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序章
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序章
――カッ、カッ。
響く小気味よい打突音。
「ええいっ」
「まだまだっ」
飛び交う快活な掛け声。
初夏の爽やかな日差しの下、ふたりの若者が剣の腕を競い合っている。
もう、かれこれ一刻(約二時間)ほども、双方飽くことなく稽古をつづけていた。
両者の腕前はまったくの互角である。優勢、劣勢の移り変わりこそあるものの、明確な勝ち負けはずっとつかぬままだった。
疲れを知らぬふたりは、ひたすら木刀を振るいつづける。
年恰好はほとんど同じぐらいだろう。背丈や体の大きさも似通っている。
どちらもすらりとした長身で、均整の取れた痩躯だった。ただひとつ違っているのは、
「ああ、疲れた。少し休憩しようか、お虎」
笑いながら声をかけたひとりが、つづけて発した言葉――。
「しかし、おぬしは本当に強いなあ。女子にしておくのがもったいないぐらいだよ」
そう、もうひとりは、なんと女子なのである。
「おぬしと互角に戦えるのは、家中の男でも俺ぐらいのものだろう」
「ええ、今のところは」
「今のところ?」
「そうよ。だって、私はいずれ八郎殿も敵わぬぐらい強くなってみせますから」
お虎と呼ばれた女は、そう言って微笑んだ。
美しい。抜けるような白い肌に、切れ長の双眸。綺麗に筋の通った鼻の下に、清楚な花弁の如き唇。一見すると、やや男性的な印象も与える顔立ちだが、それも相俟って、ちょっと浮世離れした美しさである。
「それは楽しみだな」
苦笑で応じる男のほうも、目を見張るような美形である。
面差しは互いによく似ていた。強いて違いを挙げるならば、男のほうは色黒で精悍な印象を与えるところだろうか。
「とにかく休もう、お虎」
八郎と呼ばれた男は、そう言って手拭いを差し出した。
「そうしましょう」
お虎はにっこりと笑って受け取り、額から流れ落ちる汗を拭う。
ふたりは縁側へ並んで腰を下ろし、水筒の水で咽喉を潤した。
「最後だから決着をつけてしまいたかったが、結局、あいこのままになってしまったな。まあ、これはこれで後腐れがなくてよいか」
「そうですね。でも、私は本当にいずれ八郎殿よりも強くなってみせますから。だから今は、あいこで許しておいてあげます」
「おぬし……、まさか輿入れしてからも剣の稽古をつづけるつもりなのか」
「もちろん」
大きく頷くお虎に、
「あのなあ、お虎」
八郎は呆れたような顔を見せて、
「おぬしが嫁ぐ富田家は文官の家だ。婿になる信高殿のことはあまりよく知らないが、舅の知信殿は武骨な槍働きとはおよそ無縁なお方だった。そんな家で女だてらに木刀なんて振り回してみろ。たちまち追い返されてしまうぞ」
「大丈夫ですよ」
お虎は平然と切り返す。
「仮にも天下の宇喜多家から来た嫁を、そう簡単に追い返せるものですか」
「そんな料簡でうまくやっていけると思っているのか。そもそも妻というものはだな――」
「はいはい、わかっていますよ」
お虎は口を尖らせて、
「夫を立て、夫に尽くし、夫に愛され、守られる存在であれ、でしょう」
「そうだ。よくわかっているじゃないか」
八郎はしたり顔で頷く。
「いいか、お虎。俺はな、幼い頃からずっと剣の腕を磨き合ってきたおぬしには絶対に幸せになってもらいたいのだ。富田家の身代は小さく、取り立てて名門というわけでもない。宇喜多の血を引くおぬしが嫁ぐ相手としては些か物足らぬという声もある。だが、俺は案外、よい縁談だったのではないかと思っているのだ」
「どうしてです」
「ひと昔前の元亀・天正の頃ならばいざ知らず、今や豊臣家の天下は盤石だ。先頃、殿下の懐刀だった弟君の大和大納言秀長さまが亡くなられたのは大きな痛手だったが、徳川家康殿や前田利家殿、毛利輝元殿、小早川隆景殿、それに上杉景勝殿ら錚々たる面々が政権を支えている。日本国内にもはや敵はなく、遠く大明国にまで軍勢を進めようとしているのだ。この先、国内で大きな戦が起きることはまずないだろう。となれば、下手に格式ばった名門に嫁ぐよりも、身代は小さくても風通しのよい家に嫁ぎ、平凡な幸せを手に入れるのも悪くない」
八郎はしみじみとした口調で言った。
「これが乱世であったならば、俺はおぬしが富田家などへ嫁入りすることに断固反対しただろう。富田信濃守信高という、おぬしの夫となる人物が、どのような男か俺はよく知ら
ないが、おそらく戦場でみずから槍を振るい、おぬしを守ることのできる武人ではあるまい。だが、乱世は終わった。信高殿が戦働きでおぬしを守る必要は、もうなくなったのだ」
「なるほど」
お虎は微笑みながら頷く。
「たしかに、そうかもしれませぬ。しかし、八郎殿。油断は禁物でございますよ。古来、戦の芽はどこからどんなふうにして生えてくるかわからぬものですから」
「滅多なことを言うな、お虎」
八郎が窘める。
「今、どこかから戦の芽が生えるということは、豊臣政権の屋台骨がぐらつくということだ。そのようなこと、断じてあってはならぬし、あろうはずがない。俺はそう信じている」
「ふふ、八郎さまは純粋ですね」
悪戯っぽく笑うお虎。その表情は可憐でもあり、どこか艶麗でもある。
八郎はしかし、顔を曇らせて、
「万が一、そのような事態になれば、おぬしはすぐにこの宇喜多家へ戻ってくるのだぞ。おぬしのことは、この俺がしかと守ってやるゆえな」
「ありがとうございます。しかし、それでは――」
「それでは、なんだ」
「私の妻としての分が立ちますまい」
「妻としての分?」
「八郎さまは先程、おっしゃいましたね。妻たる身は、夫に愛され、守られる者でなければならぬと」
「いかにも、そう言った。夫たる者が身命を賭して守りたいと思えるような、よき妻であれということだ」
「逆ではいけないのでしょうか」
「なに」
怪訝そうな顔をする八郎に向かって、お虎はその端麗な面上に、無邪気な笑みを浮かべながら、
「もし富田家が戦に巻き込まれるようなことがあれば、その時は私が夫の信高殿を守って差し上げます。私がみずから戦場へ出て薙刀を振るい、槍を繰り出して、夫を守ってみせます。そのためにこそ、私はこうして日々、武芸の腕を磨いているのです」
八郎は今度こそ、心底から呆れ果てたという顔で、お虎の顔を見詰めた。
「なんです、しげしげと。私の顔に何かついていますか」
「いや、俺はただ呆れているだけだ」
「なぜ呆れるのです。だって、私に武芸で勝てる男子など、そうはいないでしょう。そのことは、ずっと稽古をともにしてきた八郎殿が一番よく知っているはずですよ」
「まあ、な」
八郎は苦笑せざるをえない。
たしかに、そうなのだ。現にこの宇喜多家中でも、かろうじて自分が対等に戦えるぐらいで、あとの男連中は軒並み歯が立たないだろう。もし本当に戦が起きたら、彼女はその言葉どおり戦場を駆け廻り、夫となる男を守り抜くかもしれない。
横目に映るお虎の双眸は、爛々と輝いている。まるで、そういう日が来ることを待ち望んでいるかのようだ。
――やれやれ。
このじゃじゃ馬娘には、この上、何を言っても始まらぬと、匙を投げたのだろうか。
八郎はゆっくり立ち上がると、
「そろそろ帰るよ。お虎、あまり無茶をして信高殿に嫌われるなよ」
どこか寂しげな笑顔を残して、くるりと背を向けた。
その後姿に向かって、お虎も少し無理をして笑いながら、小さく舌を出してみせた。
――カッ、カッ。
響く小気味よい打突音。
「ええいっ」
「まだまだっ」
飛び交う快活な掛け声。
初夏の爽やかな日差しの下、ふたりの若者が剣の腕を競い合っている。
もう、かれこれ一刻(約二時間)ほども、双方飽くことなく稽古をつづけていた。
両者の腕前はまったくの互角である。優勢、劣勢の移り変わりこそあるものの、明確な勝ち負けはずっとつかぬままだった。
疲れを知らぬふたりは、ひたすら木刀を振るいつづける。
年恰好はほとんど同じぐらいだろう。背丈や体の大きさも似通っている。
どちらもすらりとした長身で、均整の取れた痩躯だった。ただひとつ違っているのは、
「ああ、疲れた。少し休憩しようか、お虎」
笑いながら声をかけたひとりが、つづけて発した言葉――。
「しかし、おぬしは本当に強いなあ。女子にしておくのがもったいないぐらいだよ」
そう、もうひとりは、なんと女子なのである。
「おぬしと互角に戦えるのは、家中の男でも俺ぐらいのものだろう」
「ええ、今のところは」
「今のところ?」
「そうよ。だって、私はいずれ八郎殿も敵わぬぐらい強くなってみせますから」
お虎と呼ばれた女は、そう言って微笑んだ。
美しい。抜けるような白い肌に、切れ長の双眸。綺麗に筋の通った鼻の下に、清楚な花弁の如き唇。一見すると、やや男性的な印象も与える顔立ちだが、それも相俟って、ちょっと浮世離れした美しさである。
「それは楽しみだな」
苦笑で応じる男のほうも、目を見張るような美形である。
面差しは互いによく似ていた。強いて違いを挙げるならば、男のほうは色黒で精悍な印象を与えるところだろうか。
「とにかく休もう、お虎」
八郎と呼ばれた男は、そう言って手拭いを差し出した。
「そうしましょう」
お虎はにっこりと笑って受け取り、額から流れ落ちる汗を拭う。
ふたりは縁側へ並んで腰を下ろし、水筒の水で咽喉を潤した。
「最後だから決着をつけてしまいたかったが、結局、あいこのままになってしまったな。まあ、これはこれで後腐れがなくてよいか」
「そうですね。でも、私は本当にいずれ八郎殿よりも強くなってみせますから。だから今は、あいこで許しておいてあげます」
「おぬし……、まさか輿入れしてからも剣の稽古をつづけるつもりなのか」
「もちろん」
大きく頷くお虎に、
「あのなあ、お虎」
八郎は呆れたような顔を見せて、
「おぬしが嫁ぐ富田家は文官の家だ。婿になる信高殿のことはあまりよく知らないが、舅の知信殿は武骨な槍働きとはおよそ無縁なお方だった。そんな家で女だてらに木刀なんて振り回してみろ。たちまち追い返されてしまうぞ」
「大丈夫ですよ」
お虎は平然と切り返す。
「仮にも天下の宇喜多家から来た嫁を、そう簡単に追い返せるものですか」
「そんな料簡でうまくやっていけると思っているのか。そもそも妻というものはだな――」
「はいはい、わかっていますよ」
お虎は口を尖らせて、
「夫を立て、夫に尽くし、夫に愛され、守られる存在であれ、でしょう」
「そうだ。よくわかっているじゃないか」
八郎はしたり顔で頷く。
「いいか、お虎。俺はな、幼い頃からずっと剣の腕を磨き合ってきたおぬしには絶対に幸せになってもらいたいのだ。富田家の身代は小さく、取り立てて名門というわけでもない。宇喜多の血を引くおぬしが嫁ぐ相手としては些か物足らぬという声もある。だが、俺は案外、よい縁談だったのではないかと思っているのだ」
「どうしてです」
「ひと昔前の元亀・天正の頃ならばいざ知らず、今や豊臣家の天下は盤石だ。先頃、殿下の懐刀だった弟君の大和大納言秀長さまが亡くなられたのは大きな痛手だったが、徳川家康殿や前田利家殿、毛利輝元殿、小早川隆景殿、それに上杉景勝殿ら錚々たる面々が政権を支えている。日本国内にもはや敵はなく、遠く大明国にまで軍勢を進めようとしているのだ。この先、国内で大きな戦が起きることはまずないだろう。となれば、下手に格式ばった名門に嫁ぐよりも、身代は小さくても風通しのよい家に嫁ぎ、平凡な幸せを手に入れるのも悪くない」
八郎はしみじみとした口調で言った。
「これが乱世であったならば、俺はおぬしが富田家などへ嫁入りすることに断固反対しただろう。富田信濃守信高という、おぬしの夫となる人物が、どのような男か俺はよく知ら
ないが、おそらく戦場でみずから槍を振るい、おぬしを守ることのできる武人ではあるまい。だが、乱世は終わった。信高殿が戦働きでおぬしを守る必要は、もうなくなったのだ」
「なるほど」
お虎は微笑みながら頷く。
「たしかに、そうかもしれませぬ。しかし、八郎殿。油断は禁物でございますよ。古来、戦の芽はどこからどんなふうにして生えてくるかわからぬものですから」
「滅多なことを言うな、お虎」
八郎が窘める。
「今、どこかから戦の芽が生えるということは、豊臣政権の屋台骨がぐらつくということだ。そのようなこと、断じてあってはならぬし、あろうはずがない。俺はそう信じている」
「ふふ、八郎さまは純粋ですね」
悪戯っぽく笑うお虎。その表情は可憐でもあり、どこか艶麗でもある。
八郎はしかし、顔を曇らせて、
「万が一、そのような事態になれば、おぬしはすぐにこの宇喜多家へ戻ってくるのだぞ。おぬしのことは、この俺がしかと守ってやるゆえな」
「ありがとうございます。しかし、それでは――」
「それでは、なんだ」
「私の妻としての分が立ちますまい」
「妻としての分?」
「八郎さまは先程、おっしゃいましたね。妻たる身は、夫に愛され、守られる者でなければならぬと」
「いかにも、そう言った。夫たる者が身命を賭して守りたいと思えるような、よき妻であれということだ」
「逆ではいけないのでしょうか」
「なに」
怪訝そうな顔をする八郎に向かって、お虎はその端麗な面上に、無邪気な笑みを浮かべながら、
「もし富田家が戦に巻き込まれるようなことがあれば、その時は私が夫の信高殿を守って差し上げます。私がみずから戦場へ出て薙刀を振るい、槍を繰り出して、夫を守ってみせます。そのためにこそ、私はこうして日々、武芸の腕を磨いているのです」
八郎は今度こそ、心底から呆れ果てたという顔で、お虎の顔を見詰めた。
「なんです、しげしげと。私の顔に何かついていますか」
「いや、俺はただ呆れているだけだ」
「なぜ呆れるのです。だって、私に武芸で勝てる男子など、そうはいないでしょう。そのことは、ずっと稽古をともにしてきた八郎殿が一番よく知っているはずですよ」
「まあ、な」
八郎は苦笑せざるをえない。
たしかに、そうなのだ。現にこの宇喜多家中でも、かろうじて自分が対等に戦えるぐらいで、あとの男連中は軒並み歯が立たないだろう。もし本当に戦が起きたら、彼女はその言葉どおり戦場を駆け廻り、夫となる男を守り抜くかもしれない。
横目に映るお虎の双眸は、爛々と輝いている。まるで、そういう日が来ることを待ち望んでいるかのようだ。
――やれやれ。
このじゃじゃ馬娘には、この上、何を言っても始まらぬと、匙を投げたのだろうか。
八郎はゆっくり立ち上がると、
「そろそろ帰るよ。お虎、あまり無茶をして信高殿に嫌われるなよ」
どこか寂しげな笑顔を残して、くるりと背を向けた。
その後姿に向かって、お虎も少し無理をして笑いながら、小さく舌を出してみせた。
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