら、俺も乾いた笑いしか出てこない。
「まぁ、おいおい自重は学んでいくとして。僕の場合これから王立高等学校にはいるまでの6年間は手持ち無沙汰になってしまうと思うんです。だから家を出て、世界を見て回ろうかと思ったんですが?」
6年もあれば、きっと世界各地を回って、観光することだって可能だろう。
「まぁ、そうだなぁ。お前を常識という型にはめ込むのは良くないのかもしれないな。よし! じゃあ、お前が冒険者になることを許可してやる。そのかわり、今の姿ではなく、さっきお前が言った通り、変装して冒険をすること。名前はケントだったっけか? その名前で活動するという条件で許可する」
「はい、わかりました。では王立高等学校に入学するまでの6年間は冒険者として活動することにします」
ケントというのは俺の前世での名前で、特に意味はないのだが、思いついたのがそれだったので、ケントにすることにした。
とりあえず父さんの許可を得ることができた。
けれども、父さんを説得するなんかよりも、よっぽど説得するのに難易度の高い人物がいた。
それは—————
「にーにー! にーにー! うわぁぁああん!」
「アイシャ。どうしたの? そんなに泣いて」
アイシャがワンワンと泣きながら、俺の元へと小さな体で必死に駆け寄って、そのまま俺の胸元へとダイブしてきた。
「にーにー! ダメですぅ~! にーにーはアイシャと一緒ですぅ~! にーにーがおうちから出るのなら、アイシャもにーにーと一緒ですぅー!」
アイシャは俺が冒険者になって、この家から出ていくことをアイリス母様から聞いたのか、それを止めるべく俺の元へと駆けつけてきた。
これは昨日から予想していたことで、
(ねぇ、チユキ。どうしたらいいかなぁ? 一緒には絶対連れて行けないし、冒険者になることをやめるなんてこともできない……)
『そうですねぇ。強引でいいのでしたら、簡単な事なんですけど、マスターはそれを望まないでしょうからね~』
(うん、そうだね。自分のことならいいのだけど、やっぱり可愛い妹になるとね、どうなるか分からないから慎重に行きたいね)
『うーん、手取り早いのは、冒険者として活動しながらも夜は転移魔法でここに帰ってくるとかですかねー。でも、これはマスターも嫌でしょう?』
(うん。確かに手取り早いけど、避けたいね。父さんにも家を出てくと言ってあるし、なんだかダサい気がするからね)
『はぁ、マスターも面倒くさいですねぇ。じゃあ、こんなのはどうですか? アイシャにマスターと簡単に連絡する手段を与えてあげるってのは」
確かに家にいなくて離れていても、前の世界ではコミュニケーションは取れていた。
それをアイシャと俺の間で繋げればいいのか。
(なるほどね! さすが、チユキ! いい案だね。でも、どんな感じにするの? 前世でいう携帯電話みたいな感じかな?)
携帯電話って言っても、前世でいうスマートフォンみたいな感じでいいんかな?
『プップップ! マスターの頭って石頭なんですか? そうなんですか? 流石の私もおかしくて笑っちゃいましたよ』
(な、なんなんだ!? 俺がいつおかしな事をいった? 俺は遠距離で通話ができるように、電話というものを考えただけなんだが?)
『プップップ! マスター、それは考えたなんて言いませんよ? マスターは考えるのを放棄して、ある既存のものを当てはめただけですよ?』
(…………で、それでなんで俺が石頭と言われなきゃならないんだ?)
『まぁ、意外とお馬鹿なマスターで良かったです。私も働きがいがありますね。じゃあ、お馬鹿なマスターにヒントをあげるとすると、機能が電話であればいいですよね?』
(…………た、確かに……そうだ)
言われてみれば確かにそうであった。
遠距離でも通話できる機能を持ったものならなんでもいい。
この世界では付与魔法なんてものをあるから、技術力があれば前世みたいな携帯の形をしていなくとも、その場に落ちている石ころにだって携帯の機能を持たせることができる。
『やっと、気がついたみたいですね。じゃあ、それではさっそく作ってみたらどうですか?』
(うん。そうするよ、じゃあ、さっそく創ろうか———)
「アイシャ、アイシャに今から、良いものを創ってあげるからちょっと待っててね」
俺は俺の胸元にある可愛い水色の頭を撫でながら、そう言う。
アイシャはさっきまでギャンギャン泣いていたものの、良いものと聞いて目をぱっちりと見開いた。
「いいものぉ? にーにーがアイシャに何かくれるのぉ~?」
アイシャは可愛らしく、首を傾げている。
「うん、そうだよー! アイシャのためだけに創るからね~! 良い子で待っててね~」
俺はそう言って、さっそく作業を開始する。
機能に関しては付与魔法でどうとでもなるので、後にして、まずはどんな外形にするかだ。
指輪!? もしくはブレスレット?!?
それともイヤリング!? いや、ルイーゼと同じくネックレス!?
まだアイシャは小さいから、ブレスレットとかの方がいいかな?
まずは外形としてはブレスレットを意識して。
宝石は前と同じで、幻の宝石でもいいかな?
素材はミスリルをふんだんに使って、可愛らしく犬をモチーフにして、細工を施す。
俺はこうして外形部分の作成に成功した。
まだ付与は一切していないので、これから機能についてを色々と考えていく。
まず機能としては通話の機能が必要だよな。でも、どうせなら声だけじゃなくて、顔を見えるようにしたい。
ならば、ここはビデオ通話にしてーっと。
『マスター!? やっぱり、マスターの頭は頑固なのですか? わざわざ2次元的世界に生きなくてもいいじゃないですか? 別に顔を見るだけじゃなくて、触れ合えるようにしたらいいじゃないですか? ここはなんたって異世界ですよ?』
(…………た、確かに、そうだな。さすがチユキだな)
よし、じゃあ。ホログラム映像にして、感覚をリアライズにしてっと。
おーーー! これだけでも、なかなかいいものができたなぁ。
他にはどんな機能をつけよう。
やっぱり、アイシャの安全面、そして教育面を考えてっと。
よし、これで完成でいいかな?
————————————————
幻玉の異世界式究極腕輪
————————————————
等級 創生級
効果 <4次元通信><転移><絶対防御障壁>
<状態異常無効><智慧神の教育アプリ>
<幸運+10000><悪漢強制排除>
<自動サイズ調節>
<個人認証:アイシャ・グロービル>
————————————————
『ま、マスター……これは、完全に拗らせてますね、シスコンを……』
悪漢強制排除というのは、変な輩がアイシャに危害を加えようとした瞬間、極大の電流を体に流し、気絶させるというもの。
「よーし、できたよぉ! アイシャ! 兄ちゃん、すっごく頑張ったんだよ~」
「にーにー、それがアイシャのために作ったやつぅ~?」
「そうだよ~。アイシャのためにつくったんだよー。じゃあ、アイシャにこれ付けてあげるねえ~」
俺は今し方作った創生級のブレスレットをアイシャの左手首に取り付ける。
「にーにー♪ これ可愛いねぇ~! ありがとーにーにー」
アイシャはブレスレットには大変満足しているようで、ブレスレットをキラキラした瞳で眺めていた。
「でも、アイシャ~! これは、可愛いだけじゃないんだよ~!」
言って俺はアイシャにこのブレスレットの性能について話した。
アイシャは性能について聞いてもよくわからないみたいで、
「要するに、これを付けていれば、遠くに居てもアイシャのことは兄ちゃんが守ってあげるし、いつでも兄ちゃんに会うことができるんだよ」
俺は簡潔にこのブレスレットの性能を説明する。
簡単な説明をきいて、4歳のアイシャでも理解できたみたいで。
「にーにー♪ ありがと~♪ だいすきー」
顔を俺の胸に埋めて、スリスリとしている。
俺はこんな感じでアイシャからも冒険することの許可を取り付けたのであった。
あっ!? と、危ない危ない。
アイシャのブレスレットに<位置情報>の付与をしてっと。
『ま、マスター……気持ち悪いくらいのシスコンですね……否定はさせませんよ……』
チユキの冷たい言葉が俺の胸に突き刺さった。
『極悪奴隷商の悪役息子に転生したので、奴隷は売らずに大切に育てます』
『転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件』
を新作連載しました。
こちらも爽快で、主人公最強の冒険ファンタジーとなっておりまして、テンポよく1話1500字で毎日更新していきます。
是非読んで見てください。
王都において洗礼の儀、そして6歳のお披露目会が無事に終わった。
貴族というのは大抵が領地を陛下から与えられて、その土地を管理している。
俺の家も伯爵家なのでグロービル伯爵領というところを領地にし、そこを管理している。
今回は洗礼の儀とお披露目会があったため王都にいたのだが、とくに所用がない時は自領内にいるのがほとんどだ。
なので俺と父さん、そして母さん、そしてアイリス母様とアイシャは自領へと戻ることになる。
ジーク兄さんとマーク兄さん、そしてマイン姉さんはというと、王都にある実力至上主義である王立高等学校に在籍している。
王立高等学校は貴族、平民に関係なく寮生活を原則としているため、一緒に自宅に帰ることはできない。
「じゃあ、兄さん、姉さん。また、今度会いましょう」
俺が別れを兄さん達に告げると、
「「カイン、アイシャ元気でな」」
兄さん達が俺を優しく送り出してくれる。
一方姉さんはというと、
「うわぁぁぁぁん! なんて残酷なのよぉぉぉ! カインもアイシャもずっとこっちにいればいいじゃないぃぃ!」
別れを駄々っ子みたいに盛大に嘆いている。
アイシャはそんなマイン姉さんの様子を見て、面白いのかキャッキャっと楽しそうにしている。
マイン姉さんの悲痛の叫びなんかはそっちのけで、馬車の準備が整ったのか自領へと帰る面々が馬車へと乗り込む。
そして全員が乗り終えてから父さんの合図で馬車が動き出す。
残る3人にアイシャと俺は馬車の外に体を乗り出して手を振る。
3人の影がどんどんと小さくなっていき、3人の姿が見えなくなった。
王都の城門を抜けて、広大な平原を馬車で進んでいく。
伯爵家の馬車だけあって、車輪から伝わる振動もサスペンションのようなもので緩和されており、前世での自動車ほどではないが乗り心地はそれほど悪くはなかった。
馬車内では周りの景色を眺める以外に特にやることもなかったので、アイシャといろんな遊びをしていた。
「ひゃんけんほいっ! あいこでひょっ! あっちむいてほいっ!」
俺はアイシャとあっちむいてほいゲームをしたり、
石鹸を水で泡だてて、丸い輪っかをその液体につけ、丸い輪っかに息を吹きかけてバブルを作り出す、いわゆるシャボン玉で遊んだりしていた。
アイシャもシャボン玉にはかなりハマってしまったみたいで、飽きずにずっと外に向かってシャボン玉を作っていた。
グロービル伯爵領は馬車では半日くらいの道のりなのだが、なにかを忘れているようなそんな気がした。
なんだろうか、あまりにも今の生活が平和で楽しいからだろうか。
馬車の旅をしてみたいなんて思っていたからなのだろうか……
そんなことを考えてるとチユキからの念話が来て、
『マスター、このほのぼのした雰囲気であまり言いたくはないのですが、マスターが忘れていることを言ってしまってもいいですか?』
(あぁ、いいよ。俺も何かを忘れているような気がしてたから)
『では、じゃあ、遠慮なく言わせていただきますね。マスター、馬車で移動なんかしなくとも転移魔法でちゃちゃっと帰れば良かったんじゃないですか?』
(……………)
なんでことだ……
そうだよ。転移魔法を使えば一瞬で帰れたじゃないか……
『ま、マスター。そんながっかりしないで下さい。馬車の旅も楽しいものだったでしょう? 今度からはそうすればいいんじゃないですか?』
(……まぁ、確かにそうだね。馬車の旅もかなり楽しかったし、今回はこれはこれでありだね。で、どうしよう……転移魔法を使って帰れたことを父さん達に言うべきかな? 言わないべきかな?)
『まぁ、それはまた今度でいいんじゃないですか? 今、言ってしまったら今までの時間は何だったんだってなるでしょうからね』
(まぁ、そうだね。じゃあ、ここは黙っておこう)
チユキと転移に関してのことの方針を固めていたところ、かなりチユキとの念話に夢中になっていたようで、俺は父さんが俺に話しかけていることに気付かなかった。
「おい、カイン。聞いてるのか? カイン」
「あっ!? 父上。なんでしょうか?」
俺がぼーっとしていたように見えて、父さんが心配そうに声を掛けてくれていた。
「大丈夫か? カイン。なんか、ボケーっとしていたぞ。あ、そうそう。今言うのもなんなんだが、お前なら転移魔法が使えるんじゃないのか?」
父さんが俺とチユキの方針なんかは度外視でそんなことを訊いてきた。
俺とチユキはというと内心、父さんに対して、なんて空気の読めないやつなんだと思ってしまうのであった。
父さんはたまにこういう時がある。
俺の配慮を簡単に無視したり、フラグをポンと建てて行ったり……
少しは反省して欲しいものだ……
俺は今までの楽しかった空気を台無しにはしたくはないので、
「た、確かに、そうですね~(棒)そんな魔法があれば便利ですね~(棒)さすが父上ですね、発想がすごいと思います~(棒)さっそく、作って見てもいいですか?」
その場で即興で作ったように演出をする。
「あぁ、じゃあ、頼んでもいいか?」
チユキの言うところでは時空魔法EXを使えば難なく、転移できると言うことだ。
「もっと早く気づけば良かったですね。父上、何の問題もなく、転移魔法が出来たみたいですね。どうしますか?」
俺が転移魔法の完成を告げると、
「うむ。まぁ、今回はアイシャも楽しんでいることだし、このまま馬車で帰ることにしよう。カインの転移魔法は今後ともに役立つと思うから、その時は頼むな」
アイシャが楽しそうにしているおかげで、その後も微妙な空気になることもなく楽しい馬車の旅が続いた。
そして、その後も特に何事もなく、俺と俺の家族はグロービル伯爵領へと到着し屋敷へと到着した。
馬車の旅が思ったよりもきついものだったので、さっそく体を休めるため、自分の与えられた部屋へと向かった。
汚れを【クリーン】と呼ばれる生活魔法で落としてから、キングサイズのベッドへとダイブした。
ベッドの上で仰向けになりながら、俺は真っ白な天井を見上げ、これからのことを考える。
王都では洗礼の儀でかなりのチート恩恵を貰って、そのおかげで念願の魔法が使えるようになった。
こんなものが貰えるとは思いもしなかったので、これからどうすればいいのか非常に悩ましい。
俺がそんな考えている時に頼りになるのはやっぱりアイツで
『マスター! せっかくチートとやらを貰ったんですから冒険者になればいいんじゃないですか? せっかくの異世界ファンタジーですよ? 冒険をしないなんて手はありませんよ?』
(まぁ、確かに冒険者にはなりたいと思ってだんだけど、なんかありきたりじゃないか?)
『えっ!? ありきたりじゃダメなんですか? ファンタジーなんて大抵はありきたりでありふれたものじゃないですか?』
(まぁ、チユキの言うことは正しいね。でも、俺はまだ6歳なんだよね。せめて、15歳くらいの見た目が欲しいんだよなぁ)
正直なことを言うと、さすがに6歳の見た目で冒険者になるのは色々面倒なことが起きるだろうから、かなり妥協して15歳の容姿。できるのならば18歳がいいかな。
なんてことを考えていると、
『マスター、今更何を言ってるんですか? マスターなら見た目なんて簡単に変えられるじゃないですか? この世界はマスターの思うがままですよ?』
(そ、そういえばそうだったね。庶民的、凡人的な感覚が深く根付いているせいで、そんな発想はできなかったよ。ってことは姿を変えれば、面倒ごとは少なく旅ができるんだな?)
『まぁ、そうですね。比較的少なくなるとは思いますが、マスターなのでどうなるかはわかりませんね』
確かに、なんか主人公補正のせいで問題ごとに絡まれそうな気もしなくはないが、楽しい旅ができるのなら多少のことはまぁいいとしよう。
(それじゃあ、明日には父さん相談することにするよ。俺のステータスを見てるから、安全面に関しては断ることなんて出来ないだろうしね。1番の懸念点はアイシャのことかな?)
俺が冒険をすると言って、旅に出かけたらアイシャはすごく悲しむだろうし、すごく寂しい思いをするだろう。
そうならないためにも何かいい方法は無いのだろうか、と俺はそんなことを考えながら、馬車での疲労がかなり蓄積していたのか眠ってしまった。
⭐︎⭐︎
昨日はそのまま眠ってしまったみたいで、かなりぐっすりと眠ることができた。
俺は昨日今後自分がどうしていくのかを考えた。そして考えた結果、これからは冒険をするために冒険者になることを決めた。
それを父さんに伝えるために、父さんの執務室へと向かう。
父さんの執務室の扉をノックしてしばらくして中へと入る。
「おぉ、カイン。お前がここに来るなんて珍しいな。どうしたんだ? 何かあったのか?」
俺の父さんが俺を笑顔で迎えてくれる。
「父上、実は相談がありまして————」
俺は昨日考えたことを父さんに伝える。
・この世界を回り冒険をするために冒険者になること
・このままの容姿では面倒ごとが余計に増えるため、姿をかえること
などなどだ。
その話を聞いた父さんはというと、
「うーーん……そうだなぁ。本来であれば、洗礼の儀を終えた後は初等部の学園に通うか、武術や魔法そして勉強の家庭教師を雇って、王立高等学校に入るため勉強をするかなんだけどなぁ……お前の場合だと智慧神だったっけか? あれがあればわざわざ勉強をするなんてことは馬鹿らしいし、武術や魔法なんてもはや、必要ないもんな……できれば、自重と常識を学んで欲しいってのが親としての意見なんだが————」
と、父さんが口にする。
自重と常識を学んで欲しいなんて言われたら、俺も乾いた笑いしか出てこない。
「まぁ、おいおい自重は学んでいくとして。僕の場合これから王立高等学校にはいるまでの6年間は手持ち無沙汰になってしまうと思うんです。だから家を出て、世界を見て回ろうかと思ったんですが?」
6年もあれば、きっと世界各地を回って、観光することだって可能だろう。
「まぁ、そうだなぁ。お前を常識という型にはめ込むのは良くないのかもしれないな。よし! じゃあ、お前が冒険者になることを許可してやる。そのかわり、今の姿ではなく、さっきお前が言った通り、変装して冒険をすること。名前はケントだったっけか? その名前で活動するという条件で許可する」
「はい、わかりました。では王立高等学校に入学するまでの6年間は冒険者として活動することにします」
ケントというのは俺の前世での名前で、特に意味はないのだが、思いついたのがそれだったので、ケントにすることにした。
とりあえず父さんの許可を得ることができた。
けれども、父さんを説得するなんかよりも、よっぽど説得するのに難易度の高い人物がいた。
それは—————
「にーにー! にーにー! うわぁぁああん!」
「アイシャ。どうしたの? そんなに泣いて」
アイシャがワンワンと泣きながら、俺の元へと小さな体で必死に駆け寄って、そのまま俺の胸元へとダイブしてきた。
「にーにー! ダメですぅ~! にーにーはアイシャと一緒ですぅ~! にーにーがおうちから出るのなら、アイシャもにーにーと一緒ですぅー!」
アイシャは俺が冒険者になって、この家から出ていくことをアイリス母様から聞いたのか、それを止めるべく俺の元へと駆けつけてきた。
これは昨日から予想していたことで、
(ねぇ、チユキ。どうしたらいいかなぁ? 一緒には絶対連れて行けないし、冒険者になることをやめるなんてこともできない……)
『そうですねぇ。強引でいいのでしたら、簡単な事なんですけど、マスターはそれを望まないでしょうからね~』
(うん、そうだね。自分のことならいいのだけど、やっぱり可愛い妹になるとね、どうなるか分からないから慎重に行きたいね)
『うーん、手取り早いのは、冒険者として活動しながらも夜は転移魔法でここに帰ってくるとかですかねー。でも、これはマスターも嫌でしょう?』
(うん。確かに手取り早いけど、避けたいね。父さんにも家を出てくと言ってあるし、なんだかダサい気がするからね)
『はぁ、マスターも面倒くさいですねぇ。じゃあ、こんなのはどうですか? アイシャにマスターと簡単に連絡する手段を与えてあげるってのは」
確かに家にいなくて離れていても、前の世界ではコミュニケーションは取れていた。
それをアイシャと俺の間で繋げればいいのか。
(なるほどね! さすが、チユキ! いい案だね。でも、どんな感じにするの? 前世でいう携帯電話みたいな感じかな?)
携帯電話って言っても、前世でいうスマートフォンみたいな感じでいいんかな?
『プップップ! マスターの頭って石頭なんですか? そうなんですか? 流石の私もおかしくて笑っちゃいましたよ』
(な、なんなんだ!? 俺がいつおかしな事をいった? 俺は遠距離で通話ができるように、電話というものを考えただけなんだが?)
『プップップ! マスター、それは考えたなんて言いませんよ? マスターは考えるのを放棄して、ある既存のものを当てはめただけですよ?』
(…………で、それでなんで俺が石頭と言われなきゃならないんだ?)
『まぁ、意外とお馬鹿なマスターで良かったです。私も働きがいがありますね。じゃあ、お馬鹿なマスターにヒントをあげるとすると、機能が電話であればいいですよね?』
(…………た、確かに……そうだ)
言われてみれば確かにそうであった。
遠距離でも通話できる機能を持ったものならなんでもいい。
この世界では付与魔法なんてものをあるから、技術力があれば前世みたいな携帯の形をしていなくとも、その場に落ちている石ころにだって携帯の機能を持たせることができる。
『やっと、気がついたみたいですね。じゃあ、それではさっそく作ってみたらどうですか?』
(うん。そうするよ、じゃあ、さっそく創ろうか———)
「アイシャ、アイシャに今から、良いものを創ってあげるからちょっと待っててね」
俺は俺の胸元にある可愛い水色の頭を撫でながら、そう言う。
アイシャはさっきまでギャンギャン泣いていたものの、良いものと聞いて目をぱっちりと見開いた。
「いいものぉ? にーにーがアイシャに何かくれるのぉ~?」
アイシャは可愛らしく、首を傾げている。
「うん、そうだよー! アイシャのためだけに創るからね~! 良い子で待っててね~」
俺はそう言って、さっそく作業を開始する。
機能に関しては付与魔法でどうとでもなるので、後にして、まずはどんな外形にするかだ。
指輪!? もしくはブレスレット?!?
それともイヤリング!? いや、ルイーゼと同じくネックレス!?
まだアイシャは小さいから、ブレスレットとかの方がいいかな?
まずは外形としてはブレスレットを意識して。
宝石は前と同じで、幻の宝石でもいいかな?
素材はミスリルをふんだんに使って、可愛らしく犬をモチーフにして、細工を施す。
俺はこうして外形部分の作成に成功した。
まだ付与は一切していないので、これから機能についてを色々と考えていく。
まず機能としては通話の機能が必要だよな。でも、どうせなら声だけじゃなくて、顔を見えるようにしたい。
ならば、ここはビデオ通話にしてーっと。
『マスター!? やっぱり、マスターの頭は頑固なのですか? わざわざ2次元的世界に生きなくてもいいじゃないですか? 別に顔を見るだけじゃなくて、触れ合えるようにしたらいいじゃないですか? ここはなんたって異世界ですよ?』
(…………た、確かに、そうだな。さすがチユキだな)
よし、じゃあ。ホログラム映像にして、感覚をリアライズにしてっと。
おーーー! これだけでも、なかなかいいものができたなぁ。
他にはどんな機能をつけよう。
やっぱり、アイシャの安全面、そして教育面を考えてっと。
よし、これで完成でいいかな?
————————————————
幻玉の異世界式究極腕輪
————————————————
等級 創生級
効果 <4次元通信><転移><絶対防御障壁>
<状態異常無効><智慧神の教育アプリ>
<幸運+10000><悪漢強制排除>
<自動サイズ調節>
<個人認証:アイシャ・グロービル>
————————————————
『ま、マスター……これは、完全に拗らせてますね、シスコンを……』
悪漢強制排除というのは、変な輩がアイシャに危害を加えようとした瞬間、極大の電流を体に流し、気絶させるというもの。
「よーし、できたよぉ! アイシャ! 兄ちゃん、すっごく頑張ったんだよ~」
「にーにー、それがアイシャのために作ったやつぅ~?」
「そうだよ~。アイシャのためにつくったんだよー。じゃあ、アイシャにこれ付けてあげるねえ~」
俺は今し方作った創生級のブレスレットをアイシャの左手首に取り付ける。
「にーにー♪ これ可愛いねぇ~! ありがとーにーにー」
アイシャはブレスレットには大変満足しているようで、ブレスレットをキラキラした瞳で眺めていた。
「でも、アイシャ~! これは、可愛いだけじゃないんだよ~!」
言って俺はアイシャにこのブレスレットの性能について話した。
アイシャは性能について聞いてもよくわからないみたいで、
「要するに、これを付けていれば、遠くに居てもアイシャのことは兄ちゃんが守ってあげるし、いつでも兄ちゃんに会うことができるんだよ」
俺は簡潔にこのブレスレットの性能を説明する。
簡単な説明をきいて、4歳のアイシャでも理解できたみたいで。
「にーにー♪ ありがと~♪ だいすきー」
顔を俺の胸に埋めて、スリスリとしている。
俺はこんな感じでアイシャからも冒険することの許可を取り付けたのであった。
あっ!? と、危ない危ない。
アイシャのブレスレットに<位置情報>の付与をしてっと。
『ま、マスター……気持ち悪いくらいのシスコンですね……否定はさせませんよ……』
チユキの冷たい言葉が俺の胸に突き刺さった。
10
お気に入りに追加
2,990
あなたにおすすめの小説
【オンボロ剣】も全て【神剣】に変える最強術者
月風レイ
ファンタジー
神の手違いにより死んでしまった佐藤聡太は神の計らいで異世界転移を果たすことになった。
そして、その際に神には特別に特典を与えられることになった。
そして聡太が望んだ力は『どんなものでも俺が装備すると最強になってしまう能力』というものであった。
聡太はその能力は服であれば最高の服へと変わり、防具であれば伝説級の防具の能力を持つようになり、剣に至っては神剣のような力を持つ。
そんな能力を持って、聡太は剣と魔法のファンタジー世界を謳歌していく。
ストレスフリーファンタジー。
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
異世界転生でチートを授かった俺、最弱劣等職なのに実は最強だけど目立ちたくないのでまったりスローライフをめざす ~奴隷を買って魔法学(以下略)
朝食ダンゴ
ファンタジー
不慮の事故(死神の手違い)で命を落としてしまった日本人・御厨 蓮(みくりや れん)は、間違えて死んでしまったお詫びにチートスキルを与えられ、ロートス・アルバレスとして異世界に転生する。
「目立つとろくなことがない。絶対に目立たず生きていくぞ」
生前、目立っていたことで死神に間違えられ死ぬことになってしまった経験から、異世界では決して目立たないことを決意するロートス。
十三歳の誕生日に行われた「鑑定の儀」で、クソスキルを与えられたロートスは、最弱劣等職「無職」となる。
そうなると、両親に将来を心配され、半ば強制的に魔法学園へ入学させられてしまう。
魔法学園のある王都ブランドンに向かう途中で、捨て売りされていた奴隷少女サラを購入したロートスは、とにかく目立たない平穏な学園生活を願うのだった……。
※『小説家になろう』でも掲載しています。
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる