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初めての

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目を開けると、創さんが俺の両膝を抱えて一気に挿入した瞬間だった。
「あぁっ!」
「はじめ、起きちゃったの?そのまま弛緩してた方が、はじめが辛くないのに……」
そう言われて、唇にキスを落とされた。
腹の中の熱い違和感が、創さん自身だと気付いて涙が込み上げて来た。
「ごめん、辛い?」
優しい表情の創さんが、心配そうに俺を抱き締めて頭を撫でる。
俺が首を横に振りながら
「嬉しい……んです。創さんが、俺の中に…」
止まらない涙を拭いながら呟くと、俺の中の創さんが一際大きくなった。
「くっ……キツイ」
眉を寄せた創さんがポツリと呟くと、息を大きく吐いて
「はじめ、あまり煽らないでくれる? 僕、久しぶりな上に、入れるのは始めてなんだから……」
そう言って苦笑いした。
苦笑いした創さんも綺麗だなぁ~って見つめていると
「はじめ、愛してるよ」
両手で頬を包み、創さんは囁いて唇を重ねた。
「創さん……、俺も創さんを愛してます」
俺の頬を包む創さんの手に、自分の手を重ねて微笑んだ。
すると創さんは、それはそれは甘い笑顔を浮かべて
「うん……知ってる」
って答えた。
唇を重ね、創さんの唇がゆっくりと首から鎖骨、胸へと下りて行く。
「あっ……創さん……」
何もかもが初めての事に怯える俺に、創さんが手を握りしめると、俺の手の甲にキスを落とした。
「はじめ、大丈夫だよ。きみは僕が与える快楽に、素直に従えば良い。何も怖くないから……。僕を信じて……」
優しく囁かれて、俺は眦に溜まる涙でぼやける視界で創さんに頷いた。
創さんは優しく微笑むと、俺の眦の涙を舐め取り
「はじめ、僕を好きになってくれてありがとう」
と呟いた。
「創さん?」
驚く俺に、創さんはずっと幸せそうな笑顔を浮かべている。
そしてゆっくりと俺の胸の乳輪に沿って舌を這わせ、そのまま吸い付いた。
創さんの舌が乳首を撫でる度、ゾワゾワした快楽が腰を刺激する。
(前も触って欲しい……)
無意識に腰が揺れ、創さんの腹筋に押し付けていた。
すると創さんの手が滑り落ちて来て、硬くなった俺自身を掴むと、親指で先走りの蜜を光らせる場所を撫でて、人差し指と中指で挟んで鬼頭を扱き始めた。
「あっ……あぁっ!」
鼻から抜ける甘い声が止まらない。
すると辛そうに創さんは眉を寄せ、顎から汗を落としながら呼吸で意識を時々散らしているのに気付いた。
(創さん……全然、動いてない)
腹を圧迫している創さんは萎えていない。
むしろ、ガチガチで痛い位だろうに、創さんは俺の表情を見ながら俺にばかり奉仕している。
「創さん……動いてくださ…い……」
必死に絞り出した声に、創さんが視線を俺に向けた。
汗を滴らせて、欲情に濡れた創さんの眼差しと視線が絡み合う。
(ヤバい……綺麗と色っぽさが混じって、鼻血出そう……)
創さんの色気ダダ漏れに、一瞬で果てた。
「あっ……アァ!」
「え?はじめ?」
何もしていない状態で果てられ、創さんが困惑の表情を浮かべている。
ぐったりとしている俺に
「大丈夫?はじめ」
ペチペチと頬を軽く叩かれ
「創さん……視覚的にヤバいです……」
朦朧としながら呟いた俺に、創さんはびっくりした顔をした後、吹き出した。
「あっははははははは」
創さん!入ったまま笑われると、中が擦れます。
敏感になった身体がビクンっと反応すると
「はじめ、きみはそんなにこの顔がお気に入りかい?」
そう言って、顔を近付けてくる。
「違っ……!」
否定しようとした瞬間、創さんが俺の足を持ち上げて腰を進めて来た。
『パン!』という肉がぶつかる音と共に、下から与えられる快楽が腹の中でスパークする。
「あっ!」
仰け反る俺に身体を重ね
「否定してもダメだよ、はじめ。身体は素直に反応するからね」
そう囁いて腰を緩やかに動かし始める。
「母親似のこの容姿、疎ましいとしか思わなかったけど……。はじめが好きなら、この容姿で良かったよ」
創さんは、まるで自分で自分の呪いを解くかのように呟いた。
「創さん……」
震える両手を伸ばすと、創さんがゆっくり身体を傾けて俺の腕を首に回した。
「はじめ、これが最後じゃないからね」
そう囁かれて、涙で滲む視界で創さんを見上げた。
「これからもっともっと、2人でたくさん一緒に幸せになろうね」
創さんの言葉に頷いて、唇を重ねた。
「はじめ。僕が人生で初めて欲しいと思ったのは、きみだけだよ」
創さんの言葉に、俺の瞳から幾つもの涙が流れた。
創さんに出会えて良かった。
あなたに出会えて、しかもこうしてあなたに抱かれて……。
俺は世界一の幸せ者なんだと、心も身体も満たされた気持ちで、何度目かの精を放った。
「はじめ……もう……っ」
腰の動きが速くなり、身体がガクガクと揺すられる中、俺は創さんにしがみついて頷いた。
「はじめ……っ!」
「あっ……創……さんっ!」
俺が身体を震わせて果てた瞬間、俺の中で創さんの熱い迸りが爆ぜるのを感じた。
荒い呼吸が部屋中を満たし、もう、本当に手も足も動かせないでいると、ゆっくり創さんの唇が俺の唇に触れた。
「はじめ、ありがとう」
優しく囁かれ、創さんの手が俺の頭を撫でる。
俺は創さんの言葉に頷きながら、重くなった瞼をゆっくりと閉じた。
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