猫被りなきみと嘘吐きな僕

古紫汐桜

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は?今、なんて?

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「信じられねぇ!」
 ベッドで再起不能状態で叫ぶ僕に
「何言ってるんですか! あなただって、ノリノリで腰を振りまくってたじゃないですか!」
顔色も変えず、僕の身体をベッドに横たえてそいつが言い返す。
2度目の絶頂の後、中出ししたモノを洗うからと嫌がる僕を浴室に抱き抱えて連れて行き、シャワーで掻き出す行為に欲情して、結局、風呂場でもこいつにむちゃくちゃに抱かれた。
さすがに指1本も動かせなくなって、身体を綺麗にされた後、パジャマに身を包んでベッドに寝かし付けられた。
(恐るべし……十代の体力と精力)
ぐったりしていると、顎を掴まれてキスを落とされる。
ふざけるな! と言おうとして、口に流し込まれた水を口の中で受け止めて飲み干す。
身体が水分を欲していたみたいで、ほっと息を吐くと再び水を口移しで流し込まれた。飲み込めなかった水が唇から流れると、彼がペロリと舐め取り頬にキスを落として、幸せそうに微笑んだ。
「すみません。淫らで可愛い恋人に、嬉しくて歯止めが効きませんでした」
彼の言葉に、僕の目が点になる。
「何だって?」
掠れてほとんど音にならない声を出すと
「忘れたんですか?」
と、呆れた声を出されて疑問の視線を向けると、彼はベッドのサイドボードに置いてあるスマホを取り出し、画面を僕に向けた。
そこには、彼に突き上げられて意識朦朧した僕が写っていた。
『僕を……あっ……海の……んぅ……恋人に…して……下さ……いっ……あっ……アア!』
涙でぐしゃぐしゃの顔で、スマホを見つめて懇願している。
そっと僕の頬に触れると、アイツは
「ほらね!」
と、悪びれも無く爽やかな笑顔を浮かべた。
『アア!……海、海………』
僕の情けない喘ぎ声が響くスマホを、奪おうとしても身体が動かない。
彼は愕然とする僕に、朝の爽やかな光に似合う爽やかな笑顔で
「これからよろしくね、和哉さん」
と言われて、本物の恋人のようにキスを落とされた。
こっの……腹黒!!
僕の力いっぱいの睨みを、アイツは爽やかな笑顔で見つめ返していた。
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