花火
結婚して10年目の鮫島彩花(45歳)
穏やかな伴侶に恵まれ、何不自由の無い生活を送っていた。
晩婚だった彩花には子供がおらず、もう、終活の事を考えていた。
そんな中、都内の本社勤務を命じられ、彩花は地元の営業所から都内へ通勤する事に。
独身時代以来の電車通勤に辟易していた時、何度も駅の改札で出くわす三島健人と出会う。何を考えているのか分からない健人に翻弄されているうち、彩花は健人が気になり始めてしまう。
しかし、健人の薬指には銀色に輝く指輪が……。
元々、もう朽ち果てるだけの自分が相手にされる筈が無いと、自分の気持ちを打ち消す彩花。そんな彩花を、何だかんだと構う健人。
次第に距離が近付く2人は、脆くも儚い花火の様な恋に堕ちて行く──。
表紙絵や中の挿絵は、ミカスケ様(@oekakimikasuke)のイラストをお借り致しました。
穏やかな伴侶に恵まれ、何不自由の無い生活を送っていた。
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