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最終話

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翌朝、激しかった行為のせいで身体が起こせない俺をよそに、創さんは涼しい顔して起きている。
……前から思ってたんだけど、実は創さん。
絶倫なんじゃないだろうか?
あれだけ激しい行為をしても、ケロッとしている。
思い出すだけでも恐ろしい。

何度も空イキばかりさせられて、泣いて懇願してやっと解放されたのは空が白けてからだったように思う。
あまりの激しさに気を失った俺を、目覚めると創さんが綺麗にしてくれている。
…て事はだ、その後に創さんは寝てる訳だ。
それなのに、目覚ましと同時に目覚めて仕事に行けるあの体力。
化け物だよね!
這うように身体を起こしていると、創さんが部屋に入って来た。
「はじめ、大丈夫?」
どうやら朝食を持って来てくれたみたいだった。創さんの持って来たお盆には、朝食が乗っている。
「病人じゃないから、良いのに…」
苦笑いする俺に、創さんは俺の隣に来ると
「こんな気怠げなはじめを、他の人に見せたく無いだけだよ」
って言って、頬にキスをした。
「他の人って……爺ちゃんと婆ちゃんに、子供達だけじゃ無いか……」
苦笑いする俺に、創さんは
「子供だって、ライバルには変わらないんだから。大体、蓮君がハルさんを好きになったのは子供の頃で、絶対に自分のモノにするんだって執念で今の関係があるんだそうだ。だったら、子供だろうとダメなものダメ!」
と真顔で訴えた。
「は……ぁ……」
呆れながら、いつそんな話を蓮君としたんだろう?と首を傾げる。
「とにかく、今夜の事もあるから、ゆっくり休んでて」
って頭を撫でられた。
(ん……今夜?)
創さんの言葉に益々首を傾げると
「何?はじめ」
と、創さんが訊いて来た。
「あの……今夜、何かありましたっけ?」
そう聞くと、創さんは呆れた顔をして
「はぁ?何言ってるんだよ。今夜もするだろう?」
と言われ、思わず赤面する。
「え!あの……昨日みたいのは、嫌です」
オドオドしながら呟く俺に、創さんは吹き出して
「うん、はじめが悪いことしなければ、しないから安心して」
って言うと、唇に軽くキスをすると
「じゃあ、仕事に行ってくるね」
と、創さんは微笑んで離れから出て行った。
俺は真っ赤な顔のまま、布団に倒れ込む。
「昨日、あれだけしたのに……今夜も?」
思わず出た本音に、ふとハルさんを思い出した。
「今度、ハルさんに相談してみよう」
そう呟いて、俺は掛け布団を抱き締めた。
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