【連載小説】僕の好きなこと

遠藤良二

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7話 執筆とハローワーク

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 夕方まで僕は父のパソコンで小説を夢中になって書いていた。自分でも書いていて面白いと思う。短編小説だろう。Wordで書いていて、約5000文字書いた。何だかこんなに書けて嬉しい、自分でもやれば出来るんだなぁと思った。

 小説が出来上がったらどこかの小説サイトに投稿しよう。どんな評価が来るか楽しみだな。

 16時30分前になり、もう1度ハローワークに行くことにした。母に言って、車のキーを借りた。
「気を付けてね!」
 母は言った。
「わかった」
 外に出てみたら、雲行きが怪しい。雨が降りそうだ。さっさと行ってこよう。

 ハローワークに着いて、さきほどパソコンで見た求人をここの職員に話した。
「ああ、ここね。カウンターの席に座ってね。今、ここのコンビニに電話するから。夜中でいいんだね?」
 と白髪の男性職員は僕に言った。僕は、
「はい、いいです」
 返事をした。
 職員は電話をしてくれた。
「明日の13時までに履歴書を持って行ってね」
「わかりました」
 履歴書は前職の時に書いて以来書いていない。確か、証明写真が必要だったはず。そう思い、写真屋に行って撮ってもらった。だいぶ古びた写真屋だ。今は、デジカメやスマホのカメラもあるから写真屋はあまり需要がないのかもしれない。現にお客さんはいなかった。

 帰宅する前にスーパーマーケットに寄り、6缶パックの発泡酒を買い物カゴに入れた。それと酒の肴さかなにカレイと鮭のつまみも入れた。つまみはあまり買わないけれど、高いと思った。ちなみに煙草は吸わない。今はあまりお金がないので自分の分だけ買った。毎日1缶は飲んでいる。友達と飲むときは3本くらい飲むけれど。

 それにしても彼女が欲しいなぁ。でも、無職の男を相手にする女性はいないだろう。バイトでも、仕事を始めたら彼女を探そう。男友達にでも紹介してもらおうかなあ。

 僕は高校生のときに彼女がいたきり誰とも付き合っていない。その子とは高校2年の夏から3年の夏まで付き合った。お互い進路が違うので、やることも違ってくる。好きだったけれど、彼女のほうから別れを切り出された。ショックだったけれど、仕方ないと思い諦めた。

 地元に残っている同級生は数人しかいないようだ。その中でも1番仲の良かった前島隆まえじまたかしは今でも交流がある。飲みに行く相手はそいつのこと。隆にLINEを送ろう。本文は、
<オッス! 僕仕事辞めたよ。仕事し始めたら女の子紹介してくれない?>
 しばらくして彼からLINEがきた。
<マジでやめたの? 紹介はしてやるよ>
<よろしく>
 それで、とりあえずやり取りは終わり。

                           つづく……
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