野花のような君へ

古紫汐桜

文字の大きさ
上 下
49 / 53

野花のような君へ

しおりを挟む
「あっ……、創さん。ダメですって……」
「ダメ?何で?はじめの此処は、触ってってこんなに可愛く主張してるのに……」
「創さん……話があるって……あっ…………」
  はじめの胸を愛撫する僕の頭を押さえ、羞恥に頬を染めたはじめが弱々しく抵抗をみせる。
邪魔な両手を頭の上で一纏めにすると
「話はこの後でも出来るだろう?今は、はじめが欲しい」
そう耳元で囁くと、僕の息が掛かってくすぐったそうにはじめが肩をすぼめる。
「そんな言い方……ずるいです……」
目をうるませ、頬を紅く染めたはじめが僕を見上げる。
普段は背も高いし、身体も畑仕事で身体が鍛えられているので、まさかはじめが抱かれる側だと誰も思わないだろう。
でも、今、僕の下で目をうるませ、頬を紅く染めてパジャマの上着を全開にした姿で、小さな乳首をツンっと立たせて身動ぐはじめを見たら誰もが襲いたくなるだろう。
こんな姿を自分しか知らないんだという事も、堪らなくはじめが愛しくなる。
僕に触れて欲しくて、ツンと立ち上がった乳首を口に含み、舌先で愛撫すると
「あぁっ!」
っと、はじめが全身をピンクに染めて仰け反る。
吸い上げながら時に甘噛みして、はじめの両手を拘束していない手で、反対側のはじめの乳首を人差し指と親指で刺激する。
「あっ!……あっ……あっ……」
僕しか聞いた事の無い、はじめの鼻にかかったような甘い喘ぎ声。
乳輪をなぞるように舌先で舐めた後、乳首を舌先で激しく舐め転がすと
「あぁっ!……創さ……ん、手……ぇ……」
腰を揺らし、首を振って言われて、はじめの両手を拘束していた手を外すと
「創さん……」
甘えるようにはじめの胸を愛撫していた顔を両手でそっと包むと
「キス……して下さい」
そう囁いた。
この状態でキスをせがまれたら、最後までOKって事なのではじめの唇にキスを落とす。
唇を重ね、舌を絡め合う。
キスの合間に首筋に舌を這わすと、はじめの手が僕の背中を掻き抱く。
「創さん……創さん……」
熱にうなされているように、はじめが僕の名前を呼ぶ。
再び唇を重ねると、はじめが僕の髪の毛に指を差し込みながら、僕の上唇と下唇を軽く咥えて吸い上げると、大きく口を開けて僕の舌を誘い込む。
互いに口を開き、はじめの口内を犯す。
上顎、舌全体を吸い上げながら絡め合わせ、はじめの舌を唇で挟んで吸い上げながら激しく上下に扱くと、はじめの両手が僕の肩を抱き締めて両膝を立てて腰を揺らす。
『ジュッ……ジュッ……』
と、舌を吸い上げる音が響き、はじめが身を捩るように腰を揺らし始める。
舌から吸い上げたまま唇を離すと、すっかり蕩けきった顔のはじめが僕を見上げて唇を半空きにした状態で唇を舐めると
「創さん、もっと……もっとキス……」
と、両手を広げて求めて来る。
もう、この時点で怒張した僕自身はかなり痛い。
「はじめ、ちょっと待って……」
頭を撫でて、枕元に置いたゴムを取り出すと、はじめが僕の手首を掴み
「創さん……今日は着けないで……」
うるうるした瞳で訴えられてしまう。
今すぐ挿入したい気持ちをグッと堪え
「はじめ、ちゃんと着けないと、明日、はじめが辛いよ」
と諭してみたが、はじめは首を横に振って
「要らない。俺とする時は、着けないで。創さんを直に感じたい……」
そう言って抱き着いて来た。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

家族

むちむちボディ
BL
新しく家族となった外熊父親と外熊兄との物語です。

離したくない、離して欲しくない

mahiro
BL
自宅と家の往復を繰り返していた所に飲み会の誘いが入った。 久しぶりに友達や学生の頃の先輩方とも会いたかったが、その日も仕事が夜中まで入っていたため断った。 そんなある日、社内で女性社員が芸能人が来ると話しているのを耳にした。 テレビなんて観ていないからどうせ名前を聞いたところで誰か分からないだろ、と思いあまり気にしなかった。 翌日の夜、外での仕事を終えて社内に戻って来るといつものように誰もいなかった。 そんな所に『すみません』と言う声が聞こえた。

超絶美麗な美丈夫のグリンプス ─見るだけで推定一億円の男娼でしたが、五倍の金を払ったら溺愛されて逃げられません─

藜-LAI-
BL
ヤスナの国に住む造り酒屋の三男坊で放蕩者のシグレは、友人からある日、なんでもその姿を見るだけで一億円に相当する『一千万ゼラ』が必要だという、昔話に準えて『一目千両』と呼ばれる高級娼婦の噂を聞く。 そんな中、シグレの元に想定外の莫大な遺産が入り込んだことで、『一目千両』を拝んでやろうと高級娼館〈マグノリア〉に乗り込んだシグレだったが、一瞬だけ相見えた『一目千両』ことビャクは、いけ好かない高慢ちきな美貌のオトコだった!? あまりの態度の悪さに、なんとかして見る以外のことをさせようと、シグレは破格の『五千万ゼラ』を用意して再び〈マグノリア〉に乗り込んだのだが… 〜・Å・∀・Д・ω・〜・Å・∀・Д・ω・〜 シグレ(26) 造り酒屋〈龍海酒造〉の三男坊 喧嘩と玄人遊びが大好きな放蕩者 ビャク(30〜32?) 高級娼館〈マグノリア〉の『一目千両』 ヤスナでは見かけない金髪と翠眼を持つ美丈夫 〜・Å・∀・Д・ω・〜・Å・∀・Д・ω・〜 Rシーンは※をつけときます。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

キサラギムツキ
BL
長い間アプローチし続け恋人同士になれたのはよかったが…………… 攻め視点から最後受け視点。 残酷な描写があります。気になる方はお気をつけください。

ヤバい薬、飲んじゃいました。

はちのす
BL
変な薬を飲んだら、皆が俺に惚れてしまった?!迫る無数の手を回避しながら元に戻るまで奮闘する話********イケメン(複数)×平凡※性描写は予告なく入ります。 作者の頭がおかしい短編です。IQを2にしてお読み下さい。 ※色々すっ飛ばしてイチャイチャさせたかったが為の産物です。

珈琲のお代わりはいかがですか?

古紫汐桜
BL
身長183cm 体重73kg マッチョで顔立ちが野性的だと、女子からもてはやされる熊谷一(はじめ)。 実は男性しか興味が無く、しかも抱かれたい側。そんな一には、密かに思う相手が居る。 毎週土曜日の15時~16時。 窓際の1番奥の席に座る高杉に、1年越しの片想いをしている。 自分より細身で華奢な高杉が、振り向いてくれる筈も無く……。 ただ、拗れた感情を募らせるだけだった。 そんなある日、高杉に近付けるチャンスがあり……。

フローブルー

とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。 高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

処理中です...